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帝国 (ミーシェとレオン)
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翌日の朝はレオン陛下が散歩に誘いに来た。
「ミーシェ、この新種の薔薇は繊細で雑草さえ受け付けない。虫にも弱い。
だから他の花とは離した場所で、専属の庭師を就けている。
丈夫になるよう改良を続けてはいるのだが難しい」
「品種改良は気の遠くなるようなお話ですね」
「知識と才能のある者でないと無理だな。間違えればとんでもない物を作り出してしまう。
昔の記録を見ると、周囲の植物を駄目にしてしまうハーブ、毒性のある野菜、アレルギーを引き起こす花粉や葉汁、食べた動物を興奮させて凶暴化させてしまう実、失敗も少なくない。
そのリスクが分かっていても改良を止めないのは、天災や病気に強い品種を作ることで国民の飢えを防げるから。時には特効薬や緩和薬の新薬ができるからだ。
セーレン王国は豊かな国ではなかった。
だが、土が適していたので、ある薬草を分けて国を豊かにする手助けになるよう分けた。
そしてこれが成果の一つ、心臓病の薬だ。
成功したのは二つの木だけで、あまり実を付けない。木から落ちることなく完熟しなければならない。
その種の中の仁がとても小さい。
作れるのは年に10粒未満。
そして完全に乾燥すると効果を失くす。
他の材料と合わせると効果は一カ月もない。
とても希少で、王族の人数分保管する。全ての王族ではない。帝王、正妃、その次は王位継承順に第五位の分まで。
残りは功績を上げ、これからも国に貢献出来る有能な国民にだけ投与する。
今回は父が死んだので、特別に其方に渡す。
帝王の命を守り、この先も有益な人間だからだ。ステファニー王女が帰る日に調合させて渡しておく。
王妃は長く心臓の病で伏せていると聞いた。
手遅れでなければ一粒でもだいぶ回復する。
但し、原因が奇形や欠損なら大した効果はない。
効果が出て、ステファニー王女が連絡をくれたらもう一度だけ譲り渡す。その時は指名された者が取りに来てくれ。
効かないか、延命か、完治かは原因と進行具合による。
分かったか?」
「はい。感謝いたします」
場所を移し隔離されていない庭園に来た。
「ミーシェはどんな薔薇が好みだ?」
「咲いても蕾でも美しい花がいいです。
こちらのように一枚の花弁が大きなものが好きです。香りは鼻を近付ければ香る程度の強さがいいです」
「色は?」
「白でも黄色でも赤でもピンクでもオレンジでも紫でも青でも。色はその時の気分によりますから。
美しいグレーの薔薇を見てみたいです」
「花でグレー?」
「黒は作った国があると聞いています。
少し濃いめのグレーもきっと美しいと思うのです」
「そうか。……ミーシェの手は小さいな」
レオンは頼んで繋がせて貰った手をまじまじとみた。
「標準的な大きさだと思いますよ」
「手を繋いだことなどないからな。
こんな華奢な手をどのくらいの力加減で握っていいのか分からない」
「ほんの少し緩めてもらえますか」
「ごめん、痛かったか」
「ちょっときついだけです」
レオンは手を入念にチェックした。
「腫れたりはしていないな」
「フフッ、大丈夫ですよ」
「ミーシェは両親以外で誰と手を繋いでいた?」
「主にライアンです。あとはアーノルド。
城に行けば国王陛下とステファニー様、影と近衛騎士です。妹が産まれたら妹とも手を繋ぎました」
「私がミーシェの幼馴染なら手を繋いでもらえたかな」
「10歳上ですからレオン様の方が繋ぎたがりませんよ、きっと」
「おチビさんのミーシェもどんなに可愛かっただろうか」
「領地に肖像画があったのですが、お見せしませんでしたね」
「余っているものがあれば帝王になった祝いにくれないか」
「え? それはお妃様が気分を害します」
「幼い子供の肖像画だ。何とも思わない」
