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本編
59話 無関係な私に出来ること
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雨が本降りにならないうちに、私たちはフリーマーケットを離れ、女性向けの喫茶店へと入り、席に座ると、外は豪雨へと変化していた。この豪雨の中、あの子とシンさんは、お片づけをしているんだよね。人の不幸の中には入れないけど、少しでも私に役立てる事はないかな?
「あの女の子とシンさん、大丈夫かな?」
誰が、あんな酷いことをやったの?
売り物となる商品の殆どがズタボロ、女の子の服もかなり汚れていたよ。
「他人を心配し過ぎ。不幸というものは、誰にでも起こりうる。君が家族を失ったように、あの子にも何かが起きた。これまでは、不幸に遭った者たちがユミルの力に頼っていたせいで、君を巻き込んでしまったけど、君自身がわざわざ不幸に踏み入る必要はないの」
私には、伝統魔法がある。『プログラムを使えば、どうにか出来るんじゃないの?』と思っちゃうせいで、さっきもあの人たちの中に入りそうになってしまった。わざわざ、他人の不幸に、4歳の私が自ら巻き込まれに行くのもおかしな話だよね。ここは王都、理不尽な理由で不幸に陥る人たちも、少なからずいる。だからと言って、同情しちゃいけない。私自身、いつ不幸に巻き込まれるかわからないのだから。
「一応、僕の仲間たちから情報を聞いておいたよ」
「え、本当!?」
トーイ、最高!
「さっきの女の子とメイド2人が、あの場所で商売を始めていると、フリーマーケットの警備を務める5人の騎士たちがやって来て、業務停止命令を言い放った。3人は驚き、理由を尋ねると、『規約違反』と言われたそうだよ」
規約違反? フリーマーケットで? そんな事ってあるの?
「元々、あの場所は別の人物が店を開く予定だったけど、あの子たちが何らかの方法で割り込んできて、場所を奪ったらしい。奪われた側も直前に知ったものだから激怒して、運営側にその件を強く訴えたのさ」
「でも、あの店の汚れ具合は? 運営側の人たちが、あんな酷い事をしたの?」
「違うよ。騎士たちが事情を聞く為、メイドの2人を問答無用で運営本部に連れて行ったのさ。あの女の子が1人で店番をしている時、奪われた側の連中なのか、大人の男たちが突然やってきて、『汚い手段で、よくも俺たちの出店場所を奪ってくれたな。出店できずに被った損害を、この場で支払ってもらう』と宣言し、皆のいる前で売り物をボロボロにしたんだ」
「その行為は酷くない?」
奪った行為が事実であったとしても、店番している女の子の目の前でやるって酷いよ。それに、メイドの女性たちが連行されてからやって来るって……何か作為的なものを感じるよ。
「あくまで、あの場で起きた出来事であって、真実かどうかは別だからね」
でも、公衆の面前でそう言い放った以上、周囲にいる人たちは、その出来事を鮮明に覚えたはずだ。今後、同じフリーマケットでの商いは難しいかもしれない。どちらが悪いのかわかんないけど、今あの2人は豪雨の中、後始末をしているのは確かだ。このままだと、風邪を拗らせるかもしれない。無関係の私が、不幸に飛び込んでいくのもおかしいけど、このまま放置するのは……私に、何か出来ないだろうか? 私が悩んでいると、隣の席の子供が急に泣き出した。
「お母さん。なんで、雨~~。せっかくの旅行なのに~~~」
「こら、大声を出さないの」
「でも~」
「この時期は、天候も不安定なのよ。我慢してね。すぐに、止んでくれるといいけど」
雨…そうだ!
