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5章 レーデンブルク 悪魔討伐編
ラーメンはレオンを救済するか-1
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ラギウスとの話が終わると、王妃様もそれを察したのか、こちらにやってきた。
「サーシャ、ラーメンというものはいつ作るのですか?」
おい!フィン達め、王妃様にお願いしたな!
「ラーメンは、レーデンブルクとアルテハイムにいる悪魔を討伐してからです」
「あと2時間程で、フィンの婚約者であるレオンがやって来ます。レオンはアルテハイムの事もあり、精神的に辛い状況になっています。出来れば、レオンの為に作ってくれませんか?」
く、そして自分達もついでに食べるつもりか!
「師匠、お願いします。レオン様に少しでも元気になってもらいたいんです」
「婚約者であるフィンを見れば元気になるでしょう?」
「お姉様、確かにそうかもしれませんが、時間が経てば、元のレオン様に戻ってしまいます。ここは美味しい食事を用意して喜ばせて上げたいと思いませんか?」
く、全員が一致団結している気がする。
「サーシャ、俺からも頼む。レオンの心を救済してくれないか?あと、俺の心も救ってくれ。ラギウスが食いたい食いたいと連呼しているんだ」
国王に戻ったのね。ラギウス、そこまでして食いたいか!
「はあ~、わかったわ。ただし、ラギウスがどこまで用意出来ているかわからない以上、味は保証出来ないわよ」
「「「「「やったーーーーーーーー!」」」」」
王族達を含めた全員が喜んでいる。戦争の一歩手前とは思えない状況ね。まあ、みんなの心がラーメンで軽くなるのなら作ってあげますか。
「私はラーメンの準備をしておきます。国王さま、料理人達を紹介して下さい。ついでなんで教えておきます」
「ああ、わかった」
「フィンはレオン王子と1年ぶりの再会になるんだから、いっぱい話しておきなさい」
「はい!会えるのが楽しみです」
気のせいかしら?口では会えるのが楽しみと言っているけど、身体がラーメンを食べるのが楽しみと言っている気がする。
○○○ フィン視点
ラーメンを作ってくれるのは嬉しいけど、一先ず置いておこう。
今はレオン様だ。お母様に聞いた限りだと、私・ソフィア様・アルテハイムの件が重なったせいもあって、かなり辛い状況らしい。私が帰ったんだから、これで少しは心が軽くなってくれたら良いんだけど。時間が出来たら、ソフィア様にも会いに行ってみよう。邪族に操られて私を殺そうとしたけど、本当は心優しい人なんだから。
「フィン姉、ここから学園は近いんですか?」
「うーん、王城からだと、歩いて30~40分くらいかかるかな?」
「それなら空を飛んで学園に行きませんか?」
「構わないけど、服装はどうするの?」
「大丈夫です。さっき王妃様に相談したら、レベッカ様の使わなくなった服を何着か貰える事になりました」
「それなら大丈夫だね。自分の部屋に行っているから、用意が終わったら来てね」
「はい!」
「ジンさんやリッカはどうする?一緒に行く?」
「俺はやめておく。部屋でラーメンが出来るのを待つ」
「私も!」
あはは、2人は師匠の料理に狂っている気がする。
師匠は、早速国王様と一緒に厨房に行きました。ラーメンの材料が揃っていたら良いんだけど、女神様どうか美味しいラーメンが出来ますように。-----あれ?よく考えたら、師匠が女神だよね。その女神様が作るんだから-----う~ん、これって凄い事なんだよね?
お母様に学園へ行く許可をもらい、自分の部屋に戻ると10分程でイリスがやって来た。
「フィン姉、お待たせしました」
「それじゃあ、学園に行こっか!」
「はい!」
自分で空を飛んでみると、やっぱり快適だ。風を切るこの感覚が最高に気持ち良い!
