文字の大きさ
大
中
小
139 / 149
5章 レーデンブルク 悪魔討伐編
サーシャがお仕置きされました
レーデンブルク王城にある私の部屋へ転移した。
「久しぶりの部屋ね。やっと戻って来れたわ」
「「ラーメン!!」」
「あなた達の頭には、それしかないの!?」
「お腹は問題ないわ。主に野菜の天ぷらをメインに食べたからね」
「はい!私も問題ありません」
「食事の前に、レーデンブルクの王族達に話さないといけないでしょう?」
《お姉様、その必要はありません。入りますね》
入って来たのは、イリスとフィンだ。
「師匠が戻って来るのをずっと待っていました。やっとやっと-------ラーメンを死ぬ程食べれます!あなた方が女神サリア様と精霊テイルさんですね。師匠が送ってくれたメッセージに書かれていました。あ、申し遅れました。私はレーデンブルク第3王女フィン・レーデンブルクと申します」
「イリス・フォーリングと申します。お姉様、王族の方々には、フィン姉が全て伝えました。スフィア様が逃げた事は既に知っていましたので、大きな混乱はなかったです。国王様や王妃様、他の方々も、
『サリア様に罪はない。恨むとすれば、スフィアとデモゴルゴン!過去の事は知識として理解しておく。問題は、今どうするかが重要だ』と言ってました」
へえ、良いこと言うわね。
サリアも、これには驚いているようね。
「感動しているところ悪いんですが、サリアさん、お姉様、この話には続きがありまして」
続き?
「『今、重要なのは、我慢してきたラーメンや餃子や揚げ物を死ぬ程食べることだ!』とも言ってました」
ちょっと、感動を返しなさいよ!前半は良かったのに、後半は欲望塗れじゃない!
「----あははは、ここの人達もサーシャの料理に侵されたのね。私がサリアよ。あなた達は、私達を恨んでないの?」
「精霊のテイルです。フィンさんとイリスさんは恨んでないんですか?」
「私やイリスも、みんなと同意見です。サリアさんを恨んでいません。恨むべき対象は、デモゴルゴンとスフィアです」
「テルミア王国スフィア教でも同じ見解ですね。お姉様の事を女神と知っているのは、スフィア教の上層部だけですが、その方々もサリア様を恨んでませんよ。さあ、王城内にいる人達が、食堂で3人が来るのを待っています。皆で盛大に騒いで食べてから、悪魔討伐に行きましょう。料理は、ほぼ完成しています。追加用の料理を作ってくれるお姉様を待っていたんです」
「え、私が作るの?」
「料理人達だけでは捌き切れないそうなので、お姉様の力が必要なのです。だって、メッセージには腹一杯食べさせてあげると記載されていたので、お姉様が手伝ってくれるとわかって、料理人達はホッとしてましたよ。下ごしらえだけでも、かなり大変でしたからね。料理人の方々は、この日のために少しずつパーティー用の料理を作っていたんです。ただラーメンの場合は替え玉もあるので、ストックしたものだけでは足りないと言っていました。そうなると料理人達だけで、あの人数に対応しきれないんです」
あの人数?
「食堂には、何人いるの?」
「王城で働いている人全員です。今回は無礼講という事もあって、皆ウキウキしていますよ。人数も多いので、立食形式にしています。もちろん、ラーメンを食べる時は座って食べますよ。料理を出してくれるメイドさん達も入れ替わりで食べる事になっています」
は?全員!
確か、王城自体が、かなりの広さがあったはず。という事は、百人以上はいるはずだ!確かにメッセージには記載したけど、王城にいる全員とは一言も書いてないんだけど?
