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告白
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夕食後、ジュエルがセイビアンとロザリーナを連れて部屋に来た。
「話がある」
ジュエルがソファに座るとじっと私を見た。
「どうしたの」
「俺のいないところで相手を煽るな」
「だって」
「だってじゃない」
「ベロノワを馬鹿にされたと思ったらカチンときたの」
「王族や多数は止めろ。手に負えない」
「はい」
「それでも事が起きたら命をかけて守るけど、無敵じゃないからな。
実際に討伐隊のナンバー2には負けてるからな」
「ごめんなさい」
「ロザリーナ、湯浴みのときに立ち会って本当に怪我がないか確認してくれ」
「かしこまりました」
「おやすみ、アイリーン」
「おやすみ、ジュエル」
バタン
「ちょっと!ロザリーナっ
ジュエルが怖い!どうしたゃったの!?」
「…お優しい方です」
「え?」
「あれでもお優しい方です。アイリーン様仕様です」
「まさか」
「本来はとても怖い方です。内緒ですよ」
よし。出来るだけ怒らせないようにしよう。
翌日は副団長と一緒にガブリエル様が謝罪に来てくれた。お詫びの品も用意してくれた。
私が受け流していればこんな大事にならなかったのに申し訳ないな。
申し訳なさそうにしていると、“害虫退治をしてくれて助かったよ”と笑っていた。
数日後にペルランを出発し、コンドラーに立ち寄り完成を確認して船に乗った。
パパとリアム兄様に酔い止めと睡眠薬を渡した。
王族は飲まないかもしれないけど念のため。
外套を被り 夜のデッキに出て海を眺めていた。
ほとんど何も見えないけど。
「アイリーン、風邪引くよ」
後ろから包むように抱きしめるのはジュエルだ。
「うん。大丈夫だから休んで」
「何を企んでいるか予想はつくけど 俺は二度と身を引く気はない。アイリーンを守れる男で 相手の男を心から愛してると証明できない限り認めない」
「いつまでも私の面倒を見なくてもいいの。
伴侶を見つけて大事にしてあげて」
「俺が愛しているのはアイリーンだ。
この先も他の女を愛することは絶対にない」
「姉弟じゃないの!?」
「姉としてじゃなく、女として好きなんだ。
アイリーンの側にいたいし、できればアイリーンに男として俺だけを愛してもらいたい。
アイリーンがもう結婚を望まないなら極力尊重する。
アイリーン。どうしても俺じゃ駄目なのか?
ワイアー副隊長の息子がいいのか?」
「本気なの?」
「本気だ」
「ベロノワに縛り付けようとしているんじゃなくて?」
「アイリーンに相応しい男が現れない限り、どこまでも追いかけて探し出す。
そしてそこで一緒に暮らす」
「……」
「なんで避けていたんだ?」
「ジュエルが分からなくなったの。
私に作った笑顔を向けていたことに気が付いたら、今までの私とジュエルの関係が崩れて…傷付いたの」
「アイリーンに見せていた俺は確かに偽りの部分もある。それは大事なアイリーンに心配させたくないとか傷付けたくないとか怖がらせたくない時にアイリーンのためだけに使っているんだ。
女として愛しているのに他の男と婚姻するアイリーンに偽りの笑顔を向けたことは三度ある。
クリスとの婚約だって嫌だった。
でもアイリーンが望むならと支えてきた」
「本当に?」
「もうバラしたんだから隠さずに口説くよ」
「…私はオベール兄様と婚姻したことがあるのよ?
そういうの嫌じゃないの?」
「そりゃ 好きな女が自分以外の男に抱かれるのは辛いよ。あの時は兄上の方が俺より幸せにしてくれると信じて気持ちを抑えたんだ。
過去の事で諦めてしまうほど軽い気持ちじゃない。諦められたら楽だろうと思うこともあったけど好きで仕方がないんだ。
ベロノワから離れたっていい。ペルランに移住するつもりなんだろう?俺は絶対に離れないからな」
「私を避けたり浮気したら絶対に許さないから」
「アイリーン?」
「ジュエル、愛してるわ」
「弟としてじゃなく?」
「弟としても大好きだけど、異性としてよ」
「俺のものにしてもいいのか?」
「うん。でもあまり怖いジュエルを出さないでね。さっき怖かった」
「あれで怖いなら偽りの微笑みでも文句言うなよ」
「ジュエル」
抱き付いて胸に顔を埋めるとジュエルが“やっとだ”と言って抱き締め返してくれた。
「歯止めが効かないからまだ抱かないけど、興味無いってことじゃないからな。
アイリーンには かなりはっきり伝えないと駄目だということが分かったから直接的な言葉にして伝えることにした。
アイリーンも思い込みで俺を避けないでくれ。分かったな」
「はい」
客室に戻りジュエルと一緒のベッドに入った。
身動きできないほどに抱き締められた。
「ジュエル、苦しい」
「でもさ、逃げるかもしれないよね。
俺の恋人はやりかねないから」
「……」
恋人って……まあ そうなるのかな。
「赤くなって可愛い チュッ」
「っ!!」
翌朝、素直に薬を飲めば良かったと後悔する 顔色の悪いパパとリアム兄様が現れた。
ジュ「こんなときですが、ご報告いたします。
私ジュエルとアイリーンは恋人となりました」
パパ「え?」
リ「ええ!?」
ジュ「話し合って誤解とか思い込みなどを解きました。アイリーンの気持ちも聞きましたので間違いありません。
お二人が同行するということは、アイリーンの事で大事な決め事があるのですよね?それは彼女の移住だと思っています。私も一緒に移住しますので宜しくお願いいたします」
パパ「アイリーン、いいのか?」
