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やっぱりこの学校は

作戦

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 「兄さん。僕はどうしていればいい?」
 「白斗はくとに飲ませようとしているのは『妊娠欲発剤』。免疫のない人に使うから匂いは微力にしてある。その代わり副作用が強いから気をつけて。」
 「うん。他に気をつけることは?」
 「大事なことはを後2個。」
 白斗は頷いて真剣に聞く。
 「1つは絶対に怪我をしないで。2つは危ないと思ったら役目なんって捨てて逃げて。いいね?」
 その質問に白斗は即答出来ず篠秋しのあきを見た。
 「その通りだ。役目を与えたが、自分の命や体の方が大事だ。逃げたければ逃げればいい。他に作戦を考えよう。」
 篠秋の言葉を聞き、白斗は直木なおきに「分かった」と答えた。

 まだ、作戦を実行するまでに時間がある。はつてん直木なおきは校長室からいなくなっていた。
 「七宮しちみや君。お待たせ。」
 「あ、ああ。」
 「ボス。七宮君は花盛はなざかりの所有物なんだよね?」
 「今のところな。」
 「3ヶ月の間は大ボスの所有物です。」
 白鳥しらとりが補足説明をする。そんな白鳥を見て白斗は下を向いて「・・・白鳥。ごめん。」と言った。
 「な、なんで白斗様が謝るのですか?」
 またいつの間にか白鳥の中では白斗は主になってる。
 「・・・ボス。まだ取れないの?」
 「あぁ。何度も梓にお前はもう弟でも主でもないと伝えてはいるんだが」
 「私は、私は白斗様の姉で白斗様のメイド、執事、召使いです。否定しないでください。」
 こんな調子だと篠秋は手を広げた。
 「てか、白鳥。いつから『私』って言ってた?初めて会った時は『僕』だったから。」
 「・・・お前には関係ない。」
 「あずさちゃん。私は、いまいちこの状況が飲み込めてないのだけど。」
 「・・・白斗、梓。もういっそのこと全て話したらどうだ?」
 「いいの?ボス。」
 「ここの2人ならいいだろう。それにこの2人はもう生徒として生活は送れない。ここまで聞いた以上。聞くなと言われても引くに引けないだろう。」
 「聞きたい?」
 「俺は聞きたい。」
 「私も。」
 「うん。分かった。じゃあどこから説明しようかな。」
 
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