78 / 83
第六章 故郷の村へ
6ー3 待機中の出来事 その一
しおりを挟む
マルコは、ハレニシア上空に姿を消して浮かんでいる飛行艇にてひたすら待機中です。
目の前に家族が居るのに会いに行けない苦しさ、もどかしさがとってもつらいのですが、後々の事を考えると一応説明のつく帰還を演ずるようにしなければなりません。
マルコの場合、ただでさえ9年も前に誘拐されて売り飛ばされて、異なる大陸を転々としたのですから、それを説明しても簡単には受け入れられるかどうかです。
もう一つ、12歳というのは成長期ですから、果たして3歳の面影がちゃんとあるかどうか・・・。
このこと自体は、マルコを記憶している人達の感性次第なので何とも言えません。
切り札は、母が造ってくれた護符代わりのミサンガです。
形状不壊の付与魔法がかけられているので、当時のままであり、これで母が我が子と認めてくれれば問題はありませんが、名前を騙る子供の入れ替えだってないわけじゃありません。
もっとも、寒村のハレニシアに住む一家に無縁の子供を押し込むメリットが左程ありませんけれど・・・・、普通に考えれば、やはり疑われるのでしょうね。
でも母なら我が子か否かを見分けてくれるような気がします。
いずれにしろ、家族に関わる事件が発生して、マルコが介入せざるを得なくなった場合の手立ては必要です。
心強いアンドロイドが居ますから、戦闘などで後れを取ることはありませんけれど、人や他のエルフが相手だと、揉め事を力だけで解決することが必ずしも良いこととは限りません。
そんな場合にはマルコ本人か、あるいはマルコが陰で動いてアンドロイド型ゴーレムに働いてもらうこともあるかも知れませんね。
ですから可能な限りのズルをすることにし、海路ハレニシアを目指してグリモルデ号を毎日地図上で動かしています。
一応、帆走の場合の速度で動かすことにしていますので、毎日一度か二度は現場の風向・風力などを観測させて、一日の進み具合を調整しています。
風向きによって、風の強さによって如何にタッキングが可能な船であってもなかなか進まない場合もあるのです。
ジブセールやセンターボードの無い船などは、風上には走れないのですが、この世界の帆船はジブセールに近い前帆はありますけれど、キールやセンターボードに類するものが無いのでどうしても風下側に流されやすいのです。
いずれにせよ現場の気象海象の観測と記録が、船長であるビルの仕事でもあり、航海日誌に概略の位置とともに記載するのです。
グリモルデ号は、実際に走っているわけでは無いので全くの虚偽記載ではあるのですが、そのことで誰も困る人はいません。
むしろ日誌を見ることで、その日の気象模様が分かるのですから、とても良いデータなのですよ。
このために、別途、小型で不可視の飛行艇を作って、ビル、イキ、ユチに操縦させ、観測させているんです。
彼らは天測もできますからね、星や太陽から現在位置を推測するのはお手の物なんです。
もっともこの世界での天測航法はまだまだ遅れています。
今のところは、船乗りの経験則に照らして大まかな位置を測るだけのようで、羅針盤はありますけれど、六分儀などの航海用具もまだありません。
海図も手作りの非常に大まかなものなんですけれど、そんなのでも大洋は何とか渡れるものなんですよね。
何日か我が家を観察していると、我が家の家族に対して、友好的な家族とそうではない家族が居ることに気づきました。
ハレニシアの総戸数は、300を少し超えるあたりです。
エルフ族は種族としては少ない方ですが、全体でみると二十万人ぐらいの人口が。マイジロン大陸の各地に分散居留しているようです。
孤立無援な状態ではなかなか生きられませんから、その多くは集うことによって集落を作り、小社会を維持しているのです。
但し、エルフ族だけが集まって王国を作るような動きは無いようですね。
一つには、戸数300ほどの集落でもその総力を挙げれば周辺の王国に匹敵する戦力を持っているとみられているからです。
因みに、外部から武力で攻められたときに籠ることのできる城塞を、ハレニシアの集落でも持っています。
岬に近い山間部に自然の洞窟を利用して作り上げたものですけれど、そこに籠ればたとえ十万の軍勢でも簡単には落とせないと考えられています。
集落からは女子供でも四半時もかからずに逃げ込める場所であり、周囲に湿地帯があるために地形的に予め集落と遮断するような戦法は中々取れない場所のようですし、一応、山頂部には歩哨も立っている場所なんです。
