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傲慢
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「「申し訳ございません!!」」
アブリック邸で、深く頭を下げて謝罪をしているのは、食堂で絡んできた元近衛騎士の両親だった。
父「未成年の令嬢に暴力を振るう貴族の近衛騎士なんて、私が勤めている間で初めて聞きましたよ」
兄「笛を持たせていなかったら何をされていたのか」
私「パパ 怖かったです」
夫妻「「申し訳ございません!」」
父「食堂はご子息の持ち物だったんでしょうかね」
兄「妹は一年生なのですよ。
卑猥な言葉で絡んでくるなんて。
そんな免疫はないんです。聞かせたこともないんですよ」
私「お兄様 近衛騎士さんが言っていた“連れ込むなら宿に行け”ってどういう意味ですか?
宿に食堂があるんですか?」
夫妻「「申し訳ございません!」」
父「あの場だけではないはずです。
何故放置し続けたんですか」
兄「籍をおいて放置したら子爵家の総意と捉えるのが普通でしょう」
私「男性にああいうことをされるのは初めてで。
胸ぐらを掴まれ持ち上げられ脚が床に付かないんですよ」
夫妻「「申し訳ございません!」」
そして帰って行った。
父「多分、井戸掘りはやり過ぎだからと減刑を求めに来たんだろう」
兄「リナ。効果抜群だったぞ」
私「パパとお兄様の家族で幸せです」
父・兄「「天使!」」
母「まったく…」
【 討伐隊の視点 】
「隊長、俺達に誰も絡まなくなりましたね」
「本当っす」
「静かで不気味です」
「リナちゃん、城に泊まればいいのに」
「噂が広まったからな。
“討伐隊に絡んだら、近衛騎士が一瞬で井戸掘りに転職させられた”って。
リナが王族用の緊急警笛を身に付けることを許されたことも話題になっているようだ。
アレは団長がリナのことを陛下に願い出るときに渡されたらしい。
身分によるものもそうだが、上下関係を盾にして絡んだり言いがかりをつけたり相応しくない言動があれば罰すると城に務める者全員に通達された。
城外の国が雇用している者達にも通達される。
あの子爵家の元近衛騎士は、三男でなかなか裕福な家門だったが、リナの手にかかると貧乏子爵家に早変わりだ。
子爵家の取引先が騒いでいるらしい。
誰が広めたんだろうな」
「俺じゃないです」
「俺でもないです」
「やってないっす」
「子爵家は極貧って本当か?って確認はしましたよ。
あの日の夜に酒場にいた奴らに聞いて回りました」
「ソレだよ。
子爵夫妻がアブリック邸まで謝罪に訪れたと聞いている。
減刑は求めなかったようだな」
「減刑しても使いものにならないですよ」
「未成年の令嬢に暴力を振るったら終わりですね」
「団長の娘にですよ?頭おかしいんですよ」
「あの兄貴が後ろについているのに、肝が据わった男だなと思いましたけど、単に知らなかったんですね。
俺なら胸ぐらじゃなくて、直に イテっ!」
【 レオナルドの視点 】
リナとギクシャクしたまま エリオット殿下の避暑地休暇についてきてしまった。
本当は残りたかったが、これも仕事らしい。
リナは心に壁を作ったかのように遠ざける。
毎日のように一緒にいられた頃は良かった。
「ハハッ」
陛下からの手紙を読んでエリオット殿下が笑い出した。
「そろそろ下がります」
「リナが王城の騎士団でお手伝いしているんだって」
「は?」
「ディオン殿の手伝いをしていたけど、討伐隊の第一が帰ってきて彼等にリナを預けたらしいぞ」
「はあ!?」
「そうしたら、討伐隊ごとリナが子爵籍の近衛騎士に絡まれて、胸ぐらを掴まれたんだって。
服が破れたらしい」
「!!」
手紙を奪い取って読むと、怒りが沸騰した。
「レオナルド、顔が怖い」
ディオン殿は何で討伐隊になんか預けたんだ!
討伐隊第一といえば、隊長は男爵家出身で他の者は平民だ。
貴族だからとへつらうことはなく、言葉遣いも態度も良いとは言えない。だが、実力は確かで、他の討伐隊とは違い5人で倍以上の賊を相手に無傷で討伐して帰ってくる猛者で 団長も陛下も認める者達だ。だからまともな報告書が上がらなくても厳しく叱責されない。
そこに馴染んでる!?
