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帝国 (褒賞)
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翌日からの3日間はステファニー達は王都の観光に出た。
その間、ライアンはヤニックから取扱品について説明を受けたり、アクエリオンからは医薬品について説明を受けていた。
サルトに輸入できる物を調べるためだ。
ミーシェはレオンと過ごしたが二人は男女として距離が縮まることはなかった。
結果、ステファニー達と一緒に帰国することになった。
「ミーシェ、私が正妃を迎えるまではいつでも其方を受け入れる。もしグラースで上手く行かなかったら直ぐに連絡をくれ。
もし正妃を迎えていたとしても、其方が正妃の存在を許してくれるなら連絡をくれ」
「陛下」
「もうレオンとは呼んでくれないのか」
「これから正妃を迎えられるのですから、その方がいいと思います」
「ミーシェ、愛してる」
レオンはミーシェをギュッと抱きしめた。
ミーシェもお別れだからとレオンの背中に腕を回した。
チュッ
ミーシェの額に唇を付けて離れた。
「レオン様……」
ミーシェがレオンの名を呼び頬に手を添えた。
何故ならレオンの瞳から涙が流れたからだ。
「すまない。行ってくれ」
「レオン様、またお会いましょう」
「そうだな、またな」
ライアンがサッとミーシェを馬車に乗せ、レオンに頭を下げた。
「ミーシェを愛してくださり、ありがとうございます。また、招待してください」
「もちろんだ、ライアン。気を付けてくれ」
「失礼いたします」
ライアンも馬車に乗り込むと、車列は王城を後にした。
馬車の中ではミーシェが泣いていた。
「いい人だったの」
「そうだな」
「ライアン……」
「大丈夫、側にいるから」
ライアンはずっとミーシェを抱き寄せて慰めた。
【 帝王レオンの視点 】
ア「兄上 」
レ「駄目だった」
ア「でも、ミーシェ嬢は兄上のことを好きですよ」
レ「人としてか」
ア「どうでしょう。私がミーシェ嬢なら全く揺るがないなんてことにはならないと思います。
多分、理性の壁を作っていたのだと思います」
レ「理性の壁?」
ア「はい。エヴァン殿下に操を立てようと努めたのでしょう」
ブ「エヴァン殿下、ミーシェ嬢がいない隙に浮気でもしてるといいんですけどね」
ヤ「それではミーシェ嬢が傷付くではありませんか」
ブ「その時は兄上が溶けるほど愛してやればいい」
翌日、レオンはユゲット達を呼び、ミーシェに言われたように肖像画を見せた。
ベ「父上の子供のころですか」
ボ「変わっていないようで変わっています」
レ「この後、其方達も描いてもらう。手洗いに行っておくように」
ユ「それで正装で来いと命じられたのですね」
レ「そうだ」
ユ「ミーシェ様ですね」
レ「見せてあげてくれと言われた。描けとは言われていない」
ユ「お優しい方ですわ」
レ「他人事ではないそうだ。元は男爵家の娘だから平民に嫁がされたり格上の妾になる可能性だって普通なら有り得る身分だから、其方達を気に留めてしまうようだ」
ユ「ミーシェ様のお屋敷に遊びに行きたいですわ」
レ「行きたいな」
そしてその夜、レオンは後宮の夜伽の間でユゲットを抱いた。
泊まりはしなかったが、時間をかけてユゲットを抱き、事を済ませてからもベッドで1時間近く話をしていた。
ユゲットが寝てしまうとベッドから抜け出し、廊下に出ると控えていたメイドに自然に起きるまで寝かせてやれと行って自室に戻った。
定められていない日に交わるのも、子孫を残すための交わりではないのも、終わった後に会話の時間を設けるのも初めてのことだった。
寝かせてやれと労るのも。
その間、ライアンはヤニックから取扱品について説明を受けたり、アクエリオンからは医薬品について説明を受けていた。
サルトに輸入できる物を調べるためだ。
ミーシェはレオンと過ごしたが二人は男女として距離が縮まることはなかった。
結果、ステファニー達と一緒に帰国することになった。
「ミーシェ、私が正妃を迎えるまではいつでも其方を受け入れる。もしグラースで上手く行かなかったら直ぐに連絡をくれ。
もし正妃を迎えていたとしても、其方が正妃の存在を許してくれるなら連絡をくれ」
「陛下」
「もうレオンとは呼んでくれないのか」
「これから正妃を迎えられるのですから、その方がいいと思います」
「ミーシェ、愛してる」
レオンはミーシェをギュッと抱きしめた。
ミーシェもお別れだからとレオンの背中に腕を回した。
チュッ
ミーシェの額に唇を付けて離れた。
「レオン様……」
ミーシェがレオンの名を呼び頬に手を添えた。
何故ならレオンの瞳から涙が流れたからだ。
「すまない。行ってくれ」
「レオン様、またお会いましょう」
「そうだな、またな」
ライアンがサッとミーシェを馬車に乗せ、レオンに頭を下げた。
「ミーシェを愛してくださり、ありがとうございます。また、招待してください」
「もちろんだ、ライアン。気を付けてくれ」
「失礼いたします」
ライアンも馬車に乗り込むと、車列は王城を後にした。
馬車の中ではミーシェが泣いていた。
「いい人だったの」
「そうだな」
「ライアン……」
「大丈夫、側にいるから」
ライアンはずっとミーシェを抱き寄せて慰めた。
【 帝王レオンの視点 】
ア「兄上 」
レ「駄目だった」
ア「でも、ミーシェ嬢は兄上のことを好きですよ」
レ「人としてか」
ア「どうでしょう。私がミーシェ嬢なら全く揺るがないなんてことにはならないと思います。
多分、理性の壁を作っていたのだと思います」
レ「理性の壁?」
ア「はい。エヴァン殿下に操を立てようと努めたのでしょう」
ブ「エヴァン殿下、ミーシェ嬢がいない隙に浮気でもしてるといいんですけどね」
ヤ「それではミーシェ嬢が傷付くではありませんか」
ブ「その時は兄上が溶けるほど愛してやればいい」
翌日、レオンはユゲット達を呼び、ミーシェに言われたように肖像画を見せた。
ベ「父上の子供のころですか」
ボ「変わっていないようで変わっています」
レ「この後、其方達も描いてもらう。手洗いに行っておくように」
ユ「それで正装で来いと命じられたのですね」
レ「そうだ」
ユ「ミーシェ様ですね」
レ「見せてあげてくれと言われた。描けとは言われていない」
ユ「お優しい方ですわ」
レ「他人事ではないそうだ。元は男爵家の娘だから平民に嫁がされたり格上の妾になる可能性だって普通なら有り得る身分だから、其方達を気に留めてしまうようだ」
ユ「ミーシェ様のお屋敷に遊びに行きたいですわ」
レ「行きたいな」
そしてその夜、レオンは後宮の夜伽の間でユゲットを抱いた。
泊まりはしなかったが、時間をかけてユゲットを抱き、事を済ませてからもベッドで1時間近く話をしていた。
ユゲットが寝てしまうとベッドから抜け出し、廊下に出ると控えていたメイドに自然に起きるまで寝かせてやれと行って自室に戻った。
定められていない日に交わるのも、子孫を残すための交わりではないのも、終わった後に会話の時間を設けるのも初めてのことだった。
寝かせてやれと労るのも。
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