周囲が危険と言う訳ではなく、少数民族の危機意識がそうさせているのかもしれません。
そんなエルフ社会の中でハーフエルフの者を差別するというのは理屈に合いませんけれど、エルフ族の老人たちが思い描く純血主義が災いしていることは間違いありません。
マルコが旅したマイジロン大陸、リーベンを含む大洋の島々、サザンポール亜大陸にはほとんど数えるほどのエルフしか居ないようです。
カラガンダ老曰く、仮に居るとしても群れから出てきた「はぐれ」と呼ばれる一匹狼のエルフが多いということでした。
ハーフエルフは、エルフと異なり、外見がヒト族に近いので人族の中に居てもわからないらしいのですが、例えば30年経っても同じ顔のままでいれば、どうしてもその異常性に気づかれてしまうことから、一所に長居しないようです。
その意味では行商人などは意外と目立たないようですよ。
但し、その行商人にしても一所に定着せずに動き回ることになるようです。
エルフやハーフエルフで人族の中に入り込もうとすれば、どうしても流れ者が多いことになるようですね。
一方で、エルフ族のはぐれ者は、一般に魔法に長けていることから、地方を治める権力者のお抱え魔法師として存在する場合も多く、かつては、マーモット王国(ニルオカンのある王国)の南にあるレゾランド公国の王宮魔法師として長く務めたエルフが居るらしいとカラガンダ老から聞いたことが有ります。
ハレニシア周辺の情報を仕入れるために、護衛として最初に作ったゴーレム6体用に小型飛行艇を製造して情報収集に行かせています。
一人乗りの小型飛行艇で上空から監視するのですけれど、探査監視用の虫型超小型ゴーレムを多数搭載していますので、それを使って種々の情報を得ることにします。
概ね一か所について十日前後滞在し、次の地点へ移動しますが、マイジロン大陸の存在する都市や集落を調べるだけで数年はかかるかもしれませんね。
そんな中に気になるような情報がある場合は、別途調査員を増員する予定ですし、必要とあれば自分で確認に行くつもりでいます。
◇◇◇◇
グリモルデ号がオズモール大陸のカヴァレロに入港する日の夜明け、陸地から見えない位置にグリモルデ号を出現させました。
勿論、周囲に通行船や人の目が無いことを確認しています。
その日の昼過ぎにグリモルデ号は無事にカヴァレロに入港しました。
イタロールを発ってから予定通り15日で到着しました。
グリモルデ号の航海日誌でその軌跡を辿れますけれど単なる手の込んだ偽装です。
無事に入港の手続きも終わりました。
グリモルデ号はここで少なくとも二泊することになります。
翌日、朝にはマルコがカヴァレロの冒険者ギルドに顔を出していました。
噂通り、本当に治安の悪い街のようです。
あちらこちらでマルコがちょっかいをかけられましたけれど、その都度遠慮なしに闇魔法を発動し、やさぐれた連中の意思を変えています。
傍から見ると随分とおかしなことが起きてはいるのですが、周辺に居る者も影響されておかしなことが起きているとは気づかずに済んでいます。
冒険者ギルドがまともに機能しているかどうかもちょっと心配でしたが、一応ギルドの機能はあるようですけれど、ギルド内の治安はあまりよくありません。
ガラの悪い冒険者が併設されている食堂で朝から酒を飲んでとぐろを巻いているだけでなく、ギルドの建物の中の三か所で殴り合いのけんかをしてますけれど、誰も止める者は居ないようです
やはり、オズモール大陸は余り長居するところではなさそうです。
マルコは、その日簡単なクエストを受注し、早めに切り上げることにしました。
カヴァレロの西にある魔の森と呼ばれる場所で、ゴブリンがかなりの数存在しているのでこれが常設依頼となっているのです。
初級クラスの「軽鉄」になり立てのマルコは、ゴブリン五匹を討伐すればノルマーが達成できるので、そのクエストをすることにしました。
薬草採取の依頼だと、場所が町から少し遠くなることと見習いの子供たちとクエストが被ることになるので、ここではしないことにしているのです。
西にある魔の森に入って間もなく索敵でゴブリンの潜んでいる場所をみつけ、五匹を討伐して、クエストはお終いです。
冒険者ギルトを出てからまだ一刻ほどしかたっていませんけれど、ここは早く引き上げるべきでしょう。
そう思って帰途についたマルコですが、城門まで1里半五度のところでカツアゲ中の男たちを見つけてしまいました。
カツアゲされているのはマルコと同程度の年齢の子達ですけれど、多分魔木クラスの見習いでしょう。