「見てみますけど、ライアンも一緒かもしれませんよ」
「ミーシェだけのも欲しいが、二人揃っているのもいいな」
「レオン様のは?」
「見に行くか?」
「はい 」
帝王のプライベートエリアに入り美術品の倉庫のような部屋に入るといくつか肖像画を見せた。
「産まれた時から毎年描かせてる」
「ふふっ、ぷにぷにですね」
「みんなそうだろう」
「一歳の肖像画はもしかしてお泣きになられた後ですか?」
「覚えてないな。でもそんな風にみえるな」
「あ、この頃になると表情を作ってますね」
「何で笑うんだ?」
「可愛いなと思いまして。
これは想像で描いたのですか?」
「何故だ」
「だって、描き上がるまで人を乗せた馬がじっとしているようには思えませんから」
「下書きさえできてしまえば、馬は馬小屋に見に行けば済む」
「なるほど」
「だんだん可愛さが無くなりますね」
「“凛々しくなりますね”とか言ってくれ」
「失礼しました」
「どれが良かった?」
「この4歳の肖像画が素敵じゃないでしょうか」
「これ? 理由は?」
「反抗期な感じが滲み出ています。
絵師の才能を感じます」
「何で反抗期だと思うんだ?」
「これだけ目線を逸らしています」
「……本当だ」
「レオン様、こういうものはボドワン王子殿下とベンジャミン王子殿下にも見せてあげてください。
馴れ初めがどうあれ、お二人に罪はありません。側妃様にも罪はありません。
家族としての思い出は無いよりあった方がいいと思います」
「何故ユゲット達を気にするんだ」
「私もそういう立場にならないとは限らないからです。
母がステファニー王女の親友でなければ、私が王族の庇護を受けていなければ、今の私はありませんでした。
大抵は裕福な平民や騎士、男爵家、良くて子爵家の正妻です。男爵家の娘は妾になる可能性は低くありません。
他人事では無いのです」
「分かった。待遇を考えよう」
「物やお金ではありません。レオン様との会話や時間を少し与えてあげてください。
それが当たり前だとは思わず、褒める時は直接言葉にして褒めてあげてください」
「ミーシェはユゲット達が好きか?」
「はい 」
「分かった。努力しよう」
「あの斬新な絵は……帝国の有名な画家の作品ですか?」
「あれは子供の頃の私の描いた絵だ」
「あ~。
300年後には高く売れるかもしれませんよ」
「ミーシェがそんなに気に入ったなら仕方ない。其方に贈ろう」
「では、署名をしてください。レオン様が描いたという証拠にしますから」
「本気で貰う気か?」
「くださるって仰ったではありませんか」
「っ、飾るなよ」
「一番目立つところに飾ります」
「止めてくれ」
「どこに飾ろうと私の自由ですわ」
「余計なことを言うんじゃなかった」
「ふふっ」
夕刻、謁見の間に双子とステファニー王女夫妻が呼ばれた。
そこには宰相他各部門の大臣、団長と副団長、レオンの弟殿下3名とそれぞれの正妃が同席していた。
帝王レオンがシオンに大きめの宝石箱を手渡した。
宰「この度、戴冠式にて帝王の命を狙う反逆者をミーシェ・サックス侯爵令嬢、ライアン・サルト男爵令息、護衛騎士の二人が見事に防ぎ、帝王に傷ひとつ付けることなく護り抜いた。
その功績を讃え、グラース王国を友好国と定める。その証に揃いの宝剣を寄贈する」
シ「感謝いたします」
ステファニーは深く礼をとった。
宰「続いて、サックス侯爵令嬢とサルト男爵令息には、帝国の友人として帝国の紋章を入れたピンブローチを寄贈する。
身に付ければ帝国と従属国内で、帝王の後ろ盾を得た者として丁重に扱われる」
レ「ありがとう、ライアン」
ブローチボックスから取り出してライアンの上着に付けた。
レ「ミーシェ、有難いが其方が盾になるな」
ミ「え?」
ミーシェには女性の文官がドレスに付けた。
王弟達は笑いを堪えている。
ミーシェが何で自分だけ注意されるのかと不満顔だからだ。
双子が深く礼をとった。
その後は和やかな晩餐会となった。
