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自分を鍛えるばかり 3
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いつからか、日曜日は佐伯と仕事上で会っていた。今回は女性会員が、オートレーサーと会いたいと約束した日で、その見合いに同行した。
私は会員女性と会い、佐伯はオートレーサーと待ち合わせ。そこで別々に出会いの前の注意事項という事務的な話をして、会うシステムだと佐伯から聞かされていた。
私が彼女と会って分かったことは、佐伯のボサボサ頭に納得した。私は彼女より、綺麗じゃダメって事を知るのだった。佐伯も彼よりダメ男を意識しているのだと思い、この間は余計なおせっかいを言ってしまったと反省する。
そして、あとは2人に任せて今日は終わりらしく日当を払って帰ろうとしていたので、私は呼び止めて「珈琲でも飲んで行きませんか」と、誘って仕事に興味を示した。
休みに手伝ってくれて恐縮していたのか、佐伯は「あの2人が結婚したら、ボーナス支給します・・」
私は笑ってコーヒーを一口飲むと、警戒心も解けたようにナンパ男、佐伯も緊張感の顔から和らいだ顔になり髪をかき分けた。
私は 「あのカップル良縁だといいですね 」そんな言葉をかけていた。
「そうですね、スポーツ選手は自分を鍛えるばかりで出会いのチャンスが少ないようです」
会話の流れから「結婚成立すると50万円が入ります」
「凄いですね!今まで何組成立させたんですか ?」
そう尋ねたら「1組です」苦笑いしたが、まだ1年目と付け加えた。
「三浦さんも参加しますか」初めて私の苗字で呼んでくる。
「私は・・?恋愛がいいかな」でも鍛えてるスポーツ選手の出会いにも魅力も再確認した。
「そういう、佐伯さんも独身なんでしょから登録されたらどうですか、それに結婚成立しても礼金50万払わなくてもいいし・・」笑いながら言い返す。
「人数多いほうが信頼度が上がるので、2名入会しておきますか?」
佐伯も冗談が言えるほどになると、次の日曜日は名刺までも持たされて「秘書」に変身したのだ。
三浦は彼とのデートの約束を断り、何となく結婚相談所のレポートの仕事を請けていた。今回、佐伯が言うには、私にしか出来ないという。
「どういうことですか?」
「肉体調査依頼です」
「えーなんですか それ ? 」 と声を荒げた。
冷静に考えたら、女の私しか出来ないレポート、女の特権と思うが、佐伯はこのレポートは10割り増しで、かなり高い料金設定にしてあるという。
何故なら安い設定すると本当に調査依頼されてくると困ると言うのが本音のようで、依頼があっても今まではお断りしていたらしい。
今回、三浦は即座に出来ませんと断わるが、レポート成功すれば 8割は支払いますというのが気にかかった。佐伯は2割、女性の立場を尊敬、理解を示し感謝しているようだ。
「8割?」どれくらいなんだろうか・・依頼を受けたレポートが5千円とすれば、5万円?私の手取り4万円
佐伯とすれば相談を、なんとか叶えたいが、肉体の変化を調べるには男の佐伯では無理があるのは分かる気がした。 つづく
私は会員女性と会い、佐伯はオートレーサーと待ち合わせ。そこで別々に出会いの前の注意事項という事務的な話をして、会うシステムだと佐伯から聞かされていた。
私が彼女と会って分かったことは、佐伯のボサボサ頭に納得した。私は彼女より、綺麗じゃダメって事を知るのだった。佐伯も彼よりダメ男を意識しているのだと思い、この間は余計なおせっかいを言ってしまったと反省する。
そして、あとは2人に任せて今日は終わりらしく日当を払って帰ろうとしていたので、私は呼び止めて「珈琲でも飲んで行きませんか」と、誘って仕事に興味を示した。
休みに手伝ってくれて恐縮していたのか、佐伯は「あの2人が結婚したら、ボーナス支給します・・」
私は笑ってコーヒーを一口飲むと、警戒心も解けたようにナンパ男、佐伯も緊張感の顔から和らいだ顔になり髪をかき分けた。
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「そういう、佐伯さんも独身なんでしょから登録されたらどうですか、それに結婚成立しても礼金50万払わなくてもいいし・・」笑いながら言い返す。
「人数多いほうが信頼度が上がるので、2名入会しておきますか?」
佐伯も冗談が言えるほどになると、次の日曜日は名刺までも持たされて「秘書」に変身したのだ。
三浦は彼とのデートの約束を断り、何となく結婚相談所のレポートの仕事を請けていた。今回、佐伯が言うには、私にしか出来ないという。
「どういうことですか?」
「肉体調査依頼です」
「えーなんですか それ ? 」 と声を荒げた。
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「8割?」どれくらいなんだろうか・・依頼を受けたレポートが5千円とすれば、5万円?私の手取り4万円
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