「師匠、私はこの日が来るのをずっと待ち望んでいました。あの悲惨なお仕置きを2度と喰らいたくなかったので、あのお仕置き以降ラーメンを食べていないんです。他の方々も同じです。王城にいる全員が、師匠の帰りを楽しみにしていたんです。サリアさん、テイルさんも、いっぱい食べましょう!」
今日の朝、フィンに通信しておいたけど、フィン達以外誰も食べてないんだ。刺激臭ver.2の所為か!お仕置きは私の仲間のみに発動するけど、王族以外事情を知らないもんね。あの悲惨な光景を見て、食べるのを躊躇したんだ。そうなると、全員がずっと我慢している状態だよね。このパーティー、荒れるかもしれない。
あ、忘れる前に称号のお仕置きだけ解除しておこう。
「フィンやイリスとは気が合いそうね。サリアでいいわ」
「私もテイルで良いですよ!皆さん、サーシャ様の料理の虜になっていますね。一種の【料理中毒】という病気ですね」
そんな病気があってたまるか!
まあ、いいわ。ラーメンの罰ゲームは、少しやり過ぎた感があったから、ご褒美として心満たすまで作ってあげましょう。
「それじゃあ、ラーメンを作りましょうか!私が一気に作ってやるわよ。今日を楽しみましょう!」
「「はい!!!」」
-----楽しもう------そう思っていた時がありました。
食堂に到着すると、食堂全体に歓声が上がった。
《サーシャ様のご到着だ~~。ラーメンと餃子を食うぞーー!》
《俺は揚げ物だーーー!》
「みんなーー、待たせたわね。今日は無礼講らしいから、私が好きなだけ料理を作ってあげるわ。どんどん食べて騒いでねーー!」
《オオオォォォーーーー食べるぞ~~》
その後、私の仲間達にサリアとテイルを紹介した。年齢はともかく、身長が比較的同じのフィン、イリス、リッカとは、すぐに意気投合したようだ。ジンとレオンは、彼女達を少し離れて見守っている。うんうん、仲良く出来そうね。
そして、国王様の軽い挨拶の後、パーティーが開催された。
私にとって、ここからが戦争の始まりだった。
調理室に行くと、料理人達が泣いて喜んでいたのだ。事前に準備していたものは、恐ろしい勢いで減っているため、現在全員がフル稼動で追加分の料理を調理しているところだった。
「ここからは、私がメインでバンバン作りますので、フォローをお願いしますね」
「「「「「サーシャ様~、ありがとうございます!」」」」」
アイテムボックスの魔導具を作っておいて良かった。これがなかったら、ラーメンその都度作る羽目になっていたからね。それにしても、食堂はここから覗ける位置にあるから現在の状況がわかるんだけど、正に戦争ね。ラーメンはドンブリになっているから大丈夫だけど、揚げ物関係が危ない。
サリアとテイルは、ホルクス王太子と餃子を取り合っているわ。王太子はサリアを女神と認識しているのかな?------あの顔は、忘れているわね。
ジンとレオンは、なんとラギウスと唐揚げを取り合っているわ!あ、そのラギウスを第1王女レベッカと第2王女のアデリナが微笑ましい顏で見ている。あの2人のどちらかがラギウスと結婚しても問題ないわね。ただ悪魔を送還してしまうと、ラギウスもここからいなくなってしまうから、悪魔討伐に行く前にラギウスにどうしたいのか聞いておこう。
「サーシャ様、替え玉が無くなりました!」
「ええ!さっき100人前作ったのに、もう無いの!」
「はい、皆さん、すごい勢いで食べています」
「わかった。急いで作るわ!」
想定以上の勢いだ。
全員、それだけラーメンに執着していたのか。----よし、その執着を分散させよう。
「料理長、替え玉を作った後、30分程ラーメンから離れるわ。みんな、ラーメンへの執着が凄いから、このままの勢いだと替え玉の麺も無くなる。別の料理を作って、そっちに分散させるわ」
「しかし、ラーメンと同等の料理を簡単に作れるのですか?」
「1つだけあるわ。【たこ焼き】という料理ね。あれは庶民でも作れる簡単なものなんだけど、不思議と何個でも食べれるのよ。幸い、材料もオリュンプス遺跡で手に入ったからそれを作っておくわ。ラーメンとは全く異なる味で、奥が深い料理よ」
