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襲撃
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湖に向かう途中の山間部で、ジュエルが剣を手に取った。
「姉様、襲撃があるかもしれない。馬車を停車させられたら身を屈めて。兄上も剣をお取りください」
ジュエルは外の護衛騎士と合図を送り合うと急停車に備えた。
ヒヒーン!!
馬車が急停車し、ジュエルは私の体を支えた。
「野盗を装っているが傭兵か何かだ……暗殺か?」
「ジュエル!」
「姉様、今加勢する方が好機なんだ」
「いやよ!」
「兄上、アイリーンを頼みましたよ」
ジュエルは私を振りきって馬車の外に出て護衛の加勢をした。
剣がぶつかる音や悲鳴が聞こえる。
〈王子は中だ!〉
外からそんな声が聞こえた。
「どうやら標的は私のようだな」
リアム殿下は帯剣ベルトを装着した。
「アイリーン。私が居ては襲われ続ける。
馬に乗ってリュウール ドレ(彫金の町)に刺客を引きつける。あそこなら兵士も多い」
「でも、」
「最善の選択だ。私が馬に乗ったら“殿下”と叫べ。
刺客が釣れたらアイリーンはジュエルと逃げろ」
「兄様!」
「生きて帰ろう」
リアム殿下は馬車から降りて護衛騎士の乗っていた馬に跨った。
「殿下!」
私が大きな声で呼ぶと刺客達がリアム殿下に目をとめた。
そして殿下が馬を走らせると、刺客達はゾロゾロとリアム殿下を追って行った。
静かになった外に立っていたのはペルソナの護衛二人とジュエルだけだった。
リアム殿下の指示を告げるとジュエルが立っている護衛兵士に指示をした。
「生きている兵士を乗せますから、貴方は馬車をリュウール ドレに向かわせてください。貴方は傷が浅いので単騎で殿下を追いかけてください。
僕とアイリーンは湖まで行き、そこの兵士と医者を向かわせます」
「分かりました」
負傷兵を乗せ終わると、ジュエルは目を閉じろと言ってアイリーンの頭に上着をかけた。
そして息のある敵を確実に殺した。
「きゃあ!」
「ぐっ!」
アイリーンを馬に乗せ、ジュエルも乗ると湖の方角へ走り出した。
数時間後に到着し、町兵に事情を告げた。
予約をしていた宿に連れて行ってもらえた。
ジュエルはさっと湯で身体を清めた後に手当てをしてもらった。
「化膿止めを傷口に塗りました。
こちらの丸薬は痛み止めです。熱が出た場合はこちらの粉を飲ませてください」
「ありがとうございました」
軽食を食べた後、私も湯浴みをした。
着替えが無いのでガウンのままジュエルの側に椅子を移動させて座った。
ジュエルの寝顔を見ながら、ジュエルが殺されるかと思うと胸が苦しくて堪らなかったことを思い出した。
まだ若いけど鍛え上げられた筋肉と、刺創を縫合し包帯を巻いた姿に心が乱される。
アイリーンは心の変化に戸惑いながら、疲れた心身に負けて眠りに落ちた。
二時間後、痛みに起きたジュエルはアイリーンが椅子に座って眠っている姿を見て、抱き上げてベッドに寝かせた。
「体が冷えてるな」
テーブルの上の薬を飲んでベッドに戻り、アイリーンを抱き寄せると体を温めた。
明け方、ノックの音に目を覚ましたジュエルが応対した。
「リュウール ドレの町兵が到着しました。 王子殿下は無事です。刺客は討伐されました。
王城にも伝令が到着している頃ですので、騎士団が来るはずです。
それまでジュエル様とアイリーン様はこのままこちらで養生願います」
「よろしくお願いします」
ジュエルはベッドに戻り、アイリーンが起きるのを待った。
「ん…」
「アイリーン」
目を開けるとジュエルが起きていた。
ベッドの背もたれに寄りかかり、私の頭を撫でていた。
「ジュエル!大丈夫!?」
飛び起きるように体を起こしてジュエルに手を伸ばした。
「っ!」
ジュエルが目を逸らした。
「姉様…ガウンがはだけてる」
「あっ!」
着ていたガウンがはだけて胸が見えてしまっていた。
「ごめんね、変なものを見せて」
「変じゃない。すごく綺麗だった」
「……ジュエルと死に別れるかと思ったら。すごく辛かった」
「生き残れたね」
「ジュエル、いつもありがとう チュッ」
「っ! ちょっと今は刺激が強い!」
「愛してるわ、ジュエル。
この旅が終わってベロノワに戻ったら、ジュエルは自分のために生きて欲しい」