「リナは平民でも同等に接するからな。討伐隊第一からしたらリナは見た目も中身も天使だろう。
粒揃いの男達に囲まれて楽しんでるだろうな」
彼等は強いだけではない。
少年に近い童顔の隊員、筋肉の塊のような体を持つ端正な顔の隊員、女にも変装できそうな綺麗な顔の隊員、下品なことを言わなければ城でもモテそうな隊員、そして隊長はディオン殿の同期で友人。
あの4人に言うことを聞かせることができる貴族で顔も整っている。それに黒髪だ。
かなり昔だが、リナは好みのタイプに“黒髪短髪”と答えた。
隊長がソレだ。
帰りたい!
「問題の男は即 近衛をクビになって井戸掘りに転職か。
リナはいい仕事をしたようだ。
少しは差別がなくなるかな」
リナ!
「まだリナは 私とエリオットのことを信じてるのか?」
「まさか」
「王女の婚約解消が当たったなら、リナの名前や婚約者が違っていても、信じてるかもしれないぞ。
ただでさえ互いに生活が変わって一緒に過ごす時間も激減してるんだ。束縛だけじゃなくて ちゃんと愛を伝えないと。
リナの場合はちゃんと女を口説くように接しないと兄のように思われた挙句、私と避暑地へお泊まりデートだと勘違いされちゃうぞ」
「帰ります」
「駄目だろう」
「何で不安を煽るんですか!」
「リナのような子に婚約者になってもらえているのに、婚約したからと自分のモノ扱いで振り回すのに感謝とか思いやりが欠けるんじゃないのか?
あの時、遠慮なんかせずに妃にしたいと言い張れば良かったよ。
王女との解消は分かっていたリナならそれまで内定のまま待ってくれたはずだ」
「エリオット…」
「ここに滞在している間に傲慢さを消して、最初から今日までのことを思い出してみたらどうだ。
そのまま帰ってリナに束縛をぶつけても、未来が悪くなるだけだし、リナが可哀想だ。
手紙で知ったように、リナはあの討伐隊を味方にしたし、下級貴族からも平民からも支持を得始めた。
笛の使用で城中の認識が変わっただろう。
数少ない茶会にしか出ていない令嬢は今や時の人だ。
もう少ししてリナを娶りたいと言ったら王命を使わせてもらえるかもしれない。
なにせレオナルドが赤ちゃんのリナに“バラす”と言って成した婚約だ。反対はされないだろう。
それでレオナルドが辞めるならディオン殿をスカウトするだけだ。リナが私の婚約者になればディオン殿はノーとは言わないだろう。
安泰だと思っているのかもしれないが、そうでもないぞ」
「……」
「黙っていても良かったんだ。
だが友人でもあるレオナルドに最後の警告だ」
客室に戻り上着を投げ捨て、タイを解いた。
早くリナの元に行きたくて仕方がない。
「そんなにか…」
エリオットがあんなにキツいことを言うほど傲慢だったということか。
リナと会って直ぐに分かった。
赤ちゃんだけど中身は違うと。
周囲の顔色をしっかりと確認しながら赤ちゃんの役を演じていた。
そもそもアルファベットボードを使い、エリオットのくしゃみの付いた手を嫌がる0歳児なんてあり得ないだろう。
覗き込むと、一瞬目が泳ぎ、泣こうとした。
3歳の僕に既に貴族夫人が娘を充てがおうと必死だった。それがどんどん酷くなると両親から聞いていた。だからこの子だと思った。
それだけだった。
だけど会う毎に惹かれていった。
おしめ交換だってオシッコの時だけじゃない。
覗きたいから覗いたんじゃなくて綺麗にしなきゃならなかったから広げて洗浄して綺麗にしたんだ。
歩行訓練もしたし、食事のコツも教えた。
教えるためには自分ができていなきゃ駄目だと完璧と言えるほどに身につくまで屋敷に帰って努力した。
いつの間にかリナは警戒心を解き、屈託のない笑顔を向けるようになった。
キラキラした目で見つめられるのが当たり前になっていた。
だけど特にリナが学園に通い始めた辺りからは、曇っていた。
避暑地への見送りは……作り笑いか。
僕は何を間違えているんだ…
アブリック邸で、深く頭を下げて謝罪をしているのは、食堂で絡んできた元近衛騎士の両親だった。
父「未成年の令嬢に暴力を振るう貴族の近衛騎士なんて、私が勤めている間で初めて聞きましたよ」
兄「笛を持たせていなかったら何をされていたのか」
私「パパ 怖かったです」
夫妻「「申し訳ございません!」」
父「食堂はご子息の持ち物だったんでしょうかね」
兄「妹は一年生なのですよ。
卑猥な言葉で絡んでくるなんて。
そんな免疫はないんです。聞かせたこともないんですよ」
私「お兄様 近衛騎士さんが言っていた“連れ込むなら宿に行け”ってどういう意味ですか?
