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番外編
カナトの身分9
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「俺から一つ質問していいか?」
そう発言したのはシドである。
声をかけられたイクシードは目を向け、シドを上から下まで見回すと目を細めて笑うようにうなずいた。
「そのハンカチとマントの模様は今のケルンベルス家と違う。理由はなんだ。なぜカナトが持っている持ち物の模様が違う」
「いいところに気づいてくれる。少し話は遡るが、いいかな?」
「ああ」
「ケルンベルス家の家紋に影響を与えたルメート家は知っているかな」
「知っている。嫁いできた娘を溺愛しているという話だったな」
「そうだ。表向きは」
「表向き……」
イグナスもその言葉に眉をしかめた。
「その通り。言い伝えられた内容ではルメートの娘は自ら嫁いできた。しかし実際はただの略奪結婚だ。ルメートの娘に惚れた当時の当主にはこのような予言が授けられている。人生を賭けてまで一目惚れした相手を側に置けば、必ず望む幸福がもたらされる」
また予言か。
シドはちらりと、トンチンカンな顔をして話を聞いているカナトを見た。自分が預言とやらで捨てられたと知れば、どんな顔をするのだろうか。悲しむのか、憤るのか。はたまた両方か。いずれも可能性としてある気がした。なんなら噛みつきそうである。
もし、ケルンベルス家がカナトを助けられるなら話は別だが、この男を見ると絶対にカナトみたいな人は近づかないほうがいい。
シドは小さなため息を吐き出して口を開いた。
「つまり、現在の言い伝えはケルンベルス家が流したと?」
「おおかた間違いはない。補足を入れるならルメート家も今の伝えられている内容を流した。なぜだかわかるかい?」
「……ルメート家にとってこの婚約がもたらす利益が血の繋がりを越すか、脅迫かのどちらかだ」
「自信があるね」
「お前たち貴族の事情などそんなものだろ」
「彼女は……正確には、彼は籠の鳥だった。壁に飾られる肖像画でも“彼”はいつだって目を逸らしている。笑うこともなければ目を合わすこともない。こちらを完全に拒否しているのは絵からひしひしと伝わってくる」
「彼って、男なのか?その人」
そう言ったのはカナトである。
目をパチパチとしばたたかせている。イクシードは仮面奥の目を細めて笑った。
「そうだよ。魔法の力だ。東では神力と呼ばれているが、当時、ルメート家とケルンベルス家の血筋を残すために“ルメートの娘”は元の婚約者との間に息子を残してからケルンベルス家に連れ去られた。そこで子どもを宿すために魔法の力で体を変えられている」
まるでドロドロな恋愛小説に出てきそうな設定である。
だが実際に起こったことだと思うとなんだか胸がムカムカする。
カナトはあごを引きながら顔をしかめた。
「エグいことをするな」
「そうかい?きみなら理解があると思ったが……」
「え?」
仮面奥の赤い目がカナトの隣を見る。
「エグいことをする人ならきみの隣にもいるが、恋人らしいね」
カナトが驚愕の顔で固まった。
こいつ……っ!アレストがやってきたこと知っているのか!
イクシードはアレストの温度がない視線とほんの少し目を合わせたあと、軽く笑って続けた。
「だから“ルメートの娘”はケルンベルス家を酷く恨んでいる。それは彼の子どもにも伝わっていた。加えて当時の当主は子どもに関心がない。そのせいか“彼”の子どもまでケルンベルス家を恨むようになった。自分の生まれた場所にも関わらずね。二代も前だから今はそんなことなくなったが、“彼”の手帳からどうやら結婚する前の当主とは相当仲が良かったらしい。どんどん変わっていく友に昔に戻って欲しい一心で自分の思いをぶつけたらしいが、結果は略奪結婚だ。しかし、昔の手荷物にまだ当主になっていない、家紋も変わっていないあの人の部品があったらしい」
聞いていたカナトがなんだかその内容に聞き覚えがある気がした。なんとなく自分の状況と似ている気がする。
カナトも変わっていくアレストに昔に戻って欲しくて行動をしていた。だからなのか、話しか聞いていないのになぜか少しだけ共感を覚えた。
「そしてさっきも言ったように“彼”の恨みは子どもにまで受け継いでいる」
そこまで言ってイクシードの目が少し仄暗くなる。
「これは外の人間なら誰も知らない話だが、その子どもは成人してからとある貴族の娘と結婚した。だが、その娘とのあいだに生まれた子どもを愛せなかった。それは自分の意を無視した政治結婚がまるで母を苦しめたあの略奪結婚と似ていたと感じたからだ。そんな中、彼は働きに来たメイドに恋をした。2人は結ばれ子どももできた。するとどうだろう?この時を待っていたかのように貴族の娘はそのことでメイドに罪を着せて殺し、彼女の子どもを奴隷商に売った。だが奴隷となったはずの子どもは戻ってきた。家紋を変える前のマントを羽織り、ケルンベルス家の当主となった」
言いながらイクシードはどこか慈しみとさえ取れそうな目でカナトを見る。
「きみが持っていたマントとハンカチはなぜ変える前の家紋なのか、それはケルンベルスに返り咲いた元奴隷の幸運の証なんだよ。勝利をもたらし、願いを叶えた“家紋”だ。きっときみもその家紋をたずさえて戻ってくると信じていた」
カナトをのぞき、その場にいた全員が重く黙り込んでいる。
「きみは本当に運がいい」
なぜか素直によろこべず、カナトが首を傾げた。
「というか、なんで俺は捨てられたんだ?」
「それはーー」
「それよりイグナス殿、総督殿がこれからこの場所でのことをどう秘密に守ってくれるのかについて話さないといけないんじゃないか?」
「ああ、そうだな」
え?あれ?
