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本編
31話 カイトの覚醒 *カイト視点
あの後、訓練生の方々から質問攻めとなり、俺はもうクタクタだ。もう遅いので、明日以降にしましょうと皆を納得させて、邸に隣接されている騎士団の宿舎へ戻り、自分に割り当てられた部屋へ入ると、気が抜けたのか、足の力が無くなり、ベッドにどすんと寝転がる。
「みんなが、俺に模擬戦を申し込んでくるとは……」
俺だって、あんな事象が起きるなんて知らなかったんだ。ユミルも、あれが何なのか教えてくれなかったし、自分で習得して教えるしかない。
俺は、自分の両手を凝視する。
「あの時の感覚は、何だったんだ?」
ティアナの右肘付近を、マッサージするかのように親指で押した瞬間、何かに触れた気がする。その何かの流れをギュッと堰き止めた時、彼女の中にある何かが弾けた感覚を察知した。
多分、流れが[魔力]、弾けた感覚が[スキル解除]だ。
あんな感覚、生まれて初めてだ。
「魔力のない俺が、皆から興味を持たれるなんてな、夢でも見ているようだ」
去年の大火災で、俺は家族や友達の多くを失った。不幸になった皆と団結して、10歳未満の子供たちを餓死させないよう、10歳以上の者たちは必死に働き、お金を稼ぎ、日々を生きてきた。街長様や街の人々の寄付金のおかげでここまで生きてこられたけど、俺は経験を積むにつれて、自分の将来に悲観的なっていった。
先天性魔力欠損症のせいで、目指すべき道が見つからないからだ。
ただ、大火災で知り合った街長様の次女アイリスが俺の病気と向き合ってくれたことで、魔力を使用せずとも得られるスキルをいくつか教えてもらい、剣術や体術といった戦闘系スキルをいくつか入手出来たけど、それらは訓練すれば誰にでも習得出来るもので、魔力欠損を補えたわけではない。普通の人間が魔力で自分の強さを底上げしているのなら、俺も魔力以外で、普通の人では扱えない何かで、強さを補填できないかをアイリスと共に考えたけど、結果は芳しくない。
半ば諦めていたのに、ここ最近になって俺の環境が劇的に変化した。
4歳児で転生者のユミル、彼女があの天才児アイリスでも成し遂げられなかった事を、いとも簡単にやってのけた。スキル[神経強化]、あれのおかげで俺の反応速度がかなり向上し、俺のイメージ通りに身体が動いてくれるようになったし、そして今日、応用技に位置する五感強化の1つ[視覚強化]で、まさかあんな形で皆を驚かせるとは思わなかった。
魔力のない俺にとって、身体で鍛える箇所は筋肉しか思い当たらなかったから、徹底的に鍛えたことで、手の握力も強くなり、マッサージのアルバイトを始め、人体の壺を覚えていったけど、それがあんな形で応用出来るとは思わなかったよ。
「ユミルは、マッサージ師に教えてもらった壺の多くが、人の急所って言ってたけど、バイト先の先生も『壺を押せば、人を活かすこともできれば、潰すこともできる。加減だけは間違えるな』と言ってたな。その意味が、少しわかったよ」
視覚強化で見るあの流れと澱み、あれが魔力の壺なんだ。澱みがあったり、流れがおかしな箇所を指で押さえれば、相手の防御を貫通して、ダメージを与えることができる。さっきのティアナが良い例だ。身体強化を使っている彼女に対して、俺は少し押しただけで、剣を手放せることに成功し、スキル自体も解除させた。多分、普通にマッサージのように揉んであげれば、ああいった澱みや流れの悪い箇所も改善でき、相手も回復するはずだ。
[壺]、活かすも殺すも俺次第ってことか。
その思いに到達した時、突如ステータスの更新音が聞こえた。
「え……これって……これが事実なら……よし、明日の模擬戦で確かめよう。実現できれば、俺にとって、魔力欠損を補える程の大きな武器となる」
模擬戦の相手はティアナ、俺より格上だ。
これが通用すれば、俺はまた強くなれる。
○○○
翌朝、俺は訓練生のみんなと一緒に朝食を食べ、訓練服に着替え、宿舎正面にある訓練場へと足を運ばせると、既にティアナが準備万端で待っていた。少し離れた場所には、アイリスとユミルもいる。2人とも、俺の名前を呼んで応援してくれている。
「さあ、やるわよ!! 敬語はいらないわ。普通に話しなさい。ほら木剣よ、構えなさい」
ティアナは、木剣を俺に向かって投げたので、右手で受け止めたけど、俺はそれを地面に置く。
「ちょっと、どういうつもりよ!!」
「習得したばかりのスキルを使いこなすには、今の俺にとって素手の方がやりやすい。それだけさ」
ティアナは少し驚くも、俺の言葉を本気で受け取ったのか、ほくそ笑む。
「私の実力を知っているくせに、良い度胸じゃない」
あの大火災でアイリスだけでなく、ティアナとも知り合い、時折訓練の練習相手にもなったことがある。結果は全戦全敗だけど、今の俺だと何処まで対抗できる?