「ねえ、トーイ」
私がお願いを言おうとすると、トーイが察したのか、ジト目で私を見る。
「ユミル、ダメだからね」
「まだ、何も言ってないよ。ねえ、この豪雨を止ませてもいいかな?」
「雨を? どうやって?」
「私の伝統魔法で。とっておきのがあるの」
トーイは怪訝な顔をするも、私のやる気を見て、軽い溜め息を吐く。
「その魔法、興味あるね。でもさ、誰にも悟られず、ここで出来るものなの?」
「ふふふ、出来ちゃうんだな、それが」
「え、本当に?」
久しぶりの新規伝統魔法を見せてあげよう。
○○○
「ユミル……バッグから布と白いティッシュ、紐、水属性と火属性の小さな魔石を取り出して、何をやっているのかな?」
「この伝統魔法に欠かせないアイテムを作っているんだよ」
アレを作るのに、布、ティッシュ、紐は必需品だからね。
「アイテムって…それでどうやって魔法を?」
私の意図が全く伝わっていないので、トーイは混乱している。私の製作しているのは、《てるてる坊主》と《ふれふれ坊主》。白い布や紙で作った人形を軒先に吊るし、頭が上なら翌日の晴天を願う《てるてる坊主》、逆さにすれば雨乞いを意味する《ふれふれ坊主》になる。《ふれふれ》はわからないけど、《てるてる》の方は江戸中期から飾られている。
【晴天】を示すてるてる坊主は、別名《てるてる法師》《てれてれ坊主》《日和坊主》などと呼ばれているし、【雨乞い】を示す《ふれふれ坊主》は、《逆さ坊主》《あめあめ坊主》《るてるて坊主》とも呼ばれていて、どちらも作り方は簡単だ。日本のものから少しアレンジして、てるてるには顔の元となる紙の中に火属性の魔石、ふれふれには水属性の魔石を詰めて、布で覆っていき形作っていけば完成となる。
あとはスキル《プログラム》だけど、上手く機能してくれるかな?
アレって日本伝統でないものには、反応してくれないんだよね。てるてるとふれふれ坊主は、どちらかというと風習に入る。ある意味、日本全国の伝統でもある。あとは誰かに利用される可能性もあるから、プログラムの設定を……。
・消費魔力は100
・効果時間は1時間
・効果範囲は、魔法行使者の指定箇所内限定とする
・《晴天》または《雨》を祈る人数が多ければ多いほど、強い効果を発揮する
・人々の祈祷範囲は、指定箇所内限定とする
・屋内屋外問わず、《てるてる坊主》《ふれふれ坊主》を飾れば、魔法発動とする。
・伝統魔法行使者の製作したものしか、効果を発揮しない。
うん、これでいいかな。仮に、私の製作したアイテム類が盗まれたとしても、私が効果範囲を指定しないと、魔法は不発に終わるからね。効果時間は1時間と短いけど、1時間もあれば、周辺の雲も流れていくでしょ。
【伝統魔法《てるてる坊主》《ふれふれ坊主》が、新規に製作されました】
「やった、魔法を作れた」
「はっや! そんな安易なアイテムで魔法に昇華するなんて…」
私はこの魔法について、トーイに説明していく。この魔法を1人の力で完全成功させるには、多大な魔力を要する。だから、その消費魔力を最小限に抑えて、足りない分に関しては、同じ思いを抱く人々から、少しだけ魔力を貰えばいい。そうすることで、魔法効果も、依存的に増加していく。違和感を感じる人がいても、あまりに微量だから、その正体に気づけないだろう。
「また、とんでもないものを……でも、本当に発動出来るの?」
「物は試しに、指定箇所を王都全土にして、魔法発動だ」
突然発生した集中豪雨、これだけ降っていれば、大勢が早く止んでくれないかなと思うはず。丁度、今いる席が窓際だから、私はてるてる坊主の吊るされている紐を輪っかにして、窓の端っこにあるカーテン用の取手に飾る。
すると、てるてる坊主が仄かに輝き出す。真っ昼間で賑やかな店内なので、皆はその輝きに気づかない。魔法を発動させると、1分と経たないうちに、雨量が少しずつ、ほんの少しずつ弱まっていくのが、窓から見てわかる。
「嘘でしょ。もう、効いているの?」
「それだけ、皆が同じ事を思ってくれているってこと」
「いや、おかしくない? ユミルは、シンと見知らぬ女の子のために、晴天になるよう祈ってる。けど、他の人たちは違う。祈っている内容が違うのに、どうして…」
ふふ、それは私も理解している。王都内にいる大勢の人々の祈りが、完全一致することなんて、100%起こり得ないからね。
「祈りの内容が違っても、1つの共通事項がある」
「共通事項? まさか…」
「そう、『雨、早く止んでくれないかな?』という思い」
私はウィンクして、トーイを驚かせる。
気づけば、雨が止み、太陽の光が雲の隙間から現れる。
無関係な女性に対して、これが今の私に出来ること。
トーイから見れば、ただの自己満足と思われるかもしれない。
誰にも気づかれず、感謝もされない無駄な行為だとわかっても、私は何もせずにはいられなかった。
シンさんとあの女の子に、光が射しますように。
「あの女の子とシンさん、大丈夫かな?」
誰が、あんな酷いことをやったの?