「姉様?」
「失うかと思ったら怖くて仕方なかったわ。
ジュエルは未来あるベロノワ伯爵令息よ。
お嫁さんも探さないといけないし」
「……」
「痛み止めは?熱は?」
熱を確かめようと額に手を伸ばしたアイリーンの手首を掴んだジュエルは彼女を見つめた。
「何か隠してる?」
「何も」
「僕は姉様の嘘は見抜けるよ。何?何で急に距離を置こうとするの」
「ベロノワにいたらジュエルはこんな目に遭わずに済んだはずだと思っただけ」
「そうじゃないだろう」
ジュエルに抱きしめられて素肌に触れた。
温かくて滑らかな肌と自分とは違う筋肉の硬さに鼓動が早まる。
「……もしかして、僕を男として認識した?」
「元々そうじゃない」
「意識してなきゃ こんな鼓動はしてない」
「ジュエル」
「僕はアイリーンの望むままでいる。
弟ととしていて欲しければ 姉様と呼んで今まで通り味方をする」
「今までのジュエルは作り物だったってこと?」
「そうじゃない。自制をしているんだ。
僕の気持ちより愛しいアイリーンの気持ちが優先だから。
クリスとの婚約も、ウィンター公爵との白い結婚も、…兄上との婚姻も、旅も。アイリーンが望むから味方をしてきた。
これからもそうだ。僕の気持ちはいつも同じ。アイリーンを愛している。
だからアイリーンの気持ちを大事にしたい。
隠し事や偽りじゃないアイリーンの気持ちを」
「私はすごくジュエルが大事なの」
「うん」
「……」
「何で泣くの?」
「離れなきゃ」
「僕を男として認識した今では一緒にいたくないから離れるってことなら従うよ」
「ジュエル」
「廊下に出て左隣がアイリーンの客室だ。行ってくれ」
「ジュエル」
「鍵はテーブルの上だ。早く行ってくれ」
「ジュエル」
「早く行ってくれ!!」
鍵を掴み部屋を出て、隣の部屋に入った。
しばらく涙が止まらなかった。
昼には宿の人が着替えを用意してくれて、部屋で昼食をとった。
夕方に現れたジュエルはいつものように微笑んだ。
「城から騎士団が来るまで部屋から出られない。
安全のためだから我慢して欲しい。
何か必要なものがあればベルを鳴らして宿の人に伝えれば、可能なら応じてもらえる。
窓の鍵を閉めて眠って。じゃあ、ゆっくり休んで」
パタン
私はジュエルの何を見てきたのだろう。
「姉様、襲撃があるかもしれない。馬車を停車させられたら身を屈めて。兄上も剣をお取りください」
ジュエルは外の護衛騎士と合図を送り合うと急停車に備えた。
ヒヒーン!!
馬車が急停車し、ジュエルは私の体を支えた。
「野盗を装っているが傭兵か何かだ……暗殺か?」
「ジュエル!」
「姉様、今加勢する方が好機なんだ」
「いやよ!」
「兄上、アイリーンを頼みましたよ」
ジュエルは私を振りきって馬車の外に出て護衛の加勢をした。
剣がぶつかる音や悲鳴が聞こえる。
〈王子は中だ!〉
外からそんな声が聞こえた。
「どうやら標的は私のようだな」
リアム殿下は帯剣ベルトを装着した。
「アイリーン。私が居ては襲われ続ける。
馬に乗ってリュウール ドレ(彫金の町)に刺客を引きつける。あそこなら兵士も多い」
「でも、」
「最善の選択だ。私が馬に乗ったら“殿下”と叫べ。
刺客が釣れたらアイリーンはジュエルと逃げろ」
「兄様!」
「生きて帰ろう」
リアム殿下は馬車から降りて護衛騎士の乗っていた馬に跨った。
「殿下!」
私が大きな声で呼ぶと刺客達がリアム殿下に目をとめた。
そして殿下が馬を走らせると、刺客達はゾロゾロとリアム殿下を追って行った。
静かになった外に立っていたのはペルソナの護衛二人とジュエルだけだった。
リアム殿下の指示を告げるとジュエルが立っている護衛兵士に指示をした。
「生きている兵士を乗せますから、貴方は馬車をリュウール ドレに向かわせてください。貴方は傷が浅いので単騎で殿下を追いかけてください。
僕とアイリーンは湖まで行き、そこの兵士と医者を向かわせます」
「分かりました」
負傷兵を乗せ終わると、ジュエルは目を閉じろと言ってアイリーンの頭に上着をかけた。
そして息のある敵を確実に殺した。
「きゃあ!」
「ぐっ!」
アイリーンを馬に乗せ、ジュエルも乗ると湖の方角へ走り出した。
数時間後に到着し、町兵に事情を告げた。
予約をしていた宿に連れて行ってもらえた。
ジュエルはさっと湯で身体を清めた後に手当てをしてもらった。
「化膿止めを傷口に塗りました。