私「はい」
ジュ「どこへ逃げても捕まえますから。絶対に」
私は苦笑いしかできなかった。
「話がある」
ジュエルがソファに座るとじっと私を見た。
「どうしたの」
「俺のいないところで相手を煽るな」
「だって」
「だってじゃない」
「ベロノワを馬鹿にされたと思ったらカチンときたの」
「王族や多数は止めろ。手に負えない」
「はい」
「それでも事が起きたら命をかけて守るけど、無敵じゃないからな。
実際に討伐隊のナンバー2には負けてるからな」
「ごめんなさい」
「ロザリーナ、湯浴みのときに立ち会って本当に怪我がないか確認してくれ」
「かしこまりました」
「おやすみ、アイリーン」
「おやすみ、ジュエル」
バタン
「ちょっと!ロザリーナっ
ジュエルが怖い!どうしたゃったの!?」
「…お優しい方です」
「え?」
「あれでもお優しい方です。アイリーン様仕様です」
「まさか」
「本来はとても怖い方です。内緒ですよ」
よし。出来るだけ怒らせないようにしよう。
翌日は副団長と一緒にガブリエル様が謝罪に来てくれた。お詫びの品も用意してくれた。
私が受け流していればこんな大事にならなかったのに申し訳ないな。
申し訳なさそうにしていると、“害虫退治をしてくれて助かったよ”と笑っていた。
数日後にペルランを出発し、コンドラーに立ち寄り完成を確認して船に乗った。
パパとリアム兄様に酔い止めと睡眠薬を渡した。
王族は飲まないかもしれないけど念のため。
外套を被り 夜のデッキに出て海を眺めていた。
ほとんど何も見えないけど。
「アイリーン、風邪引くよ」
後ろから包むように抱きしめるのはジュエルだ。
「うん。大丈夫だから休んで」
「何を企んでいるか予想はつくけど 俺は二度と身を引く気はない。アイリーンを守れる男で 相手の男を心から愛してると証明できない限り認めない」
「いつまでも私の面倒を見なくてもいいの。
伴侶を見つけて大事にしてあげて」
「俺が愛しているのはアイリーンだ。
この先も他の女を愛することは絶対にない」
「姉弟じゃないの!?」
「姉としてじゃなく、女として好きなんだ。
アイリーンの側にいたいし、できればアイリーンに男として俺だけを愛してもらいたい。
アイリーンがもう結婚を望まないなら極力尊重する。
アイリーン。どうしても俺じゃ駄目なのか?
ワイアー副隊長の息子がいいのか?」
「本気なの?」
「本気だ」
「ベロノワに縛り付けようとしているんじゃなくて?」
「アイリーンに相応しい男が現れない限り、どこまでも追いかけて探し出す。
そしてそこで一緒に暮らす」
「……」
「なんで避けていたんだ?」
「ジュエルが分からなくなったの。
私に作った笑顔を向けていたことに気が付いたら、今までの私とジュエルの関係が崩れて…傷付いたの」
「アイリーンに見せていた俺は確かに偽りの部分もある。それは大事なアイリーンに心配させたくないとか傷付けたくないとか怖がらせたくない時にアイリーンのためだけに使っているんだ。
女として愛しているのに他の男と婚姻するアイリーンに偽りの笑顔を向けたことは三度ある。
クリスとの婚約だって嫌だった。
でもアイリーンが望むならと支えてきた」
「本当に?」
「もうバラしたんだから隠さずに口説くよ」
「…私はオベール兄様と婚姻したことがあるのよ?
そういうの嫌じゃないの?」
「そりゃ 好きな女が自分以外の男に抱かれるのは辛いよ。あの時は兄上の方が俺より幸せにしてくれると信じて気持ちを抑えたんだ。
過去の事で諦めてしまうほど軽い気持ちじゃない。諦められたら楽だろうと思うこともあったけど好きで仕方がないんだ。
ベロノワから離れたっていい。ペルランに移住するつもりなんだろう?俺は絶対に離れないからな」
「私を避けたり浮気したら絶対に許さないから」
「アイリーン?」
「ジュエル、愛してるわ」
「弟としてじゃなく?」
「弟としても大好きだけど、異性としてよ」
「俺のものにしてもいいのか?」
「うん。でもあまり怖いジュエルを出さないでね。さっき怖かった」
「あれで怖いなら偽りの微笑みでも文句言うなよ」
「ジュエル」
抱き付いて胸に顔を埋めるとジュエルが“やっとだ”と言って抱き締め返してくれた。
「歯止めが効かないからまだ抱かないけど、興味無いってことじゃないからな。
アイリーンには かなりはっきり伝えないと駄目だということが分かったから直接的な言葉にして伝えることにした。
アイリーンも思い込みで俺を避けないでくれ。分かったな」
「はい」
客室に戻りジュエルと一緒のベッドに入った。
身動きできないほどに抱き締められた。
「ジュエル、苦しい」
「でもさ、逃げるかもしれないよね。
俺の恋人はやりかねないから」
「……」
恋人って……まあ そうなるのかな。
「赤くなって可愛い チュッ」
「っ!!」
翌朝、素直に薬を飲めば良かったと後悔する 顔色の悪いパパとリアム兄様が現れた。
ジュ「こんなときですが、ご報告いたします。
私ジュエルとアイリーンは恋人となりました」
パパ「え?」
リ「ええ!?」
ジュ「話し合って誤解とか思い込みなどを解きました。アイリーンの気持ちも聞きましたので間違いありません。
お二人が同行するということは、アイリーンの事で大事な決め事があるのですよね?それは彼女の移住だと思っています。私も一緒に移住しますので宜しくお願いいたします」
パパ「アイリーン、いいのか?」
私「はい」
ジュ「どこへ逃げても捕まえますから。絶対に」
私は苦笑いしかできなかった。
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