売り物となる商品の殆どがズタボロ、女の子の服もかなり汚れていたよ。
「他人を心配し過ぎ。不幸というものは、誰にでも起こりうる。君が家族を失ったように、あの子にも何かが起きた。これまでは、不幸に遭った者たちがユミルの力に頼っていたせいで、君を巻き込んでしまったけど、君自身がわざわざ不幸に踏み入る必要はないの」
私には、伝統魔法がある。『プログラムを使えば、どうにか出来るんじゃないの?』と思っちゃうせいで、さっきもあの人たちの中に入りそうになってしまった。わざわざ、他人の不幸に、4歳の私が自ら巻き込まれに行くのもおかしな話だよね。ここは王都、理不尽な理由で不幸に陥る人たちも、少なからずいる。だからと言って、同情しちゃいけない。私自身、いつ不幸に巻き込まれるかわからないのだから。
「一応、僕の仲間たちから情報を聞いておいたよ」
「え、本当!?」
トーイ、最高!
「さっきの女の子とメイド2人が、あの場所で商売を始めていると、フリーマーケットの警備を務める5人の騎士たちがやって来て、業務停止命令を言い放った。3人は驚き、理由を尋ねると、『規約違反』と言われたそうだよ」
規約違反? フリーマーケットで? そんな事ってあるの?
「元々、あの場所は別の人物が店を開く予定だったけど、あの子たちが何らかの方法で割り込んできて、場所を奪ったらしい。奪われた側も直前に知ったものだから激怒して、運営側にその件を強く訴えたのさ」
「でも、あの店の汚れ具合は? 運営側の人たちが、あんな酷い事をしたの?」
「違うよ。騎士たちが事情を聞く為、メイドの2人を問答無用で運営本部に連れて行ったのさ。あの女の子が1人で店番をしている時、奪われた側の連中なのか、大人の男たちが突然やってきて、『汚い手段で、よくも俺たちの出店場所を奪ってくれたな。出店できずに被った損害を、この場で支払ってもらう』と宣言し、皆のいる前で売り物をボロボロにしたんだ」
「その行為は酷くない?」
奪った行為が事実であったとしても、店番している女の子の目の前でやるって酷いよ。それに、メイドの女性たちが連行されてからやって来るって……何か作為的なものを感じるよ。
「あくまで、あの場で起きた出来事であって、真実かどうかは別だからね」
でも、公衆の面前でそう言い放った以上、周囲にいる人たちは、その出来事を鮮明に覚えたはずだ。今後、同じフリーマケットでの商いは難しいかもしれない。どちらが悪いのかわかんないけど、今あの2人は豪雨の中、後始末をしているのは確かだ。このままだと、風邪を拗らせるかもしれない。無関係の私が、不幸に飛び込んでいくのもおかしいけど、このまま放置するのは……私に、何か出来ないだろうか? 私が悩んでいると、隣の席の子供が急に泣き出した。
「お母さん。なんで、雨~~。せっかくの旅行なのに~~~」
「こら、大声を出さないの」
「でも~」
「この時期は、天候も不安定なのよ。我慢してね。すぐに、止んでくれるといいけど」
雨…そうだ!
