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セーレン サンドラとマクセル(R15&18)
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《ここでは残虐な要素があります》
【 マクセルの視点 】
晩餐会の間、ずっとミーシェを見ていた。
あの白く柔さそうな胸やくびれた腰やあの唇がこの後私のものになる。
勃ち上がろうとするモノを宥めながら待った。
晩餐会が終わって40分後。
『令嬢は毎晩解されて解す必要はございません。少し体が敏感になる薬も与えておりますのでもう待ち切れないと下着を外されました。充分潤っているようです。
これ以上お待たせすると可哀想ですので、早く殿下の逞しいモノをおさめてあげてくださいませ』
『そうするよ』
バタン
手探りでベッドの天蓋の柱を見つけ、服を脱いだ。
「ミーシェ」
「わ……」
「薬のせいだな」
これは脚だな。脛、膝、腿……
グジュ
「ハハッ、可愛いな」
商団員の言った通り、もう秘部はヌルヌルだ。
「こんなにして……待ち切れなかったのだな?
待たせてすまない。すぐに挿れてやるから」
グジュグジュグジュ
はち切れるほど勃ち上がった陰茎の先に秘部の蜜を纏わせて一気に差し入れた。
「くっ……薬のせいかっ……凄く締まってる」
「い……」
イッたのか?だからこんなに締め付けるのか。私も我慢できない。
「ああっ、ミーシェ!」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「初物のように狭い……」
カーラの初めても狭かったな。
「もう少し早く出会っていたらっ、初めても私のものだった……悔しくて」
はあ、好きな女を抱くのはいい。
カーラや娼婦とはまるで違う。
「奥が好きなんだね、奥を強く突くと私を締め付けてくる、はあっ」
「も……」
「“もっと” ? 可愛い子だ。もっと強く奥を突いてあげるね」
「あ……」
溢れてくる。気持ちいいんだね。
「ミーシェ、凄く濡れてるよ。ヌルヌルだ」
もう無理だ。射る!!
「うっ……くっ…………」
「い……」
「イッたの? 私もたっぷり注いだよ。
ミーシェにそっくりの娘と私にそっくりの王子を産んでおくれ」
初めての時より気持ちいい。
「はあ、サンドラの薬はよく効くな。全然萎えないよ。お陰でまた君を喜ばせ続けられる」
グジュ グジュ グジュ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ああ、ミーシェ。恥ずかしいから真っ暗にして抱いて欲しいなんて……」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「次回は薄明かりにして……君の美しい、
はあ……体が見たいっ」
「も……」
「“もっと” ? 分かったよ。可愛いお強請りだな」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ああ!ミーシェ!射る!」
「う……」
「はあ、まだ治らない」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ミーシェ、私のミーシェ……」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ミーシェ……! くっ………、
はぁ~、もう出ない」
これだけ注げばミーシェも満足しただろう。
「疲れたからこのまま寝かせてくれ。朝に風呂に入れてあげるから……」
「ん……」
カーテンの隙間から光が漏れている。
朝か?昼か?
ミーシェはまだ寝てるのか。
抱き潰してしまったか。
ミーシェに触れると冷たかった。
「冷えたのか。
ミーシェ、メイドを呼んで湯浴みの支度をさせるからカーテンを開けるぞ」
シャッ シャッ
カーテンを開けて呼び鈴を鳴らし、ベッドを見下ろすと乱れて青白くなったサンドラがいた。
「は!?」
毛布を剥がすとサンドラは裸で血塗れだった。
「うぐっ」
吐き気を堪えて口に手を当てる自分の手が乾いた血塗れだと気がついて己の身体を見た。
下半身を中心に私も血塗れだった。
「オエッ」
ガチャ
「換気をいいかな」
ツカツカと歩いて窓を開けた男はミーシェの兄だった。
「なっ!」
「実の妹の身体は余程良かったとみえる。
こんなになるまで抱くとは」
「グッ」
振り向くと吐き気を堪えたファーズがいた。
ライアンはソファーに座り背もたれにもたれ、脚をローテーブルに投げ出した。
「私は、」
「ミーシェを抱いたつもりだったと?」
「そうだ!」
「みっともないから何か羽織れ」
男爵令息のくせに何でこんなに高圧的なんだ!
