下宿屋 東風荘 7

浅井 ことは

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秋の国

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「とにかく三日様子を見てから戻ります。それでいいですか?」

「わかった。でも、ここから三日だとどのくらい進めるの?」

「秋の国の中心まではいけると思いますよ?」

冬弥に地図を見せ、このように進むと説明すると、「温泉行きましょう!温泉!」と何故か楽しんでいるようにも見える。

「あ、これが杖なんだけど」

冬弥にも持って見てくれといい渡すと、やはり胡蝶と同じように、長く持つのはちょっと無理みたいですと返されてしまう。

「巻物のこととかわかったの?」

「ええ、九堂がいた東北にも行ってきました。闌さんの社の近くに洞窟があったんですが、そこから祭壇のようなものが見つかりまして、辿って行ったんです。いくつかの社を渡り歩いていた感じですねぇ。家がないのかと思いましたよ」

「見つけたの?」

「勿論!ですが、誰も住んでないように見えました。最初は術でそのように見えるのかと思いましたが、多分九堂の生家だと思います。三郎と四郎に探らせましたから、いくつか持ち帰ってくれました。えーっと、テレビで雪翔が見てた警察が沢山出てくるやつに似てましたねぇ。箱にいっぱい詰めて帰ってくるやつです。アレをしました」

一緒にサスペンスドラマとか見てたから、絶対にやりたかったんだ!と言いながら、見つかったものはたいしたものでは無かったという。

「でも、九堂はこっちに来られないんじゃないの?」

「我らの四社を巡り、力を貯めていたようで、多分誰かに化けてこっちに入ったんだと思います。南での本はたまたまだと思いますが、杖までとなるとどうしても警戒しますしね。それに、雪翔にはこの三日で基本的なことも教えておきたいんです」

いつの間にかまた出てきた紫狐が珍しくコーヒーを入れてくれたので、少し甘めに砂糖を入れて飲み、今日は杖の解読をしましょうと、本を広げられる。

「基本的なことの方が気になるよ」

「夜でいいです。重次、もう買い物終わってます?」

冬弥が木箱の中を見ながら、足りないものをそろそろ買った方がいいというので、途中で市場により重次と二人で買い物に行ったので、留守番をしながら本をめくって似た文字を探す。

「雪翔、荷物運び入れますからちょっと紫狐と荷物を奥にやってくれます?」

「どれだけ買ったの?」

「買えるだけ買い込みました。整理はしますから一旦置いてください」

沢山の木箱にどれだけ詰め込んだんだという量を買ってきて、暫くの間は桔花も大変だろうなと思っていたら、馬も一頭買っきたからと桔花の横に繋いでいる。

「いいの?喧嘩したりしない?」

「桔花の気と波長に合う子を選びましたし、男の子ですから、力強いと思いますよ?名前つけます?」

「考えて見る。それより余計目立つんじゃない?」

「二頭は普通ですから。それより名前、考えてくださいね?残りを運んできます」

もう乗らないんじゃない?という量を詰め込み、布団がなんとか敷けるスペースを確保しながら、車輪などを補強すると、重次が職人さんらしき人のところに行って交渉しており、一日滞在することになってしまった。
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