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南中心街から秋へ
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「ダメだよ?重次さんが先ね?他にも焼いてるから、いっぺんにいくつか焼けると思うよ?」
「ひーたんの?」
「み・ん・な・の!」
「甘い?」
「甘いのは、今度おばあちゃんに作ってもらおうね。栞さんの家のおばあちゃんのあんころ餅は美味しいよ?」
「いちごの?」
「あー、入れてもらおうか」
翡翠が言っているのは多分、いちご大福のことだと思い、今度あちらから持っていかないとなどと考えていたら、金と銀が「膨らんだ!」と喜んでいる。
「金、このお皿を重次さんに渡して。銀はお茶を渡してね。ちゃんとできたら次のお餅あげるから」
任せろ!と言っていた割に、馬車が動いていて歩きにくいのか、物凄くゆっくりと落とさないように重次に渡している。
頭を撫でられて戻ってきた二人に、二回目に焼けた餅を渡していると、翡翠がじーっと端のもちを見ている。
「何してるの?」
「まってるのー。ぷくーってなるのー」
「真ん中に置く?」
「やーの。ひーたんがやくの!」
端だとなかなか焼けないよ?と思いつつ、満足しているようなので、他の餅を真ん中で焼きながら、重次さんにおかわりを持って行ってもらい、紫狐にも醤油かけて食べてねと渡す。
「熱っ!あついでふー」と言いながらもハフハフしてみんなが食べている姿が可愛いと笑っていて、翡翠の分が焼けていないことに気付き、真ん中に移そうとすると「ダメなのー」と言われてしまい、焼かないと、片側だけ焦げてしまうよ?と少しずつずらしてなんとか焼き、ゆっくり食べるんだよと渡してから、自分も食べる。
缶のような入れ物に炭を入れて紫狐に渡すと、ちゃんと重次の足元に炭を入れに行ってくれたので、こちらもある程度片付けて布団を敷く。
「あ!僕の布団!もうひとつ敷いてあげるからそっちで遊んでよ」
「えー!」
「えー!じゃないの!」
二つ布団を敷くと結構狭く感じたが、寝るぶんには何も問題は無い。
「ほら布団に入って」
「雪ー、雪が父ちゃんみたいだね」
「せめてお兄ちゃんにしてよ」
「こら、銀!それは言ったらダメって言ったじゃんか!」
「だって兄ちゃん……」
ぐすっと泣き出した銀をだっこしながら、金に話してと頼むと、胸元から普通のお守りよりもふた回りくらい小さいお守りを見せられた。
「これは?」
「僕達の首にかかってたのを、最近冬弥様が返してくれて……初めてあった時俺たち冬弥様のこと鬼かなにかと思ってて……」
「鬼?」
「うん、髪の毛は伸び放題で、着物も破れてるし、目の周りも黒くって怖かった……でも、大きな狐。漆うるし様と琥珀こはく様が出てきて狐なんだってわかったんだけど、天狐の試験とかいうのしてて、その後に浮遊城でお守りを調べたいからって預けてたんだ。それをこの前返してもらったんだけど……多分、俺たちの親の狐の匂いがついてて、それで銀が良くお父ちゃんの匂いかもって言い出して……黙ってろって言ったんだけど」
「そうだったんだ。ごめんね、僕知らなくって。お父さんにはなれないけど、僕は金も銀も家族だと思ってるよ?それじゃ駄目かな?」
「僕達は眷属だから家族ではないって教えられたよ?」
「銀、そんなふうに考えなくていいよ。使役とか良くわかんないし、僕のお手伝いしてくれてる家族でいいと思うんだけど」
「いいの?」
「うん。そのお守りは大事にしまっておいたらいいと思うよ?」
ゴソゴソと懐にしまい込んでいたので、絵本でも読もうかとランプを枕元に持ってきておくと、ひーたんもーと手を餅でベトベトにした翡翠が入ってこようとするので慌てて止める。
「ひーたんの?」
「み・ん・な・の!」
「甘い?」
「甘いのは、今度おばあちゃんに作ってもらおうね。栞さんの家のおばあちゃんのあんころ餅は美味しいよ?」
「いちごの?」
「あー、入れてもらおうか」
翡翠が言っているのは多分、いちご大福のことだと思い、今度あちらから持っていかないとなどと考えていたら、金と銀が「膨らんだ!」と喜んでいる。
「金、このお皿を重次さんに渡して。銀はお茶を渡してね。ちゃんとできたら次のお餅あげるから」
任せろ!と言っていた割に、馬車が動いていて歩きにくいのか、物凄くゆっくりと落とさないように重次に渡している。
頭を撫でられて戻ってきた二人に、二回目に焼けた餅を渡していると、翡翠がじーっと端のもちを見ている。
「何してるの?」
「まってるのー。ぷくーってなるのー」
「真ん中に置く?」
「やーの。ひーたんがやくの!」
端だとなかなか焼けないよ?と思いつつ、満足しているようなので、他の餅を真ん中で焼きながら、重次さんにおかわりを持って行ってもらい、紫狐にも醤油かけて食べてねと渡す。
「熱っ!あついでふー」と言いながらもハフハフしてみんなが食べている姿が可愛いと笑っていて、翡翠の分が焼けていないことに気付き、真ん中に移そうとすると「ダメなのー」と言われてしまい、焼かないと、片側だけ焦げてしまうよ?と少しずつずらしてなんとか焼き、ゆっくり食べるんだよと渡してから、自分も食べる。
缶のような入れ物に炭を入れて紫狐に渡すと、ちゃんと重次の足元に炭を入れに行ってくれたので、こちらもある程度片付けて布団を敷く。
「あ!僕の布団!もうひとつ敷いてあげるからそっちで遊んでよ」
「えー!」
「えー!じゃないの!」
二つ布団を敷くと結構狭く感じたが、寝るぶんには何も問題は無い。
「ほら布団に入って」
「雪ー、雪が父ちゃんみたいだね」
「せめてお兄ちゃんにしてよ」
「こら、銀!それは言ったらダメって言ったじゃんか!」
「だって兄ちゃん……」
ぐすっと泣き出した銀をだっこしながら、金に話してと頼むと、胸元から普通のお守りよりもふた回りくらい小さいお守りを見せられた。
「これは?」
「僕達の首にかかってたのを、最近冬弥様が返してくれて……初めてあった時俺たち冬弥様のこと鬼かなにかと思ってて……」
「鬼?」
「うん、髪の毛は伸び放題で、着物も破れてるし、目の周りも黒くって怖かった……でも、大きな狐。漆うるし様と琥珀こはく様が出てきて狐なんだってわかったんだけど、天狐の試験とかいうのしてて、その後に浮遊城でお守りを調べたいからって預けてたんだ。それをこの前返してもらったんだけど……多分、俺たちの親の狐の匂いがついてて、それで銀が良くお父ちゃんの匂いかもって言い出して……黙ってろって言ったんだけど」
「そうだったんだ。ごめんね、僕知らなくって。お父さんにはなれないけど、僕は金も銀も家族だと思ってるよ?それじゃ駄目かな?」
「僕達は眷属だから家族ではないって教えられたよ?」
「銀、そんなふうに考えなくていいよ。使役とか良くわかんないし、僕のお手伝いしてくれてる家族でいいと思うんだけど」
「いいの?」
「うん。そのお守りは大事にしまっておいたらいいと思うよ?」
ゴソゴソと懐にしまい込んでいたので、絵本でも読もうかとランプを枕元に持ってきておくと、ひーたんもーと手を餅でベトベトにした翡翠が入ってこようとするので慌てて止める。
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