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せっかく協力してやったのに。
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「ねぇ、そろそろ私と……」
ベッドで甘えながら彼に結婚をせがむ。あの女がここをでていった時は怒っていた彼も、ようやく落ち着いてきた。
(そもそも、あんなブスで汚らしいウォンバットなど、彼の好みではないわ。ああ、身の程をわきまえた女で良かった)
私は、ここをあっさり去っていった女を思い出す。式も初夜も、私のために放置してくれた彼がとても愛しい。
「ラッチ、俺にはお前だけだ。王の命令で来たというのに、ここから出てったあの女の考えが理解できない」
「下手をすれば、両国間の火種になりかねませんのに。誠実で優しいドゥーア様が心を殺して妻に娶ってやったというのに。名ばかりの妻として大人しく暮らすこともしないなんて、酷い話ですわ」
私が「名ばかりの妻」と言った時、彼が少し息をつめたのが少し気になった。今頃は、野蛮なオシェアニィ国の実家で、離婚された女として肩身の狭い思いをしながら暮らしているだろう。だが、彼はこのことを知る必要なんてない。
私たちのために自ら身を引いて、自国で生きていると知れば、責任感の強い彼は、政略結婚を成すべく邪魔なあの女を呼び戻すだろうから。
女としての幸せは望めなかっただろうが、一時的にであっても、この人の妻になったことに感謝するべきだろう。
けれど、私たちの「真実の愛」を知った彼女は去った。そんなことを知らない王様がたは、たいそう憤慨されたそうだけど、こちらにはなんの過失もない。だから、少額の賠償金だけで、この家の取り潰しにならなかったことに胸をなでおろした。
平和そのものになったある日、美しいアジサイの花が咲き乱れる庭でお茶を飲んでいると、屋敷が騒がしくなった。王宮から、使者が来たらしい。しかも、捜査機関だという。
「あなた、これはどういう?」
「ラッチ、これは何かの間違いだろう。安心して、この家で待っていてくれ」
「ええ。例の件も、何の咎もないこちらも賠償金を支払ったことですし、誠実で善良なあなたがこんな目にあうなんておかしいもの。私、しっかりこの家の留守を預かりますわ」
手を取り合い、私たちは別れた。その時の、王宮の使者の苦虫を嚙み潰したような顔が気になったが、すぐに彼は帰ってくる。そう信じて、慣れない家政などを行った。といっても、ほとんど執事長や侍女長が取り仕切っていたけれど。私は、彼らが持ってくる書類に、わけがわからないから目を通すふりをして家紋の印を押すだけ。
毎日数十回もポンポン押さなくてはならないという、とてつもない重労働ではあったけれど、あの人のためだから頑張った。
「え? あの人がなんですって?」
あの人がとらえられてから1週間ほど経過した頃、証拠も証言も集まったことからあの人の罪が確定したと知らされた。
「罪って?」
わけがわからず、古参の執事長や侍女長たちを呼んだが、誰一人として私の元に来ない。新参の使用人を捕まえてたずねると、昨日のうちに古参の彼らは荷物をまとめてどこかに行ったという。
「なんですって?」
家の一大事なのに、どうしたわけだと首をかしげる。しかし、その使用人の次の言葉に、私は目の前が真っ暗になった。めまいがして、吐き気までもよおす。
「そんな……。彼らが、侯爵家の権利や資産を持ち逃げしただなんて……」
なんというだいそれた犯行をと憤慨する。だが、正式に譲渡された書類が机に残されていた。それは、私が彼らに言われるがままポンポン印を押していた書類の束だ。
「なんてこと。私、騙されていたの? どうしましょう。あの人が帰ってきたら、なんと言えばいいのか……」
「旦那様は、二度とこの屋敷にはもどられません。もともと、継承権がないのに、不正にその地位を手に入れて、正当な後継者であるブライン様を虐げ、亡き者にしようとしていたことが明るみになったのです」
「ブライン? それは誰のことなの? この家には、あの人以外に、直系の身内はいないでしょう?」
あの女を始末するように命じた魔法使いに訊ねた。この男は、気まぐれで窮地を救ってやってからというもの、私に絶対服従している便利な男だ。
「それが、ドゥーア様こそ傍系の血筋で、直系の後継者は別にいたそうです。ドゥーア様が、ラッチ様には会わせないようにしていましたが、確かに、この家には大柄で前侯爵に似た男がいました」
