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5章 レーデンブルク 悪魔討伐編
サーシャがお仕置きされました
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レーデンブルク王城にある私の部屋へ転移した。
「久しぶりの部屋ね。やっと戻って来れたわ」
「「ラーメン!!」」
「あなた達の頭には、それしかないの!?」
「お腹は問題ないわ。主に野菜の天ぷらをメインに食べたからね」
「はい!私も問題ありません」
「食事の前に、レーデンブルクの王族達に話さないといけないでしょう?」
《お姉様、その必要はありません。入りますね》
入って来たのは、イリスとフィンだ。
「師匠が戻って来るのをずっと待っていました。やっとやっと-------ラーメンを死ぬ程食べれます!あなた方が女神サリア様と精霊テイルさんですね。師匠が送ってくれたメッセージに書かれていました。あ、申し遅れました。私はレーデンブルク第3王女フィン・レーデンブルクと申します」
「イリス・フォーリングと申します。お姉様、王族の方々には、フィン姉が全て伝えました。スフィア様が逃げた事は既に知っていましたので、大きな混乱はなかったです。国王様や王妃様、他の方々も、
『サリア様に罪はない。恨むとすれば、スフィアとデモゴルゴン!過去の事は知識として理解しておく。問題は、今どうするかが重要だ』と言ってました」
へえ、良いこと言うわね。
サリアも、これには驚いているようね。
「感動しているところ悪いんですが、サリアさん、お姉様、この話には続きがありまして」
続き?
「『今、重要なのは、我慢してきたラーメンや餃子や揚げ物を死ぬ程食べることだ!』とも言ってました」
ちょっと、感動を返しなさいよ!前半は良かったのに、後半は欲望塗れじゃない!
「----あははは、ここの人達もサーシャの料理に侵されたのね。私がサリアよ。あなた達は、私達を恨んでないの?」
「精霊のテイルです。フィンさんとイリスさんは恨んでないんですか?」
「私やイリスも、みんなと同意見です。サリアさんを恨んでいません。恨むべき対象は、デモゴルゴンとスフィアです」
「テルミア王国スフィア教でも同じ見解ですね。お姉様の事を女神と知っているのは、スフィア教の上層部だけですが、その方々もサリア様を恨んでませんよ。さあ、王城内にいる人達が、食堂で3人が来るのを待っています。皆で盛大に騒いで食べてから、悪魔討伐に行きましょう。料理は、ほぼ完成しています。追加用の料理を作ってくれるお姉様を待っていたんです」
「え、私が作るの?」
「料理人達だけでは捌き切れないそうなので、お姉様の力が必要なのです。だって、メッセージには腹一杯食べさせてあげると記載されていたので、お姉様が手伝ってくれるとわかって、料理人達はホッとしてましたよ。下ごしらえだけでも、かなり大変でしたからね。料理人の方々は、この日のために少しずつパーティー用の料理を作っていたんです。ただラーメンの場合は替え玉もあるので、ストックしたものだけでは足りないと言っていました。そうなると料理人達だけで、あの人数に対応しきれないんです」
あの人数?
「食堂には、何人いるの?」
「王城で働いている人全員です。今回は無礼講という事もあって、皆ウキウキしていますよ。人数も多いので、立食形式にしています。もちろん、ラーメンを食べる時は座って食べますよ。料理を出してくれるメイドさん達も入れ替わりで食べる事になっています」
は?全員!
確か、王城自体が、かなりの広さがあったはず。という事は、百人以上はいるはずだ!確かにメッセージには記載したけど、王城にいる全員とは一言も書いてないんだけど?
「師匠、私はこの日が来るのをずっと待ち望んでいました。あの悲惨なお仕置きを2度と喰らいたくなかったので、あのお仕置き以降ラーメンを食べていないんです。他の方々も同じです。王城にいる全員が、師匠の帰りを楽しみにしていたんです。サリアさん、テイルさんも、いっぱい食べましょう!」
今日の朝、フィンに通信しておいたけど、フィン達以外誰も食べてないんだ。刺激臭ver.2の所為か!お仕置きは私の仲間のみに発動するけど、王族以外事情を知らないもんね。あの悲惨な光景を見て、食べるのを躊躇したんだ。そうなると、全員がずっと我慢している状態だよね。このパーティー、荒れるかもしれない。
あ、忘れる前に称号のお仕置きだけ解除しておこう。
「フィンやイリスとは気が合いそうね。サリアでいいわ」
「私もテイルで良いですよ!皆さん、サーシャ様の料理の虜になっていますね。一種の【料理中毒】という病気ですね」
そんな病気があってたまるか!