「----私達も食べれますか?」
「大丈夫、ちゃんと残しておくから、後で食べましょう」
「「「「「よっしゃーーーー」」」」
よし、替え玉200人前完了!料理を配るメイドさん達には、アイテムボックスの魔導具を渡しているから、これでしばらくは大丈夫なはず。
「それじゃあ、機材のある場所でたこ焼きを作ってくるわね」
たこ焼きに必要な材料は、たこ以外調理室にあるから、それを一部拝借して異空間にある私の専用部屋へ行こう。
○○○
ああ、想定外の事態が発生した。
私の専用部屋で超大型たこ焼き器を創造し、ソース+マヨネーズ入りのたこ焼きを一気に1000個作って、みんなに出してあげたら------戦争の激しさが激化した。ラーメンへの執着が半減したけど、今度はたこ焼きへの執着が半端なく跳ね上がった。そしてあっという間に1000個完食したので、私の力を駆使して今度は2000個作ってやった。普通の人なら不可能だけど、『フリードリーム』を使えるからこその芸当だ。今度は、ソース+マヨネーズ・醤油+マヨネーズに分けて分配したら、ソース派と醤油派に分かれて、取り合いの戦争がより激化した。私の行動が、全部裏目に働いている。
特にフィン・イリス・レオン・ジン・リッカは、お仕置きを喰らったとはいえ、朝ラーメンを食べているから、ストレスは軽減しているはずだ。それなのに、なんか以前より凶暴になってない?まさかとは思うけど、新たな称号の所為?食欲を1.5倍増にしたからかな?
-----ああ、みんな楽しそうで良いんだけどね。作る側の事も考えてね。
「ねえ料理長、私が調理すると毎回こうなるから、これからは料理を教えるだけにして、極力作るのは控えるわ。----なんか、食べてる人の人格を変えている気がするのよ。王妃様や王女のレベッカやアデリナって、あんな戦闘的な性格だった?」
おかしい。レベッカやアデリナは、ついさっきまでラギウスを微笑ましく見ていたのに、料理を食べてからラギウスとたこ焼きを取り合っている。しかも、顔の表情が盗賊のようなものになっている。
「---王妃様やアデリナ様はどちらかというと控えめで、やや内向的な性格です。レベッカ様は国王様に似て、やや勝気な性格ですね。私共も、今あそこで暴れている人達が同一人物なのかと疑いたくなります。庶民には、とても見せられない光景ですね。ここまで全員が暴れているのは、食べ物の欲求を我慢していたからでしょう。サーシャ様がオリュンプスに出掛けて以降、王城の者達はラーメンだけでなく、餃子や揚げ物関係全てを絶っていたんです。その食べたい欲求が今まさに爆発しているんでしょうな。サーシャ様、歳上かつ多くの経験をしてきた者として忠告しおきます。サーシャ様の料理は、我々にとって一時的に人格を変えてしまう程、極上なのです。また、サーシャ様の実力はSランク以上と聞いています。今後、行動を起こす時、料理を作る時は細心の注意を払って下さい。あなたの行動の1つ1つが、人の人生を大きく揺さぶっているのですよ。ここにいる私達ですら、そうですからね。今後は料理だけでなく、行動も控えて下さい」
「「「「「うんうん」」」」」
「-----はい-----以後、気をつけます」
料理長に怒られました。あまりにも、的確な意見だから反論出来ません。
邪神そして女神になってから、色々とやらかしたからな~。春人君達やバーンさん達にも迷惑をかけた。本来なら、春人君やバーンさんからグリグリ攻撃のようなキツーイお仕置きを私に与えたかったようだけど、ステータスの数値から通常のお仕置きは通用しないのよね。だから、監視とかにしたんだろう。
------本当に調子に乗り過ぎたわね。
この光景を見ると、違う意味でお仕置きを受けた気がする。料理長の言う通り、今後は料理にしても何にしても、もう少し控え目に行動しよう。なんか、全員が『ヒャッハーー、料理よこせや』状態になっている。王族達を見ると、品位のカケラもない状態になっているからね。
とにかく、今はこの場を乗り切ろう。
「サーシャ様、それはタレですか?」