なんと、あの女を始末させるために離れに向かわせた時に、それを邪魔した男がその後継者だという。
「な、なら、すぐにその男に会いましょう。私は、この家の正妻になるべく引き取られたのだから、侯爵夫人としての責務を全うしなければいけないの。心苦しいけれど、まだ正式にはドゥーアの妻じゃないし、その男の妻になってあげてもいいわ」
残念だけど、ドゥーアは一生犯罪者として過ごさねばならない。判決によると、未開の地でがれきの撤去作業などに携わらされるらしい。そんなところには、とてもじゃないけどついていけない。
それに、正当な後継者がいるのなら、その男の妻になるのが道理だろう。私は道に外れたことは嫌いだから、心を殺してでも、この家にとどまらなければ。
「その人と、まずは結婚して、それから、資産や権利を横領した執事長たちをとらえなきゃね。大変だけど、心無い人たちのせいで、早急に夫婦の初仕事をしなければ」
正当な後継者は、もうすぐここにやってくるという。そわそわして待っていると、ドゥーアに似ても似つかない、野生の熊のような男がやってきた。
「はじめまして、ブライン様。私は……」
頭を下げて挨拶をしたというのに、彼は私を無視して去って行った。慌てて後を追う。
「あの、だんな様?」
もうすぐ夫になる人だ。なるべく失礼にならないように、そして気に入ってもらえるようにしなを作り丸太のような腕にそっと手を添えた。
「離せ。お前は、ドゥーアの妻だろう? 夫婦はともに労役にいかねばならないだろう? 準備はしているから、今すぐ夫のところに行け」
「私は彼の妻ではありませんわ。私は、あなたの妻として……」
「戯言を。すぐに、この女を連れて行ってください」
彼は、私の身柄を、彼と一緒に来ていたオシェアニィ国人特有の茶髪の男に引き渡した。そして、魔法使いと一緒にみずぼらしい馬車に乗せられた。
「なんで、私が、平民以下の労役なんかにいかなきゃいけないの? 私は、悪いことなんてこれっぽっちもしていないじゃない。私は、侯爵夫人なのよ?」
いくら叫んでも、お願いをしても、私を助けてくれる手はなかった。魔法使いは、私をなだめるだけで、ここから逃がそうともしない。それどころか、私と一緒ならどこまでもついていくとか、陶酔した表情でわけのわからないことを言う始末。
道中、あの女の指示で、ドゥーアが捕らえられ、ブラインという大男に侯爵家をまんまとのっとられたことを知った。
「あの女……。せっかく協力してやったのに、恩をあだで返して……。絶対に許さないから……!」
ぶつぶつ、はるか遠い国にいった女に呪いの言葉を繰り返す。とはいえ、今の私にできることはない。
数日かけてたどり着いた先で、かつての面影などみあたらない、全身薄汚れたぼろぼろの男と一緒に、朝から晩まで働かされたのであった。
ベッドで甘えながら彼に結婚をせがむ。あの女がここをでていった時は怒っていた彼も、ようやく落ち着いてきた。
(そもそも、あんなブスで汚らしいウォンバットなど、彼の好みではないわ。ああ、身の程をわきまえた女で良かった)
私は、ここをあっさり去っていった女を思い出す。式も初夜も、私のために放置してくれた彼がとても愛しい。
「ラッチ、俺にはお前だけだ。王の命令で来たというのに、ここから出てったあの女の考えが理解できない」
「下手をすれば、両国間の火種になりかねませんのに。誠実で優しいドゥーア様が心を殺して妻に娶ってやったというのに。名ばかりの妻として大人しく暮らすこともしないなんて、酷い話ですわ」
私が「名ばかりの妻」と言った時、彼が少し息をつめたのが少し気になった。今頃は、野蛮なオシェアニィ国の実家で、離婚された女として肩身の狭い思いをしながら暮らしているだろう。だが、彼はこのことを知る必要なんてない。
私たちのために自ら身を引いて、自国で生きていると知れば、責任感の強い彼は、政略結婚を成すべく邪魔なあの女を呼び戻すだろうから。
女としての幸せは望めなかっただろうが、一時的にであっても、この人の妻になったことに感謝するべきだろう。
けれど、私たちの「真実の愛」を知った彼女は去った。そんなことを知らない王様がたは、たいそう憤慨されたそうだけど、こちらにはなんの過失もない。だから、少額の賠償金だけで、この家の取り潰しにならなかったことに胸をなでおろした。
平和そのものになったある日、美しいアジサイの花が咲き乱れる庭でお茶を飲んでいると、屋敷が騒がしくなった。王宮から、使者が来たらしい。しかも、捜査機関だという。