「フィン姉、空は良いですね。私達、自分の力で飛んでいるんですよね?」
「そうだよ。初めてリッカの上に乗った時の高さは怖かったけど、大分慣れたね」
今の高度は、多分100mくらいだよね。
「あ、フィン姉、みんな驚いてますよ」
「女神の件が片付いたら、みんなに教えて上げないとね」
「適正の問題がありますから、さすがに全員は無理ですよ」
あう、最もな意見です。あれ?もう学園が見えて来た!早いよ!
「イリス、飛んで5分くらいしか経ってないけど学園に到着だよ」
「え!もうですか!そんなに速度出てたかな?」
「多分、障害物がなく一直線で来たからだよ」
「もう少し空の旅を満喫したかったです」
「私も」
私達が学園の入口に降り立つと、学生達が全員驚き、こちらを見ていた。久し振りの学園だ。呪いと私の不器用の所為で、ステータスが上がらなかった時期が懐かしいよ。警備員さんに一応言っておこう。
「フィン・レーデンブルク、ただいま帰還しました。入っても良いですか?」
「フィン王女、ご無事でなによりです!どうぞどうぞ、お入り下さい。お連れの方は、この見学許可証を首に掛けて下さいね」
イリスと共に入ると、みんなが授業そっちのけで、私の方へ駆け寄ってくれた。教室にいるみんなも、次々と窓から見えなくなった。
《おい見ろよ、フィン様だ!》
《フィン様~おかえりなさ~い》
《フィン様~御無事でなによりです》
うう、なんか嬉しいよ。
帰って来たんだねってあれ?なんか、どんどんどんどん人が多くなって来てる?
「ふぇーーーーーーーー、みんな一斉に降りて来たーーーーーー!!!」
「「「「「「「久しぶりの【ふぇーーーー】きたーーーーーーーー」」」」」」」
ええ!どういう意味?
《この声を聞きたかった》
《そう、久しぶりに聞いたぜ!生き返った気分だ!》
《ああ、本当だな》
《癒しのフィンちゃん再来よ!》
ふぇ、癒し?あれ?イリスは?
「わかります。あの声に癒されますよね!」
《あなたもわかる!それならフィンちゃんファン倶楽部に入りましょう!》
「それ良いですねーー!」
ええええーーーーーーー、いつの間にか溶け込んでるーーーーーー!!!
順応するの早いよ!
あれ?人垣が急に割れた。誰か、こっちに来る。
あれは----------レオン様だ!!!
「レ、レオン様、レオン様、----フィン・レーデンブルク、ただいま帰還しました!」
レオン様だ、少し?茲がこけていて、全体的に細くなっているけど、私の大好きなレオン様だ。
「お帰り、フィン。君の帰りをずっと待っていたよ。そう、あの時別れてから、もう1年という歳月が流れた。ずっとずっと君を探していた。王子という権力を使ってでも探したが、僕の力じゃあ見つけられなかった。でも、リッチが学園に突然現れ、フィンがSクラス冒険者のサーシャさんに助けられ無事であると聞いた時は歓喜し泣いたよ。そして、フィンが僕の前からどうしていなくなったのか、その全貌を聞いた時、邪族を強く憎んだ。ソフィアは、ただ操られていただけだ。許してやってくれないか?」
「もちろん許します。ソフィア様は悪くありません。悪いのは、ソフィア様の心を踏みにじった邪族なんですから」
「よかった。ソフィアは修道院にいるよ。時間が出来たら会いに行ってやってくれ」
「はい!----レオン様」
「フィン」
私は感極まって、レオン様に抱きついた。
「よく、よく帰って来てくれた。もう僕は誰も失いたくない。本当によく帰って来てくれた」
「はい、はい」
《フィン姉、感動の再会ですね》
《あ、今話しかけちゃダメよ》
は!そういえば、全員ここに集まっていたんだ。
「レ、レオン様、すいません。あまりの嬉しさに抱きついてしまって」
「え、あ!いや、僕も嬉しかったから」
「「あはは」」
《うん、レオン様、フィン様、まさに理想の恋人だな》
