ピーナッツバター

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授業どころじゃない⑥

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2時間目は僕の好きな世界史の授業だったけど、全く耳に入ってこなかった。

オスマントルコなんてどうでもいいから早く終わって!とすら思っていた。

授業も中盤になり、少し油断したところでまた中のローターが振動した。

「んぁ…っ」

突然過ぎて思わず声を上げてしまった。

近くの席の何人かがこっちを見た。

やば…っ

僕はどうしたらいいかわからず、机に突っ伏して中の刺激にひたすら耐えた。

「ゆ、結城くん?具合悪いの?」

前の席の子が心配して声をかけてくれた。

「だッ、大丈夫…」

僕は机に突っ伏したままなんとかそう答えた。

大丈夫そうには見えなかったと思う。

「結城君?保健室に行くかい?」

先生が近付いて来た。

もう、大丈夫だから放っといて…

と思ったところで調度振動が収まった。

僕はほっと安心して、顔をあげた。

「せ、先生、大丈夫なので、授業続けて下さい」

「本当かい?顔が赤いけど、熱でもあるんじゃないかい?」

先生が心配してくれた。

そうだ、熱がある事にして保健室に逃げ込もう、と咄嗟に思いついた。

「じ、実は僕、熱があっ…!やぁ…っ」

まるで狙ったかのようなタイミングでまた振動した。
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