まあ、いいわ。ラーメンの罰ゲームは、少しやり過ぎた感があったから、ご褒美として心満たすまで作ってあげましょう。
「それじゃあ、ラーメンを作りましょうか!私が一気に作ってやるわよ。今日を楽しみましょう!」
「「はい!!!」」
-----楽しもう------そう思っていた時がありました。
食堂に到着すると、食堂全体に歓声が上がった。
《サーシャ様のご到着だ~~。ラーメンと餃子を食うぞーー!》
《俺は揚げ物だーーー!》
「みんなーー、待たせたわね。今日は無礼講らしいから、私が好きなだけ料理を作ってあげるわ。どんどん食べて騒いでねーー!」
《オオオォォォーーーー食べるぞ~~》
その後、私の仲間達にサリアとテイルを紹介した。年齢はともかく、身長が比較的同じのフィン、イリス、リッカとは、すぐに意気投合したようだ。ジンとレオンは、彼女達を少し離れて見守っている。うんうん、仲良く出来そうね。
そして、国王様の軽い挨拶の後、パーティーが開催された。
私にとって、ここからが戦争の始まりだった。
調理室に行くと、料理人達が泣いて喜んでいたのだ。事前に準備していたものは、恐ろしい勢いで減っているため、現在全員がフル稼動で追加分の料理を調理しているところだった。
「ここからは、私がメインでバンバン作りますので、フォローをお願いしますね」
「「「「「サーシャ様~、ありがとうございます!」」」」」
アイテムボックスの魔導具を作っておいて良かった。これがなかったら、ラーメンその都度作る羽目になっていたからね。それにしても、食堂はここから覗ける位置にあるから現在の状況がわかるんだけど、正に戦争ね。ラーメンはドンブリになっているから大丈夫だけど、揚げ物関係が危ない。
サリアとテイルは、ホルクス王太子と餃子を取り合っているわ。王太子はサリアを女神と認識しているのかな?------あの顔は、忘れているわね。
ジンとレオンは、なんとラギウスと唐揚げを取り合っているわ!あ、そのラギウスを第1王女レベッカと第2王女のアデリナが微笑ましい顏で見ている。あの2人のどちらかがラギウスと結婚しても問題ないわね。ただ悪魔を送還してしまうと、ラギウスもここからいなくなってしまうから、悪魔討伐に行く前にラギウスにどうしたいのか聞いておこう。
「サーシャ様、替え玉が無くなりました!」
「ええ!さっき100人前作ったのに、もう無いの!」
「はい、皆さん、すごい勢いで食べています」
「わかった。急いで作るわ!」
想定以上の勢いだ。
全員、それだけラーメンに執着していたのか。----よし、その執着を分散させよう。
「料理長、替え玉を作った後、30分程ラーメンから離れるわ。みんな、ラーメンへの執着が凄いから、このままの勢いだと替え玉の麺も無くなる。別の料理を作って、そっちに分散させるわ」
「しかし、ラーメンと同等の料理を簡単に作れるのですか?」
「1つだけあるわ。【たこ焼き】という料理ね。あれは庶民でも作れる簡単なものなんだけど、不思議と何個でも食べれるのよ。幸い、材料もオリュンプス遺跡で手に入ったからそれを作っておくわ。ラーメンとは全く異なる味で、奥が深い料理よ」
「----私達も食べれますか?」
「大丈夫、ちゃんと残しておくから、後で食べましょう」
「「「「「よっしゃーーーー」」」」
よし、替え玉200人前完了!料理を配るメイドさん達には、アイテムボックスの魔導具を渡しているから、これでしばらくは大丈夫なはず。
「それじゃあ、機材のある場所でたこ焼きを作ってくるわね」
たこ焼きに必要な材料は、たこ以外調理室にあるから、それを一部拝借して異空間にある私の専用部屋へ行こう。
○○○
ああ、想定外の事態が発生した。
私の専用部屋で超大型たこ焼き器を創造し、ソース+マヨネーズ入りのたこ焼きを一気に1000個作って、みんなに出してあげたら------戦争の激しさが激化した。ラーメンへの執着が半減したけど、今度はたこ焼きへの執着が半端なく跳ね上がった。そしてあっという間に1000個完食したので、私の力を駆使して今度は2000個作ってやった。普通の人なら不可能だけど、『フリードリーム』を使えるからこその芸当だ。今度は、ソース+マヨネーズ・醤油+マヨネーズに分けて分配したら、ソース派と醤油派に分かれて、取り合いの戦争がより激化した。私の行動が、全部裏目に働いている。
特にフィン・イリス・レオン・ジン・リッカは、お仕置きを喰らったとはいえ、朝ラーメンを食べているから、ストレスは軽減しているはずだ。それなのに、なんか以前より凶暴になってない?まさかとは思うけど、新たな称号の所為?食欲を1.5倍増にしたからかな?
