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南へ__
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荷物と車椅子を乗せてもらい、座布団の上に座って空を見ると、もう今にも降り出しそうに暗くなってきていた。
「宿まで持つかなー?」
「この先からは海になりますから、このあたりで探しましょうか。市の近くなので商人も多く利用してると思うんですけど」
宿はたくさんあったが、荷馬車が沢山止まっており、空いていそうな宿がなかなか見つからない。
そうこうしているうちに雨が降り出し、ぐずっていた翡翠も大人しくなって、赤い実を大事に抱え込んでいる。
「ダメですね。多分東に一度正月祭りの荷を運んだ商人が、次の仕入れで泊まってるんだと思います。祭り用は一日前には運び入れられるので、我々よりここにつくのは早いですから」
「どうする?」
「坊っちゃま、後ろを閉めてください。雨が入らないので。もう少し先を見てなければ、森で風をしのぎながらになります」
「わかった」
探していると、いくつか荷馬車が止められそうな宿があり、重次が聞きに行くがどこもいっぱいとの事で、このままだと野宿になるなと思っていたら、大広間での雑魚寝でよければと1軒入れることになった。
「良いじゃん」
「しかし!」
「このままだと桔花も可愛そうだし、雨も強くなりそうだよ?泊まれるだけありがたいよ」
「分かりました。手続きしてきます」
紫狐に手伝ってもらってみんなを影に戻してもらい、車椅子に乗るのを手伝ってもらってから、必要な荷物を膝の上に乗せていく。
「坊っちゃま、大丈夫だそうです。本当によろしいんですか?」
「うん!大広間なら安くなったんじゃない?」
「そうですが、一番荷が危ないのも事実です。今回は私の影を見張りに置いておきますが、数が少ないのであまり影はあてにしないで下さい」
そう言って一尾黒っぽい色の狐を荷台に残し、大広間へと行く。
「お風呂の時は紫狐さんに見張ってもらいましょう。姿が消せますから」
「しーちゃんお願いね」
「任せてくださいー」
大広間にはかなりの人数の人が居て、つい立てもなければ、布団が所狭しと並べられているだけで、横の人との距離も近い。
重次が気を利かせて壁側に陣取ってくれたので、知らないおじさんの横で寝ないで済んだ。
「今日はリハビリはやめておきましょう。それにしてもかなり降ってきましたから、明日もここで一泊となりそうです」
「桔花が休めるからいいんじゃない?」
「それでも、このような大勢の中では体が休まらないでしょう?」
「なんとかなるってば。これも経験だよ」
そんな話をしていると隣のまだ若いお兄さんが「坊主たちも災難だったな。宿が取れなかったんだろう?」と話しかけてくる。
「うん。凄い人だね。お兄さんも商人なの?」
「俺はまだ見習いだよ。それに正月祭りの帰りだといつもこんなものだよ?日にちずらせば宿はガラガラなんだけどね」
「急に思い立ってだから。お兄さんは何を配達……運んでるの?」
「宿まで持つかなー?」
「この先からは海になりますから、このあたりで探しましょうか。市の近くなので商人も多く利用してると思うんですけど」
宿はたくさんあったが、荷馬車が沢山止まっており、空いていそうな宿がなかなか見つからない。
そうこうしているうちに雨が降り出し、ぐずっていた翡翠も大人しくなって、赤い実を大事に抱え込んでいる。
「ダメですね。多分東に一度正月祭りの荷を運んだ商人が、次の仕入れで泊まってるんだと思います。祭り用は一日前には運び入れられるので、我々よりここにつくのは早いですから」
「どうする?」
「坊っちゃま、後ろを閉めてください。雨が入らないので。もう少し先を見てなければ、森で風をしのぎながらになります」
「わかった」
探していると、いくつか荷馬車が止められそうな宿があり、重次が聞きに行くがどこもいっぱいとの事で、このままだと野宿になるなと思っていたら、大広間での雑魚寝でよければと1軒入れることになった。
「良いじゃん」
「しかし!」
「このままだと桔花も可愛そうだし、雨も強くなりそうだよ?泊まれるだけありがたいよ」
「分かりました。手続きしてきます」
紫狐に手伝ってもらってみんなを影に戻してもらい、車椅子に乗るのを手伝ってもらってから、必要な荷物を膝の上に乗せていく。
「坊っちゃま、大丈夫だそうです。本当によろしいんですか?」
「うん!大広間なら安くなったんじゃない?」
「そうですが、一番荷が危ないのも事実です。今回は私の影を見張りに置いておきますが、数が少ないのであまり影はあてにしないで下さい」
そう言って一尾黒っぽい色の狐を荷台に残し、大広間へと行く。
「お風呂の時は紫狐さんに見張ってもらいましょう。姿が消せますから」
「しーちゃんお願いね」
「任せてくださいー」
大広間にはかなりの人数の人が居て、つい立てもなければ、布団が所狭しと並べられているだけで、横の人との距離も近い。
重次が気を利かせて壁側に陣取ってくれたので、知らないおじさんの横で寝ないで済んだ。
「今日はリハビリはやめておきましょう。それにしてもかなり降ってきましたから、明日もここで一泊となりそうです」
「桔花が休めるからいいんじゃない?」
「それでも、このような大勢の中では体が休まらないでしょう?」
「なんとかなるってば。これも経験だよ」
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