オケ!うまずたゆまずちんたらと

It

文字の大きさ
109 / 129
4章

竜王国へ  〜アン編〜

しおりを挟む
馬車に揺られ日が陰り出した頃、中規模の港町についた。
馬車を降り、一旦カミーユとは別行動。
私は、セレンとセレンを保護したエルフのイーダと宿を取る。
カミーユは、船の手配。
樫の木亭と言う宿で待ち合わせをして、私達はとにかく商人ギルドへ。
イーダさんの付き添い。
後ろで見ていただけだけど。
その後は、宿で、3部屋取った。
私とセレンは一部屋。
一度、部屋に入ってゆったりと過ごす。
夕食前に階下へおりて、カミーユを待つ。
夕ご飯を、3人分頼み、セレンと待っているとカミーユが、入り口からコチラをキョロキョロと見渡していた。
「こっちよ、カミーユ」
と手を上げる。
カミーユがテーブルにつき、少ししてから夕食が運ばれてきた。
「あ、俺エールくれる!?」
と、ちゃっかり注文するカミーユ。
食事と共に、果実水が運ばれてきてるので私と、セレンは何も頼まず食事を楽しむ。
「明日、もう一度行ってくるよ。竜王国の船今日はいなかったからさ。
少し時間かかるかも。貿易船、1、2ヶ月に一隻来ればいいほうみたいだ」
「そうなんだ。内戦の影響!?」
「森から出る前に、鳩便で知り合いに頼んだからそんなにかからず迎えがくると思うよ」
「そう、じゃあ、ここにしばらくは足止めね」
「あぁ、そうだな。ここから竜王国の1番近い港までは10日ぐらいだから」
とりあえず、船の手配ができるまではこの町にいなきゃいけないのね。
と、話をしているとイーダが合流する。
「明日、ここを発つよ」
寂しいけれど仕方ないわ。
出会いがあれば別れもある。
「セレン、道中気をつけてな。元気で」
と、離れていった。
セレンは、涙を浮かべイーダを見送る。
セレンの話によると、1年近い時間をイーダと旅したようだった。
辛いよね…そっとしておこう。


次の日私とセレンは武器屋に、カミーユは港に、別行動をすることになった。
セレンは、武器も持たず素手で戦ってたみたい。
今日は、セレンの武器を見に武器屋へ。
武器を持たない、素手ということは、格闘を主とした戦いをするのだろう。
とにかく、武器屋に。
でも、私もセレンも、武器屋の場所わかんないのよね。
ということで、宿屋で案内役を手配してくれるとのことでお願いした。
案内人を待っていると、
「アンさん、私、自分が何者なのか全然わからないんです。これって変ですか!?」

「そんなことないと思う。私も自分のこと、これっぽっちも分かってないわ。

私達同じね。

でも、自分のことなんてわからなくても良いじゃない。やりたいことをやって、仲間と一緒に過ごしていければ」

「そうですね。私にも、仲間、できるでしょうか」

「できるわよ」

「お待たせしました~」
と、エルフの男の子が私たちの前に走ってくる。
「案内人の、アルです。よろしくお願いします!」
と元気よく挨拶してくれた。
「よろしく。私はアン。こっちはセレンよ」
「アン様に、セレン様、了解です!」
フフ、元気な子。
こっちまで、陽気な気分にさせてくれるわね。
「では、早速、どちらに向かわれます!?」
「武器屋に行きたいの」
と、言うと
「こっちですよ~」と先頭を歩き出す。























しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

拾われ子のスイ

蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】 記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。 幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。 老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。 ――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。 スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。 出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。 清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。 これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。 ※週2回(木・日)更新。 ※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。 ※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載) ※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。 ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...