《本当だよね》
うう、理想の恋人?ふぇーーー、恥ずかしい。
「ところで、空を飛んで来たよね?そんな魔法あったかな?」
「はい、私を助けてくれたサーシャ様、師匠とお呼びしているんですが、師匠から教わりました。今回のアルテハイムの件が片付いた時にでも、学園のみんなに教えようと思っています」
「「「「「おおおぉぉぉーーーーー」」」」」
近い将来、空を飛べると思ったのかな?凄い盛り上がりだな。
その後、レオン様とイリスの3人で学園長に会いに行って、授業を中断させた事を謝っておきました。まさか、全員が一気に集まるとは思わなかったから、本当に驚いたよ。まだ授業は終わってないけど、特別に許可を貰い、レオン様と一緒に王城まで歩いて帰る事になりました。イリスは気を使ってか、空を飛んで先に帰りました。
王城までの道のりで、気になる点を聞いてみた。
「レオン様、以前より痩せましたよね?」
「あははは、そりゃあ痩せるよ。フィンがいなくなり、アルテハイムとの同盟関係がほぼ崩れたも同然に陥った。ラギウスから聞いたけど、父上は悪魔に殺されたそうだ。今は、その悪魔が父上の身体と一体化して実権を握っている。連絡も途絶えているから、母上達の状況も一切わからない。自分の家族が故郷が大変な目にあっているのに助けに行く事も出来ない。ならば、母上やフィンが生きていると信じて、少しでも強くなろうと訓練していたんだ。-----今の僕にとって、フィンが生きていてくれたことが何よりの幸せだよ」
「アルテハイムにいる悪魔達は、私達に任せて下さい。師匠に鍛えられたおかげで、今の私ならSクラス邪族を軽く討伐出来ますからね。アルテハイムに乗り込んで、悪魔達を殲滅してきます。そして、アルテハイムにいる王族全員を探し出してきます」
「心強いな。あの時はステータス異常で弱々しく見えたけど、今では逞しく感じるよ」
「レオン様、女性に逞しいはやめて下さい」
「あははは、それもそうだね」
やっぱり元気がないな。食欲はどうかな?
「もしかして、食事もあまり取っていないのでは?」
「まあね。心配事が多過ぎて、ここ最近食欲がなかったけど、フィンが帰ってくれたことで、心が軽くなったよ。今なら、どんな料理が来ても大丈夫!」
「よかった。それなら師匠が新しく考案したラーメンを食べて下さい。私も、今日初めて食べる料理なんです。師匠の食べる料理は、全てが絶品なんです!」
そう、師匠の料理は絶品だ。食べれば、誰もが虜になるはずだよ!
「へえ、フィンがそこまで言うなんて珍しいな」
「テルミア王国でもガルディア帝国でも、料理の取り合いになりましたからね。特にガルディア帝国の皇帝やキース皇子、使用人の人達との取り合いは死闘でしたね」
「-----料理の話だよね?戦争じゃないよね?」
「勿論、料理の話ですよ。ガルディア帝国では中華料理というものを作ってくれたのですが、それらが余りの美味しさで、無礼講という事もあって取り合いになったんです」
「取り合いの光景をイメージしたら、なんかゾッとするな。それほどまでの美味さという事か。今日食べるラーメンでは、取り合いにならないの?」
「師匠にも聞いたのですが、【ラーメンでは絶対に取り合いにはならないわ。だから、ゆっくり味わって食べればいい】と言っていました」
でも、本当に取り合いにならないのかな?師匠が見せてくれたイメージ映像では、師匠の友達が確かにゆっくりと味わっていたよね。たしか、お代わりする時は【替え玉】と言えばいいとも言っていた。うーん、謎だ。
「あ、王城が見えて来ましたね。そろそろ、料理も完成しているかもしれませんね」
「ラーメンか楽しみだな!」
あ、レオン王子が笑顔になってくれた。学園では、どこか表情が硬かった。でも、今は以前のレオン様に近くなっているよ。これならラーメンも喜んでくれるかな?