-----ああ、みんな楽しそうで良いんだけどね。作る側の事も考えてね。
「ねえ料理長、私が調理すると毎回こうなるから、これからは料理を教えるだけにして、極力作るのは控えるわ。----なんか、食べてる人の人格を変えている気がするのよ。王妃様や王女のレベッカやアデリナって、あんな戦闘的な性格だった?」
おかしい。レベッカやアデリナは、ついさっきまでラギウスを微笑ましく見ていたのに、料理を食べてからラギウスとたこ焼きを取り合っている。しかも、顔の表情が盗賊のようなものになっている。
「---王妃様やアデリナ様はどちらかというと控えめで、やや内向的な性格です。レベッカ様は国王様に似て、やや勝気な性格ですね。私共も、今あそこで暴れている人達が同一人物なのかと疑いたくなります。庶民には、とても見せられない光景ですね。ここまで全員が暴れているのは、食べ物の欲求を我慢していたからでしょう。サーシャ様がオリュンプスに出掛けて以降、王城の者達はラーメンだけでなく、餃子や揚げ物関係全てを絶っていたんです。その食べたい欲求が今まさに爆発しているんでしょうな。サーシャ様、歳上かつ多くの経験をしてきた者として忠告しおきます。サーシャ様の料理は、我々にとって一時的に人格を変えてしまう程、極上なのです。また、サーシャ様の実力はSランク以上と聞いています。今後、行動を起こす時、料理を作る時は細心の注意を払って下さい。あなたの行動の1つ1つが、人の人生を大きく揺さぶっているのですよ。ここにいる私達ですら、そうですからね。今後は料理だけでなく、行動も控えて下さい」
「「「「「うんうん」」」」」
「-----はい-----以後、気をつけます」
料理長に怒られました。あまりにも、的確な意見だから反論出来ません。
邪神そして女神になってから、色々とやらかしたからな~。春人君達やバーンさん達にも迷惑をかけた。本来なら、春人君やバーンさんからグリグリ攻撃のようなキツーイお仕置きを私に与えたかったようだけど、ステータスの数値から通常のお仕置きは通用しないのよね。だから、監視とかにしたんだろう。
------本当に調子に乗り過ぎたわね。
この光景を見ると、違う意味でお仕置きを受けた気がする。料理長の言う通り、今後は料理にしても何にしても、もう少し控え目に行動しよう。なんか、全員が『ヒャッハーー、料理よこせや』状態になっている。王族達を見ると、品位のカケラもない状態になっているからね。
とにかく、今はこの場を乗り切ろう。
「サーシャ様、それはタレですか?」
「ええ、たこ焼きに使う3種類目のタレよ。これはスープ状になっていて、ソースや醤油と比べると比較的あっさりした味わいになるのよ。みんな、味見してみる?」
料理人全員にスープに付けたたこ焼きを1個ずつ食べてもらった。
「これは-------美味い!」
「ソースや醤油とは違った味わいだ。私は、こちらの方が好みだ!」
「ああ、これは良い!たこ焼きとスープのバランスが完璧だ」
「サーシャ様、----絶対取り合いになりますよ。私の話、聞いていましたか?」
「あははは、料理長の意見は、凄く身に染みました。ただ、ここまできたら-----ね。今日は日頃のストレスを発散してもらいましょう」
「まあ、良いでしょう。サーシャ様、明日以降は控えて下さい。レシピさえ教えて頂ければ、私共がお作りします」
「お願いします。まあ、こういう大人数で騒ぐのは、年数回くらいで良いんじゃないかな?」
「そうですね。そうしないと、私共の身体が持ちません」
------このパーティーは、夜遅くまで続いた。。後半、料理人達が入れ替わりで、あの戦争の中に入っていった。当然、私は料理を作り続けたけどね。みんなは楽しそうだけど、私からしたら地獄のような忙しさだった。これまで調子に乗っていたバチが当たったのかもしれない。
「久しぶりの部屋ね。やっと戻って来れたわ」
「「ラーメン!!」」
「あなた達の頭には、それしかないの!?」
「お腹は問題ないわ。主に野菜の天ぷらをメインに食べたからね」
「はい!私も問題ありません」
