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コンドラー港の案内
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翌日は港町を見て回った。
護衛もいるのでかなりの人数になってしまった。
従ってコンドラー家の人は連れてこなかった。
先頭に王弟殿下と王太子殿下
次にリアム殿下とジュエル
後方に私とお父様とエリスの並びで歩いている。
「(意外です。リアム殿下とジュエルが打ち解けています)」
「(本当だな。昨日今日の相手に懐くなんてことは無い…いや例外はここにいるな)」
「(はい?)」
「(ジュエルはアイリーンには興味津々で、ずっと目で追っていたよ。警戒心と興味の抵抗だな。
アイリーンの声が聞こえると必ず振り返るし、いないと探していた。無自覚で可愛かったよ。
だけどあるときから尻尾を振って即腹を見せていたよ。気に入られようと必死な子犬のようだった)」
「(確かに子犬のように可愛いですけど)」
一通り回り終えると、予約を入れていた魚介レストランを訪れた。
「アイリちゃん、いらっしゃい」
気さくに声をかけてくれたのはレストランのオーナーシェフのリックさんだ。
「今日はお父様達も一緒です。
王族もいらしていますので毒味がありますが、気を悪くなさらないでくださいね」
「構わないよ。好きなだけ毒味をしてくれ。
ちゃんとアイリちゃんの好きな魚を漁師に獲ってきてもらったからな。
焼くのと煮るのとどっちがいい?」
「ええ~」
「今日は品数が多いから両方は勘弁してくれよ」
「じゃあ焼いてください」
「よし。任せておけ」
「もしかして貸切?」
「その方が楽だからな」
「じゃあ窓際で」
「もうセッティングしてあるよ」
「さすが リックさん」
みんなを窓側の席に案内した。
リ「仲良いね」
私「厨房に入れてもらう程度には仲良くなりましたね」
実父「眺めがいいな」
私「前は見せないような建物になっていましたが、綺麗に整備したので港も景色として楽しめます。
食事中に見たくないものは映らないよう、計算してあります。
宿も同じです。天気によりますが、日の出 日の入りの美しさも格別です。雲のない満月の夜の景色も素敵ですよ」
父「確かにホテルから見えます。とても綺麗でした」
リ「公爵邸からはさすがに見えませんね。
アイリーンの泊まっているホテルは空き部屋は無いのか?」
私「ホテル・ロゼですか? さあ。ホテルに聞かないとわかりません」
ロ「アイリーン様、聞いて参りましょうか」
私「う~ん」
リ「頼むよ、アイリーン」
私「ロザリーナ。ドアと寝場所さえあればどんな部屋でもいいからって聞いてくれる?」
ロ「かしこまり」
リ「酷くないか?アイリーンはどんな部屋だよ」
私「お父様とジュエルは宣伝も兼ねてるので特別室ですけど、私はエリスと普通の部屋に泊まっています」
リ「何で特別室にしなかったんだ?」
私「お金がかかりますし。
それに様子を確認したかったからです。
特別室は整えられていて当然です。
普通ランクや最安値の部屋はどうなのか確認しないといけませんから」
リ「そこまでするのか」
私「もちろんです。
不快な思いをした宿泊客が誰と繋がっているかわかりませんし、対価をもらった以上、相応しい部屋とサービスを提供する義務があります。これは契約なのです。それを破れば信用はガタ落ちです」
リ「なるほどな」
食事が出来上がった頃にロザリーナが戻ってきた。
ロ「明後日であれば、標準の客室が一室空くそうです」
私「それでも良ければ後で予約をさせましょう」
リ「じゃあすぐに、」
私「全員食事の時間です」
ロ「ご安心ください。予約をしてあります」
リ「ありがとう、ロザリーナ卿」
食事をして別れようと思ったのに、ホテルのラウンジまでついて来てしまった。
王族が護衛を引き連れていては占拠しているようなものだ。
「構いませんよ。ベロノワ伯爵家に加えてペルランの王太子殿下方が来てくださるホテルだと箔が付きますから」
「あ!それです!厚めのメッセージカードを用意してください」
受け取ると実父の前に立った。
「王太子殿下。宿泊後にこのホテルを褒めた一言を書いて名前も書いてください。貼って宣伝にします」
「え?」
「ペルランの王族が泊まったという箔が付くそうです。リアム殿下もご協力ください。日付も書いてくださいね。
お父様もお願いします」
お父様はすぐに察して書いてくれた。
「なるほど」
リアム殿下も倣って書こうとした。
「殿下。まだ早いです。
泊まってもいないのに書いては偽りになります」