「審判なんていらないわね。どちらかが敗北を認めるまでやりましょう」
子爵令嬢のくせに、笑顔で怖いことを言う。次期街長として教育されているせいか、ティアナは男勝りな女の子なんだよな。
「わかったよ。ただ、本気で来て欲しいから、そっちは魔法を使ってくれて構わない」
覚悟を決めてやるか。
「はあ? 本気で言ってんの?」
「ああ、本気さ」
ティアナは面白いと考えたのか、それ以上何も言わなかった。彼女は剣の腕は正規騎士団でも通用するレベル、得意の火と風魔法だって中級クラスまで扱える。まともに戦えば、俺の勝率はゼロだけど、あのスキルを試す絶好の機会だ。
俺はティアナと向き合うと、彼女の方から斬りかかってきた。これまで彼女の踏み込む速度についていけなかったけど、今なら回避できる。
「反応速度が、以前より上がっているわね。ユミルのおかげかしら?」
「いいや、ユミルとアイリスのおかげさ。アイリスが俺に筋力トレーニング用のメニューを作ってくれたおかげで、俺は敏捷性を低下させることなく、理想的な筋力を手に入れた。強化スキルを習得したことで、その筋力を最大限に活かすこともできる。こんな風にね…[連牙突]!!」
俺は応用スキル[視覚強化]と基本スキル[神経強化]を維持させたまま、前へと踏み込み、高速の手刀による突きを放ち、ティアナの壺を攻撃する。5発中1発が彼女の左肩の澱みに当たるが、少しズレたせいか[身体強化]の解除までには至っていない。ティアナも苦悶の表情を浮かべるも、戦意は衰えていない。
「これは…痺れ? 左腕に力が入らないわ。厄介なスキル、それに素手で剣技を使ってくるとはね。あなた…変わったわね。以前は、頑固なくらい基礎に拘っていたのに」
強化スキルを習得していない俺にとって、体術と剣術こそが生命線だった。だから、それらばかり拘り、ひたすら基礎訓練を反復した。強化スキルを入手したことで、俺の中にある何かが吹っ切れたんだ。
「強くなりたい…その思いから柔軟な考えが生まれたのさ」
「へえ、それなら証明してよ」
ティアナが距離をとり、詠唱を始める。
「炎よ、業炎の槍となって敵を焼き払え!! ファイヤージャベリン」
詠唱速度が速いし、出現した槍の数は10発か。
その槍が、俺目掛けて襲いかかってくる。
本気で、俺を倒すつもりだ。
は、好都合さ。
集中しろ、全身の神経と視覚の強化を維持したまま、槍を構成する魔力の核を探せ。
……見えた!!