「ねえ、トーイ」
私がお願いを言おうとすると、トーイが察したのか、ジト目で私を見る。
「ユミル、ダメだからね」
「まだ、何も言ってないよ。ねえ、この豪雨を止ませてもいいかな?」
「雨を? どうやって?」
「私の伝統魔法で。とっておきのがあるの」
トーイは怪訝な顔をするも、私のやる気を見て、軽い溜め息を吐く。
「その魔法、興味あるね。でもさ、誰にも悟られず、ここで出来るものなの?」
「ふふふ、出来ちゃうんだな、それが」
「え、本当に?」
久しぶりの新規伝統魔法を見せてあげよう。
○○○
「ユミル……バッグから布と白いティッシュ、紐、水属性と火属性の小さな魔石を取り出して、何をやっているのかな?」
「この伝統魔法に欠かせないアイテムを作っているんだよ」
アレを作るのに、布、ティッシュ、紐は必需品だからね。
「アイテムって…それでどうやって魔法を?」
私の意図が全く伝わっていないので、トーイは混乱している。私の製作しているのは、《てるてる坊主》と《ふれふれ坊主》。白い布や紙で作った人形を軒先に吊るし、頭が上なら翌日の晴天を願う《てるてる坊主》、逆さにすれば雨乞いを意味する《ふれふれ坊主》になる。《ふれふれ》はわからないけど、《てるてる》の方は江戸中期から飾られている。
【晴天】を示すてるてる坊主は、別名《てるてる法師》《てれてれ坊主》《日和坊主》などと呼ばれているし、【雨乞い】を示す《ふれふれ坊主》は、《逆さ坊主》《あめあめ坊主》《るてるて坊主》とも呼ばれていて、どちらも作り方は簡単だ。日本のものから少しアレンジして、てるてるには顔の元となる紙の中に火属性の魔石、ふれふれには水属性の魔石を詰めて、布で覆っていき形作っていけば完成となる。
あとはスキル《プログラム》だけど、上手く機能してくれるかな?
アレって日本伝統でないものには、反応してくれないんだよね。てるてるとふれふれ坊主は、どちらかというと風習に入る。ある意味、日本全国の伝統でもある。あとは誰かに利用される可能性もあるから、プログラムの設定を……。
・消費魔力は100
・効果時間は1時間
・効果範囲は、魔法行使者の指定箇所内限定とする
・《晴天》または《雨》を祈る人数が多ければ多いほど、強い効果を発揮する
・人々の祈祷範囲は、指定箇所内限定とする
・屋内屋外問わず、《てるてる坊主》《ふれふれ坊主》を飾れば、魔法発動とする。
・伝統魔法行使者の製作したものしか、効果を発揮しない。
うん、これでいいかな。仮に、私の製作したアイテム類が盗まれたとしても、私が効果範囲を指定しないと、魔法は不発に終わるからね。効果時間は1時間と短いけど、1時間もあれば、周辺の雲も流れていくでしょ。
【伝統魔法《てるてる坊主》《ふれふれ坊主》が、新規に製作されました】
「やった、魔法を作れた」
「はっや! そんな安易なアイテムで魔法に昇華するなんて…」
私はこの魔法について、トーイに説明していく。この魔法を1人の力で完全成功させるには、多大な魔力を要する。だから、その消費魔力を最小限に抑えて、足りない分に関しては、同じ思いを抱く人々から、少しだけ魔力を貰えばいい。そうすることで、魔法効果も、依存的に増加していく。違和感を感じる人がいても、あまりに微量だから、その正体に気づけないだろう。
「また、とんでもないものを……でも、本当に発動出来るの?」
「物は試しに、指定箇所を王都全土にして、魔法発動だ」
突然発生した集中豪雨、これだけ降っていれば、大勢が早く止んでくれないかなと思うはず。丁度、今いる席が窓際だから、私はてるてる坊主の吊るされている紐を輪っかにして、窓の端っこにあるカーテン用の取手に飾る。
すると、てるてる坊主が仄かに輝き出す。真っ昼間で賑やかな店内なので、皆はその輝きに気づかない。魔法を発動させると、1分と経たないうちに、雨量が少しずつ、ほんの少しずつ弱まっていくのが、窓から見てわかる。
「嘘でしょ。もう、効いているの?」
「それだけ、皆が同じ事を思ってくれているってこと」
「いや、おかしくない? ユミルは、シンと見知らぬ女の子のために、晴天になるよう祈ってる。けど、他の人たちは違う。祈っている内容が違うのに、どうして…」
ふふ、それは私も理解している。王都内にいる大勢の人々の祈りが、完全一致することなんて、100%起こり得ないからね。
「祈りの内容が違っても、1つの共通事項がある」
「共通事項? まさか…」
「そう、『雨、早く止んでくれないかな?』という思い」
私はウィンクして、トーイを驚かせる。
気づけば、雨が止み、太陽の光が雲の隙間から現れる。
無関係な女性に対して、これが今の私に出来ること。
トーイから見れば、ただの自己満足と思われるかもしれない。
誰にも気づかれず、感謝もされない無駄な行為だとわかっても、私は何もせずにはいられなかった。
シンさんとあの女の子に、光が射しますように。
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