放置するのも可愛そうなので、こそっと助けることにしました。
近くに巣があったビッグビー(蜂の魔物)を誘導して、カツアゲしていた男たちだけを襲撃させました。
流石に大きな鉢の群れに襲われては堪らなかったらしく、ヤクザな冒険者たちは叫び声をあげながら逃げて行きました。
中には子供を盾にしようとした男もいましたが、マルコの狙いはヤクザな男たちですので、どんなことをしてもその男が刺されるだけです。
冒険者もそれなりの体力がありますから、一匹や二匹なら何とか我慢もできますけれど、ビッグビーは刺した針を人の体内に残すようなことをしませんし、刺す度に強烈な痛みの毒素を体内に注入しますので、下手をするとショック死します。
男たちは這う這うの体で逃げて行きました。
因みにこのビッグビーは縄張りがありますので一定範囲から出てしまえば追っては来ないんです。
マルコもこのヤクザな連中を殺してしまうのはさすがに気が引けましたので、ほどほどの罰だけにとどめています。
カツアゲに遭っていた子供達はもちろん蜂に刺されたりはしておらず、無事に市内へ戻って行きました。
マルコは、魔物等のテイムもできるかもしれませんが、今回は闇魔法の意識操作を行い、ビッグビーにマルコが意図したように仕事をさせただけの話です。
クエスト以外に余分な仕事もしてしまいましたが、カヴァレロでのクエストは無事に終わり、マルコの冒険者証の有効期間は半年先に延びました。
次のクエストは、エルドリッジ大陸での受注になる予定です。
グリモルデ号は、最低限度の食料の積み込みだけを行って、入港の二日後にはカヴァレロを出港しました。
目の前に家族が居るのに会いに行けない苦しさ、もどかしさがとってもつらいのですが、後々の事を考えると一応説明のつく帰還を演ずるようにしなければなりません。
マルコの場合、ただでさえ9年も前に誘拐されて売り飛ばされて、異なる大陸を転々としたのですから、それを説明しても簡単には受け入れられるかどうかです。
もう一つ、12歳というのは成長期ですから、果たして3歳の面影がちゃんとあるかどうか・・・。
このこと自体は、マルコを記憶している人達の感性次第なので何とも言えません。
切り札は、母が造ってくれた護符代わりのミサンガです。
形状不壊の付与魔法がかけられているので、当時のままであり、これで母が我が子と認めてくれれば問題はありませんが、名前を騙る子供の入れ替えだってないわけじゃありません。
もっとも、寒村のハレニシアに住む一家に無縁の子供を押し込むメリットが左程ありませんけれど・・・・、普通に考えれば、やはり疑われるのでしょうね。
でも母なら我が子か否かを見分けてくれるような気がします。
いずれにしろ、家族に関わる事件が発生して、マルコが介入せざるを得なくなった場合の手立ては必要です。
心強いアンドロイドが居ますから、戦闘などで後れを取ることはありませんけれど、人や他のエルフが相手だと、揉め事を力だけで解決することが必ずしも良いこととは限りません。
そんな場合にはマルコ本人か、あるいはマルコが陰で動いてアンドロイド型ゴーレムに働いてもらうこともあるかも知れませんね。
ですから可能な限りのズルをすることにし、海路ハレニシアを目指してグリモルデ号を毎日地図上で動かしています。
一応、帆走の場合の速度で動かすことにしていますので、毎日一度か二度は現場の風向・風力などを観測させて、一日の進み具合を調整しています。
風向きによって、風の強さによって如何にタッキングが可能な船であってもなかなか進まない場合もあるのです。
ジブセールやセンターボードの無い船などは、風上には走れないのですが、この世界の帆船はジブセールに近い前帆はありますけれど、キールやセンターボードに類するものが無いのでどうしても風下側に流されやすいのです。
いずれにせよ現場の気象海象の観測と記録が、船長であるビルの仕事でもあり、航海日誌に概略の位置とともに記載するのです。
グリモルデ号は、実際に走っているわけでは無いので全くの虚偽記載ではあるのですが、そのことで誰も困る人はいません。
むしろ日誌を見ることで、その日の気象模様が分かるのですから、とても良いデータなのですよ。
このために、別途、小型で不可視の飛行艇を作って、ビル、イキ、ユチに操縦させ、観測させているんです。
彼らは天測もできますからね、星や太陽から現在位置を推測するのはお手の物なんです。
もっともこの世界での天測航法はまだまだ遅れています。
