安全で楽しい世界㈱

さくら優

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ともや君編

2.貴方の作品(受け視点)

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先生から、また作品に協力して欲しいと依頼が来て、俺は再び先生の家を訪れた。

再度依頼が来たということは、前回気に入った作品が出来たということなのだろう。純粋に嬉しい。

この仕事に応募したのは、報酬が高額だったこともあるが、何よりも、ファンだった先生の作品に関われるからというのが大きかった。自分自身が作品の一部になるなんて、なかなか経験出来ることじゃない。

正直恥ずかしさもあったし、描かれている間は、くすぐったいのと気持ちいいのとで頭がおかしくなりそうだったが、先生は最初から最後まで俺のことを気遣ってくれて、すごく優しかった。

チャイムを押すと、すぐに中から先生が出てくる。

「待っていましたよ」
「よろしくお願いします」

前回同様、応接間に通され、お茶とお菓子を出してくれる。そういえば、前回も先生手ずからやってくれたが、お手伝いさんなどはいないのだろうか。

「家事をやってくれる方はいますよ。ただ、前回も今日も、お休みしてもらっています。作品を作る時は1人で集中したいので」
「そうなんですね」

前回は色々と説明があったが、今日は2回目なので、本来ならわざわざこうして話をする時間を設ける必要はないのだ。実際、今しているのはただの世間話のようなものだった。それなのに、時間を作って少しでも俺の緊張を解そうとしてくれる。本当に優しい。

お茶を飲み終わると、お風呂に案内してくれた。
好きな入浴剤を使っていいと言われたので、遠慮なく使わせてもらうことにする。ここで変に遠慮して俺が無駄に緊張したままだと、かえって先生に迷惑がかかってしまう。

お風呂から上がると、いよいよ製作の時間となる。
案内された部屋は前回と同じで、中央に黒いシーツが敷かれた大きなベッドが置かれ、照明は明るいが、壁やカーテンなどは落ち着いた色合いで、観葉植物なども置いてあり、ここにも先生の気遣いが感じられた。

「では、服を脱いで、ベッドに仰向けで横になってください」
「⋯仰向け、ですか?」
「はい」

俺は一瞬ためらうように視線を逸らした。前回は背中だったのでてっきり今回も同じだと思っていたが、どうやら違ったようだ。

「嫌ですか?」

俺の様子をみて、先生が心配するように声をかけてくれる。契約で、無理矢理の行為は禁止されているので、嫌だったら今からでも断ることが可能だ。しかし、

「いえ、大丈夫です」

俺はそう言って、服を脱ぐとベッドに横になった。

腕を横に開くよう言われてそうすると、ベルトのようなもので拘束される。

「痛くないですか?」
「はい⋯」

ベルトの裏は柔らかい起毛素材で、痕も残らなそうなものだった。強めに引っ張っても動くことは出来ず、なんだか少しドキドキする。

先生は筆を用意すると、太腿の辺りに腰を下ろす。

「では、前回と同じように慣らしていきますね」
「はい」

この前とは違い、最初から筆で撫でられた。
お腹の辺りをくるくると筆が這うと、ビクっと身体が震えた。

「あっ、っ――! や、先生、だめ⋯。くすぐったい、」
「我慢出来ない?」
「んっ、ひゃっ」

一生懸命じっとしていようとするが、神経反射で動いてしまう身体はなかなか言うことをきかない。

すると先生は、いったんベッドから降りると、妙な形のクッションのようなものを持ってきた。
横から見るとU字形をしているそれを、腰より少し下、お尻の辺りに嵌められた。

「あ、これ⋯」
「これなら大丈夫でしょう」
「はい」

クッションで腰を固定され、ほとんど動くことが出来なくなった。その状態で、優しく筆で撫で回される。

「あ⋯、ん、ふふ⋯、やあっ」
「お臍も綺麗ですね」
「ぁ、だめ⋯」

お臍の中にわずかに筆先が入り込んでくる。こちょこちょとくすぐるように動かされると、快感の方が増していった。

軽くお臍を弄られた後は、胸の方に筆が移動してくる。

「あっ、あ⋯、やあんっ!」

乳首に触れられてしまうと、さすがにもう快感しか感じなかった。撫でられる度に突起が硬く尖っていくのが自分でもわかってしまい、羞恥に顔が熱くなる。

両方を丁寧に撫でられた後、いよいよ先生は筆に絵の具を付け始める。

慣らすためと言っていたが、ここまででかなり感度が上がってしまった気がする。大丈夫だろうか。

絵の具を付けた筆が、ゆっくりとお腹の周りを滑った。もう声を抑えることも出来ず、俺は喘ぐような吐息をこぼした。

「んあ! ぁ、ふ⋯」

そういえば前回、可能なら完成品のイメージとか、下描き的なものを見せてもらえれば良かったと途中で思ったのをすっかり忘れていた。そうすれば、今どれくらい完成に近付いているのか予測がつく。しかし、今回も最終的にどんな作品になるのか聞いていないので、どのくらいかかるのかも全くわからない。
直接聞けば教えてくれるのかもしれないが、先生の表情はとても真剣で、話しかけて邪魔をしたくはなかった。

