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番外 二十九 最初から与えられていたものの名前
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ピクニックの昼寝から覚めると、またコーヒーやチョコレートスコーン(ダリオはチョコレートが好きだった)を食べたり、ワインやチーズで紅葉を楽しんだふたりである。
なお、ダリオは自己満足かなぁとは思ったものの、今後も関係維持のけじめとして、寝起き一番にテオドールに謝罪した。
「昼寝の前に話してくれたことなんだが……」
「はい」
「悪かった。テオは真剣に伝えてくれたのに、俺は誤魔化して失礼な態度を取った。よくねぇ態度だ。まだちょっと消化できねえんだが、今後気をつける。本当にごめん」
「?」
水饅頭形態でダリオの胸の上で丸くなっていたテオドールは、首を傾げるような動作をした。
「ぼくはぼくのお伝えしたいことを一方的に申し上げただけです。そのことで、ダリオさんがお気を病まれる必要はないかと」
「そうか? 一方的でもなかったぞ。俺、慣れねーから、思考停止して、寝ようってなってしまった……本当に慣れねぇだけで、あい……って言われるの……その、嬉しいから、別に一方的じゃなかったと思う」
何故か該当ワードを上手く復唱できないダリオである。羞恥心と無縁な方だと思っていたが、自分は今、恥ずかしいのだろうか。少し違うような気もする。どちらかというと、危険物なので回避した感じだ。
「ただ、俺、テオに積極的に言われると、ドキドキして頭ふわふわになったり、腰抜けたりするかもしれん……そこは大目に見て欲しい……」
「動悸がされて、ダリオさんの頭がふわふわに……? 腰も抜けては、ダリオさんの安全に関わります。控えます」
「いや、お前が考えてるのと、恐らくだいぶん違うやつだぞ……」
認識のずれが生じている、とダリオはしどろもどろに心情を補足した。
「その、比喩だ。事実だが、比喩。あ……いしてますってテオに言われるの動悸はするけど、う、嬉しいからな。嬉しいし、胸がぎゅっとなるし、これはいいやつだから問題ない」
上手く言えなくて困るが、なんとか自分の気持ちを伝えようと努力する。
「ええと、しばらく問題はあるんだが、必要な疝痛なので、短期的課題であって、長期的にはいいやつだ」
ダリオは水饅頭のテオドールを両手に支え持ってお願いした。
「おねがい……俺、テオに言って欲しい……つまり、ゆっくりめで……お願い……します」
「承知いたしました。ぼくは、″花″の″おねがい″を聞ける″支配者″です。ダリオさんがよろしいようでしたら、善処いたします」
う、好き……とダリオは顔を背ける。もはや完敗だった。
テオドールの善処しますは、ガチの努力します、だ。
テオ、茶化したりせずに、いつも真剣に俺のお願い聞いてくれる……と噛みしめるように思った。人外なのに、ダリオより余程誠実だ。見習いたさがあり過ぎるだろう。
ダリオは、すでに胸がぎゅっとなった。視線を少し逸らして、目を閉じてしまう。
分かった、とダリオは唐突に理解した。
犬が嬉しいことがあって興奮した時に、小水をしてしまう現象がある。
テオドールから、愛……なんとかと言われたり、そう言われるのを想像したりするだけで、その手の犬のようになってしまうのを自分でも懸念してるやつだ。
何しろ、ダリオは初めてテオドールから、「僕のお嫁さんになりますか?」と真顔で問われただけで、気持ちいいのが突き抜けて絶頂し、何度も繰り返しのぼりつめてしまった経験がある。
ウレション犬とどう違うんだ。
同じだよ。その回避だ……終わってる。
