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南中心街から秋へ
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家の目の前まで送ってもらい、玄関の戸を開けて「ただいまー」と言うと、早速栞が飛んできて「なんで勝手に出てくの!どれだけ心配したかわかる?もう出かけないわよね?」とものすごい剣幕で言われたので、とりあえず中にいれてと頼み、ソファに腰掛けて、翡翠たちみんなを出して栞の怒りを違う方に向けようと努力して見る。
「はい、ジュース。ちゃんと歯磨きしてね?あっちではちゃんとご飯食べてたの?薬は?何も問題なかった?」
「う、うん。重次さんがいてくれたし、南の中心近くまで行ったよ。あの……ごめん、ね?」
「私こそごめんなさい。冬弥様と話はしたの。でも顔みたら元気そうだし、安心したけど……でも、何も言わないで行くから私……」
泣く栞をどうしようと思っていたら、夜の片付けを終わらせた冬弥が戻ってきて、「はいはい、泣かないでください。雪翔おかえりなさい。下宿の方で昴さんから話は聞きました。どのくらいこちらにいます?」
悲鳴とも言える声で「また行っちゃうの?」と栞が叫んでいたが、構わずに「明日の朝に病院に行って、試験の勉強して、えーと、明後日の始業式のあとのテスト受けてから戻るつもり」と答えると、冬弥は学校の日と、テキストを送らなければならない時の送り方等を重次に教えていて、なかなか本題に入らない。
「で、そのライオンが目の前に来たって話は?」
「ら、ライオンですって!?」とまたも栞が叫ぶので、「もう、栞さん話が進まないよ。みんな居たから大丈夫だったし、何も無かったから。それに、僕だって男だもん。何かあったら少しは身を守れるよ!」とつい大きな声で言ってしまう。
「そ、そうよね。分かってるの。分かってるんだけど、まさかライオンが目の前に来るなんて……心臓に悪いわ」
「ごめん、怒って。でもね、これ見つけたんだ」
そう言って箱から本を出して冬弥と栞に見えるように開く。
「これは……」
「四巻て書いてあって、でも九堂が持ってるのも四巻じゃなかった?だったらあの巻物は偽物なのかな?だから戻ってきたのもあるんだ。あっちからだと、頭の中での会話だけになって見せることが出来ないから」
「いつでも帰ってきたらいいですよ?約束の期間の間なら。もう中は見ましたよね?解読は?」
「まだ。僕、テストのことすっかり忘れちゃってて、教科書もないし。だけど、この本も気になって……ライオンさんがくれたんだ」
「紫狐も狐で動物ですから、動物の言葉はわかります。でもたどたどしかったと報告を受けてますから、言葉は理解しても伝えるのは苦手なのでしょう。そういった種もいますから」
「いきなり僕の前に来て、同じ匂いがするとかなんとか……弓で眠らされちゃって可愛そうだったけど、行ったらこの本くれたんだ。これも解読するけど、なんでライオンさんが持ってたのかなぁ?」
「いくつか考えられますけど、罠じゃなくてよかったです。解読はテストが終わってからにして、それまではゆっくり体を休めてください。下宿にも顔出します?みんな帰ってきてて、雪翔はギリギリまで祖父の家に行ってることになってますから」
「朝に顔出すよ。それより、僕勉強してきてもいい?」
「寝る時間までですよ?」
わかったと言って翡翠たちを栞に押し付けて、部屋に入ると同時に、やってなかったプリントと教科書とにらめっこしながら終わらせ、気がつくともう二十三時前だったので薬を飲みにリビングへと行く。
「終わりました?」
「うん、忘れてたプリントもやったから、なんかスッキリ」
「今度のテストのあと、進路の事で保護者会もありましたよねぇ」
「うん」
「やっぱり気持ちは変わりませんか?」
「変わらない。勉強しながら資格取るよ。資格と言っても就職決まるまではなんの効力もないけど」