「ミーシェ、この新種の薔薇は繊細で雑草さえ受け付けない。虫にも弱い。
だから他の花とは離した場所で、専属の庭師を就けている。
丈夫になるよう改良を続けてはいるのだが難しい」
「品種改良は気の遠くなるようなお話ですね」
「知識と才能のある者でないと無理だな。間違えればとんでもない物を作り出してしまう。
昔の記録を見ると、周囲の植物を駄目にしてしまうハーブ、毒性のある野菜、アレルギーを引き起こす花粉や葉汁、食べた動物を興奮させて凶暴化させてしまう実、失敗も少なくない。
そのリスクが分かっていても改良を止めないのは、天災や病気に強い品種を作ることで国民の飢えを防げるから。時には特効薬や緩和薬の新薬ができるからだ。
セーレン王国は豊かな国ではなかった。
だが、土が適していたので、ある薬草を分けて国を豊かにする手助けになるよう分けた。
そしてこれが成果の一つ、心臓病の薬だ。
成功したのは二つの木だけで、あまり実を付けない。木から落ちることなく完熟しなければならない。
その種の中の仁がとても小さい。
作れるのは年に10粒未満。
そして完全に乾燥すると効果を失くす。
他の材料と合わせると効果は一カ月もない。
とても希少で、王族の人数分保管する。全ての王族ではない。帝王、正妃、その次は王位継承順に第五位の分まで。
残りは功績を上げ、これからも国に貢献出来る有能な国民にだけ投与する。
今回は父が死んだので、特別に其方に渡す。
帝王の命を守り、この先も有益な人間だからだ。ステファニー王女が帰る日に調合させて渡しておく。
王妃は長く心臓の病で伏せていると聞いた。
手遅れでなければ一粒でもだいぶ回復する。
但し、原因が奇形や欠損なら大した効果はない。
効果が出て、ステファニー王女が連絡をくれたらもう一度だけ譲り渡す。その時は指名された者が取りに来てくれ。
効かないか、延命か、完治かは原因と進行具合による。
分かったか?」
「はい。感謝いたします」
場所を移し隔離されていない庭園に来た。
「ミーシェはどんな薔薇が好みだ?」
「咲いても蕾でも美しい花がいいです。
こちらのように一枚の花弁が大きなものが好きです。香りは鼻を近付ければ香る程度の強さがいいです」
「色は?」
「白でも黄色でも赤でもピンクでもオレンジでも紫でも青でも。色はその時の気分によりますから。
美しいグレーの薔薇を見てみたいです」
「花でグレー?」
「黒は作った国があると聞いています。
少し濃いめのグレーもきっと美しいと思うのです」
「そうか。……ミーシェの手は小さいな」
レオンは頼んで繋がせて貰った手をまじまじとみた。
「標準的な大きさだと思いますよ」
「手を繋いだことなどないからな。
こんな華奢な手をどのくらいの力加減で握っていいのか分からない」
「ほんの少し緩めてもらえますか」
「ごめん、痛かったか」
「ちょっときついだけです」
レオンは手を入念にチェックした。
「腫れたりはしていないな」
「フフッ、大丈夫ですよ」
「ミーシェは両親以外で誰と手を繋いでいた?」
「主にライアンです。あとはアーノルド。
城に行けば国王陛下とステファニー様、影と近衛騎士です。妹が産まれたら妹とも手を繋ぎました」
「私がミーシェの幼馴染なら手を繋いでもらえたかな」
「10歳上ですからレオン様の方が繋ぎたがりませんよ、きっと」
「おチビさんのミーシェもどんなに可愛かっただろうか」
「領地に肖像画があったのですが、お見せしませんでしたね」
「余っているものがあれば帝王になった祝いにくれないか」
「え? それはお妃様が気分を害します」
「幼い子供の肖像画だ。何とも思わない」
「見てみますけど、ライアンも一緒かもしれませんよ」
「ミーシェだけのも欲しいが、二人揃っているのもいいな」
「レオン様のは?」
「見に行くか?」
「はい 」
帝王のプライベートエリアに入り美術品の倉庫のような部屋に入るといくつか肖像画を見せた。
「産まれた時から毎年描かせてる」
「ふふっ、ぷにぷにですね」