人間としての尊厳はどこだろう。
だって、俺、テオに積極的にされるのに凄く弱い……下手したら粗相してしまうかもしれない。マジで粗相犬です。終わりのやつだ。
謎に自分の中で敗北感を味わうダリオだった。
それから、帰宅する時はテオドールが謎の空間収納をして(それ取り出す時、物質変化しないかダリオは心配だった)、手ぶらで公園をぐるり散策しながら歩いて帰った。
手荷物はない代わりに、水饅頭形態のテオドールを懐に入れてである。
「三日後ですが、夜に紅葉のライトアップもあるそうです」
「へー、いいな。ライトアップ、綺麗だろうなぁ。俺ちょうど夜のアルバイトの帰りだし、時間が合えばテオも一緒に散策しないか」
「素晴らしいご提案です。僕がダリオさんをお迎えに上がります」
軽率にダリオを上げてくる水饅頭だ。
雑談しながら散策し、話題の一つで「アリアラエルさんが、先日のホテル朝食時の写真を送ってくださいました」とテオドールが言い出した。退魔関連のごたごたがあった翌日、アリアラエルがお願いして、めちゃくちゃ撮影会していたやつだ。
「あー、あの時のか。テオ、ポシェットして決めポーズしてるやつ。可愛いから俺も欲しい……」
「後で送っておきます」
ダリオは礼を口にして、ふと浮かんだ疑問を尋ねた。
「可愛いなと思うが、テオ、けっこう色んな人にポシェット見せるよな。アリアラエルさんにも自主的に見せてたし」
どういう気持ちなのだろう。
懐ポケットに入ったテオドールは、ちっちゃな口を逆三角形に開けて、じ、とダリオを見上げてきた。
やはり、ちっちゃな手を、ちょこん、とポケットの部分に置いているのだ。
「ぼくが、ダリオさんに大切にされているということを、誇らしい気持ちで、ダリオさんを知っている人たちに周知しています」
えっ、とダリオは絶句する。
自分が大切にされているのだと、それをいかに喜ばしく誇らしく思うかを伝えていたのか……
なに、あれ、自慢よりもむしろ俺の宣伝活動だったのかよ?!
ダリオは内心衝撃で悶絶した。
こいつ、俺で世界回し過ぎだろ……そういう種族なのかもしれねーけど……
もうしゃがみ込んでしまいたい。
すき……帰ったらまたえっちしたい。俺、頭がそればっかりじゃねーのかな……
ダリオはちょっと反省したが、帰宅後にテオドールに可愛がってもらった。
本当に、文字通り可愛がられた。
ずっと側にいますからね、離れたりしません、あいしています、だりおさん、そばにいます……
そう耳朶に注がれながら、ゆびで気持ちの良いところを、ぎゅ~っと押されて、ダリオはもう、がくがくと腰が抜けた。
視界がバチバチと閃光走り、内壁はキュウキュウと甘えるようにテオドールの指を舐めしゃぶる。
しこりを二本の指で優しく挟んで、真ん中の指でトントンされると、甘い疼痛感が繰り返し生じ、押し潰されて、深く長い絶頂をする。
ゆび。ておのゆび。すき。すきぃ。
「ひもち、ひもちぃよぉ……っ、てお、しゅきぃい……」
呂律がぐちゃぐちゃで、指で愛されながら、ダリオはテオドールが惜しみなく注ぐ言葉でも長く、深く、トロトロに溶けてなお、更に深く達した。
片足を持ち上げられ、キスされながら、張り詰めた性器の先端から漏らしてはいけないものをまた漏らしてしまう。
「んぅぅ、や、やっ、うぁぁ゛~~~~~ッッ」
ぴゅく、ぴゅく、と粗相をしながら、内腿がぶるぶる痙攣した。
テオドールに耳を食まれ、唇で挟んで愛撫され、舌を入れられてまた震える。
「ひっ、おれ、漏らし、」
「大丈夫です。全部僕に任せて下さい……ダリオさんはお上手です。こんなにたくさん出せて、とても素晴らしいです」