今のところは、船乗りの経験則に照らして大まかな位置を測るだけのようで、羅針盤はありますけれど、六分儀などの航海用具もまだありません。
海図も手作りの非常に大まかなものなんですけれど、そんなのでも大洋は何とか渡れるものなんですよね。
何日か我が家を観察していると、我が家の家族に対して、友好的な家族とそうではない家族が居ることに気づきました。
ハレニシアの総戸数は、300を少し超えるあたりです。
エルフ族は種族としては少ない方ですが、全体でみると二十万人ぐらいの人口が。マイジロン大陸の各地に分散居留しているようです。
孤立無援な状態ではなかなか生きられませんから、その多くは集うことによって集落を作り、小社会を維持しているのです。
但し、エルフ族だけが集まって王国を作るような動きは無いようですね。
一つには、戸数300ほどの集落でもその総力を挙げれば周辺の王国に匹敵する戦力を持っているとみられているからです。
因みに、外部から武力で攻められたときに籠ることのできる城塞を、ハレニシアの集落でも持っています。
岬に近い山間部に自然の洞窟を利用して作り上げたものですけれど、そこに籠ればたとえ十万の軍勢でも簡単には落とせないと考えられています。
集落からは女子供でも四半時もかからずに逃げ込める場所であり、周囲に湿地帯があるために地形的に予め集落と遮断するような戦法は中々取れない場所のようですし、一応、山頂部には歩哨も立っている場所なんです。
周囲が危険と言う訳ではなく、少数民族の危機意識がそうさせているのかもしれません。
そんなエルフ社会の中でハーフエルフの者を差別するというのは理屈に合いませんけれど、エルフ族の老人たちが思い描く純血主義が災いしていることは間違いありません。
マルコが旅したマイジロン大陸、リーベンを含む大洋の島々、サザンポール亜大陸にはほとんど数えるほどのエルフしか居ないようです。
カラガンダ老曰く、仮に居るとしても群れから出てきた「はぐれ」と呼ばれる一匹狼のエルフが多いということでした。
ハーフエルフは、エルフと異なり、外見がヒト族に近いので人族の中に居てもわからないらしいのですが、例えば30年経っても同じ顔のままでいれば、どうしてもその異常性に気づかれてしまうことから、一所に長居しないようです。
その意味では行商人などは意外と目立たないようですよ。
但し、その行商人にしても一所に定着せずに動き回ることになるようです。
エルフやハーフエルフで人族の中に入り込もうとすれば、どうしても流れ者が多いことになるようですね。
一方で、エルフ族のはぐれ者は、一般に魔法に長けていることから、地方を治める権力者のお抱え魔法師として存在する場合も多く、かつては、マーモット王国(ニルオカンのある王国)の南にあるレゾランド公国の王宮魔法師として長く務めたエルフが居るらしいとカラガンダ老から聞いたことが有ります。
ハレニシア周辺の情報を仕入れるために、護衛として最初に作ったゴーレム6体用に小型飛行艇を製造して情報収集に行かせています。
一人乗りの小型飛行艇で上空から監視するのですけれど、探査監視用の虫型超小型ゴーレムを多数搭載していますので、それを使って種々の情報を得ることにします。
概ね一か所について十日前後滞在し、次の地点へ移動しますが、マイジロン大陸の存在する都市や集落を調べるだけで数年はかかるかもしれませんね。
そんな中に気になるような情報がある場合は、別途調査員を増員する予定ですし、必要とあれば自分で確認に行くつもりでいます。
◇◇◇◇
グリモルデ号がオズモール大陸のカヴァレロに入港する日の夜明け、陸地から見えない位置にグリモルデ号を出現させました。
勿論、周囲に通行船や人の目が無いことを確認しています。
その日の昼過ぎにグリモルデ号は無事にカヴァレロに入港しました。
イタロールを発ってから予定通り15日で到着しました。
グリモルデ号の航海日誌でその軌跡を辿れますけれど単なる手の込んだ偽装です。
無事に入港の手続きも終わりました。
グリモルデ号はここで少なくとも二泊することになります。
翌日、朝にはマルコがカヴァレロの冒険者ギルドに顔を出していました。
噂通り、本当に治安の悪い街のようです。
あちらこちらでマルコがちょっかいをかけられましたけれど、その都度遠慮なしに闇魔法を発動し、やさぐれた連中の意思を変えています。
傍から見ると随分とおかしなことが起きてはいるのですが、周辺に居る者も影響されておかしなことが起きているとは気づかずに済んでいます。