宿に食堂があるんですか?」
夫妻「「申し訳ございません!」」
父「あの場だけではないはずです。
何故放置し続けたんですか」
兄「籍をおいて放置したら子爵家の総意と捉えるのが普通でしょう」
私「男性にああいうことをされるのは初めてで。
胸ぐらを掴まれ持ち上げられ脚が床に付かないんですよ」
夫妻「「申し訳ございません!」」
そして帰って行った。
父「多分、井戸掘りはやり過ぎだからと減刑を求めに来たんだろう」
兄「リナ。効果抜群だったぞ」
私「パパとお兄様の家族で幸せです」
父・兄「「天使!」」
母「まったく…」
【 討伐隊の視点 】
「隊長、俺達に誰も絡まなくなりましたね」
「本当っす」
「静かで不気味です」
「リナちゃん、城に泊まればいいのに」
「噂が広まったからな。
“討伐隊に絡んだら、近衛騎士が一瞬で井戸掘りに転職させられた”って。
リナが王族用の緊急警笛を身に付けることを許されたことも話題になっているようだ。
アレは団長がリナのことを陛下に願い出るときに渡されたらしい。
身分によるものもそうだが、上下関係を盾にして絡んだり言いがかりをつけたり相応しくない言動があれば罰すると城に務める者全員に通達された。
城外の国が雇用している者達にも通達される。
あの子爵家の元近衛騎士は、三男でなかなか裕福な家門だったが、リナの手にかかると貧乏子爵家に早変わりだ。
子爵家の取引先が騒いでいるらしい。
誰が広めたんだろうな」
「俺じゃないです」
「俺でもないです」
「やってないっす」
「子爵家は極貧って本当か?って確認はしましたよ。
あの日の夜に酒場にいた奴らに聞いて回りました」
「ソレだよ。
子爵夫妻がアブリック邸まで謝罪に訪れたと聞いている。
減刑は求めなかったようだな」
「減刑しても使いものにならないですよ」
「未成年の令嬢に暴力を振るったら終わりですね」
「団長の娘にですよ?頭おかしいんですよ」
「あの兄貴が後ろについているのに、肝が据わった男だなと思いましたけど、単に知らなかったんですね。
俺なら胸ぐらじゃなくて、直に イテっ!」
【 レオナルドの視点 】
リナとギクシャクしたまま エリオット殿下の避暑地休暇についてきてしまった。
本当は残りたかったが、これも仕事らしい。
リナは心に壁を作ったかのように遠ざける。
毎日のように一緒にいられた頃は良かった。
「ハハッ」
陛下からの手紙を読んでエリオット殿下が笑い出した。
「そろそろ下がります」
「リナが王城の騎士団でお手伝いしているんだって」
「は?」
「ディオン殿の手伝いをしていたけど、討伐隊の第一が帰ってきて彼等にリナを預けたらしいぞ」
「はあ!?」
「そうしたら、討伐隊ごとリナが子爵籍の近衛騎士に絡まれて、胸ぐらを掴まれたんだって。
服が破れたらしい」
「!!」
手紙を奪い取って読むと、怒りが沸騰した。
「レオナルド、顔が怖い」
ディオン殿は何で討伐隊になんか預けたんだ!
討伐隊第一といえば、隊長は男爵家出身で他の者は平民だ。
貴族だからとへつらうことはなく、言葉遣いも態度も良いとは言えない。だが、実力は確かで、他の討伐隊とは違い5人で倍以上の賊を相手に無傷で討伐して帰ってくる猛者で 団長も陛下も認める者達だ。だからまともな報告書が上がらなくても厳しく叱責されない。
そこに馴染んでる!?
