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番外編
幸せな日常(攻め視点)
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自宅のマンションに到着し、鼻歌混じりにエレベーターに乗る。
ここへ引っ越してきて数ヶ月がたったが、つくづく大正解だったなと思う。
建物自体は新しくて綺麗だし、静かで仕事もしやすく周りの環境もいい。
そして何より最高なのは、可愛い恋人が隣に住んでいることだ。
嵐のフリをしていたことがバレた時は、正直終わったかと思ったが、樹はちゃんと説明も聞いてくれて、許してくれた。
「ただーいま」
自分の部屋に入ると、樹がキッチンで夕食の準備をしてくれていた。
「おかえりなさい」
合鍵を渡してあるので、今日は仕事が休みの樹が夕食を作ってくれることになっていた。
何気ない日常、それに何よりも幸せを感じていた。
✦✦✦
食事を終え、シャワーを浴びた後、ベッドに寝転がってスマホを眺めていると、樹が部屋に入って来る。僅かに緊張した様子でベッドの端に腰掛ける樹に手を伸ばした。
「おいで」
「ん⋯」
付き合う前はいつも樹の部屋でしていたこともあって、俺の部屋ではまだ数えるほどしかしていない。それもあってか、樹は俺の部屋だとまだ少し緊張するようだった。
抱き締めてキスをすると、背中に腕が回ってくる。舌を絡めて吸い上げると、小さく声が漏れる。
唇を離してシャツのボタンを一つずつ外していく。前をはだける時に顔を見ると、頰を染めて恥ずかしそうに顔を背けているのが可愛かった。
樹は焦らされるのが好きという可愛い性癖の持ち主だ。前戯に時間をかけたいタイプの自分とは、非常に相性がいいように思う。
「はぁ⋯、ぁ⋯ん⋯」
首筋に舌を這わせながら、腰から胸までを撫で回すと、喘ぎ声の混じった溜息が漏れる。
顔を下げて乳首を舌で転がし、反対側も指でそっと摘むと泣くような声を上げた。
樹が好きなように触ってやり、押し返してくる突起の感触を堪能する。
「ああっ、あ、ふ⋯、んぁ」
たっぷり時間をかけて愛撫した後、ようやく顔を上げると、涙目で強請るように見つめられた。
足を抱え上げて開かせる。
「足、自分で持って」
「やっ、やだ⋯恥ずかしい⋯」
「じゃあやめるか?」
「やぁ⋯っ」
ふるふると首を振る樹の髪を撫でて宥めた後、俺は用意しておいた筆を取り出した。
「っ⋯!」
焦らしプレイにはド定番の筆。以前使った時も嫌がっている様子はなかった。SMは嫌いだと言っていた樹に、どの程度から嫌いなのか聞いたことがあったが、鞭や蝋燭、縄で身体を縛ったりといったあからさまなものばかりだったので、それ以外で多少いじめられるのは許容範囲なのだろう。
露わになった太腿の裏側に、スーッと筆を滑らせる。
「っあ! やぁ――っ!」
最初乾いていた筆は、性器の周りをなぞると先走りですぐに濡れた。筆先を整えて尖らせてから、そっと裏筋をなぞる。
「んあぁあ! あっ、だめっ、やああっ」
「ここ気持ちいいだろ? イキたかったら我慢しなくていいからな」
そう言いながら、1番弱いところは避けるようにして根本の方や後ろの周りをくすぐる。
時々あと一歩のところまではいけるようでビクビクと身体を震わせるが、達くまでには届かないらしく苦悶の表情を浮かべる。
「やあぁ⋯っ、もっ、やだぁ、ゆるして⋯」
「これだけじゃイケないか? 樹、結構我慢強いもんな」
普段から我慢するのが癖になってしまっているのだろう。耐えられるギリギリを探るように、ゆっくりと刺激を強くしていくと、どんどん声が高くなっていった。
「あああ! もうや、いやああっ!」
先端の溝を筆先でなぞりながら足の付け根をくすぐってやると、ようやく限界を超えたのか悲鳴のような声を上げて精を吐き出した。