「サーシャ、ラーメンというものはいつ作るのですか?」
おい!フィン達め、王妃様にお願いしたな!
「ラーメンは、レーデンブルクとアルテハイムにいる悪魔を討伐してからです」
「あと2時間程で、フィンの婚約者であるレオンがやって来ます。レオンはアルテハイムの事もあり、精神的に辛い状況になっています。出来れば、レオンの為に作ってくれませんか?」
く、そして自分達もついでに食べるつもりか!
「師匠、お願いします。レオン様に少しでも元気になってもらいたいんです」
「婚約者であるフィンを見れば元気になるでしょう?」
「お姉様、確かにそうかもしれませんが、時間が経てば、元のレオン様に戻ってしまいます。ここは美味しい食事を用意して喜ばせて上げたいと思いませんか?」
く、全員が一致団結している気がする。
「サーシャ、俺からも頼む。レオンの心を救済してくれないか?あと、俺の心も救ってくれ。ラギウスが食いたい食いたいと連呼しているんだ」
国王に戻ったのね。ラギウス、そこまでして食いたいか!
「はあ~、わかったわ。ただし、ラギウスがどこまで用意出来ているかわからない以上、味は保証出来ないわよ」
「「「「「やったーーーーーーーー!」」」」」
王族達を含めた全員が喜んでいる。戦争の一歩手前とは思えない状況ね。まあ、みんなの心がラーメンで軽くなるのなら作ってあげますか。
「私はラーメンの準備をしておきます。国王さま、料理人達を紹介して下さい。ついでなんで教えておきます」
「ああ、わかった」
「フィンはレオン王子と1年ぶりの再会になるんだから、いっぱい話しておきなさい」
「はい!会えるのが楽しみです」
気のせいかしら?口では会えるのが楽しみと言っているけど、身体がラーメンを食べるのが楽しみと言っている気がする。
○○○ フィン視点
ラーメンを作ってくれるのは嬉しいけど、一先ず置いておこう。
今はレオン様だ。お母様に聞いた限りだと、私・ソフィア様・アルテハイムの件が重なったせいもあって、かなり辛い状況らしい。私が帰ったんだから、これで少しは心が軽くなってくれたら良いんだけど。時間が出来たら、ソフィア様にも会いに行ってみよう。邪族に操られて私を殺そうとしたけど、本当は心優しい人なんだから。
「フィン姉、ここから学園は近いんですか?」
「うーん、王城からだと、歩いて30~40分くらいかかるかな?」
「それなら空を飛んで学園に行きませんか?」
「構わないけど、服装はどうするの?」
「大丈夫です。さっき王妃様に相談したら、レベッカ様の使わなくなった服を何着か貰える事になりました」
「それなら大丈夫だね。自分の部屋に行っているから、用意が終わったら来てね」
「はい!」
「ジンさんやリッカはどうする?一緒に行く?」
「俺はやめておく。部屋でラーメンが出来るのを待つ」
「私も!」
あはは、2人は師匠の料理に狂っている気がする。
師匠は、早速国王様と一緒に厨房に行きました。ラーメンの材料が揃っていたら良いんだけど、女神様どうか美味しいラーメンが出来ますように。-----あれ?よく考えたら、師匠が女神だよね。その女神様が作るんだから-----う~ん、これって凄い事なんだよね?
お母様に学園へ行く許可をもらい、自分の部屋に戻ると10分程でイリスがやって来た。
「フィン姉、お待たせしました」
「それじゃあ、学園に行こっか!」
「はい!」
自分で空を飛んでみると、やっぱり快適だ。風を切るこの感覚が最高に気持ち良い!