俺は視覚強化を維持したまま、左手と右手の拳に魔力の薄膜を張る。俺の魔力は2しかないけど、全てを神経内に注ぎ込むのに必要な正確な魔力量は1.6、残り0.4を他の強化に回せる。まあ、強化と言っても、手に薄膜を張ることで火傷を数秒だけ防げる程度だけどな。俺は臆することなく、ティアナ目掛けて突き進むも、炎の槍が襲いかかってくる。
「スキル発動、[魔技活殺]!!」
俺はスキル[連牙突]を使い、反応速度を最大限に高めた状態で、拳による高速の突きを襲いくる炎槍の核へと放っていき、それらを霧散させつつ突き進む。
「嘘でしょ!?」
呆気に取られるティアナの懐に瞬時に飛び込み、俺は彼女の鳩尾付近にある魔力の淀みに、一ミリの狂いもなく、拳で少し強めの一撃を入れる。
「かは!!」
辛うじて立ってはいるものの、隙だらけだ。
「俺の勝ちだ。しばらくの間、魔力を動かせないし、その反動で身体も満足に動けないだろ?」
「なんで…本当に動かないわ」
スキル[魔技活殺]、これは間違いなく使える!!
その効果も、本物だ!!
「魔力の澱みにショックを与えたから、一時的に麻痺しているだけさ。多分、1分もすれば元に戻るよ」
身体または魔力の急所に衝撃を加えることで、動きを阻害させる効果があり、寸分の狂いもなく、当てることができれば、身体内に付与されたスキルを全て強制解除できる。
「まだ…う」
俺は、すかさず自分の手首をティアナの首に当てる。
「そこまで!! この勝負、カイトの勝ちだ」
突然聞こえてきた勝利宣言、振り向くとそこにはマーカス様がいた。
「お父様……そのようですね。私の負けです」
アイリスと同じくらい負けず嫌いのティアナが、自分の敗北を認めた。
「[魔技活殺]、原理は不明だが、相手の魔法を霧散させ、相手の防御を貫き、一時的に行動不能にさせる素晴らしいスキルだ」
「マーカス様、ありがとうございます」
気づけば、周囲の見学者たちが俺に対して、賞賛の拍手を贈ってくれている。
俺は、皆に認められた?
これだ、これなんだよ、これこそが俺の求めていたもの。
ユミル、アイリス……ありがとう。
「みんなが、俺に模擬戦を申し込んでくるとは……」
俺だって、あんな事象が起きるなんて知らなかったんだ。ユミルも、あれが何なのか教えてくれなかったし、自分で習得して教えるしかない。
俺は、自分の両手を凝視する。
「あの時の感覚は、何だったんだ?」
ティアナの右肘付近を、マッサージするかのように親指で押した瞬間、何かに触れた気がする。その何かの流れをギュッと堰き止めた時、彼女の中にある何かが弾けた感覚を察知した。
多分、流れが[魔力]、弾けた感覚が[スキル解除]だ。
あんな感覚、生まれて初めてだ。
「魔力のない俺が、皆から興味を持たれるなんてな、夢でも見ているようだ」
去年の大火災で、俺は家族や友達の多くを失った。不幸になった皆と団結して、10歳未満の子供たちを餓死させないよう、10歳以上の者たちは必死に働き、お金を稼ぎ、日々を生きてきた。街長様や街の人々の寄付金のおかげでここまで生きてこられたけど、俺は経験を積むにつれて、自分の将来に悲観的なっていった。
先天性魔力欠損症のせいで、目指すべき道が見つからないからだ。