「ええ、たこ焼きに使う3種類目のタレよ。これはスープ状になっていて、ソースや醤油と比べると比較的あっさりした味わいになるのよ。みんな、味見してみる?」
料理人全員にスープに付けたたこ焼きを1個ずつ食べてもらった。
「これは-------美味い!」
「ソースや醤油とは違った味わいだ。私は、こちらの方が好みだ!」
「ああ、これは良い!たこ焼きとスープのバランスが完璧だ」
「サーシャ様、----絶対取り合いになりますよ。私の話、聞いていましたか?」
「あははは、料理長の意見は、凄く身に染みました。ただ、ここまできたら-----ね。今日は日頃のストレスを発散してもらいましょう」
「まあ、良いでしょう。サーシャ様、明日以降は控えて下さい。レシピさえ教えて頂ければ、私共がお作りします」
「お願いします。まあ、こういう大人数で騒ぐのは、年数回くらいで良いんじゃないかな?」
「そうですね。そうしないと、私共の身体が持ちません」
------このパーティーは、夜遅くまで続いた。。後半、料理人達が入れ替わりで、あの戦争の中に入っていった。当然、私は料理を作り続けたけどね。みんなは楽しそうだけど、私からしたら地獄のような忙しさだった。これまで調子に乗っていたバチが当たったのかもしれない。
「久しぶりの部屋ね。やっと戻って来れたわ」
「「ラーメン!!」」
「あなた達の頭には、それしかないの!?」
「お腹は問題ないわ。主に野菜の天ぷらをメインに食べたからね」
「はい!私も問題ありません」
「食事の前に、レーデンブルクの王族達に話さないといけないでしょう?」
《お姉様、その必要はありません。入りますね》
入って来たのは、イリスとフィンだ。
「師匠が戻って来るのをずっと待っていました。やっとやっと-------ラーメンを死ぬ程食べれます!あなた方が女神サリア様と精霊テイルさんですね。師匠が送ってくれたメッセージに書かれていました。あ、申し遅れました。私はレーデンブルク第3王女フィン・レーデンブルクと申します」
「イリス・フォーリングと申します。お姉様、王族の方々には、フィン姉が全て伝えました。スフィア様が逃げた事は既に知っていましたので、大きな混乱はなかったです。国王様や王妃様、他の方々も、
『サリア様に罪はない。恨むとすれば、スフィアとデモゴルゴン!過去の事は知識として理解しておく。問題は、今どうするかが重要だ』と言ってました」
へえ、良いこと言うわね。
サリアも、これには驚いているようね。
「感動しているところ悪いんですが、サリアさん、お姉様、この話には続きがありまして」
続き?
「『今、重要なのは、我慢してきたラーメンや餃子や揚げ物を死ぬ程食べることだ!』とも言ってました」
ちょっと、感動を返しなさいよ!前半は良かったのに、後半は欲望塗れじゃない!
「----あははは、ここの人達もサーシャの料理に侵されたのね。私がサリアよ。あなた達は、私達を恨んでないの?」
「精霊のテイルです。フィンさんとイリスさんは恨んでないんですか?」
「私やイリスも、みんなと同意見です。サリアさんを恨んでいません。恨むべき対象は、デモゴルゴンとスフィアです」
「テルミア王国スフィア教でも同じ見解ですね。お姉様の事を女神と知っているのは、スフィア教の上層部だけですが、その方々もサリア様を恨んでませんよ。さあ、王城内にいる人達が、食堂で3人が来るのを待っています。皆で盛大に騒いで食べてから、悪魔討伐に行きましょう。料理は、ほぼ完成しています。追加用の料理を作ってくれるお姉様を待っていたんです」
「え、私が作るの?」
「料理人達だけでは捌き切れないそうなので、お姉様の力が必要なのです。だって、メッセージには腹一杯食べさせてあげると記載されていたので、お姉様が手伝ってくれるとわかって、料理人達はホッとしてましたよ。下ごしらえだけでも、かなり大変でしたからね。料理人の方々は、この日のために少しずつパーティー用の料理を作っていたんです。ただラーメンの場合は替え玉もあるので、ストックしたものだけでは足りないと言っていました。そうなると料理人達だけで、あの人数に対応しきれないんです」
あの人数?