カナトがイグナスとシドを交互に見た。
今、話題をはぶらかされたか?
話し合いの末、とりあえず今のところイクシードはカナトのことを対外的に言わず、用事の際のみ訪れることを可能とした。アレストも反対せずにうなずいている。
肝心のカナトとイクシードの関係だが、本来なら証拠となる傷跡がカナトの体にあるらしいが、傷だらけの体にそんな証拠などあってもないようなものである。あったとしても覆い被さられているだろう。
だが、シドはカナトの背中に昔傷跡があることを知っていた。わざとつけられたような綺麗な傷跡である。
初めてアレストのもとを訪れた際に、カナトの実の兄だと信じ込ませるために出した証拠がその傷跡だからである。
アレストもとっくに察しがついているだろう。
イクシードとともに先に外に出たシドはそのガタイの良い背中を見つめながら少し言葉を選び、口を開いた。
「あなたがそのような経験をされているとは思いませんでした」
「ん?」
「奴隷の話です」
「さっきまでは敬語じゃなかったのに、寂しいね」
「気分で変えるのでお気になさらずに」
「構わない。好きなしゃべり方でいい。不思議ときみ相手なら気にしない。カナトの恩人でもあるからね」
「……あなたですね。あの奴隷がケルンベルス家に返り咲いたという話は。二代前の話なら、時間的にあなたで間違いないはずです」
「その通りだよ。だからカナトにも返り咲いて欲しい。その思いで以前の家紋があるマントとハンカチを与えた」
酷い男ではあるが、どうやらハンカチとマントは彼なりの配慮らしい。
シドはこれまで人にツバを吐きかけたくなったのはこの男が初めてである。
何があってもカナトをこの人の元に戻らせてはならない。
そう発言したのはシドである。
声をかけられたイクシードは目を向け、シドを上から下まで見回すと目を細めて笑うようにうなずいた。
「そのハンカチとマントの模様は今のケルンベルス家と違う。理由はなんだ。なぜカナトが持っている持ち物の模様が違う」
「いいところに気づいてくれる。少し話は遡るが、いいかな?」
「ああ」
「ケルンベルス家の家紋に影響を与えたルメート家は知っているかな」
「知っている。嫁いできた娘を溺愛しているという話だったな」
「そうだ。表向きは」
「表向き……」
イグナスもその言葉に眉をしかめた。
「その通り。言い伝えられた内容ではルメートの娘は自ら嫁いできた。しかし実際はただの略奪結婚だ。ルメートの娘に惚れた当時の当主にはこのような予言が授けられている。人生を賭けてまで一目惚れした相手を側に置けば、必ず望む幸福がもたらされる」
また予言か。
シドはちらりと、トンチンカンな顔をして話を聞いているカナトを見た。自分が預言とやらで捨てられたと知れば、どんな顔をするのだろうか。悲しむのか、憤るのか。はたまた両方か。いずれも可能性としてある気がした。なんなら噛みつきそうである。
もし、ケルンベルス家がカナトを助けられるなら話は別だが、この男を見ると絶対にカナトみたいな人は近づかないほうがいい。
シドは小さなため息を吐き出して口を開いた。
「つまり、現在の言い伝えはケルンベルス家が流したと?」
「おおかた間違いはない。補足を入れるならルメート家も今の伝えられている内容を流した。なぜだかわかるかい?」
「……ルメート家にとってこの婚約がもたらす利益が血の繋がりを越すか、脅迫かのどちらかだ」
「自信があるね」
「お前たち貴族の事情などそんなものだろ」
「彼女は……正確には、彼は籠の鳥だった。壁に飾られる肖像画でも“彼”はいつだって目を逸らしている。笑うこともなければ目を合わすこともない。こちらを完全に拒否しているのは絵からひしひしと伝わってくる」
「彼って、男なのか?その人」
そう言ったのはカナトである。
目をパチパチとしばたたかせている。イクシードは仮面奥の目を細めて笑った。
「そうだよ。魔法の力だ。東では神力と呼ばれているが、当時、ルメート家とケルンベルス家の血筋を残すために“ルメートの娘”は元の婚約者との間に息子を残してからケルンベルス家に連れ去られた。そこで子どもを宿すために魔法の力で体を変えられている」
まるでドロドロな恋愛小説に出てきそうな設定である。
だが実際に起こったことだと思うとなんだか胸がムカムカする。
カナトはあごを引きながら顔をしかめた。
「エグいことをするな」
「そうかい?きみなら理解があると思ったが……」
「え?」
仮面奥の赤い目がカナトの隣を見る。
「エグいことをする人ならきみの隣にもいるが、恋人らしいね」
カナトが驚愕の顔で固まった。
こいつ……っ!アレストがやってきたこと知っているのか!