「食事の前に、レーデンブルクの王族達に話さないといけないでしょう?」
《お姉様、その必要はありません。入りますね》
入って来たのは、イリスとフィンだ。
「師匠が戻って来るのをずっと待っていました。やっとやっと-------ラーメンを死ぬ程食べれます!あなた方が女神サリア様と精霊テイルさんですね。師匠が送ってくれたメッセージに書かれていました。あ、申し遅れました。私はレーデンブルク第3王女フィン・レーデンブルクと申します」
「イリス・フォーリングと申します。お姉様、王族の方々には、フィン姉が全て伝えました。スフィア様が逃げた事は既に知っていましたので、大きな混乱はなかったです。国王様や王妃様、他の方々も、
『サリア様に罪はない。恨むとすれば、スフィアとデモゴルゴン!過去の事は知識として理解しておく。問題は、今どうするかが重要だ』と言ってました」
へえ、良いこと言うわね。
サリアも、これには驚いているようね。
「感動しているところ悪いんですが、サリアさん、お姉様、この話には続きがありまして」
続き?
「『今、重要なのは、我慢してきたラーメンや餃子や揚げ物を死ぬ程食べることだ!』とも言ってました」
ちょっと、感動を返しなさいよ!前半は良かったのに、後半は欲望塗れじゃない!
「----あははは、ここの人達もサーシャの料理に侵されたのね。私がサリアよ。あなた達は、私達を恨んでないの?」
「精霊のテイルです。フィンさんとイリスさんは恨んでないんですか?」
「私やイリスも、みんなと同意見です。サリアさんを恨んでいません。恨むべき対象は、デモゴルゴンとスフィアです」
「テルミア王国スフィア教でも同じ見解ですね。お姉様の事を女神と知っているのは、スフィア教の上層部だけですが、その方々もサリア様を恨んでませんよ。さあ、王城内にいる人達が、食堂で3人が来るのを待っています。皆で盛大に騒いで食べてから、悪魔討伐に行きましょう。料理は、ほぼ完成しています。追加用の料理を作ってくれるお姉様を待っていたんです」
「え、私が作るの?」
「料理人達だけでは捌き切れないそうなので、お姉様の力が必要なのです。だって、メッセージには腹一杯食べさせてあげると記載されていたので、お姉様が手伝ってくれるとわかって、料理人達はホッとしてましたよ。下ごしらえだけでも、かなり大変でしたからね。料理人の方々は、この日のために少しずつパーティー用の料理を作っていたんです。ただラーメンの場合は替え玉もあるので、ストックしたものだけでは足りないと言っていました。そうなると料理人達だけで、あの人数に対応しきれないんです」
あの人数?
「食堂には、何人いるの?」
「王城で働いている人全員です。今回は無礼講という事もあって、皆ウキウキしていますよ。人数も多いので、立食形式にしています。もちろん、ラーメンを食べる時は座って食べますよ。料理を出してくれるメイドさん達も入れ替わりで食べる事になっています」
は?全員!
確か、王城自体が、かなりの広さがあったはず。という事は、百人以上はいるはずだ!確かにメッセージには記載したけど、王城にいる全員とは一言も書いてないんだけど?
「師匠、私はこの日が来るのをずっと待ち望んでいました。あの悲惨なお仕置きを2度と喰らいたくなかったので、あのお仕置き以降ラーメンを食べていないんです。他の方々も同じです。王城にいる全員が、師匠の帰りを楽しみにしていたんです。サリアさん、テイルさんも、いっぱい食べましょう!」
今日の朝、フィンに通信しておいたけど、フィン達以外誰も食べてないんだ。刺激臭ver.2の所為か!お仕置きは私の仲間のみに発動するけど、王族以外事情を知らないもんね。あの悲惨な光景を見て、食べるのを躊躇したんだ。そうなると、全員がずっと我慢している状態だよね。このパーティー、荒れるかもしれない。
あ、忘れる前に称号のお仕置きだけ解除しておこう。
「フィンやイリスとは気が合いそうね。サリアでいいわ」
「私もテイルで良いですよ!皆さん、サーシャ様の料理の虜になっていますね。一種の【料理中毒】という病気ですね」
そんな病気があってたまるか!