マジレス発揮で、テオドールに他意はないだけに、ダリオはいたたまれなくてマジ泣きしながら、まだ止まらなかった。
「ダリオさん、想像して下さい。奥の気持ちいいところをちゅくちゅくして、僕のでたくさん優しく押して差し上げます」
「っあ、あ! ッぁあ、ッッッ!」
イマジナリーなそれで、奥をトントンされて、キスして押されて、出し入れされるのを想像し、ダリオはイッた。
言葉責めしてるつもりのない人外に、言葉責めされてダリオは挿入もされていないにも関わらず、奥でイッてしまったのだ。
ようやくぬくぬくと怒張が入ってきた頃には、もう何をされても、押し出されるように壊れた蛇口でお漏らししてしまう。
愛を与えられて、すき、すき、と自然と沸き起こる感情が口をついて出てしまうのだ。
「すき、すきぃっ、だいすきぃい、てお、すきぃ……」
思えば、テオドールは言語感覚で納得して取り出せなかっただけで、ずっとダリオに対する言動は″愛″だっただろう。
肩にかけてくれたスプリングコートも。
表皮が破れて、体液が出るほど傷ついた水饅頭になった時の自己犠牲の献身も。
母親にお前のせいで! とダリオが面罵された時に駆けつけてくれたのも。
失明記憶喪失した際も、手続き一切を引き受け、ダリオが恐怖し、壁に振り払っても、ぼくがわるい、と。
ダリオを怖がらせたくない、悲しい、をさせたくないと彼は言う。
これが″愛″でなければ、他に何が″愛″なのか、ダリオは教えて欲しい。
愛は、愛だと分かる前から。
ずっとダリオに与えられていた。
ダリオがそれを愛と自覚する前に、すき、すき、と受動的になってしまったのは、そういうことなのだろう。
テオドールにずっと愛を与えられていたから、その反応として、ダリオは「すき、すき、だいすき」と自然と沸き上がって返したのだ。
始まりはテオドール。いつも青年が与えてくれる。
俺、与えられるばかりでいたくないよ。
ほんとうに、すきなんだ、テオドール。
すき。ほんとうにすき。すきだ。だいすきだ。
おれのこと、いっぱいかわいがってほしい。
大きな体のおれを、ておどーるはかわいがってくれる。
だいすき。すき。すきぃ。
ダリオはもうそれしか言えない生き物になってしまったのだった。
なお、ダリオは自己満足かなぁとは思ったものの、今後も関係維持のけじめとして、寝起き一番にテオドールに謝罪した。
「昼寝の前に話してくれたことなんだが……」
「はい」
「悪かった。テオは真剣に伝えてくれたのに、俺は誤魔化して失礼な態度を取った。よくねぇ態度だ。まだちょっと消化できねえんだが、今後気をつける。本当にごめん」
「?」
水饅頭形態でダリオの胸の上で丸くなっていたテオドールは、首を傾げるような動作をした。
「ぼくはぼくのお伝えしたいことを一方的に申し上げただけです。そのことで、ダリオさんがお気を病まれる必要はないかと」
「そうか? 一方的でもなかったぞ。俺、慣れねーから、思考停止して、寝ようってなってしまった……本当に慣れねぇだけで、あい……って言われるの……その、嬉しいから、別に一方的じゃなかったと思う」
何故か該当ワードを上手く復唱できないダリオである。羞恥心と無縁な方だと思っていたが、自分は今、恥ずかしいのだろうか。少し違うような気もする。どちらかというと、危険物なので回避した感じだ。
「ただ、俺、テオに積極的に言われると、ドキドキして頭ふわふわになったり、腰抜けたりするかもしれん……そこは大目に見て欲しい……」
「動悸がされて、ダリオさんの頭がふわふわに……? 腰も抜けては、ダリオさんの安全に関わります。控えます」
「いや、お前が考えてるのと、恐らくだいぶん違うやつだぞ……」
認識のずれが生じている、とダリオはしどろもどろに心情を補足した。