こちらの丸薬は痛み止めです。熱が出た場合はこちらの粉を飲ませてください」
「ありがとうございました」
軽食を食べた後、私も湯浴みをした。
着替えが無いのでガウンのままジュエルの側に椅子を移動させて座った。
ジュエルの寝顔を見ながら、ジュエルが殺されるかと思うと胸が苦しくて堪らなかったことを思い出した。
まだ若いけど鍛え上げられた筋肉と、刺創を縫合し包帯を巻いた姿に心が乱される。
アイリーンは心の変化に戸惑いながら、疲れた心身に負けて眠りに落ちた。
二時間後、痛みに起きたジュエルはアイリーンが椅子に座って眠っている姿を見て、抱き上げてベッドに寝かせた。
「体が冷えてるな」
テーブルの上の薬を飲んでベッドに戻り、アイリーンを抱き寄せると体を温めた。
明け方、ノックの音に目を覚ましたジュエルが応対した。
「リュウール ドレの町兵が到着しました。 王子殿下は無事です。刺客は討伐されました。
王城にも伝令が到着している頃ですので、騎士団が来るはずです。
それまでジュエル様とアイリーン様はこのままこちらで養生願います」
「よろしくお願いします」
ジュエルはベッドに戻り、アイリーンが起きるのを待った。
「ん…」
「アイリーン」
目を開けるとジュエルが起きていた。
ベッドの背もたれに寄りかかり、私の頭を撫でていた。
「ジュエル!大丈夫!?」
飛び起きるように体を起こしてジュエルに手を伸ばした。
「っ!」
ジュエルが目を逸らした。
「姉様…ガウンがはだけてる」
「あっ!」
着ていたガウンがはだけて胸が見えてしまっていた。
「ごめんね、変なものを見せて」
「変じゃない。すごく綺麗だった」
「……ジュエルと死に別れるかと思ったら。すごく辛かった」
「生き残れたね」
「ジュエル、いつもありがとう チュッ」
「っ! ちょっと今は刺激が強い!」
「愛してるわ、ジュエル。
この旅が終わってベロノワに戻ったら、ジュエルは自分のために生きて欲しい」
「姉様?」
「失うかと思ったら怖くて仕方なかったわ。
ジュエルは未来あるベロノワ伯爵令息よ。
お嫁さんも探さないといけないし」
「……」
「痛み止めは?熱は?」
熱を確かめようと額に手を伸ばしたアイリーンの手首を掴んだジュエルは彼女を見つめた。
「何か隠してる?」
「何も」
「僕は姉様の嘘は見抜けるよ。何?何で急に距離を置こうとするの」
「ベロノワにいたらジュエルはこんな目に遭わずに済んだはずだと思っただけ」
「そうじゃないだろう」
ジュエルに抱きしめられて素肌に触れた。
温かくて滑らかな肌と自分とは違う筋肉の硬さに鼓動が早まる。
「……もしかして、僕を男として認識した?」
「元々そうじゃない」
「意識してなきゃ こんな鼓動はしてない」
「ジュエル」
「僕はアイリーンの望むままでいる。
弟ととしていて欲しければ 姉様と呼んで今まで通り味方をする」
「今までのジュエルは作り物だったってこと?」
「そうじゃない。自制をしているんだ。
僕の気持ちより愛しいアイリーンの気持ちが優先だから。
クリスとの婚約も、ウィンター公爵との白い結婚も、…兄上との婚姻も、旅も。アイリーンが望むから味方をしてきた。
これからもそうだ。僕の気持ちはいつも同じ。アイリーンを愛している。
だからアイリーンの気持ちを大事にしたい。
隠し事や偽りじゃないアイリーンの気持ちを」
「私はすごくジュエルが大事なの」
「うん」
「……」
「何で泣くの?」
「離れなきゃ」
「僕を男として認識した今では一緒にいたくないから離れるってことなら従うよ」
「ジュエル」
「廊下に出て左隣がアイリーンの客室だ。行ってくれ」
「ジュエル」
「鍵はテーブルの上だ。早く行ってくれ」
「ジュエル」
「早く行ってくれ!!」
鍵を掴み部屋を出て、隣の部屋に入った。
しばらく涙が止まらなかった。
昼には宿の人が着替えを用意してくれて、部屋で昼食をとった。
夕方に現れたジュエルはいつものように微笑んだ。
「城から騎士団が来るまで部屋から出られない。
安全のためだから我慢して欲しい。
何か必要なものがあればベルを鳴らして宿の人に伝えれば、可能なら応じてもらえる。
窓の鍵を閉めて眠って。じゃあ、ゆっくり休んで」
パタン
私はジュエルの何を見てきたのだろう。
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