【完結】出て行ってください! 午前0時 なぜか王太子に起こされる

ユユ

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不法侵入殿下

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ガルデニア王国は此処。さらに言えば南方の田舎にある領地ペッシュナー伯爵領だ。

「証拠は」

「この顔だ!」

「声を抑えないと兵士が捕まえに来ますよロリコン」

「なっ!誰がお前なんか!」

呼び鈴を手に持った。

「お嬢さん。お名前をフルネームで教えてください」

「シルビア・ペッシュナー」

「ペッシュナー伯爵の娘か」

「そうです」

「何で俺の顔を知らないんだ」

「お会いしたことがありません」

「……貴族教育で学ぶだろう」

「さあ、忘れました。それよりどうやって侵入を?」

「侵入じゃない! いきなり此処にいたんだ」

「魔法が使える国ですか」

「お伽話だろう」

「どこでもドアをお持ちで?」

「何のドアだ」

「……うちの領地にソッチの医者がいるかどうか」

「どういう意味だ」

呼び鈴を再び手に取るが、

「待て!何をする」

「こうしていても仕方ないので送り返します。
もう来ないでくださいね。
警備に空気椅子の刑を与えないと」

「公になるじゃないか」

「ああ、ご自身で帰るのですね。さようなら」

「邪魔したな」






格闘すること30分。

何故か彼はこの部屋から出られない。
私が部屋から出ると男の体が勝手に引き寄せられた


つまり、部屋から出られないのではなくて、私から一定の距離以上離れられないらしい。

「魔女だな」

「……」

ゴソゴソ

「何を探してるんだ」

「短剣を」

「な、何でだ」

「魔女なら自称高貴なお方の生き血を使うかなと」

「失言でした」

「朝までソファで寝て」

「この俺をソファに寝かすのか!?」

「床でも棚の上でもいいですよ」

「ソレは」

「まさか、女の子のベッドを使わせろと!?
ガルデニアの王太子様は、不法侵入の上にベッドまで奪うのですね」

「ソファを借りよう」

「靴」

「は?」

「靴を脱ぎなさい」

「何でだ」

「お行儀が悪いからです。
犬のウン◯を踏んだかもしれない靴でベッドやソファに足を乗せるなんて、育ちが悪すぎます」

「ウン◯って……
俺は踏んでないぞ」

「その靴を履いた瞬間から誰も歩いたことのない道や廊下しか歩いていないというのですか」

「そんな訳ないだろう」

「どこの誰が犬のウン◯を踏んだ靴で歩いて、靴についたウン◯が床や地面に着いて、ソレを貴方が踏んだかもしれないじゃないですか」

「踏んでない」

「じゃあ、靴底を舐めてください」

「はぁ?」

「ソファなんか手を付いたり横になって寝るのですから唇も当たるかもしれません。指に触れて、その指が食べ物を掴んで口に、」

「分かった!脱ぐよ」

「おやすみなさい」




翌朝、男は消えていた。

私、騙されたのかな?




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