冒険者ギルドがまともに機能しているかどうかもちょっと心配でしたが、一応ギルドの機能はあるようですけれど、ギルド内の治安はあまりよくありません。
ガラの悪い冒険者が併設されている食堂で朝から酒を飲んでとぐろを巻いているだけでなく、ギルドの建物の中の三か所で殴り合いのけんかをしてますけれど、誰も止める者は居ないようです
やはり、オズモール大陸は余り長居するところではなさそうです。
マルコは、その日簡単なクエストを受注し、早めに切り上げることにしました。
カヴァレロの西にある魔の森と呼ばれる場所で、ゴブリンがかなりの数存在しているのでこれが常設依頼となっているのです。
初級クラスの「軽鉄」になり立てのマルコは、ゴブリン五匹を討伐すればノルマーが達成できるので、そのクエストをすることにしました。
薬草採取の依頼だと、場所が町から少し遠くなることと見習いの子供たちとクエストが被ることになるので、ここではしないことにしているのです。
西にある魔の森に入って間もなく索敵でゴブリンの潜んでいる場所をみつけ、五匹を討伐して、クエストはお終いです。
冒険者ギルトを出てからまだ一刻ほどしかたっていませんけれど、ここは早く引き上げるべきでしょう。
そう思って帰途についたマルコですが、城門まで1里半五度のところでカツアゲ中の男たちを見つけてしまいました。
カツアゲされているのはマルコと同程度の年齢の子達ですけれど、多分魔木クラスの見習いでしょう。
放置するのも可愛そうなので、こそっと助けることにしました。
近くに巣があったビッグビー(蜂の魔物)を誘導して、カツアゲしていた男たちだけを襲撃させました。
流石に大きな鉢の群れに襲われては堪らなかったらしく、ヤクザな冒険者たちは叫び声をあげながら逃げて行きました。
中には子供を盾にしようとした男もいましたが、マルコの狙いはヤクザな男たちですので、どんなことをしてもその男が刺されるだけです。
冒険者もそれなりの体力がありますから、一匹や二匹なら何とか我慢もできますけれど、ビッグビーは刺した針を人の体内に残すようなことをしませんし、刺す度に強烈な痛みの毒素を体内に注入しますので、下手をするとショック死します。
男たちは這う這うの体で逃げて行きました。
因みにこのビッグビーは縄張りがありますので一定範囲から出てしまえば追っては来ないんです。
マルコもこのヤクザな連中を殺してしまうのはさすがに気が引けましたので、ほどほどの罰だけにとどめています。
カツアゲに遭っていた子供達はもちろん蜂に刺されたりはしておらず、無事に市内へ戻って行きました。
マルコは、魔物等のテイムもできるかもしれませんが、今回は闇魔法の意識操作を行い、ビッグビーにマルコが意図したように仕事をさせただけの話です。
クエスト以外に余分な仕事もしてしまいましたが、カヴァレロでのクエストは無事に終わり、マルコの冒険者証の有効期間は半年先に延びました。
次のクエストは、エルドリッジ大陸での受注になる予定です。
グリモルデ号は、最低限度の食料の積み込みだけを行って、入港の二日後にはカヴァレロを出港しました。
65
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。
石のやっさん
ファンタジー
年上の女性が好きな俺には勇者パーティの中に好みのタイプの女性は居ません
俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。
本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっと凄いジョブばかりだった。
幼馴染のカイトは勇者、マリアは聖女、リタは剣聖、そしてリアは賢者だった。
そんな訳で充分に上位職の上級剣士だが、四職が出た事で影が薄れた。
彼等は色々と問題があるので、俺にサポーターとしてついて行って欲しいと頼まれたのだが…ハーレムパーティに俺は要らないし面倒くさいから断ったのだが…しつこく頼むので、条件を飲んでくれればと条件をつけた。
それは『27歳の女闘志レイラを借金の権利ごと無償で貰う事』
今度もまた年上ヒロインです。
セルフレイティングは、話しの中でそう言った描写を書いたら追加します。
カクヨムにも投稿中です
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
寿明結未
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる