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飼い主
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あれから数日が経った。
部屋の机の上には、レークからの手紙が山のように積まれていた。何通かは封を切っていないが、それらは全て、どれも似たような重たい筆跡で、「声を荒らげてしまって申し訳ない」といったことが書かれているのだろう。
俺は、全部を読む気にはなれなかった。
あの日。父は、俺が殺されかけて、泣いて帰ってきたということを知って、珍しく血相を変えて心配してきた。
正直、驚いた。というのも、内心暗殺を依頼したのは父かもしれないと思っていたからだ。
そんな自分を、ひっぱたいてやりたくなった。
真相も何も分からないまま、俺は父の意向で、暫くは屋敷の中で大人しく過ごすこととなった。
日が落ちる頃には、部屋に長い影が差し込み、静寂が広がる。
退屈で退屈で、本くらいしか時間を潰す道具がない。
ふと、窓の外に視線を向けた時だった───
「・・・ウルフ?」
月明かりを反射するような銀色の毛並みが、庭園の草花の間にふわりと浮かんでいた。風に吹かれて体毛がそよぎ、まるで絹糸のように柔らかく揺れている。
彼は、まるで俺が気付くのをずっと待っていたかのように、こちらを見上げていた。
「・・・!」
気が付けば、俺は窓を開け放ち、風魔法を使って庭園に降り立っていた。
夜の匂いに混じって、微かにウルフの穏やかな香りが漂った。
足が地につくと同時に、俺は駆け寄って、彼を、ぎゅうっと強く抱きしめた。
「どうして、こんなところに・・・!」
温かく柔らかな毛並みが、全身を包み込む。その感触に、口元が徐々に緩んでいく。
「・・・あはは、あったかい。」
ウルフはしっぽをゆるやかに振り、嬉しそうに俺の頬に鼻先を寄せてきた。
「・・・。」
ウルフは何か言いたげな様子だった。そして、ぬるりとした舌で、俺の頬を舐めてきた。
「くすぐったい!」
びくっと肩をすくめながら笑うと、ウルフの大きな目が細くなる。それはまるで、微笑んでいるかのように見えた。
仕返しとばかりに、俺はウルフにそっと触れ、首元から背中を丁寧に撫でてやった。指先が毛並みに沈み込む感覚が、とても気持ちいい。
「レークのやつ、触るな、なんて言ってて・・・意味が分からないよな。」
ほっとしたせいか、つい、愚痴が零れてしまった。
「ほっぺにキスしやがって。・・・一体、何を企んでいるんだ。」
その言葉を聞いたウルフは、しょんぼりと耳を伏せていた。俺の怒りや戸惑いに、敏感に反応しているのだろうか。
「もう、レークに一生触らないし。いいや。」
「!?」
俺の言葉に、驚いたように耳をピンと立てるウルフ。
「撫でるならウルフの方がいいし。」
「!!」
両手をその柔らかな体に埋め込ませる。指の隙間から、零れ落ちるような銀色の毛が、キラキラと輝いた。
「耳のところも、尻尾も、触り放題だし。」
「・・・!」
俺は指先で、耳の根元をくにくにと弄った。すると──
ウルフが大きく身を震わせた。
「わっ・・・!」
そして、彼は鼻先で俺の上着をぐいと押し上げたかと思うと、素肌へ直接顔を潜り込ませてきた。
「あ、あはは!くすぐったいって!!」
下腹部の柔肌を熱い舌が撫でると、そこがじんわりと火照っていく。
「ひっ・・・え?」
滑るように、腹の上を舐め上げてくる感触。
「こらっ、だめ。」
止めさせようと、ウルフの顔を両手で抑えたが、その抵抗は、まるで意味をなさなかった。
「ちょ、ちょっ・・・。」
そして、一際敏感な胸の膨らみへ・・・触れた。
「ぁ、あんっ。」
思わず、喉から甘い声が漏れてしまった。
その瞬間だった──
「ウ、ウルフ・・・?」
大きな身体が俺を押し倒し、そのまま覆いかぶさるようにして、ぐっ、ぐっと腰を揺らし始めた。
「え、な、なに!? ま、マウンティング!? 嘘っ!?」
必死に逃げようとしても、巨体に押さえ込まれて、動けなかった。頬が熱い。心臓が煩わしいほど高鳴って、耳鳴りのように響いていた。
───嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ。何で?何で、こんな、変な気分に、やだ、やだやだっ・・・!!
「───ウチの犬の躾がなってなくて、すみません。」
涙が出そうになる寸前、涼やかな声が頭上から降ってきた。
見上げると、すらりとした黒髪の青年が、ウルフの首根っこを掴んで、軽々と持ち上げていた。
「貴方は・・・。」
「ギルンス国騎士団副団長、ライアです。」
ひらりと漆黒の翼を揺らすその男は、完璧な表情でにこりと笑った。艶やかな光をまとった羽は、まるで夜をまとった烏のように、美しい。
一方で、持ち上げられたウルフは、明らかに不満げに唸っていた。
───グルルルルル。
「おやおや、威嚇できる立場じゃありませんよ。可憐な少年にあんなことをするなんて、感心できませんね。」
ライアが意味深に笑った瞬間、ウルフがライアの手元から離れ、こちらへ近寄ってきた。
「い、いや!じゃれ合っていただけなので、ウルフは・・・悪く、ないです・・・。」
俺は咄嗟にそう言ったが、顔が熱くなるのを抑えきれなかった。いたずらだったのか、あるいは、発情期だったのか。どちらにせよ、この人にあんな姿を見られたなんて、恥ずかしくて泣きそうになる。
「ウルフを、怒らないであげてください。」
悪気は・・・多分、無かったと思う。多分。
「おや、随分と愛されてますね・・・ウルフ、くん?」
何故かウルフは不満げに、ライアを睨みつけていた。
「いい子ですから。・・・ね?」
俺はそう言いながら、ちゅっと、ウルフの口にキスをする。
すると、ウルフの濡れた舌が、すぐさま俺の唇を這った。ペロペロと舐め回され、湿った感触と唾液のぬめりが、唇の輪郭をなぞっていった。
「お、おお、おや・・・ああ、えっと、と、取り敢えず、この犬を躾てきますね。」
ライアは気まずそうに目を逸らし、ウルフを抱えて立ち去っていった。
「・・・あっ。」
思わず、手を伸ばしそうになった。
その後ろ姿が段々と遠のくにつれ、心の中が冷たく凍りつくような感覚に襲われる。
───飼い主、いたんだ。それじゃあもう、ウルフとは会えなくなるのかな。
俺は足元の芝生をそっと離れ、無意識のうちに屋敷の中へと戻っていった。廊下を歩くたびに、ひとつの足音がやけに虚しく響く。
部屋へ戻り、灯りを落とす。
俺は、ベッドに腰を下ろし、そのままゆっくりとシーツへ身を沈めた。抱き枕の代わりに、大きな枕を引き寄せて、両腕にぎゅっと抱きしめる。
あのまま、もう少し撫でていたかった。
どこか心細さを抱えたまま、抗うこともできずに、瞼が静かに閉じられた。
部屋の机の上には、レークからの手紙が山のように積まれていた。何通かは封を切っていないが、それらは全て、どれも似たような重たい筆跡で、「声を荒らげてしまって申し訳ない」といったことが書かれているのだろう。
俺は、全部を読む気にはなれなかった。
あの日。父は、俺が殺されかけて、泣いて帰ってきたということを知って、珍しく血相を変えて心配してきた。
正直、驚いた。というのも、内心暗殺を依頼したのは父かもしれないと思っていたからだ。
そんな自分を、ひっぱたいてやりたくなった。
真相も何も分からないまま、俺は父の意向で、暫くは屋敷の中で大人しく過ごすこととなった。
日が落ちる頃には、部屋に長い影が差し込み、静寂が広がる。
退屈で退屈で、本くらいしか時間を潰す道具がない。
ふと、窓の外に視線を向けた時だった───
「・・・ウルフ?」
月明かりを反射するような銀色の毛並みが、庭園の草花の間にふわりと浮かんでいた。風に吹かれて体毛がそよぎ、まるで絹糸のように柔らかく揺れている。
彼は、まるで俺が気付くのをずっと待っていたかのように、こちらを見上げていた。
「・・・!」
気が付けば、俺は窓を開け放ち、風魔法を使って庭園に降り立っていた。
夜の匂いに混じって、微かにウルフの穏やかな香りが漂った。
足が地につくと同時に、俺は駆け寄って、彼を、ぎゅうっと強く抱きしめた。
「どうして、こんなところに・・・!」
温かく柔らかな毛並みが、全身を包み込む。その感触に、口元が徐々に緩んでいく。
「・・・あはは、あったかい。」
ウルフはしっぽをゆるやかに振り、嬉しそうに俺の頬に鼻先を寄せてきた。
「・・・。」
ウルフは何か言いたげな様子だった。そして、ぬるりとした舌で、俺の頬を舐めてきた。
「くすぐったい!」
びくっと肩をすくめながら笑うと、ウルフの大きな目が細くなる。それはまるで、微笑んでいるかのように見えた。
仕返しとばかりに、俺はウルフにそっと触れ、首元から背中を丁寧に撫でてやった。指先が毛並みに沈み込む感覚が、とても気持ちいい。