荒い呼吸を繰り返し、力尽きて手を離そうとするのを阻止し、後ろに自身を宛てがう。
その状態で樹の様子を覗うと、不安そうな顔をしながらも息を吐いて力を抜いた。
今日はまだほとんど慣らしていないので、このままだと多分痛いだろう。けれど、いつも本気で泣き出すまで焦らすことも少なくないので、それよりはマシだと思っているのかもしれない。
「大丈夫。まだ挿れないから」
「えっ⋯? あっ」
こっちはこれでもプロ、の実の弟だ。大事な恋人に痛い思いをさせるなど、言語道断。
俺は自身を少しだけ押し付けるようにし、入り口付近を先端部分で撫でる。
「んんっ、っあ!」
しばらくすると、先っぽを締め付けて中に誘うような動きをし始めた。それを無視して引き抜くと、樹は切ない表情で喘いだ。
「っああ! な、んで⋯、やだ⋯ぁ」
正直これは俺自身もかなりきついが、樹の可愛い反応を見ていると、そんなのはどうでもよくなった。
キュウキュウ締め付けてくるのを今日一の精神力で振りほどくと、入り口を拡げるようにして指でくすぐる。
「ひっ、やああ! それやめ、やだぁー!」
樹は足を押さえていた手を離すと、両腕で顔を覆って逃げるように身体ごと横を向いた。
さすがにいじめ過ぎたかと、手を止めて顔色を覗う。恥ずかしそうに枕に顔を押し付けている姿はかなり可愛いが、多分今それを言ったら、今日はこれ以上何もさせてもらえなくなりそうだったので、素直に謝ることにした。
「ごめん、もういじめないから、こっち向いて」
「⋯も、恥ずかしい。やだ⋯」
髪を撫で、耳や僅かに見えている頰に唇を落とすと、しばらくしてようやく樹は顔を上げる。涙の浮かぶ目尻に優しく口付けた。
「まだ怒ってるか?」
耳許で囁くと、小さく首を横に振ったので、深くキスをして抱き締めた。
ゆっくりと自身を樹の中に収めると、僅かに呻く声が漏れる。
しがみついてくる肩に爪を立てられるようになってくると、俺は樹の耳許で何度も愛を囁いた。
END.
ここへ引っ越してきて数ヶ月がたったが、つくづく大正解だったなと思う。
建物自体は新しくて綺麗だし、静かで仕事もしやすく周りの環境もいい。
そして何より最高なのは、可愛い恋人が隣に住んでいることだ。
嵐のフリをしていたことがバレた時は、正直終わったかと思ったが、樹はちゃんと説明も聞いてくれて、許してくれた。
「ただーいま」
自分の部屋に入ると、樹がキッチンで夕食の準備をしてくれていた。
「おかえりなさい」
合鍵を渡してあるので、今日は仕事が休みの樹が夕食を作ってくれることになっていた。
何気ない日常、それに何よりも幸せを感じていた。
✦✦✦
食事を終え、シャワーを浴びた後、ベッドに寝転がってスマホを眺めていると、樹が部屋に入って来る。僅かに緊張した様子でベッドの端に腰掛ける樹に手を伸ばした。
「おいで」
「ん⋯」
付き合う前はいつも樹の部屋でしていたこともあって、俺の部屋ではまだ数えるほどしかしていない。それもあってか、樹は俺の部屋だとまだ少し緊張するようだった。
抱き締めてキスをすると、背中に腕が回ってくる。舌を絡めて吸い上げると、小さく声が漏れる。
唇を離してシャツのボタンを一つずつ外していく。前をはだける時に顔を見ると、頰を染めて恥ずかしそうに顔を背けているのが可愛かった。
樹は焦らされるのが好きという可愛い性癖の持ち主だ。前戯に時間をかけたいタイプの自分とは、非常に相性がいいように思う。
「はぁ⋯、ぁ⋯ん⋯」
首筋に舌を這わせながら、腰から胸までを撫で回すと、喘ぎ声の混じった溜息が漏れる。
顔を下げて乳首を舌で転がし、反対側も指でそっと摘むと泣くような声を上げた。
樹が好きなように触ってやり、押し返してくる突起の感触を堪能する。
「ああっ、あ、ふ⋯、んぁ」
