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南へ__
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「親馬鹿だよね?僕、今から侑弥の髪の毛が心配だもん」
「そう言えば、この間那智様が航平坊ちゃんの頭を撫でていてかなり怒られてましたが、人間は頭を触られるのが嫌なのですか?」
「そんなことないと思うけど、みんな撫ですぎなの。それに小さい子じゃないから恥ずかしいんだよ……」
「みんなお好きなのかと思ってました」
「そんなことないよ?褒められたら嬉しいけど、人前では嫌かな」
食事を終えてお風呂に向かう前に、食後の運動だといつものように立って背筋を伸ばすことから始まり、お風呂に入って解されたあとは必ず眠気が訪れるようになってしまった。
朝、ご飯がおにぎりと、焼き魚。漬物に味噌汁と言ったご飯だったので、パクパクと食べて厩に行くと、尾を少し揺らしている馬がこちらを見ていた。
「もう飼い主ってわかってるのかな?」
「撫でてみますか?」
「怒らないかな?」
立った方がいいと言われ、支えて貰いながら胴の部分に触れ、「柔らかい!温かい!」と言っていると、馬が顔を近づけてきたのでそっと頬を触る。
「か、可愛い!」
「でしょう?馬は臆病なんですが、坊っちゃまは気に入られたようですね」
「えへへ。僕、動物と仲良くなるのは早いんだ。でも馬は初めて」
馬と荷台との繋ぎ方を教えてもらいながら手伝い、御者台に座りたいとお願いをして座らせてもらって宿を出る。
「この馬の名前は決めたの?」
「坊っちゃまが付けられますか?」
「いいよ。重次さんの馬だし、つけてあげてよ」
「いくつか考えている名前はあるのですが……」
「どんなの?」
「桔花と言うのはどうでしょう?」
「花の名前?」
「ええ。前の馬も花の名前でしたし、思いつくのがそればかりで」
「いいんじゃない?それに、この馬雌だったんだ」
「あ、言うの忘れてましたね」
よろしくね、桔花と言うと、言葉がわかっているかのように、ブルルッと鼻を鳴らす。
「重次さんは馬には乗れるの?」
「皆さん乗れますよ?中でも那智様がなかなかの乗り手でして。冬弥様には適いませんが」
「僕も乗れるかなぁ?難しいんでしょ?」
「落ちることもありますし、落ちた時に怪我をして、馬に蹴られることもあります。最初は誰かに手綱を持ってもらいながらなれていくといいと思いますけど、やってみますか?」
「桔花に乗るってことだよね?」
「はい。鞍など買わないといけませんが」
「やってみようかな」
所々森を抜けると海が見え、「ジイジの家の方?」と聞くと、全く違う海岸に出るとのことだった。
「今日はあそこまで行きます。地図にも乗ってますが、海岸に着いてからは今度は山側に向かいますので、いくつかの大きな街も抜けますし、見る場所も多いです。他は……ここの海鮮が美味いことですかね」
「海鮮かぁ。食べ歩きの旅みたいだね」
お昼は茶屋でお茶漬けで済まし、乗る前にと荷台の四隅と桔花を繋いでいる一番最先端に先の丸い針と札を仕込んでおく。
「これでよし!」
「これで荷馬車は守られるんですね?」
「こんなに大きなのは試したことがないけど、大丈夫だと思う。僕、この旅でもっと強くなりたいんだ!」
「既にお強いと思いますが」
「まだダメだよ。すぐに泣いちゃうし、みんなに頼ってばかりだもん。少しは僕だってみんなを守りたいんだ。それに、九堂からも自分のことは守らないと、みんなの邪魔になっちゃうから……」
「そう言えば、この間那智様が航平坊ちゃんの頭を撫でていてかなり怒られてましたが、人間は頭を触られるのが嫌なのですか?」
「そんなことないと思うけど、みんな撫ですぎなの。それに小さい子じゃないから恥ずかしいんだよ……」
「みんなお好きなのかと思ってました」
「そんなことないよ?褒められたら嬉しいけど、人前では嫌かな」
食事を終えてお風呂に向かう前に、食後の運動だといつものように立って背筋を伸ばすことから始まり、お風呂に入って解されたあとは必ず眠気が訪れるようになってしまった。
朝、ご飯がおにぎりと、焼き魚。漬物に味噌汁と言ったご飯だったので、パクパクと食べて厩に行くと、尾を少し揺らしている馬がこちらを見ていた。
「もう飼い主ってわかってるのかな?」
「撫でてみますか?」
「怒らないかな?」
立った方がいいと言われ、支えて貰いながら胴の部分に触れ、「柔らかい!温かい!」と言っていると、馬が顔を近づけてきたのでそっと頬を触る。
「か、可愛い!」
「でしょう?馬は臆病なんですが、坊っちゃまは気に入られたようですね」
「えへへ。僕、動物と仲良くなるのは早いんだ。でも馬は初めて」
馬と荷台との繋ぎ方を教えてもらいながら手伝い、御者台に座りたいとお願いをして座らせてもらって宿を出る。
「この馬の名前は決めたの?」
「坊っちゃまが付けられますか?」
「いいよ。重次さんの馬だし、つけてあげてよ」
「いくつか考えている名前はあるのですが……」
「どんなの?」
「桔花と言うのはどうでしょう?」
「花の名前?」
「ええ。前の馬も花の名前でしたし、思いつくのがそればかりで」
「いいんじゃない?それに、この馬雌だったんだ」
「あ、言うの忘れてましたね」
よろしくね、桔花と言うと、言葉がわかっているかのように、ブルルッと鼻を鳴らす。
「重次さんは馬には乗れるの?」
「皆さん乗れますよ?中でも那智様がなかなかの乗り手でして。冬弥様には適いませんが」
「僕も乗れるかなぁ?難しいんでしょ?」
「落ちることもありますし、落ちた時に怪我をして、馬に蹴られることもあります。最初は誰かに手綱を持ってもらいながらなれていくといいと思いますけど、やってみますか?」
「桔花に乗るってことだよね?」
「はい。鞍など買わないといけませんが」
「やってみようかな」
所々森を抜けると海が見え、「ジイジの家の方?」と聞くと、全く違う海岸に出るとのことだった。
「今日はあそこまで行きます。地図にも乗ってますが、海岸に着いてからは今度は山側に向かいますので、いくつかの大きな街も抜けますし、見る場所も多いです。他は……ここの海鮮が美味いことですかね」
「海鮮かぁ。食べ歩きの旅みたいだね」
お昼は茶屋でお茶漬けで済まし、乗る前にと荷台の四隅と桔花を繋いでいる一番最先端に先の丸い針と札を仕込んでおく。
「これでよし!」
「これで荷馬車は守られるんですね?」
「こんなに大きなのは試したことがないけど、大丈夫だと思う。僕、この旅でもっと強くなりたいんだ!」
「既にお強いと思いますが」
「まだダメだよ。すぐに泣いちゃうし、みんなに頼ってばかりだもん。少しは僕だってみんなを守りたいんだ。それに、九堂からも自分のことは守らないと、みんなの邪魔になっちゃうから……」
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