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見せしめ
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「俺のカレンを襲ったのは誰だ」
会場の客はほとんどが目を逸らした。犯人だからではなく怒りに満ちた威圧から逃れたいためだ。
2人の側に来ると衣装が切られていて
カイザーが離れると左胸が露わになってしまうとわかり、マントを外してカレンを包んだ。
「カイザー。カレンを連れ出して治療を受けさせてくれ。ここはグロワールだが俺の妃を傷付けたらどうなるか分からせる必要がある。いいな」
「犯人だけにしてくれ。
ベルモンド、残ってアーサー殿下の手助けを。
私はカレンと退路に向かう」
カイザーはカレンを抱き上げ会場を出た。
アーサーは会場の客を一人一人見て回った。
自分でなくても冤罪ということもある。
近くにいた者で“アーサー殿下”という言葉と黒髪で、あのアーサーだと分かり震える者もいる。
アーサーが足を止めた。
「お前だな」
「ひっ!」
「ベルモンドと言ったな。あの女の持ち物を確認してくれ。手袋に血が付いている」
「はっ」
ベルモンドとアーサーの部下が抵抗する女の身体検査を行った。
「ありました。小さなナイフです」
「間違いないな」
「イヤ!」
アーサーは女の頭頂部の髪を掴みダンスホールの中央に来た。
「この女のパートナーか親はこっちに来い!」
大声を張り上げた。
「おい、あれムージュ侯爵家の令嬢じゃないか?」
「ベルローズ様よ」
その声に、自分の娘だと分かっていなかった両親が慌てて前に出た。
父「な、何かの間違いです」
母「そうですわ。ベルローズは美しい娘なだけです」
ア「コレが美しい? まさか。親の贔屓目が過ぎるぞ。
この女の手袋には血が付いている。左手の人差し指と親指のフチだ。カレンの肩の布を掴み右手でナイフを当てて布を切った。肌まで切ったからドレスを掴んでいた手に血が付いた。
ベルモンド。女の手袋を外せ傷を調べろ」
ベルモンドが手袋を外し調べるが、
「傷はありません」
「そしてナイフを持ってる。ナイフの柄と刃の隙間にレースが付いてる。色はこの女のものではない。カレンのドレスの装飾だ」
父「ベルローズ!なんてことを!」
母「ベルローズ!」
女「だって!私を侮辱するから!」
そこにさっきの伯爵令嬢が手を挙げた。
アーサーが話せと合図を送る。
「侯爵令嬢が国賓であるカレン妃殿下の悪口を聞こえるように言ったのが始まりです。
下品だとか、男を誘うためのドレスだとか、ベネット王国についても奔放な国だと蔑んでいました。
だからカレン妃殿下は反論なさったのです。
国賓を侮辱するのはリアーヌ王妃殿下を侮辱するのも同じことだとも仰っていましたが、彼女には理解ができなかったようです」
「ありがとう、レディ。
ベネットを蔑む者をそのままにはできないし、俺の愛するカレンを傷付け身体を露出させようとする行為は蛮行だ。王族出身の王子妃だぞ?
さて。侯爵。夫人。
お前達が代わりに命を持って償うというなら娘の命だけは助けてやる」
父「なっ!」
母「そんな!」
アーサーの部下が二人の背後に周り首元に剣を当てた。
父「止めろ!嫌だ!」
母「嫌!」
ア「ならこう言え。“ベルローズを殺してください”と」
母「そんな!」
父「痛っ!」
侯爵が動いたので刃が首の皮を薄く切った。
父「ベルローズを殺してください!!」
女「お父様!?」
母「べ…ベルローズを殺してください」
女「お母様!!」
アーサーが合図を送ると侯爵と夫人に当てられた剣は外され解放された。
ア「全部切って脱がせろ」
女「ヒィッ!」
ナイフでドレスを切り刻み、コルセットの紐を切って下着も切ると、脱がされる前のくびれは無く、垂れて張りのない胸が露わになった。アンダーヘアは濃い茶色の剛毛だった。
「あの金髪はカツラなのね」
「さっき妃殿下の仰っていたことが証明されたな」
そんな声が聞こえてきた。
女「ううっ…」
アーサーが左手をヒラヒラさせると部下が女の左腕を伸ばさせた。
シュッ
ボトッ
「ギャアアアアッ!!」
アーサーは剣を抜き手の甲辺りから切り落とした。
次は右手を切り落とした。
暴れたので手首になった。
脈に合わせて血が押し出されていく。
アーサーが離れろと指示を出すと部下はベルモンドを女から遠ざけ 自分たちも女から離れた。
アーサーは女の髪を掴み顔を殴り始めた。何度も何度も。
皮膚は裂け顔は腫れ上がり血飛沫と歯が方々に飛んだ。鼻は潰れて顎は外れ 額の下の骨や頬骨が露出した。
眼球も潰れて、もう何の反応もしなくなった。
アーサーは殴るのを止めて手袋を外し捨てた。
「こういうことが起きないようにしてきたつもりだが、甘かったようだ。
コレは警告だ。いくら帝国が間に入ろうと、次は協定を破棄してローズヒルのようにするからな」
そう言い残してベルモンドにカレンの元に案内させた。
会場の客はほとんどが目を逸らした。犯人だからではなく怒りに満ちた威圧から逃れたいためだ。
2人の側に来ると衣装が切られていて
カイザーが離れると左胸が露わになってしまうとわかり、マントを外してカレンを包んだ。
「カイザー。カレンを連れ出して治療を受けさせてくれ。ここはグロワールだが俺の妃を傷付けたらどうなるか分からせる必要がある。いいな」
「犯人だけにしてくれ。
ベルモンド、残ってアーサー殿下の手助けを。
私はカレンと退路に向かう」
カイザーはカレンを抱き上げ会場を出た。
アーサーは会場の客を一人一人見て回った。
自分でなくても冤罪ということもある。
近くにいた者で“アーサー殿下”という言葉と黒髪で、あのアーサーだと分かり震える者もいる。
アーサーが足を止めた。
「お前だな」
「ひっ!」
「ベルモンドと言ったな。あの女の持ち物を確認してくれ。手袋に血が付いている」
「はっ」
ベルモンドとアーサーの部下が抵抗する女の身体検査を行った。
「ありました。小さなナイフです」
「間違いないな」
「イヤ!」
アーサーは女の頭頂部の髪を掴みダンスホールの中央に来た。
「この女のパートナーか親はこっちに来い!」
大声を張り上げた。
「おい、あれムージュ侯爵家の令嬢じゃないか?」
「ベルローズ様よ」
その声に、自分の娘だと分かっていなかった両親が慌てて前に出た。
父「な、何かの間違いです」
母「そうですわ。ベルローズは美しい娘なだけです」
ア「コレが美しい? まさか。親の贔屓目が過ぎるぞ。
この女の手袋には血が付いている。左手の人差し指と親指のフチだ。カレンの肩の布を掴み右手でナイフを当てて布を切った。肌まで切ったからドレスを掴んでいた手に血が付いた。
ベルモンド。女の手袋を外せ傷を調べろ」
ベルモンドが手袋を外し調べるが、
「傷はありません」
「そしてナイフを持ってる。ナイフの柄と刃の隙間にレースが付いてる。色はこの女のものではない。カレンのドレスの装飾だ」
父「ベルローズ!なんてことを!」
母「ベルローズ!」
女「だって!私を侮辱するから!」
そこにさっきの伯爵令嬢が手を挙げた。
アーサーが話せと合図を送る。
「侯爵令嬢が国賓であるカレン妃殿下の悪口を聞こえるように言ったのが始まりです。
下品だとか、男を誘うためのドレスだとか、ベネット王国についても奔放な国だと蔑んでいました。
だからカレン妃殿下は反論なさったのです。
国賓を侮辱するのはリアーヌ王妃殿下を侮辱するのも同じことだとも仰っていましたが、彼女には理解ができなかったようです」
「ありがとう、レディ。
ベネットを蔑む者をそのままにはできないし、俺の愛するカレンを傷付け身体を露出させようとする行為は蛮行だ。王族出身の王子妃だぞ?
さて。侯爵。夫人。
お前達が代わりに命を持って償うというなら娘の命だけは助けてやる」
父「なっ!」
母「そんな!」
アーサーの部下が二人の背後に周り首元に剣を当てた。
父「止めろ!嫌だ!」
母「嫌!」
ア「ならこう言え。“ベルローズを殺してください”と」
母「そんな!」
父「痛っ!」
侯爵が動いたので刃が首の皮を薄く切った。
父「ベルローズを殺してください!!」
女「お父様!?」
母「べ…ベルローズを殺してください」
女「お母様!!」
アーサーが合図を送ると侯爵と夫人に当てられた剣は外され解放された。
ア「全部切って脱がせろ」
女「ヒィッ!」
ナイフでドレスを切り刻み、コルセットの紐を切って下着も切ると、脱がされる前のくびれは無く、垂れて張りのない胸が露わになった。アンダーヘアは濃い茶色の剛毛だった。
「あの金髪はカツラなのね」
「さっき妃殿下の仰っていたことが証明されたな」
そんな声が聞こえてきた。
女「ううっ…」
アーサーが左手をヒラヒラさせると部下が女の左腕を伸ばさせた。
シュッ
ボトッ
「ギャアアアアッ!!」
アーサーは剣を抜き手の甲辺りから切り落とした。
次は右手を切り落とした。
暴れたので手首になった。
脈に合わせて血が押し出されていく。
アーサーが離れろと指示を出すと部下はベルモンドを女から遠ざけ 自分たちも女から離れた。
アーサーは女の髪を掴み顔を殴り始めた。何度も何度も。
皮膚は裂け顔は腫れ上がり血飛沫と歯が方々に飛んだ。鼻は潰れて顎は外れ 額の下の骨や頬骨が露出した。
眼球も潰れて、もう何の反応もしなくなった。
アーサーは殴るのを止めて手袋を外し捨てた。
「こういうことが起きないようにしてきたつもりだが、甘かったようだ。
コレは警告だ。いくら帝国が間に入ろうと、次は協定を破棄してローズヒルのようにするからな」
そう言い残してベルモンドにカレンの元に案内させた。
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