「食堂には、何人いるの?」
「王城で働いている人全員です。今回は無礼講という事もあって、皆ウキウキしていますよ。人数も多いので、立食形式にしています。もちろん、ラーメンを食べる時は座って食べますよ。料理を出してくれるメイドさん達も入れ替わりで食べる事になっています」
は?全員!
確か、王城自体が、かなりの広さがあったはず。という事は、百人以上はいるはずだ!確かにメッセージには記載したけど、王城にいる全員とは一言も書いてないんだけど?
「師匠、私はこの日が来るのをずっと待ち望んでいました。あの悲惨なお仕置きを2度と喰らいたくなかったので、あのお仕置き以降ラーメンを食べていないんです。他の方々も同じです。王城にいる全員が、師匠の帰りを楽しみにしていたんです。サリアさん、テイルさんも、いっぱい食べましょう!」
今日の朝、フィンに通信しておいたけど、フィン達以外誰も食べてないんだ。刺激臭ver.2の所為か!お仕置きは私の仲間のみに発動するけど、王族以外事情を知らないもんね。あの悲惨な光景を見て、食べるのを躊躇したんだ。そうなると、全員がずっと我慢している状態だよね。このパーティー、荒れるかもしれない。
あ、忘れる前に称号のお仕置きだけ解除しておこう。
「フィンやイリスとは気が合いそうね。サリアでいいわ」
「私もテイルで良いですよ!皆さん、サーシャ様の料理の虜になっていますね。一種の【料理中毒】という病気ですね」
そんな病気があってたまるか!
まあ、いいわ。ラーメンの罰ゲームは、少しやり過ぎた感があったから、ご褒美として心満たすまで作ってあげましょう。
「それじゃあ、ラーメンを作りましょうか!私が一気に作ってやるわよ。今日を楽しみましょう!」
「「はい!!!」」
-----楽しもう------そう思っていた時がありました。
食堂に到着すると、食堂全体に歓声が上がった。
《サーシャ様のご到着だ~~。ラーメンと餃子を食うぞーー!》
《俺は揚げ物だーーー!》
「みんなーー、待たせたわね。今日は無礼講らしいから、私が好きなだけ料理を作ってあげるわ。どんどん食べて騒いでねーー!」
《オオオォォォーーーー食べるぞ~~》
その後、私の仲間達にサリアとテイルを紹介した。年齢はともかく、身長が比較的同じのフィン、イリス、リッカとは、すぐに意気投合したようだ。ジンとレオンは、彼女達を少し離れて見守っている。うんうん、仲良く出来そうね。
そして、国王様の軽い挨拶の後、パーティーが開催された。
私にとって、ここからが戦争の始まりだった。
調理室に行くと、料理人達が泣いて喜んでいたのだ。事前に準備していたものは、恐ろしい勢いで減っているため、現在全員がフル稼動で追加分の料理を調理しているところだった。
「ここからは、私がメインでバンバン作りますので、フォローをお願いしますね」
「「「「「サーシャ様~、ありがとうございます!」」」」」
アイテムボックスの魔導具を作っておいて良かった。これがなかったら、ラーメンその都度作る羽目になっていたからね。それにしても、食堂はここから覗ける位置にあるから現在の状況がわかるんだけど、正に戦争ね。ラーメンはドンブリになっているから大丈夫だけど、揚げ物関係が危ない。
サリアとテイルは、ホルクス王太子と餃子を取り合っているわ。王太子はサリアを女神と認識しているのかな?------あの顔は、忘れているわね。
ジンとレオンは、なんとラギウスと唐揚げを取り合っているわ!あ、そのラギウスを第1王女レベッカと第2王女のアデリナが微笑ましい顏で見ている。あの2人のどちらかがラギウスと結婚しても問題ないわね。ただ悪魔を送還してしまうと、ラギウスもここからいなくなってしまうから、悪魔討伐に行く前にラギウスにどうしたいのか聞いておこう。
「サーシャ様、替え玉が無くなりました!」
「ええ!さっき100人前作ったのに、もう無いの!」
「はい、皆さん、すごい勢いで食べています」
「わかった。急いで作るわ!」
想定以上の勢いだ。
全員、それだけラーメンに執着していたのか。----よし、その執着を分散させよう。
「料理長、替え玉を作った後、30分程ラーメンから離れるわ。みんな、ラーメンへの執着が凄いから、このままの勢いだと替え玉の麺も無くなる。別の料理を作って、そっちに分散させるわ」