「リナは平民でも同等に接するからな。討伐隊第一からしたらリナは見た目も中身も天使だろう。
粒揃いの男達に囲まれて楽しんでるだろうな」
彼等は強いだけではない。
少年に近い童顔の隊員、筋肉の塊のような体を持つ端正な顔の隊員、女にも変装できそうな綺麗な顔の隊員、下品なことを言わなければ城でもモテそうな隊員、そして隊長はディオン殿の同期で友人。
あの4人に言うことを聞かせることができる貴族で顔も整っている。それに黒髪だ。
かなり昔だが、リナは好みのタイプに“黒髪短髪”と答えた。
隊長がソレだ。
帰りたい!
「問題の男は即 近衛をクビになって井戸掘りに転職か。
リナはいい仕事をしたようだ。
少しは差別がなくなるかな」
リナ!
「まだリナは 私とエリオットのことを信じてるのか?」
「まさか」
「王女の婚約解消が当たったなら、リナの名前や婚約者が違っていても、信じてるかもしれないぞ。
ただでさえ互いに生活が変わって一緒に過ごす時間も激減してるんだ。束縛だけじゃなくて ちゃんと愛を伝えないと。
リナの場合はちゃんと女を口説くように接しないと兄のように思われた挙句、私と避暑地へお泊まりデートだと勘違いされちゃうぞ」
「帰ります」
「駄目だろう」
「何で不安を煽るんですか!」
「リナのような子に婚約者になってもらえているのに、婚約したからと自分のモノ扱いで振り回すのに感謝とか思いやりが欠けるんじゃないのか?
あの時、遠慮なんかせずに妃にしたいと言い張れば良かったよ。
王女との解消は分かっていたリナならそれまで内定のまま待ってくれたはずだ」
「エリオット…」
「ここに滞在している間に傲慢さを消して、最初から今日までのことを思い出してみたらどうだ。
そのまま帰ってリナに束縛をぶつけても、未来が悪くなるだけだし、リナが可哀想だ。
手紙で知ったように、リナはあの討伐隊を味方にしたし、下級貴族からも平民からも支持を得始めた。
笛の使用で城中の認識が変わっただろう。
数少ない茶会にしか出ていない令嬢は今や時の人だ。
もう少ししてリナを娶りたいと言ったら王命を使わせてもらえるかもしれない。
なにせレオナルドが赤ちゃんのリナに“バラす”と言って成した婚約だ。反対はされないだろう。
それでレオナルドが辞めるならディオン殿をスカウトするだけだ。リナが私の婚約者になればディオン殿はノーとは言わないだろう。
安泰だと思っているのかもしれないが、そうでもないぞ」
「……」
「黙っていても良かったんだ。
だが友人でもあるレオナルドに最後の警告だ」
客室に戻り上着を投げ捨て、タイを解いた。
早くリナの元に行きたくて仕方がない。
「そんなにか…」
エリオットがあんなにキツいことを言うほど傲慢だったということか。
リナと会って直ぐに分かった。
赤ちゃんだけど中身は違うと。
周囲の顔色をしっかりと確認しながら赤ちゃんの役を演じていた。
そもそもアルファベットボードを使い、エリオットのくしゃみの付いた手を嫌がる0歳児なんてあり得ないだろう。
覗き込むと、一瞬目が泳ぎ、泣こうとした。
3歳の僕に既に貴族夫人が娘を充てがおうと必死だった。それがどんどん酷くなると両親から聞いていた。だからこの子だと思った。
それだけだった。
だけど会う毎に惹かれていった。
おしめ交換だってオシッコの時だけじゃない。
覗きたいから覗いたんじゃなくて綺麗にしなきゃならなかったから広げて洗浄して綺麗にしたんだ。
歩行訓練もしたし、食事のコツも教えた。
教えるためには自分ができていなきゃ駄目だと完璧と言えるほどに身につくまで屋敷に帰って努力した。
いつの間にかリナは警戒心を解き、屈託のない笑顔を向けるようになった。
キラキラした目で見つめられるのが当たり前になっていた。
だけど特にリナが学園に通い始めた辺りからは、曇っていた。
避暑地への見送りは……作り笑いか。
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