たっぷり時間をかけて愛撫した後、ようやく顔を上げると、涙目で強請るように見つめられた。
足を抱え上げて開かせる。
「足、自分で持って」
「やっ、やだ⋯恥ずかしい⋯」
「じゃあやめるか?」
「やぁ⋯っ」
ふるふると首を振る樹の髪を撫でて宥めた後、俺は用意しておいた筆を取り出した。
「っ⋯!」
焦らしプレイにはド定番の筆。以前使った時も嫌がっている様子はなかった。SMは嫌いだと言っていた樹に、どの程度から嫌いなのか聞いたことがあったが、鞭や蝋燭、縄で身体を縛ったりといったあからさまなものばかりだったので、それ以外で多少いじめられるのは許容範囲なのだろう。
露わになった太腿の裏側に、スーッと筆を滑らせる。
「っあ! やぁ――っ!」
最初乾いていた筆は、性器の周りをなぞると先走りですぐに濡れた。筆先を整えて尖らせてから、そっと裏筋をなぞる。
「んあぁあ! あっ、だめっ、やああっ」
「ここ気持ちいいだろ? イキたかったら我慢しなくていいからな」
そう言いながら、1番弱いところは避けるようにして根本の方や後ろの周りをくすぐる。
時々あと一歩のところまではいけるようでビクビクと身体を震わせるが、達くまでには届かないらしく苦悶の表情を浮かべる。
「やあぁ⋯っ、もっ、やだぁ、ゆるして⋯」
「これだけじゃイケないか? 樹、結構我慢強いもんな」
普段から我慢するのが癖になってしまっているのだろう。耐えられるギリギリを探るように、ゆっくりと刺激を強くしていくと、どんどん声が高くなっていった。
「あああ! もうや、いやああっ!」
先端の溝を筆先でなぞりながら足の付け根をくすぐってやると、ようやく限界を超えたのか悲鳴のような声を上げて精を吐き出した。
荒い呼吸を繰り返し、力尽きて手を離そうとするのを阻止し、後ろに自身を宛てがう。
その状態で樹の様子を覗うと、不安そうな顔をしながらも息を吐いて力を抜いた。
今日はまだほとんど慣らしていないので、このままだと多分痛いだろう。けれど、いつも本気で泣き出すまで焦らすことも少なくないので、それよりはマシだと思っているのかもしれない。
「大丈夫。まだ挿れないから」
「えっ⋯? あっ」
こっちはこれでもプロ、の実の弟だ。大事な恋人に痛い思いをさせるなど、言語道断。
俺は自身を少しだけ押し付けるようにし、入り口付近を先端部分で撫でる。
「んんっ、っあ!」
しばらくすると、先っぽを締め付けて中に誘うような動きをし始めた。それを無視して引き抜くと、樹は切ない表情で喘いだ。
「っああ! な、んで⋯、やだ⋯ぁ」
正直これは俺自身もかなりきついが、樹の可愛い反応を見ていると、そんなのはどうでもよくなった。
キュウキュウ締め付けてくるのを今日一の精神力で振りほどくと、入り口を拡げるようにして指でくすぐる。
「ひっ、やああ! それやめ、やだぁー!」
樹は足を押さえていた手を離すと、両腕で顔を覆って逃げるように身体ごと横を向いた。
さすがにいじめ過ぎたかと、手を止めて顔色を覗う。恥ずかしそうに枕に顔を押し付けている姿はかなり可愛いが、多分今それを言ったら、今日はこれ以上何もさせてもらえなくなりそうだったので、素直に謝ることにした。
「ごめん、もういじめないから、こっち向いて」
「⋯も、恥ずかしい。やだ⋯」
髪を撫で、耳や僅かに見えている頰に唇を落とすと、しばらくしてようやく樹は顔を上げる。涙の浮かぶ目尻に優しく口付けた。
「まだ怒ってるか?」
耳許で囁くと、小さく首を横に振ったので、深くキスをして抱き締めた。
ゆっくりと自身を樹の中に収めると、僅かに呻く声が漏れる。
しがみついてくる肩に爪を立てられるようになってくると、俺は樹の耳許で何度も愛を囁いた。
END.
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