「フィン姉、空は良いですね。私達、自分の力で飛んでいるんですよね?」
「そうだよ。初めてリッカの上に乗った時の高さは怖かったけど、大分慣れたね」
今の高度は、多分100mくらいだよね。
「あ、フィン姉、みんな驚いてますよ」
「女神の件が片付いたら、みんなに教えて上げないとね」
「適正の問題がありますから、さすがに全員は無理ですよ」
あう、最もな意見です。あれ?もう学園が見えて来た!早いよ!
「イリス、飛んで5分くらいしか経ってないけど学園に到着だよ」
「え!もうですか!そんなに速度出てたかな?」
「多分、障害物がなく一直線で来たからだよ」
「もう少し空の旅を満喫したかったです」
「私も」
私達が学園の入口に降り立つと、学生達が全員驚き、こちらを見ていた。久し振りの学園だ。呪いと私の不器用の所為で、ステータスが上がらなかった時期が懐かしいよ。警備員さんに一応言っておこう。
「フィン・レーデンブルク、ただいま帰還しました。入っても良いですか?」
「フィン王女、ご無事でなによりです!どうぞどうぞ、お入り下さい。お連れの方は、この見学許可証を首に掛けて下さいね」
イリスと共に入ると、みんなが授業そっちのけで、私の方へ駆け寄ってくれた。教室にいるみんなも、次々と窓から見えなくなった。
《おい見ろよ、フィン様だ!》
《フィン様~おかえりなさ~い》
《フィン様~御無事でなによりです》
うう、なんか嬉しいよ。
帰って来たんだねってあれ?なんか、どんどんどんどん人が多くなって来てる?
「ふぇーーーーーーーー、みんな一斉に降りて来たーーーーーー!!!」
「「「「「「「久しぶりの【ふぇーーーー】きたーーーーーーーー」」」」」」」
ええ!どういう意味?
《この声を聞きたかった》
《そう、久しぶりに聞いたぜ!生き返った気分だ!》
《ああ、本当だな》
《癒しのフィンちゃん再来よ!》
ふぇ、癒し?あれ?イリスは?
「わかります。あの声に癒されますよね!」
《あなたもわかる!それならフィンちゃんファン倶楽部に入りましょう!》
「それ良いですねーー!」
ええええーーーーーーー、いつの間にか溶け込んでるーーーーーー!!!
順応するの早いよ!
あれ?人垣が急に割れた。誰か、こっちに来る。
あれは----------レオン様だ!!!
「レ、レオン様、レオン様、----フィン・レーデンブルク、ただいま帰還しました!」
レオン様だ、少し?茲がこけていて、全体的に細くなっているけど、私の大好きなレオン様だ。
「お帰り、フィン。君の帰りをずっと待っていたよ。そう、あの時別れてから、もう1年という歳月が流れた。ずっとずっと君を探していた。王子という権力を使ってでも探したが、僕の力じゃあ見つけられなかった。でも、リッチが学園に突然現れ、フィンがSクラス冒険者のサーシャさんに助けられ無事であると聞いた時は歓喜し泣いたよ。そして、フィンが僕の前からどうしていなくなったのか、その全貌を聞いた時、邪族を強く憎んだ。ソフィアは、ただ操られていただけだ。許してやってくれないか?」
「もちろん許します。ソフィア様は悪くありません。悪いのは、ソフィア様の心を踏みにじった邪族なんですから」
「よかった。ソフィアは修道院にいるよ。時間が出来たら会いに行ってやってくれ」
「はい!----レオン様」
「フィン」
私は感極まって、レオン様に抱きついた。
「よく、よく帰って来てくれた。もう僕は誰も失いたくない。本当によく帰って来てくれた」
「はい、はい」
《フィン姉、感動の再会ですね》
《あ、今話しかけちゃダメよ》
は!そういえば、全員ここに集まっていたんだ。
「レ、レオン様、すいません。あまりの嬉しさに抱きついてしまって」
「え、あ!いや、僕も嬉しかったから」
「「あはは」」
《うん、レオン様、フィン様、まさに理想の恋人だな》
《本当だよね》
うう、理想の恋人?ふぇーーー、恥ずかしい。