「レークのやつ、触るな、なんて言ってて・・・意味が分からないよな。」
ほっとしたせいか、つい、愚痴が零れてしまった。
「ほっぺにキスしやがって。・・・一体、何を企んでいるんだ。」
その言葉を聞いたウルフは、しょんぼりと耳を伏せていた。俺の怒りや戸惑いに、敏感に反応しているのだろうか。
「もう、レークに一生触らないし。いいや。」
「!?」
俺の言葉に、驚いたように耳をピンと立てるウルフ。
「撫でるならウルフの方がいいし。」
「!!」
両手をその柔らかな体に埋め込ませる。指の隙間から、零れ落ちるような銀色の毛が、キラキラと輝いた。
「耳のところも、尻尾も、触り放題だし。」
「・・・!」
俺は指先で、耳の根元をくにくにと弄った。すると──
ウルフが大きく身を震わせた。
「わっ・・・!」
そして、彼は鼻先で俺の上着をぐいと押し上げたかと思うと、素肌へ直接顔を潜り込ませてきた。
「あ、あはは!くすぐったいって!!」
下腹部の柔肌を熱い舌が撫でると、そこがじんわりと火照っていく。
「ひっ・・・え?」
滑るように、腹の上を舐め上げてくる感触。
「こらっ、だめ。」
止めさせようと、ウルフの顔を両手で抑えたが、その抵抗は、まるで意味をなさなかった。
「ちょ、ちょっ・・・。」
そして、一際敏感な胸の膨らみへ・・・触れた。
「ぁ、あんっ。」
思わず、喉から甘い声が漏れてしまった。
その瞬間だった──
「ウ、ウルフ・・・?」
大きな身体が俺を押し倒し、そのまま覆いかぶさるようにして、ぐっ、ぐっと腰を揺らし始めた。
「え、な、なに!? ま、マウンティング!? 嘘っ!?」
必死に逃げようとしても、巨体に押さえ込まれて、動けなかった。頬が熱い。心臓が煩わしいほど高鳴って、耳鳴りのように響いていた。
───嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ。何で?何で、こんな、変な気分に、やだ、やだやだっ・・・!!
「───ウチの犬の躾がなってなくて、すみません。」
涙が出そうになる寸前、涼やかな声が頭上から降ってきた。
見上げると、すらりとした黒髪の青年が、ウルフの首根っこを掴んで、軽々と持ち上げていた。
「貴方は・・・。」
「ギルンス国騎士団副団長、ライアです。」
ひらりと漆黒の翼を揺らすその男は、完璧な表情でにこりと笑った。艶やかな光をまとった羽は、まるで夜をまとった烏のように、美しい。
一方で、持ち上げられたウルフは、明らかに不満げに唸っていた。
───グルルルルル。
「おやおや、威嚇できる立場じゃありませんよ。可憐な少年にあんなことをするなんて、感心できませんね。」
ライアが意味深に笑った瞬間、ウルフがライアの手元から離れ、こちらへ近寄ってきた。
「い、いや!じゃれ合っていただけなので、ウルフは・・・悪く、ないです・・・。」
俺は咄嗟にそう言ったが、顔が熱くなるのを抑えきれなかった。いたずらだったのか、あるいは、発情期だったのか。どちらにせよ、この人にあんな姿を見られたなんて、恥ずかしくて泣きそうになる。
「ウルフを、怒らないであげてください。」
悪気は・・・多分、無かったと思う。多分。
「おや、随分と愛されてますね・・・ウルフ、くん?」
何故かウルフは不満げに、ライアを睨みつけていた。
「いい子ですから。・・・ね?」
俺はそう言いながら、ちゅっと、ウルフの口にキスをする。
すると、ウルフの濡れた舌が、すぐさま俺の唇を這った。ペロペロと舐め回され、湿った感触と唾液のぬめりが、唇の輪郭をなぞっていった。
「お、おお、おや・・・ああ、えっと、と、取り敢えず、この犬を躾てきますね。」
ライアは気まずそうに目を逸らし、ウルフを抱えて立ち去っていった。
「・・・あっ。」
思わず、手を伸ばしそうになった。
その後ろ姿が段々と遠のくにつれ、心の中が冷たく凍りつくような感覚に襲われる。
───飼い主、いたんだ。それじゃあもう、ウルフとは会えなくなるのかな。
俺は足元の芝生をそっと離れ、無意識のうちに屋敷の中へと戻っていった。廊下を歩くたびに、ひとつの足音がやけに虚しく響く。
部屋へ戻り、灯りを落とす。
俺は、ベッドに腰を下ろし、そのままゆっくりとシーツへ身を沈めた。抱き枕の代わりに、大きな枕を引き寄せて、両腕にぎゅっと抱きしめる。
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