「その、比喩だ。事実だが、比喩。あ……いしてますってテオに言われるの動悸はするけど、う、嬉しいからな。嬉しいし、胸がぎゅっとなるし、これはいいやつだから問題ない」
上手く言えなくて困るが、なんとか自分の気持ちを伝えようと努力する。
「ええと、しばらく問題はあるんだが、必要な疝痛なので、短期的課題であって、長期的にはいいやつだ」
ダリオは水饅頭のテオドールを両手に支え持ってお願いした。
「おねがい……俺、テオに言って欲しい……つまり、ゆっくりめで……お願い……します」
「承知いたしました。ぼくは、″花″の″おねがい″を聞ける″支配者″です。ダリオさんがよろしいようでしたら、善処いたします」
う、好き……とダリオは顔を背ける。もはや完敗だった。
テオドールの善処しますは、ガチの努力します、だ。
テオ、茶化したりせずに、いつも真剣に俺のお願い聞いてくれる……と噛みしめるように思った。人外なのに、ダリオより余程誠実だ。見習いたさがあり過ぎるだろう。
ダリオは、すでに胸がぎゅっとなった。視線を少し逸らして、目を閉じてしまう。
分かった、とダリオは唐突に理解した。
犬が嬉しいことがあって興奮した時に、小水をしてしまう現象がある。
テオドールから、愛……なんとかと言われたり、そう言われるのを想像したりするだけで、その手の犬のようになってしまうのを自分でも懸念してるやつだ。
何しろ、ダリオは初めてテオドールから、「僕のお嫁さんになりますか?」と真顔で問われただけで、気持ちいいのが突き抜けて絶頂し、何度も繰り返しのぼりつめてしまった経験がある。
ウレション犬とどう違うんだ。
同じだよ。その回避だ……終わってる。
人間としての尊厳はどこだろう。
だって、俺、テオに積極的にされるのに凄く弱い……下手したら粗相してしまうかもしれない。マジで粗相犬です。終わりのやつだ。
謎に自分の中で敗北感を味わうダリオだった。
それから、帰宅する時はテオドールが謎の空間収納をして(それ取り出す時、物質変化しないかダリオは心配だった)、手ぶらで公園をぐるり散策しながら歩いて帰った。
手荷物はない代わりに、水饅頭形態のテオドールを懐に入れてである。
「三日後ですが、夜に紅葉のライトアップもあるそうです」
「へー、いいな。ライトアップ、綺麗だろうなぁ。俺ちょうど夜のアルバイトの帰りだし、時間が合えばテオも一緒に散策しないか」
「素晴らしいご提案です。僕がダリオさんをお迎えに上がります」
軽率にダリオを上げてくる水饅頭だ。
雑談しながら散策し、話題の一つで「アリアラエルさんが、先日のホテル朝食時の写真を送ってくださいました」とテオドールが言い出した。退魔関連のごたごたがあった翌日、アリアラエルがお願いして、めちゃくちゃ撮影会していたやつだ。
「あー、あの時のか。テオ、ポシェットして決めポーズしてるやつ。可愛いから俺も欲しい……」
「後で送っておきます」
ダリオは礼を口にして、ふと浮かんだ疑問を尋ねた。
「可愛いなと思うが、テオ、けっこう色んな人にポシェット見せるよな。アリアラエルさんにも自主的に見せてたし」
どういう気持ちなのだろう。
懐ポケットに入ったテオドールは、ちっちゃな口を逆三角形に開けて、じ、とダリオを見上げてきた。
やはり、ちっちゃな手を、ちょこん、とポケットの部分に置いているのだ。
「ぼくが、ダリオさんに大切にされているということを、誇らしい気持ちで、ダリオさんを知っている人たちに周知しています」
えっ、とダリオは絶句する。
自分が大切にされているのだと、それをいかに喜ばしく誇らしく思うかを伝えていたのか……
なに、あれ、自慢よりもむしろ俺の宣伝活動だったのかよ?!