「しかし、ラーメンと同等の料理を簡単に作れるのですか?」
「1つだけあるわ。【たこ焼き】という料理ね。あれは庶民でも作れる簡単なものなんだけど、不思議と何個でも食べれるのよ。幸い、材料もオリュンプス遺跡で手に入ったからそれを作っておくわ。ラーメンとは全く異なる味で、奥が深い料理よ」
「----私達も食べれますか?」
「大丈夫、ちゃんと残しておくから、後で食べましょう」
「「「「「よっしゃーーーー」」」」
よし、替え玉200人前完了!料理を配るメイドさん達には、アイテムボックスの魔導具を渡しているから、これでしばらくは大丈夫なはず。
「それじゃあ、機材のある場所でたこ焼きを作ってくるわね」
たこ焼きに必要な材料は、たこ以外調理室にあるから、それを一部拝借して異空間にある私の専用部屋へ行こう。
○○○
ああ、想定外の事態が発生した。
私の専用部屋で超大型たこ焼き器を創造し、ソース+マヨネーズ入りのたこ焼きを一気に1000個作って、みんなに出してあげたら------戦争の激しさが激化した。ラーメンへの執着が半減したけど、今度はたこ焼きへの執着が半端なく跳ね上がった。そしてあっという間に1000個完食したので、私の力を駆使して今度は2000個作ってやった。普通の人なら不可能だけど、『フリードリーム』を使えるからこその芸当だ。今度は、ソース+マヨネーズ・醤油+マヨネーズに分けて分配したら、ソース派と醤油派に分かれて、取り合いの戦争がより激化した。私の行動が、全部裏目に働いている。
特にフィン・イリス・レオン・ジン・リッカは、お仕置きを喰らったとはいえ、朝ラーメンを食べているから、ストレスは軽減しているはずだ。それなのに、なんか以前より凶暴になってない?まさかとは思うけど、新たな称号の所為?食欲を1.5倍増にしたからかな?
-----ああ、みんな楽しそうで良いんだけどね。作る側の事も考えてね。
「ねえ料理長、私が調理すると毎回こうなるから、これからは料理を教えるだけにして、極力作るのは控えるわ。----なんか、食べてる人の人格を変えている気がするのよ。王妃様や王女のレベッカやアデリナって、あんな戦闘的な性格だった?」
おかしい。レベッカやアデリナは、ついさっきまでラギウスを微笑ましく見ていたのに、料理を食べてからラギウスとたこ焼きを取り合っている。しかも、顔の表情が盗賊のようなものになっている。
「---王妃様やアデリナ様はどちらかというと控えめで、やや内向的な性格です。レベッカ様は国王様に似て、やや勝気な性格ですね。私共も、今あそこで暴れている人達が同一人物なのかと疑いたくなります。庶民には、とても見せられない光景ですね。ここまで全員が暴れているのは、食べ物の欲求を我慢していたからでしょう。サーシャ様がオリュンプスに出掛けて以降、王城の者達はラーメンだけでなく、餃子や揚げ物関係全てを絶っていたんです。その食べたい欲求が今まさに爆発しているんでしょうな。サーシャ様、歳上かつ多くの経験をしてきた者として忠告しおきます。サーシャ様の料理は、我々にとって一時的に人格を変えてしまう程、極上なのです。また、サーシャ様の実力はSランク以上と聞いています。今後、行動を起こす時、料理を作る時は細心の注意を払って下さい。あなたの行動の1つ1つが、人の人生を大きく揺さぶっているのですよ。ここにいる私達ですら、そうですからね。今後は料理だけでなく、行動も控えて下さい」
「「「「「うんうん」」」」」
「-----はい-----以後、気をつけます」
料理長に怒られました。あまりにも、的確な意見だから反論出来ません。
邪神そして女神になってから、色々とやらかしたからな~。春人君達やバーンさん達にも迷惑をかけた。本来なら、春人君やバーンさんからグリグリ攻撃のようなキツーイお仕置きを私に与えたかったようだけど、ステータスの数値から通常のお仕置きは通用しないのよね。だから、監視とかにしたんだろう。
------本当に調子に乗り過ぎたわね。
この光景を見ると、違う意味でお仕置きを受けた気がする。料理長の言う通り、今後は料理にしても何にしても、もう少し控え目に行動しよう。なんか、全員が『ヒャッハーー、料理よこせや』状態になっている。王族達を見ると、品位のカケラもない状態になっているからね。