「間違いなく、お前の妹サンドラを抱き殺したのはお前だマクセル」
「私は王太子だぞ!その口のききかたは何だ!!」
「お前とサンドラが薬を使用した時点で王族ではなくなった」
「は? そんなわけがあるか!」
「彼は帝国の第四王子でアクエリオン殿下だ。彼に薬を使ったので彼の権限でそうなった」
「帝国? エヴァンの側近じゃ……」
「帝国から施しを受けた薬草で脅したので帝国に連絡を入れたんだよ。
帝国の薬草で従属国が従属国を脅かすのは大問題なんだよ」
「でも、そんな権限は、」
「あるよ。従属国の王族貴族をどうするかは帝国が決められる」
「父上は、」
「セーレン国王はご存知だ。晩餐会の前に身分を明かし、お前達の計画を話した。
抵抗していたが屈したよ」
ピィッ
ライアンが指笛を鳴らすと父上が入って来た。
「サンドラ!!」
父上がサンドラを抱きしめて泣いている。
「陛下の息子がサンドラを殺しました。
未貫通の女には酷だったでしょう。
長い時間、痛みに耐え、失血死したようですね。耐え難い拷問です」
「父上…」
「マクセル!!」
「ミーシェだと……」
「ミーシェをこんな姿にするつもりだったのか?」
「ミーシェは既に、」
「そうだが、だからといってこうならないとは限らない。女の体は強くもあり弱くもある。
ミーシェはエヴァンの婚約者なのに薬を使って犯そうとするとはいい度胸だ」
「私はミーシェを好きになっただけで、」
「アクエリオン殿下、辛ければ外に出ていて構いませんよ」
「うぐっ……立ち会う」
「私はミーシェが一番大事だ。幼い頃はミーシェの方が強くて、私をいつも守ってくれていた。
ある日、野犬に咬まれそうになった私と野犬の間に入って代わりに咬まれた。
冬で厚着をしていたのと腕輪のお陰で歯はあまり刺さらなかったが引っ張っり回されて肩が脱臼し、手首は腫れ上がり肘も痛めた。膝も擦りむいた。
すぐに護衛が助けてくれたがミーシェは重症だった。左腕は動かないかもと言われた。
ミーシェは痛みに顔を歪め、涙を流したが泣き声は漏らさなかった。
絞り出したたった一言は“ライアンは?”
幼い少女が怖い思いをしてあんな怪我を負っても、一番に発した言葉は私の安否だった。
面会できるようになって、会いに行った。
ミーシェは笑ってこう言った。
“ちゃんと食べて、ちゃんと寝ないとダメだよ”
その時に己に誓った。私はミーシェを一番に守る。どんな相手でもだ。
その日から鍛錬と勉強漬けだった。
ミーシェのリハビリは長かった。
合間に様子を見に行った。その度に口にする言葉は私のことばかり。
ミーシェを傷付ける者には人の心を捨て去ろう。そう決心した。
私の師匠は近衛所属の暗殺者。訳あってサルト家で働いていた。
彼に弟子入りした。そしてミーシェが治ったらミーシェにも身を守る術を授けて欲しいと懇願した。
領内の野盗狩りを通して実地訓練をした。
犯罪者への私刑を通して拷問も学んだ。
人を痛めつけることも殺すことも何ともない。
ミーシェは私がそんなことをしているとは知らない。知らなくていい。
ミーシェを傷付けようと企んだ令嬢を学園の茂みに生き埋めにもした。
雇われた男はバラして焼却炉に投げ込んだ。
ミーシェを殴った女は見せしめに退学、訴訟、服役、貧困を味合わせ、最後は娼館だ。
そろそろ殺そうと思ったら先に死んでいた。
ミーシェを押さえつけた男二人は拉致して郊外に連れて行き、整備されていない道を馬車に繋いで引き摺った。一時間程引き摺って沼に投げ込んだ。
ミーシェに卑猥な目を向けていた教師の家に忍び込み、自慰行為中の事故に見せかけて殺した。
伯爵家の次男だったが死因がそれだったから密葬だったよ。
お前はどうしようか?」
「貴様!頭がおかしいんじゃないのか!?」
「ミーシェを守れるなら何だっていい。
さて、国王陛下。正妃と貴方の愛の結晶、たった一人の娘サンドラを犯して殺したこの男をどうしたいですか?」
そう言ってライアンは父上に剣を渡した。
「ち、父上?」
「私のサンドラをよくも……」
「父上!私は長男ですよ!?」
「お前は所詮側妃の産んだ出来損ないだ。
ナイジェルがいてくれたら問題ない」
「父上……」
ザシュッ
「ぐはっ」
「国王陛下、良き決断でございました」
「サンドラを弔っても?」
「どうぞお連れください。彼は?」
「好きにしてくだされ。
私は引退してナイジェルに継がせます」
「国王陛下、ジュリアス殿下も直に治ります。彼女が兄に遅効性の毒を少しずつ盛っていました。解毒薬をアクエリオン殿下がジュリアス殿下にお渡ししましたので、早くて三ヶ月でほとんどの毒が抜け日常を取り戻していくでしょう」
「アクエリオン殿下、ありがとうございます」
「父上……」
「我々も行きましょう」
「そうだな」
バタン
「だ……れか……」
助けてくれ。
せめて独りで死にたくない……。
誰か……
【 マクセルの視点 】
晩餐会の間、ずっとミーシェを見ていた。
あの白く柔さそうな胸やくびれた腰やあの唇がこの後私のものになる。
勃ち上がろうとするモノを宥めながら待った。
晩餐会が終わって40分後。
『令嬢は毎晩解されて解す必要はございません。少し体が敏感になる薬も与えておりますのでもう待ち切れないと下着を外されました。充分潤っているようです。
これ以上お待たせすると可哀想ですので、早く殿下の逞しいモノをおさめてあげてくださいませ』
『そうするよ』
バタン
手探りでベッドの天蓋の柱を見つけ、服を脱いだ。
「ミーシェ」
「わ……」
「薬のせいだな」
これは脚だな。脛、膝、腿……
グジュ
「ハハッ、可愛いな」
商団員の言った通り、もう秘部はヌルヌルだ。
「こんなにして……待ち切れなかったのだな?
