《完結御礼》【溺愛中】秘密だらけの俺の番は可愛いけどやることしれっとえげつない~チートな番を伴侶にするまでの奔走物語

嵐華子

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108.それぞれの行動~グラン、レイブ、モンテside

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~グランside~


「ほな手筈通りに早速動きましょ。
俺は団長さんらと一緒に合流予定の商会員からの通信待ってるから、このまま残るわ」

 これからの事を打ち合わせ、終わる頃には日がすっかり落ちていた。
窓からは満月が見える。

 トビはこのまま引き続きペネドゥルの宮のこの客室にとどまり、商会員から連絡が来たらすぐに次の行動に移る。

 俺達3人は夜の闇に紛れ、再び窓から屋根に出た。

「キョ、ロ~」

 鳴き声が明らかに寝こけた後っぽい。

「悪い、また乗せてくれ。
飛べるか?」

 キョロはまだいくらか眠そうな声で一声鳴くとあの時みたいに大きくなった。
で、三角屋根を一瞬踏み外して滑り落ちそうになって羽をバサバサして安定させる。

「キョ、キョロ~」
「「「····」」」

 軽く体を下げてくれたので、俺達3人無言で跨がる。
1度翼をバサリと広げ、数歩の助走をつけて夜闇に羽ばたいた。

 助走で転げ落ちるんじゃないかと心配したのは杞憂だったようだ。


~レイブside~


「この魔石具に魔力を通していって下さい。
そうしたらセットしてある魔石に魔力が補填されます」

 私とベルグルはあの軽い男に連れられて城下の広場に着くと幾つかのテントが張られていたのが目につきました。
ここからベルグルとは他の商会員達と力仕事の為に別行動です。
私は軽い男に連れられてテントの1つに入りました。
薄茶の髪に緑目の人属がいて、互いに自己紹介をし終わると軽い男は彼と行動するよう言い残して去りました。

 どうやら私は魔石に魔力補填する仕事をするようですね。
魔石の魔力補填は本来ならその素養がある者しかできません。
しかしこの魔石具を使えば誰でも、とはいえませんが、魔力を流せる者なら補填ができるそうです。

「さあさあ、皆様、お時間ある人も、ない人も、私共ビビット商会の宣伝に耳を傾けて下さいませ~!
私はビビット商会の宣伝要員でございま~す!
怪しい?
いやいや、そんなことはございませ~ん!
あ、騎士様、自警団の皆様、ちゃ~んと許可証はほれ、この通り!
ほらほら、本物でございましょう?
本日お昼より広場での販売のご案内でございま~す!
あ、ほらほら、そこのお子様達、これから人形を使ったお芝居もするからね!
ほらほら、飴ちゃんだ!
静かに見てくれたら最後にまた飴ちゃんあげるよ~!
ほぅら、ほら!
皆で広場に集合だ~!」

 広場でチラリと見たモモンガ属、猫属、イタチ属の商会員達がそれぞれ3方向から飴を配りながら人を集め始めているようですね。
長い耳と聴覚が発達している兎属ですから、おどけた口調がここからでも微かにですが聞こえてきました。

 他にも何人かの獣人が水や風の魔法を使って虹を再現したり、大きなシャボン玉を飛ばしたりして注目を集めていくと聞いています。
飢饉まではいかなくとも食糧が手に入り難くなっているせいか後をついて行く子供達が列を成していき、それに釣られて大人達も少しずつ広場に集まり始めるのでしょう。


~モンテside~


「目が覚めた?」

 外が騒がしくなり始めた頃、目が覚める気配がしてベッドで眠っていた青白い顔をのぞき込む。
黒目がまだ眠たそうに開いて閉じてを繰り返していて、何だか可愛いな。

「············皆は?」

しばらくの沈黙の後、心細いのかな。
見知った顔を探すんだけど、僕が目を覚ましてすぐに熊属も兎属も軽い男もこの屋敷から出て行っちゃった。

 ふらふらしながら起き上がるから慌てて手伝う。
触れてやっぱり改めて驚いてしまう。
こんなに小さくて痩せてて頼りない体なのに、あの崩れる屋敷の中でふるった魔法は規格外。
感じてた激痛が消えていった時の金色の魔法は朧気ながら覚えている。

「やる事があるらしいんだ。
全部終わったら迎えに来るからくれぐれも大人しくしているようにって言ってたよ」
「····ん」

 まだ少し不安に揺れているようだから、少しでも安心させたくてそっと頭をなでてあげると小さく頷いてくれた。
しばらくの間、僕に気持ち良さそうに撫でられてた。

 ····どうしよう、庇護欲が過ぎる。

「モンテ君、ペペ君のとこに連れてって」

 ····え、抱っこせがまれてる?!

 両手を差し出してくる黒目黒髪の希少な人属は暴力的な可愛いさを僕の目の前で爆発させてくれた。
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