とにかく、今はこの場を乗り切ろう。
「サーシャ様、それはタレですか?」
「ええ、たこ焼きに使う3種類目のタレよ。これはスープ状になっていて、ソースや醤油と比べると比較的あっさりした味わいになるのよ。みんな、味見してみる?」
料理人全員にスープに付けたたこ焼きを1個ずつ食べてもらった。
「これは-------美味い!」
「ソースや醤油とは違った味わいだ。私は、こちらの方が好みだ!」
「ああ、これは良い!たこ焼きとスープのバランスが完璧だ」
「サーシャ様、----絶対取り合いになりますよ。私の話、聞いていましたか?」
「あははは、料理長の意見は、凄く身に染みました。ただ、ここまできたら-----ね。今日は日頃のストレスを発散してもらいましょう」
「まあ、良いでしょう。サーシャ様、明日以降は控えて下さい。レシピさえ教えて頂ければ、私共がお作りします」
「お願いします。まあ、こういう大人数で騒ぐのは、年数回くらいで良いんじゃないかな?」
「そうですね。そうしないと、私共の身体が持ちません」
------このパーティーは、夜遅くまで続いた。。後半、料理人達が入れ替わりで、あの戦争の中に入っていった。当然、私は料理を作り続けたけどね。みんなは楽しそうだけど、私からしたら地獄のような忙しさだった。これまで調子に乗っていたバチが当たったのかもしれない。
感想 446
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブグレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
義家族に虐げられた令嬢は家から逃げ出し人生を謳歌する
ハラペコWASABI【完結】
義母と義姉から酷い虐げを受け、いつ殺されるか分からない日々を送っていた伯爵令嬢のマリー。
だがある満月の夜、彼女の中に「4つの前世の記憶」と、母から受け継いだ強大な『エルフの魔力』が覚醒する。
「まるで運命が逃げなさいって言ってるみたい」
前世の知識のひとつ、特殊メイクを駆使して家から逃げ出し
圧倒的な魔力で魔獣を狩り
無事に到着した王都で目立たずひっそり生きるつもりだったのに……
気付かぬうちに溺愛されていたせいで貴族街の立派なお屋敷に住むことに。
更には学園に通わないといけなくなったりと予定外の出来事だらけ。
本人は気づいていないが、前世からの縁に助けられ、チート魔力で無双する。
虐げられ令嬢の華麗なる逆転劇が今はじまる!
読んでいただきありがとうございます。感想などお待ちしております!
異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました
まったりー何処にでもいるような平凡な社会人の主人公がある日、宝くじを当てた。
ウキウキしながら銀行に手続きをして家に帰る為、いつもは乗らないバスに乗ってしばらくしたら変な空間にいました。
変な空間にいたのは主人公だけ、そこに現れた青年に説明され異世界召喚に巻き込まれ、もう戻れないことを告げられます。
その青年の計らいで恩恵を貰うことになりましたが、主人公のやりたいことと言うのがゲームで良くやっていたダンジョン物と牧場経営くらいでした。
恩恵はダンジョンマスターにしてもらうことにし、ダンジョンを作りますが普通の物でなくゲームの中にあった、中に入ると構造を変えるダンジョンを作れないかと模索し作る事に成功します。
幼女と執事が異世界で
天界宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
【完】#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
「しおり」をご利用のかたは、閑話ではなく本編にしおりを残しておくことをお勧めします。
***
表紙、挿絵:イラストAC様、ナノバナナ(AIイラスト)他。
小説に関するAI利用の範囲:果物に関する情報収集、校正、要約、プロット整理。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。