「ところで、空を飛んで来たよね?そんな魔法あったかな?」
「はい、私を助けてくれたサーシャ様、師匠とお呼びしているんですが、師匠から教わりました。今回のアルテハイムの件が片付いた時にでも、学園のみんなに教えようと思っています」
「「「「「おおおぉぉぉーーーーー」」」」」
近い将来、空を飛べると思ったのかな?凄い盛り上がりだな。
その後、レオン様とイリスの3人で学園長に会いに行って、授業を中断させた事を謝っておきました。まさか、全員が一気に集まるとは思わなかったから、本当に驚いたよ。まだ授業は終わってないけど、特別に許可を貰い、レオン様と一緒に王城まで歩いて帰る事になりました。イリスは気を使ってか、空を飛んで先に帰りました。
王城までの道のりで、気になる点を聞いてみた。
「レオン様、以前より痩せましたよね?」
「あははは、そりゃあ痩せるよ。フィンがいなくなり、アルテハイムとの同盟関係がほぼ崩れたも同然に陥った。ラギウスから聞いたけど、父上は悪魔に殺されたそうだ。今は、その悪魔が父上の身体と一体化して実権を握っている。連絡も途絶えているから、母上達の状況も一切わからない。自分の家族が故郷が大変な目にあっているのに助けに行く事も出来ない。ならば、母上やフィンが生きていると信じて、少しでも強くなろうと訓練していたんだ。-----今の僕にとって、フィンが生きていてくれたことが何よりの幸せだよ」
「アルテハイムにいる悪魔達は、私達に任せて下さい。師匠に鍛えられたおかげで、今の私ならSクラス邪族を軽く討伐出来ますからね。アルテハイムに乗り込んで、悪魔達を殲滅してきます。そして、アルテハイムにいる王族全員を探し出してきます」
「心強いな。あの時はステータス異常で弱々しく見えたけど、今では逞しく感じるよ」
「レオン様、女性に逞しいはやめて下さい」
「あははは、それもそうだね」
やっぱり元気がないな。食欲はどうかな?
「もしかして、食事もあまり取っていないのでは?」
「まあね。心配事が多過ぎて、ここ最近食欲がなかったけど、フィンが帰ってくれたことで、心が軽くなったよ。今なら、どんな料理が来ても大丈夫!」
「よかった。それなら師匠が新しく考案したラーメンを食べて下さい。私も、今日初めて食べる料理なんです。師匠の食べる料理は、全てが絶品なんです!」
そう、師匠の料理は絶品だ。食べれば、誰もが虜になるはずだよ!
「へえ、フィンがそこまで言うなんて珍しいな」
「テルミア王国でもガルディア帝国でも、料理の取り合いになりましたからね。特にガルディア帝国の皇帝やキース皇子、使用人の人達との取り合いは死闘でしたね」
「-----料理の話だよね?戦争じゃないよね?」
「勿論、料理の話ですよ。ガルディア帝国では中華料理というものを作ってくれたのですが、それらが余りの美味しさで、無礼講という事もあって取り合いになったんです」
「取り合いの光景をイメージしたら、なんかゾッとするな。それほどまでの美味さという事か。今日食べるラーメンでは、取り合いにならないの?」
「師匠にも聞いたのですが、【ラーメンでは絶対に取り合いにはならないわ。だから、ゆっくり味わって食べればいい】と言っていました」
でも、本当に取り合いにならないのかな?師匠が見せてくれたイメージ映像では、師匠の友達が確かにゆっくりと味わっていたよね。たしか、お代わりする時は【替え玉】と言えばいいとも言っていた。うーん、謎だ。
「あ、王城が見えて来ましたね。そろそろ、料理も完成しているかもしれませんね」
「ラーメンか楽しみだな!」
あ、レオン王子が笑顔になってくれた。学園では、どこか表情が硬かった。でも、今は以前のレオン様に近くなっているよ。これならラーメンも喜んでくれるかな?
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