待たせてすまない。すぐに挿れてやるから」
グジュグジュグジュ
はち切れるほど勃ち上がった陰茎の先に秘部の蜜を纏わせて一気に差し入れた。
「くっ……薬のせいかっ……凄く締まってる」
「い……」
イッたのか?だからこんなに締め付けるのか。私も我慢できない。
「ああっ、ミーシェ!」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「初物のように狭い……」
カーラの初めても狭かったな。
「もう少し早く出会っていたらっ、初めても私のものだった……悔しくて」
はあ、好きな女を抱くのはいい。
カーラや娼婦とはまるで違う。
「奥が好きなんだね、奥を強く突くと私を締め付けてくる、はあっ」
「も……」
「“もっと” ? 可愛い子だ。もっと強く奥を突いてあげるね」
「あ……」
溢れてくる。気持ちいいんだね。
「ミーシェ、凄く濡れてるよ。ヌルヌルだ」
もう無理だ。射る!!
「うっ……くっ…………」
「い……」
「イッたの? 私もたっぷり注いだよ。
ミーシェにそっくりの娘と私にそっくりの王子を産んでおくれ」
初めての時より気持ちいい。
「はあ、サンドラの薬はよく効くな。全然萎えないよ。お陰でまた君を喜ばせ続けられる」
グジュ グジュ グジュ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ああ、ミーシェ。恥ずかしいから真っ暗にして抱いて欲しいなんて……」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「次回は薄明かりにして……君の美しい、
はあ……体が見たいっ」
「も……」
「“もっと” ? 分かったよ。可愛いお強請りだな」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ああ!ミーシェ!射る!」
「う……」
「はあ、まだ治らない」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ミーシェ、私のミーシェ……」
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ
「ミーシェ……! くっ………、
はぁ~、もう出ない」
これだけ注げばミーシェも満足しただろう。
「疲れたからこのまま寝かせてくれ。朝に風呂に入れてあげるから……」
「ん……」
カーテンの隙間から光が漏れている。
朝か?昼か?
ミーシェはまだ寝てるのか。
抱き潰してしまったか。
ミーシェに触れると冷たかった。
「冷えたのか。
ミーシェ、メイドを呼んで湯浴みの支度をさせるからカーテンを開けるぞ」
シャッ シャッ
カーテンを開けて呼び鈴を鳴らし、ベッドを見下ろすと乱れて青白くなったサンドラがいた。
「は!?」
毛布を剥がすとサンドラは裸で血塗れだった。
「うぐっ」
吐き気を堪えて口に手を当てる自分の手が乾いた血塗れだと気がついて己の身体を見た。
下半身を中心に私も血塗れだった。
「オエッ」
ガチャ
「換気をいいかな」
ツカツカと歩いて窓を開けた男はミーシェの兄だった。
「なっ!」
「実の妹の身体は余程良かったとみえる。
こんなになるまで抱くとは」
「グッ」
振り向くと吐き気を堪えたファーズがいた。
ライアンはソファーに座り背もたれにもたれ、脚をローテーブルに投げ出した。
「私は、」
「ミーシェを抱いたつもりだったと?」
「そうだ!」
「みっともないから何か羽織れ」
男爵令息のくせに何でこんなに高圧的なんだ!