まあ、いいわ。ラーメンの罰ゲームは、少しやり過ぎた感があったから、ご褒美として心満たすまで作ってあげましょう。
「それじゃあ、ラーメンを作りましょうか!私が一気に作ってやるわよ。今日を楽しみましょう!」
「「はい!!!」」
-----楽しもう------そう思っていた時がありました。
食堂に到着すると、食堂全体に歓声が上がった。
《サーシャ様のご到着だ~~。ラーメンと餃子を食うぞーー!》
《俺は揚げ物だーーー!》
「みんなーー、待たせたわね。今日は無礼講らしいから、私が好きなだけ料理を作ってあげるわ。どんどん食べて騒いでねーー!」
《オオオォォォーーーー食べるぞ~~》
その後、私の仲間達にサリアとテイルを紹介した。年齢はともかく、身長が比較的同じのフィン、イリス、リッカとは、すぐに意気投合したようだ。ジンとレオンは、彼女達を少し離れて見守っている。うんうん、仲良く出来そうね。
そして、国王様の軽い挨拶の後、パーティーが開催された。
私にとって、ここからが戦争の始まりだった。
調理室に行くと、料理人達が泣いて喜んでいたのだ。事前に準備していたものは、恐ろしい勢いで減っているため、現在全員がフル稼動で追加分の料理を調理しているところだった。
「ここからは、私がメインでバンバン作りますので、フォローをお願いしますね」
「「「「「サーシャ様~、ありがとうございます!」」」」」
アイテムボックスの魔導具を作っておいて良かった。これがなかったら、ラーメンその都度作る羽目になっていたからね。それにしても、食堂はここから覗ける位置にあるから現在の状況がわかるんだけど、正に戦争ね。ラーメンはドンブリになっているから大丈夫だけど、揚げ物関係が危ない。
サリアとテイルは、ホルクス王太子と餃子を取り合っているわ。王太子はサリアを女神と認識しているのかな?------あの顔は、忘れているわね。
ジンとレオンは、なんとラギウスと唐揚げを取り合っているわ!あ、そのラギウスを第1王女レベッカと第2王女のアデリナが微笑ましい顏で見ている。あの2人のどちらかがラギウスと結婚しても問題ないわね。ただ悪魔を送還してしまうと、ラギウスもここからいなくなってしまうから、悪魔討伐に行く前にラギウスにどうしたいのか聞いておこう。
「サーシャ様、替え玉が無くなりました!」
「ええ!さっき100人前作ったのに、もう無いの!」
「はい、皆さん、すごい勢いで食べています」
「わかった。急いで作るわ!」
想定以上の勢いだ。
全員、それだけラーメンに執着していたのか。----よし、その執着を分散させよう。
「料理長、替え玉を作った後、30分程ラーメンから離れるわ。みんな、ラーメンへの執着が凄いから、このままの勢いだと替え玉の麺も無くなる。別の料理を作って、そっちに分散させるわ」
「しかし、ラーメンと同等の料理を簡単に作れるのですか?」
「1つだけあるわ。【たこ焼き】という料理ね。あれは庶民でも作れる簡単なものなんだけど、不思議と何個でも食べれるのよ。幸い、材料もオリュンプス遺跡で手に入ったからそれを作っておくわ。ラーメンとは全く異なる味で、奥が深い料理よ」
「----私達も食べれますか?」
「大丈夫、ちゃんと残しておくから、後で食べましょう」
「「「「「よっしゃーーーー」」」」
よし、替え玉200人前完了!料理を配るメイドさん達には、アイテムボックスの魔導具を渡しているから、これでしばらくは大丈夫なはず。
「それじゃあ、機材のある場所でたこ焼きを作ってくるわね」
たこ焼きに必要な材料は、たこ以外調理室にあるから、それを一部拝借して異空間にある私の専用部屋へ行こう。
○○○
ああ、想定外の事態が発生した。
私の専用部屋で超大型たこ焼き器を創造し、ソース+マヨネーズ入りのたこ焼きを一気に1000個作って、みんなに出してあげたら------戦争の激しさが激化した。ラーメンへの執着が半減したけど、今度はたこ焼きへの執着が半端なく跳ね上がった。そしてあっという間に1000個完食したので、私の力を駆使して今度は2000個作ってやった。普通の人なら不可能だけど、『フリードリーム』を使えるからこその芸当だ。今度は、ソース+マヨネーズ・醤油+マヨネーズに分けて分配したら、ソース派と醤油派に分かれて、取り合いの戦争がより激化した。私の行動が、全部裏目に働いている。
特にフィン・イリス・レオン・ジン・リッカは、お仕置きを喰らったとはいえ、朝ラーメンを食べているから、ストレスは軽減しているはずだ。それなのに、なんか以前より凶暴になってない?まさかとは思うけど、新たな称号の所為?食欲を1.5倍増にしたからかな?