ただ、大火災で知り合った街長様の次女アイリスが俺の病気と向き合ってくれたことで、魔力を使用せずとも得られるスキルをいくつか教えてもらい、剣術や体術といった戦闘系スキルをいくつか入手出来たけど、それらは訓練すれば誰にでも習得出来るもので、魔力欠損を補えたわけではない。普通の人間が魔力で自分の強さを底上げしているのなら、俺も魔力以外で、普通の人では扱えない何かで、強さを補填できないかをアイリスと共に考えたけど、結果は芳しくない。
半ば諦めていたのに、ここ最近になって俺の環境が劇的に変化した。
4歳児で転生者のユミル、彼女があの天才児アイリスでも成し遂げられなかった事を、いとも簡単にやってのけた。スキル[神経強化]、あれのおかげで俺の反応速度がかなり向上し、俺のイメージ通りに身体が動いてくれるようになったし、そして今日、応用技に位置する五感強化の1つ[視覚強化]で、まさかあんな形で皆を驚かせるとは思わなかった。
魔力のない俺にとって、身体で鍛える箇所は筋肉しか思い当たらなかったから、徹底的に鍛えたことで、手の握力も強くなり、マッサージのアルバイトを始め、人体の壺を覚えていったけど、それがあんな形で応用出来るとは思わなかったよ。
「ユミルは、マッサージ師に教えてもらった壺の多くが、人の急所って言ってたけど、バイト先の先生も『壺を押せば、人を活かすこともできれば、潰すこともできる。加減だけは間違えるな』と言ってたな。その意味が、少しわかったよ」
視覚強化で見るあの流れと澱み、あれが魔力の壺なんだ。澱みがあったり、流れがおかしな箇所を指で押さえれば、相手の防御を貫通して、ダメージを与えることができる。さっきのティアナが良い例だ。身体強化を使っている彼女に対して、俺は少し押しただけで、剣を手放せることに成功し、スキル自体も解除させた。多分、普通にマッサージのように揉んであげれば、ああいった澱みや流れの悪い箇所も改善でき、相手も回復するはずだ。
[壺]、活かすも殺すも俺次第ってことか。
その思いに到達した時、突如ステータスの更新音が聞こえた。
「え……これって……これが事実なら……よし、明日の模擬戦で確かめよう。実現できれば、俺にとって、魔力欠損を補える程の大きな武器となる」
模擬戦の相手はティアナ、俺より格上だ。
これが通用すれば、俺はまた強くなれる。
○○○
翌朝、俺は訓練生のみんなと一緒に朝食を食べ、訓練服に着替え、宿舎正面にある訓練場へと足を運ばせると、既にティアナが準備万端で待っていた。少し離れた場所には、アイリスとユミルもいる。2人とも、俺の名前を呼んで応援してくれている。
「さあ、やるわよ!! 敬語はいらないわ。普通に話しなさい。ほら木剣よ、構えなさい」
ティアナは、木剣を俺に向かって投げたので、右手で受け止めたけど、俺はそれを地面に置く。
「ちょっと、どういうつもりよ!!」
「習得したばかりのスキルを使いこなすには、今の俺にとって素手の方がやりやすい。それだけさ」
ティアナは少し驚くも、俺の言葉を本気で受け取ったのか、ほくそ笑む。
「私の実力を知っているくせに、良い度胸じゃない」
あの大火災でアイリスだけでなく、ティアナとも知り合い、時折訓練の練習相手にもなったことがある。結果は全戦全敗だけど、今の俺だと何処まで対抗できる?
「審判なんていらないわね。どちらかが敗北を認めるまでやりましょう」
子爵令嬢のくせに、笑顔で怖いことを言う。次期街長として教育されているせいか、ティアナは男勝りな女の子なんだよな。
「わかったよ。ただ、本気で来て欲しいから、そっちは魔法を使ってくれて構わない」
覚悟を決めてやるか。
「はあ? 本気で言ってんの?」
「ああ、本気さ」
ティアナは面白いと考えたのか、それ以上何も言わなかった。彼女は剣の腕は正規騎士団でも通用するレベル、得意の火と風魔法だって中級クラスまで扱える。まともに戦えば、俺の勝率はゼロだけど、あのスキルを試す絶好の機会だ。
俺はティアナと向き合うと、彼女の方から斬りかかってきた。これまで彼女の踏み込む速度についていけなかったけど、今なら回避できる。
「反応速度が、以前より上がっているわね。ユミルのおかげかしら?」
「いいや、ユミルとアイリスのおかげさ。アイリスが俺に筋力トレーニング用のメニューを作ってくれたおかげで、俺は敏捷性を低下させることなく、理想的な筋力を手に入れた。強化スキルを習得したことで、その筋力を最大限に活かすこともできる。こんな風にね…[連牙突]!!」
俺は応用スキル[視覚強化]と基本スキル[神経強化]を維持させたまま、前へと踏み込み、高速の手刀による突きを放ち、ティアナの壺を攻撃する。5発中1発が彼女の左肩の澱みに当たるが、少しズレたせいか[身体強化]の解除までには至っていない。ティアナも苦悶の表情を浮かべるも、戦意は衰えていない。
「これは…痺れ? 左腕に力が入らないわ。厄介なスキル、それに素手で剣技を使ってくるとはね。あなた…変わったわね。以前は、頑固なくらい基礎に拘っていたのに」
強化スキルを習得していない俺にとって、体術と剣術こそが生命線だった。だから、それらばかり拘り、ひたすら基礎訓練を反復した。強化スキルを入手したことで、俺の中にある何かが吹っ切れたんだ。
「強くなりたい…その思いから柔軟な考えが生まれたのさ」
「へえ、それなら証明してよ」
ティアナが距離をとり、詠唱を始める。
「炎よ、業炎の槍となって敵を焼き払え!! ファイヤージャベリン」
詠唱速度が速いし、出現した槍の数は10発か。
その槍が、俺目掛けて襲いかかってくる。
本気で、俺を倒すつもりだ。
は、好都合さ。
集中しろ、全身の神経と視覚の強化を維持したまま、槍を構成する魔力の核を探せ。
……見えた!!
俺は視覚強化を維持したまま、左手と右手の拳に魔力の薄膜を張る。俺の魔力は2しかないけど、全てを神経内に注ぎ込むのに必要な正確な魔力量は1.6、残り0.4を他の強化に回せる。まあ、強化と言っても、手に薄膜を張ることで火傷を数秒だけ防げる程度だけどな。俺は臆することなく、ティアナ目掛けて突き進むも、炎の槍が襲いかかってくる。
「スキル発動、[魔技活殺]!!」
俺はスキル[連牙突]を使い、反応速度を最大限に高めた状態で、拳による高速の突きを襲いくる炎槍の核へと放っていき、それらを霧散させつつ突き進む。
「嘘でしょ!?」
呆気に取られるティアナの懐に瞬時に飛び込み、俺は彼女の鳩尾付近にある魔力の淀みに、一ミリの狂いもなく、拳で少し強めの一撃を入れる。
「かは!!」
辛うじて立ってはいるものの、隙だらけだ。
「俺の勝ちだ。しばらくの間、魔力を動かせないし、その反動で身体も満足に動けないだろ?」
「なんで…本当に動かないわ」
スキル[魔技活殺]、これは間違いなく使える!!
その効果も、本物だ!!
「魔力の澱みにショックを与えたから、一時的に麻痺しているだけさ。多分、1分もすれば元に戻るよ」
身体または魔力の急所に衝撃を加えることで、動きを阻害させる効果があり、寸分の狂いもなく、当てることができれば、身体内に付与されたスキルを全て強制解除できる。
「まだ…う」
俺は、すかさず自分の手首をティアナの首に当てる。
「そこまで!! この勝負、カイトの勝ちだ」
突然聞こえてきた勝利宣言、振り向くとそこにはマーカス様がいた。
「お父様……そのようですね。私の負けです」
アイリスと同じくらい負けず嫌いのティアナが、自分の敗北を認めた。
「[魔技活殺]、原理は不明だが、相手の魔法を霧散させ、相手の防御を貫き、一時的に行動不能にさせる素晴らしいスキルだ」
「マーカス様、ありがとうございます」
気づけば、周囲の見学者たちが俺に対して、賞賛の拍手を贈ってくれている。
俺は、皆に認められた?
これだ、これなんだよ、これこそが俺の求めていたもの。
ユミル、アイリス……ありがとう。
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