「間違いなく、お前の妹サンドラを抱き殺したのはお前だマクセル」
「私は王太子だぞ!その口のききかたは何だ!!」
「お前とサンドラが薬を使用した時点で王族ではなくなった」
「は? そんなわけがあるか!」
「彼は帝国の第四王子でアクエリオン殿下だ。彼に薬を使ったので彼の権限でそうなった」
「帝国? エヴァンの側近じゃ……」
「帝国から施しを受けた薬草で脅したので帝国に連絡を入れたんだよ。
帝国の薬草で従属国が従属国を脅かすのは大問題なんだよ」
「でも、そんな権限は、」
「あるよ。従属国の王族貴族をどうするかは帝国が決められる」
「父上は、」
「セーレン国王はご存知だ。晩餐会の前に身分を明かし、お前達の計画を話した。
抵抗していたが屈したよ」
ピィッ
ライアンが指笛を鳴らすと父上が入って来た。
「サンドラ!!」
父上がサンドラを抱きしめて泣いている。
「陛下の息子がサンドラを殺しました。
未貫通の女には酷だったでしょう。
長い時間、痛みに耐え、失血死したようですね。耐え難い拷問です」
「父上…」
「マクセル!!」
「ミーシェだと……」
「ミーシェをこんな姿にするつもりだったのか?」
「ミーシェは既に、」
「そうだが、だからといってこうならないとは限らない。女の体は強くもあり弱くもある。
ミーシェはエヴァンの婚約者なのに薬を使って犯そうとするとはいい度胸だ」
「私はミーシェを好きになっただけで、」
「アクエリオン殿下、辛ければ外に出ていて構いませんよ」
「うぐっ……立ち会う」
「私はミーシェが一番大事だ。幼い頃はミーシェの方が強くて、私をいつも守ってくれていた。
ある日、野犬に咬まれそうになった私と野犬の間に入って代わりに咬まれた。
冬で厚着をしていたのと腕輪のお陰で歯はあまり刺さらなかったが引っ張っり回されて肩が脱臼し、手首は腫れ上がり肘も痛めた。膝も擦りむいた。
すぐに護衛が助けてくれたがミーシェは重症だった。左腕は動かないかもと言われた。
ミーシェは痛みに顔を歪め、涙を流したが泣き声は漏らさなかった。
絞り出したたった一言は“ライアンは?”
幼い少女が怖い思いをしてあんな怪我を負っても、一番に発した言葉は私の安否だった。
面会できるようになって、会いに行った。
ミーシェは笑ってこう言った。
“ちゃんと食べて、ちゃんと寝ないとダメだよ”
その時に己に誓った。私はミーシェを一番に守る。どんな相手でもだ。
その日から鍛錬と勉強漬けだった。
ミーシェのリハビリは長かった。
合間に様子を見に行った。その度に口にする言葉は私のことばかり。
ミーシェを傷付ける者には人の心を捨て去ろう。そう決心した。
私の師匠は近衛所属の暗殺者。訳あってサルト家で働いていた。
彼に弟子入りした。そしてミーシェが治ったらミーシェにも身を守る術を授けて欲しいと懇願した。
領内の野盗狩りを通して実地訓練をした。
犯罪者への私刑を通して拷問も学んだ。
人を痛めつけることも殺すことも何ともない。
ミーシェは私がそんなことをしているとは知らない。知らなくていい。
ミーシェを傷付けようと企んだ令嬢を学園の茂みに生き埋めにもした。
雇われた男はバラして焼却炉に投げ込んだ。
ミーシェを殴った女は見せしめに退学、訴訟、服役、貧困を味合わせ、最後は娼館だ。
そろそろ殺そうと思ったら先に死んでいた。
ミーシェを押さえつけた男二人は拉致して郊外に連れて行き、整備されていない道を馬車に繋いで引き摺った。一時間程引き摺って沼に投げ込んだ。
ミーシェに卑猥な目を向けていた教師の家に忍び込み、自慰行為中の事故に見せかけて殺した。
伯爵家の次男だったが死因がそれだったから密葬だったよ。
お前はどうしようか?」
「貴様!頭がおかしいんじゃないのか!?」
「ミーシェを守れるなら何だっていい。
さて、国王陛下。正妃と貴方の愛の結晶、たった一人の娘サンドラを犯して殺したこの男をどうしたいですか?」
そう言ってライアンは父上に剣を渡した。
「ち、父上?」
「私のサンドラをよくも……」
「父上!私は長男ですよ!?」
「お前は所詮側妃の産んだ出来損ないだ。
ナイジェルがいてくれたら問題ない」
「父上……」
ザシュッ
「ぐはっ」
「国王陛下、良き決断でございました」
「サンドラを弔っても?」
「どうぞお連れください。彼は?」
「好きにしてくだされ。
私は引退してナイジェルに継がせます」
「国王陛下、ジュリアス殿下も直に治ります。彼女が兄に遅効性の毒を少しずつ盛っていました。解毒薬をアクエリオン殿下がジュリアス殿下にお渡ししましたので、早くて三ヶ月でほとんどの毒が抜け日常を取り戻していくでしょう」
「アクエリオン殿下、ありがとうございます」
「父上……」
「我々も行きましょう」
「そうだな」
バタン
「だ……れか……」
助けてくれ。
せめて独りで死にたくない……。
誰か……
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