「みんなそうだろう」
「一歳の肖像画はもしかしてお泣きになられた後ですか?」
「覚えてないな。でもそんな風にみえるな」
「あ、この頃になると表情を作ってますね」
「何で笑うんだ?」
「可愛いなと思いまして。
これは想像で描いたのですか?」
「何故だ」
「だって、描き上がるまで人を乗せた馬がじっとしているようには思えませんから」
「下書きさえできてしまえば、馬は馬小屋に見に行けば済む」
「なるほど」
「だんだん可愛さが無くなりますね」
「“凛々しくなりますね”とか言ってくれ」
「失礼しました」
「どれが良かった?」
「この4歳の肖像画が素敵じゃないでしょうか」
「これ? 理由は?」
「反抗期な感じが滲み出ています。
絵師の才能を感じます」
「何で反抗期だと思うんだ?」
「これだけ目線を逸らしています」
「……本当だ」
「レオン様、こういうものはボドワン王子殿下とベンジャミン王子殿下にも見せてあげてください。
馴れ初めがどうあれ、お二人に罪はありません。側妃様にも罪はありません。
家族としての思い出は無いよりあった方がいいと思います」
「何故ユゲット達を気にするんだ」
「私もそういう立場にならないとは限らないからです。
母がステファニー王女の親友でなければ、私が王族の庇護を受けていなければ、今の私はありませんでした。
大抵は裕福な平民や騎士、男爵家、良くて子爵家の正妻です。男爵家の娘は妾になる可能性は低くありません。
他人事では無いのです」
「分かった。待遇を考えよう」
「物やお金ではありません。レオン様との会話や時間を少し与えてあげてください。
それが当たり前だとは思わず、褒める時は直接言葉にして褒めてあげてください」
「ミーシェはユゲット達が好きか?」
「はい 」
「分かった。努力しよう」
「あの斬新な絵は……帝国の有名な画家の作品ですか?」
「あれは子供の頃の私の描いた絵だ」
「あ~。
300年後には高く売れるかもしれませんよ」
「ミーシェがそんなに気に入ったなら仕方ない。其方に贈ろう」
「では、署名をしてください。レオン様が描いたという証拠にしますから」
「本気で貰う気か?」
「くださるって仰ったではありませんか」
「っ、飾るなよ」
「一番目立つところに飾ります」
「止めてくれ」
「どこに飾ろうと私の自由ですわ」
「余計なことを言うんじゃなかった」
「ふふっ」
夕刻、謁見の間に双子とステファニー王女夫妻が呼ばれた。
そこには宰相他各部門の大臣、団長と副団長、レオンの弟殿下3名とそれぞれの正妃が同席していた。
帝王レオンがシオンに大きめの宝石箱を手渡した。
宰「この度、戴冠式にて帝王の命を狙う反逆者をミーシェ・サックス侯爵令嬢、ライアン・サルト男爵令息、護衛騎士の二人が見事に防ぎ、帝王に傷ひとつ付けることなく護り抜いた。
その功績を讃え、グラース王国を友好国と定める。その証に揃いの宝剣を寄贈する」
シ「感謝いたします」
ステファニーは深く礼をとった。
宰「続いて、サックス侯爵令嬢とサルト男爵令息には、帝国の友人として帝国の紋章を入れたピンブローチを寄贈する。
身に付ければ帝国と従属国内で、帝王の後ろ盾を得た者として丁重に扱われる」
レ「ありがとう、ライアン」
ブローチボックスから取り出してライアンの上着に付けた。
レ「ミーシェ、有難いが其方が盾になるな」
ミ「え?」
ミーシェには女性の文官がドレスに付けた。
王弟達は笑いを堪えている。
ミーシェが何で自分だけ注意されるのかと不満顔だからだ。
双子が深く礼をとった。
その後は和やかな晩餐会となった。
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※「カクヨム」、「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
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