イクシードはアレストの温度がない視線とほんの少し目を合わせたあと、軽く笑って続けた。
「だから“ルメートの娘”はケルンベルス家を酷く恨んでいる。それは彼の子どもにも伝わっていた。加えて当時の当主は子どもに関心がない。そのせいか“彼”の子どもまでケルンベルス家を恨むようになった。自分の生まれた場所にも関わらずね。二代も前だから今はそんなことなくなったが、“彼”の手帳からどうやら結婚する前の当主とは相当仲が良かったらしい。どんどん変わっていく友に昔に戻って欲しい一心で自分の思いをぶつけたらしいが、結果は略奪結婚だ。しかし、昔の手荷物にまだ当主になっていない、家紋も変わっていないあの人の部品があったらしい」
聞いていたカナトがなんだかその内容に聞き覚えがある気がした。なんとなく自分の状況と似ている気がする。
カナトも変わっていくアレストに昔に戻って欲しくて行動をしていた。だからなのか、話しか聞いていないのになぜか少しだけ共感を覚えた。
「そしてさっきも言ったように“彼”の恨みは子どもにまで受け継いでいる」
そこまで言ってイクシードの目が少し仄暗くなる。
「これは外の人間なら誰も知らない話だが、その子どもは成人してからとある貴族の娘と結婚した。だが、その娘とのあいだに生まれた子どもを愛せなかった。それは自分の意を無視した政治結婚がまるで母を苦しめたあの略奪結婚と似ていたと感じたからだ。そんな中、彼は働きに来たメイドに恋をした。2人は結ばれ子どももできた。するとどうだろう?この時を待っていたかのように貴族の娘はそのことでメイドに罪を着せて殺し、彼女の子どもを奴隷商に売った。だが奴隷となったはずの子どもは戻ってきた。家紋を変える前のマントを羽織り、ケルンベルス家の当主となった」
言いながらイクシードはどこか慈しみとさえ取れそうな目でカナトを見る。
「きみが持っていたマントとハンカチはなぜ変える前の家紋なのか、それはケルンベルスに返り咲いた元奴隷の幸運の証なんだよ。勝利をもたらし、願いを叶えた“家紋”だ。きっときみもその家紋をたずさえて戻ってくると信じていた」
カナトをのぞき、その場にいた全員が重く黙り込んでいる。
「きみは本当に運がいい」
なぜか素直によろこべず、カナトが首を傾げた。
「というか、なんで俺は捨てられたんだ?」
「それはーー」
「それよりイグナス殿、総督殿がこれからこの場所でのことをどう秘密に守ってくれるのかについて話さないといけないんじゃないか?」
「ああ、そうだな」
え?あれ?
カナトがイグナスとシドを交互に見た。
今、話題をはぶらかされたか?
話し合いの末、とりあえず今のところイクシードはカナトのことを対外的に言わず、用事の際のみ訪れることを可能とした。アレストも反対せずにうなずいている。
肝心のカナトとイクシードの関係だが、本来なら証拠となる傷跡がカナトの体にあるらしいが、傷だらけの体にそんな証拠などあってもないようなものである。あったとしても覆い被さられているだろう。
だが、シドはカナトの背中に昔傷跡があることを知っていた。わざとつけられたような綺麗な傷跡である。
初めてアレストのもとを訪れた際に、カナトの実の兄だと信じ込ませるために出した証拠がその傷跡だからである。
アレストもとっくに察しがついているだろう。
イクシードとともに先に外に出たシドはそのガタイの良い背中を見つめながら少し言葉を選び、口を開いた。
「あなたがそのような経験をされているとは思いませんでした」
「ん?」
「奴隷の話です」
「さっきまでは敬語じゃなかったのに、寂しいね」
「気分で変えるのでお気になさらずに」
「構わない。好きなしゃべり方でいい。不思議ときみ相手なら気にしない。カナトの恩人でもあるからね」
「……あなたですね。あの奴隷がケルンベルス家に返り咲いたという話は。二代前の話なら、時間的にあなたで間違いないはずです」
「その通りだよ。だからカナトにも返り咲いて欲しい。その思いで以前の家紋があるマントとハンカチを与えた」
酷い男ではあるが、どうやらハンカチとマントは彼なりの配慮らしい。
シドはこれまで人にツバを吐きかけたくなったのはこの男が初めてである。
何があってもカナトをこの人の元に戻らせてはならない。
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