「明後日に書くよ」
「ありがとうございます」
やっと公爵邸に戻ってもらえた。
護衛もいるのでかなりの人数になってしまった。
従ってコンドラー家の人は連れてこなかった。
先頭に王弟殿下と王太子殿下
次にリアム殿下とジュエル
後方に私とお父様とエリスの並びで歩いている。
「(意外です。リアム殿下とジュエルが打ち解けています)」
「(本当だな。昨日今日の相手に懐くなんてことは無い…いや例外はここにいるな)」
「(はい?)」
「(ジュエルはアイリーンには興味津々で、ずっと目で追っていたよ。警戒心と興味の抵抗だな。
アイリーンの声が聞こえると必ず振り返るし、いないと探していた。無自覚で可愛かったよ。
だけどあるときから尻尾を振って即腹を見せていたよ。気に入られようと必死な子犬のようだった)」
「(確かに子犬のように可愛いですけど)」
一通り回り終えると、予約を入れていた魚介レストランを訪れた。
「アイリちゃん、いらっしゃい」
気さくに声をかけてくれたのはレストランのオーナーシェフのリックさんだ。
「今日はお父様達も一緒です。
王族もいらしていますので毒味がありますが、気を悪くなさらないでくださいね」
「構わないよ。好きなだけ毒味をしてくれ。
ちゃんとアイリちゃんの好きな魚を漁師に獲ってきてもらったからな。
焼くのと煮るのとどっちがいい?」
「ええ~」
「今日は品数が多いから両方は勘弁してくれよ」
「じゃあ焼いてください」
「よし。任せておけ」
「もしかして貸切?」
「その方が楽だからな」
「じゃあ窓際で」
「もうセッティングしてあるよ」
「さすが リックさん」
みんなを窓側の席に案内した。
リ「仲良いね」
私「厨房に入れてもらう程度には仲良くなりましたね」
実父「眺めがいいな」
私「前は見せないような建物になっていましたが、綺麗に整備したので港も景色として楽しめます。
食事中に見たくないものは映らないよう、計算してあります。
宿も同じです。天気によりますが、日の出 日の入りの美しさも格別です。雲のない満月の夜の景色も素敵ですよ」
父「確かにホテルから見えます。とても綺麗でした」
リ「公爵邸からはさすがに見えませんね。
アイリーンの泊まっているホテルは空き部屋は無いのか?」
私「ホテル・ロゼですか? さあ。ホテルに聞かないとわかりません」
ロ「アイリーン様、聞いて参りましょうか」
私「う~ん」
リ「頼むよ、アイリーン」
私「ロザリーナ。ドアと寝場所さえあればどんな部屋でもいいからって聞いてくれる?」
ロ「かしこまり」
リ「酷くないか?アイリーンはどんな部屋だよ」
私「お父様とジュエルは宣伝も兼ねてるので特別室ですけど、私はエリスと普通の部屋に泊まっています」
リ「何で特別室にしなかったんだ?」
私「お金がかかりますし。
それに様子を確認したかったからです。
特別室は整えられていて当然です。
普通ランクや最安値の部屋はどうなのか確認しないといけませんから」
リ「そこまでするのか」
私「もちろんです。
不快な思いをした宿泊客が誰と繋がっているかわかりませんし、対価をもらった以上、相応しい部屋とサービスを提供する義務があります。これは契約なのです。それを破れば信用はガタ落ちです」
リ「なるほどな」
食事が出来上がった頃にロザリーナが戻ってきた。
ロ「明後日であれば、標準の客室が一室空くそうです」
私「それでも良ければ後で予約をさせましょう」
リ「じゃあすぐに、」
私「全員食事の時間です」
ロ「ご安心ください。予約をしてあります」
リ「ありがとう、ロザリーナ卿」
食事をして別れようと思ったのに、ホテルのラウンジまでついて来てしまった。
王族が護衛を引き連れていては占拠しているようなものだ。
「構いませんよ。ベロノワ伯爵家に加えてペルランの王太子殿下方が来てくださるホテルだと箔が付きますから」
「あ!それです!厚めのメッセージカードを用意してください」
受け取ると実父の前に立った。
「王太子殿下。宿泊後にこのホテルを褒めた一言を書いて名前も書いてください。貼って宣伝にします」
「え?」
「ペルランの王族が泊まったという箔が付くそうです。リアム殿下もご協力ください。日付も書いてくださいね。
お父様もお願いします」
お父様はすぐに察して書いてくれた。
「なるほど」
リアム殿下も倣って書こうとした。
「殿下。まだ早いです。
泊まってもいないのに書いては偽りになります」
「明後日に書くよ」
「ありがとうございます」
やっと公爵邸に戻ってもらえた。
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