俺はゆっくり深呼吸をすると、そっと目を閉じた。

今更そんなことを考えても仕方がない。今は自分はただのキャンバスなのだから、余計なことを考えるのはよそう。

それから、どれくらいの時間がたったのか。
1時間か、2時間か。時計も見えないのでよく分からないが、体感的にはとても長い時間が経過した後、右肩を手で押さえられ、乳首を筆が撫で始める。

「ああっ! やっ、ん――っ」

絵の具のせいか、異様に冷たく感じる。何度も丁寧に色を塗られ、快感が下半身に直結する。

しばらくして、筆が反対の乳首に移っていくのを感じた。すでに頭の中が快楽でいっぱいになっている状態で散々焦らされて、とうとう弱音が漏れてしまう。

「や⋯、先生、もう⋯」
「あとここだけで完成ですから、もう少しだけ我慢してください」
「ぁ⋯、はい⋯」

そっと頭を撫でられた後、左の乳首にも丁寧に色を付けられる。尖らせた筆先が突起の周りから先端までを何度も辿り、快感に目尻から涙が溢れた。
先に塗られた方も絵の具が乾いていくにつれ、きゅうっと締め付けられていくような感覚があり、頭がおかしくなりそうだった。

もう無理、と思った時、ようやく刺激がやむ。
筆を置いた先生が、上から下まで舐めるように視線を這わせる。それから、カメラを取り出して、何度もシャッターを切った。

時々、脇や絵の具の付いていない脇腹などをそっと触れられ、その度に肌を震わせて声を上げてしまうが、同時にシャッター音が何度も聞こえてくるので、作品のためにあえてやっているのだろう。

それから、両腕の拘束が解かれると、腕を上げるように言われた。お尻のところに置かれていたクッションも外される。

「こっちを向いて。そのまま、ゆっくり上を向いてください」

言われた通りのポーズをとる。もはや恥ずかしいと感じる余裕すらなくなっていた。

「あ、先生⋯っ」

カメラを置いたのが目に入ると、ねだるように腰を振る。再び腕を横に開いた状態で拘束された。

「よく頑張りましたね。今イカせてあげますから」

下着を脱がされ、勃ち上がった性器に筆が這う。

「ああっ! ひぅっ、ん、あっ、イッちゃ⋯っ!」

裏筋を何度も筆で撫でられ、散々焦らされたところにようやく直接的な刺激を与えられ、あっという間に達ってしまった。

荒くなった呼吸を整えていると、拘束を解かれ優しく髪を撫でられる。

顔を上げると微笑みを浮かべた先生と視線が絡み、俺は胸の奥が温かいもので満たされるような感覚がして、そっと目を閉じた。


   ✦✦✦

1ヶ月後、先生に誘われて、俺はギャラリーを訪れた。今は閉めている時間だそうで、俺と先生以外は誰もいない。

「どうですか?」
「なんか⋯、自分じゃないみたいです⋯」

俺が関わった2作品も、そこに飾られている。見たら恥ずかしく思うかと思ったが、あまりにも自分とかけ離れているため、ただただ圧倒されるだけだった。

「ふふ。1枚だけを選ぶのがあまりにも難しかったので、画集も作ったんですよ」

そう言って、先生はあの時撮った写真がたくさん収められた画集も見せてくれたのだが⋯。
さすがにこっちはちょっと恥ずかしい。

「また、描かせてくれませんか?」
「え⋯?」
「次は、ここ、とか」
「!」

スッと、太腿の後ろから内腿までを撫でられ、ビクっと身体が震える。

「そ、こは⋯我慢出来ない、です⋯」

この前のでも最後はわけがわからなくなっていて、変なことをたくさん口走ったような気がする。

真っ赤になって俯くと、先生はくすっと笑って耳許に唇を寄せてきた。

「嫌?」
「⋯えっ、と⋯」
「この前も、すごく可愛かったですよ。最後の方、もう許してってたくさん泣いて」
「!」

潤んだ目で軽く睨むけれど、余裕の表情で笑みを浮かべる先生には、全く効いていないようだ。

「終わったら、うんと気持ち良くしてあげますから」
「先生⋯」

耳朶に触れるようにして囁かれた言葉に、俺は熱にうかされたように頷いた。

そっと瞼をとじると、唇に吐息が触れ、ゆっくりと唇を重ねられた。

END.
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