ダリオは内心衝撃で悶絶した。
こいつ、俺で世界回し過ぎだろ……そういう種族なのかもしれねーけど……
もうしゃがみ込んでしまいたい。
すき……帰ったらまたえっちしたい。俺、頭がそればっかりじゃねーのかな……
ダリオはちょっと反省したが、帰宅後にテオドールに可愛がってもらった。
本当に、文字通り可愛がられた。
ずっと側にいますからね、離れたりしません、あいしています、だりおさん、そばにいます……
そう耳朶に注がれながら、ゆびで気持ちの良いところを、ぎゅ~っと押されて、ダリオはもう、がくがくと腰が抜けた。
視界がバチバチと閃光走り、内壁はキュウキュウと甘えるようにテオドールの指を舐めしゃぶる。
しこりを二本の指で優しく挟んで、真ん中の指でトントンされると、甘い疼痛感が繰り返し生じ、押し潰されて、深く長い絶頂をする。
ゆび。ておのゆび。すき。すきぃ。
「ひもち、ひもちぃよぉ……っ、てお、しゅきぃい……」
呂律がぐちゃぐちゃで、指で愛されながら、ダリオはテオドールが惜しみなく注ぐ言葉でも長く、深く、トロトロに溶けてなお、更に深く達した。
片足を持ち上げられ、キスされながら、張り詰めた性器の先端から漏らしてはいけないものをまた漏らしてしまう。
「んぅぅ、や、やっ、うぁぁ゛~~~~~ッッ」
ぴゅく、ぴゅく、と粗相をしながら、内腿がぶるぶる痙攣した。
テオドールに耳を食まれ、唇で挟んで愛撫され、舌を入れられてまた震える。
「ひっ、おれ、漏らし、」
「大丈夫です。全部僕に任せて下さい……ダリオさんはお上手です。こんなにたくさん出せて、とても素晴らしいです」
マジレス発揮で、テオドールに他意はないだけに、ダリオはいたたまれなくてマジ泣きしながら、まだ止まらなかった。
「ダリオさん、想像して下さい。奥の気持ちいいところをちゅくちゅくして、僕のでたくさん優しく押して差し上げます」
「っあ、あ! ッぁあ、ッッッ!」
イマジナリーなそれで、奥をトントンされて、キスして押されて、出し入れされるのを想像し、ダリオはイッた。
言葉責めしてるつもりのない人外に、言葉責めされてダリオは挿入もされていないにも関わらず、奥でイッてしまったのだ。
ようやくぬくぬくと怒張が入ってきた頃には、もう何をされても、押し出されるように壊れた蛇口でお漏らししてしまう。
愛を与えられて、すき、すき、と自然と沸き起こる感情が口をついて出てしまうのだ。
「すき、すきぃっ、だいすきぃい、てお、すきぃ……」
思えば、テオドールは言語感覚で納得して取り出せなかっただけで、ずっとダリオに対する言動は″愛″だっただろう。
肩にかけてくれたスプリングコートも。
表皮が破れて、体液が出るほど傷ついた水饅頭になった時の自己犠牲の献身も。
母親にお前のせいで! とダリオが面罵された時に駆けつけてくれたのも。
失明記憶喪失した際も、手続き一切を引き受け、ダリオが恐怖し、壁に振り払っても、ぼくがわるい、と。
ダリオを怖がらせたくない、悲しい、をさせたくないと彼は言う。
これが″愛″でなければ、他に何が″愛″なのか、ダリオは教えて欲しい。
愛は、愛だと分かる前から。
ずっとダリオに与えられていた。
ダリオがそれを愛と自覚する前に、すき、すき、と受動的になってしまったのは、そういうことなのだろう。
テオドールにずっと愛を与えられていたから、その反応として、ダリオは「すき、すき、だいすき」と自然と沸き上がって返したのだ。
始まりはテオドール。いつも青年が与えてくれる。
俺、与えられるばかりでいたくないよ。
ほんとうに、すきなんだ、テオドール。
すき。ほんとうにすき。すきだ。だいすきだ。
おれのこと、いっぱいかわいがってほしい。
大きな体のおれを、ておどーるはかわいがってくれる。
だいすき。すき。すきぃ。
ダリオはもうそれしか言えない生き物になってしまったのだった。
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