「分かりました。今もちゃんと頑張ってますけど、法学部だと今よりももっと勉強で忙しくなります。体力はもっとつけてもいいですね」とチラッと重次を見る。
「あ、ねえ重次さん。あれ見せてあげようよ」
「アレですか?」
「はい、ジュース。ちゃんと歯磨きしてね?あっちではちゃんとご飯食べてたの?薬は?何も問題なかった?」
「う、うん。重次さんがいてくれたし、南の中心近くまで行ったよ。あの……ごめん、ね?」
「私こそごめんなさい。冬弥様と話はしたの。でも顔みたら元気そうだし、安心したけど……でも、何も言わないで行くから私……」
泣く栞をどうしようと思っていたら、夜の片付けを終わらせた冬弥が戻ってきて、「はいはい、泣かないでください。雪翔おかえりなさい。下宿の方で昴さんから話は聞きました。どのくらいこちらにいます?」
悲鳴とも言える声で「また行っちゃうの?」と栞が叫んでいたが、構わずに「明日の朝に病院に行って、試験の勉強して、えーと、明後日の始業式のあとのテスト受けてから戻るつもり」と答えると、冬弥は学校の日と、テキストを送らなければならない時の送り方等を重次に教えていて、なかなか本題に入らない。
「で、そのライオンが目の前に来たって話は?」
「ら、ライオンですって!?」とまたも栞が叫ぶので、「もう、栞さん話が進まないよ。みんな居たから大丈夫だったし、何も無かったから。それに、僕だって男だもん。何かあったら少しは身を守れるよ!」とつい大きな声で言ってしまう。
「そ、そうよね。分かってるの。分かってるんだけど、まさかライオンが目の前に来るなんて……心臓に悪いわ」
「ごめん、怒って。でもね、これ見つけたんだ」
そう言って箱から本を出して冬弥と栞に見えるように開く。
「これは……」
「四巻て書いてあって、でも九堂が持ってるのも四巻じゃなかった?だったらあの巻物は偽物なのかな?だから戻ってきたのもあるんだ。あっちからだと、頭の中での会話だけになって見せることが出来ないから」
「いつでも帰ってきたらいいですよ?約束の期間の間なら。もう中は見ましたよね?解読は?」
「まだ。僕、テストのことすっかり忘れちゃってて、教科書もないし。だけど、この本も気になって……ライオンさんがくれたんだ」
「紫狐も狐で動物ですから、動物の言葉はわかります。でもたどたどしかったと報告を受けてますから、言葉は理解しても伝えるのは苦手なのでしょう。そういった種もいますから」
「いきなり僕の前に来て、同じ匂いがするとかなんとか……弓で眠らされちゃって可愛そうだったけど、行ったらこの本くれたんだ。これも解読するけど、なんでライオンさんが持ってたのかなぁ?」
「いくつか考えられますけど、罠じゃなくてよかったです。解読はテストが終わってからにして、それまではゆっくり体を休めてください。下宿にも顔出します?みんな帰ってきてて、雪翔はギリギリまで祖父の家に行ってることになってますから」
「朝に顔出すよ。それより、僕勉強してきてもいい?」
「寝る時間までですよ?」
わかったと言って翡翠たちを栞に押し付けて、部屋に入ると同時に、やってなかったプリントと教科書とにらめっこしながら終わらせ、気がつくともう二十三時前だったので薬を飲みにリビングへと行く。
「終わりました?」
「うん、忘れてたプリントもやったから、なんかスッキリ」
「今度のテストのあと、進路の事で保護者会もありましたよねぇ」
「うん」
「やっぱり気持ちは変わりませんか?」
「変わらない。勉強しながら資格取るよ。資格と言っても就職決まるまではなんの効力もないけど」
「分かりました。今もちゃんと頑張ってますけど、法学部だと今よりももっと勉強で忙しくなります。体力はもっとつけてもいいですね」とチラッと重次を見る。
「あ、ねえ重次さん。あれ見せてあげようよ」
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