-----ああ、みんな楽しそうで良いんだけどね。作る側の事も考えてね。
「ねえ料理長、私が調理すると毎回こうなるから、これからは料理を教えるだけにして、極力作るのは控えるわ。----なんか、食べてる人の人格を変えている気がするのよ。王妃様や王女のレベッカやアデリナって、あんな戦闘的な性格だった?」
おかしい。レベッカやアデリナは、ついさっきまでラギウスを微笑ましく見ていたのに、料理を食べてからラギウスとたこ焼きを取り合っている。しかも、顔の表情が盗賊のようなものになっている。
「---王妃様やアデリナ様はどちらかというと控えめで、やや内向的な性格です。レベッカ様は国王様に似て、やや勝気な性格ですね。私共も、今あそこで暴れている人達が同一人物なのかと疑いたくなります。庶民には、とても見せられない光景ですね。ここまで全員が暴れているのは、食べ物の欲求を我慢していたからでしょう。サーシャ様がオリュンプスに出掛けて以降、王城の者達はラーメンだけでなく、餃子や揚げ物関係全てを絶っていたんです。その食べたい欲求が今まさに爆発しているんでしょうな。サーシャ様、歳上かつ多くの経験をしてきた者として忠告しおきます。サーシャ様の料理は、我々にとって一時的に人格を変えてしまう程、極上なのです。また、サーシャ様の実力はSランク以上と聞いています。今後、行動を起こす時、料理を作る時は細心の注意を払って下さい。あなたの行動の1つ1つが、人の人生を大きく揺さぶっているのですよ。ここにいる私達ですら、そうですからね。今後は料理だけでなく、行動も控えて下さい」
「「「「「うんうん」」」」」
「-----はい-----以後、気をつけます」
料理長に怒られました。あまりにも、的確な意見だから反論出来ません。
邪神そして女神になってから、色々とやらかしたからな~。春人君達やバーンさん達にも迷惑をかけた。本来なら、春人君やバーンさんからグリグリ攻撃のようなキツーイお仕置きを私に与えたかったようだけど、ステータスの数値から通常のお仕置きは通用しないのよね。だから、監視とかにしたんだろう。
------本当に調子に乗り過ぎたわね。
この光景を見ると、違う意味でお仕置きを受けた気がする。料理長の言う通り、今後は料理にしても何にしても、もう少し控え目に行動しよう。なんか、全員が『ヒャッハーー、料理よこせや』状態になっている。王族達を見ると、品位のカケラもない状態になっているからね。
とにかく、今はこの場を乗り切ろう。
「サーシャ様、それはタレですか?」
「ええ、たこ焼きに使う3種類目のタレよ。これはスープ状になっていて、ソースや醤油と比べると比較的あっさりした味わいになるのよ。みんな、味見してみる?」
料理人全員にスープに付けたたこ焼きを1個ずつ食べてもらった。
「これは-------美味い!」
「ソースや醤油とは違った味わいだ。私は、こちらの方が好みだ!」
「ああ、これは良い!たこ焼きとスープのバランスが完璧だ」
「サーシャ様、----絶対取り合いになりますよ。私の話、聞いていましたか?」
「あははは、料理長の意見は、凄く身に染みました。ただ、ここまできたら-----ね。今日は日頃のストレスを発散してもらいましょう」
「まあ、良いでしょう。サーシャ様、明日以降は控えて下さい。レシピさえ教えて頂ければ、私共がお作りします」
「お願いします。まあ、こういう大人数で騒ぐのは、年数回くらいで良いんじゃないかな?」
「そうですね。そうしないと、私共の身体が持ちません」
------このパーティーは、夜遅くまで続いた。。後半、料理人達が入れ替わりで、あの戦争の中に入っていった。当然、私は料理を作り続けたけどね。みんなは楽しそうだけど、私からしたら地獄のような忙しさだった。これまで調子に乗っていたバチが当たったのかもしれない。
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