「あなた、これはどういう?」
「ラッチ、これは何かの間違いだろう。安心して、この家で待っていてくれ」
「ええ。例の件も、何の咎もないこちらも賠償金を支払ったことですし、誠実で善良なあなたがこんな目にあうなんておかしいもの。私、しっかりこの家の留守を預かりますわ」
手を取り合い、私たちは別れた。その時の、王宮の使者の苦虫を嚙み潰したような顔が気になったが、すぐに彼は帰ってくる。そう信じて、慣れない家政などを行った。といっても、ほとんど執事長や侍女長が取り仕切っていたけれど。私は、彼らが持ってくる書類に、わけがわからないから目を通すふりをして家紋の印を押すだけ。
毎日数十回もポンポン押さなくてはならないという、とてつもない重労働ではあったけれど、あの人のためだから頑張った。
「え? あの人がなんですって?」
あの人がとらえられてから1週間ほど経過した頃、証拠も証言も集まったことからあの人の罪が確定したと知らされた。
「罪って?」
わけがわからず、古参の執事長や侍女長たちを呼んだが、誰一人として私の元に来ない。新参の使用人を捕まえてたずねると、昨日のうちに古参の彼らは荷物をまとめてどこかに行ったという。
「なんですって?」
家の一大事なのに、どうしたわけだと首をかしげる。しかし、その使用人の次の言葉に、私は目の前が真っ暗になった。めまいがして、吐き気までもよおす。
「そんな……。彼らが、侯爵家の権利や資産を持ち逃げしただなんて……」
なんというだいそれた犯行をと憤慨する。だが、正式に譲渡された書類が机に残されていた。それは、私が彼らに言われるがままポンポン印を押していた書類の束だ。
「なんてこと。私、騙されていたの? どうしましょう。あの人が帰ってきたら、なんと言えばいいのか……」
「旦那様は、二度とこの屋敷にはもどられません。もともと、継承権がないのに、不正にその地位を手に入れて、正当な後継者であるブライン様を虐げ、亡き者にしようとしていたことが明るみになったのです」
「ブライン? それは誰のことなの? この家には、あの人以外に、直系の身内はいないでしょう?」
あの女を始末するように命じた魔法使いに訊ねた。この男は、気まぐれで窮地を救ってやってからというもの、私に絶対服従している便利な男だ。
「それが、ドゥーア様こそ傍系の血筋で、直系の後継者は別にいたそうです。ドゥーア様が、ラッチ様には会わせないようにしていましたが、確かに、この家には大柄で前侯爵に似た男がいました」
なんと、あの女を始末させるために離れに向かわせた時に、それを邪魔した男がその後継者だという。
「な、なら、すぐにその男に会いましょう。私は、この家の正妻になるべく引き取られたのだから、侯爵夫人としての責務を全うしなければいけないの。心苦しいけれど、まだ正式にはドゥーアの妻じゃないし、その男の妻になってあげてもいいわ」
残念だけど、ドゥーアは一生犯罪者として過ごさねばならない。判決によると、未開の地でがれきの撤去作業などに携わらされるらしい。そんなところには、とてもじゃないけどついていけない。
それに、正当な後継者がいるのなら、その男の妻になるのが道理だろう。私は道に外れたことは嫌いだから、心を殺してでも、この家にとどまらなければ。
「その人と、まずは結婚して、それから、資産や権利を横領した執事長たちをとらえなきゃね。大変だけど、心無い人たちのせいで、早急に夫婦の初仕事をしなければ」
正当な後継者は、もうすぐここにやってくるという。そわそわして待っていると、ドゥーアに似ても似つかない、野生の熊のような男がやってきた。
「はじめまして、ブライン様。私は……」
頭を下げて挨拶をしたというのに、彼は私を無視して去って行った。慌てて後を追う。
「あの、だんな様?」
もうすぐ夫になる人だ。なるべく失礼にならないように、そして気に入ってもらえるようにしなを作り丸太のような腕にそっと手を添えた。
「離せ。お前は、ドゥーアの妻だろう? 夫婦はともに労役にいかねばならないだろう? 準備はしているから、今すぐ夫のところに行け」
「私は彼の妻ではありませんわ。私は、あなたの妻として……」
「戯言を。すぐに、この女を連れて行ってください」
彼は、私の身柄を、彼と一緒に来ていたオシェアニィ国人特有の茶髪の男に引き渡した。そして、魔法使いと一緒にみずぼらしい馬車に乗せられた。
「なんで、私が、平民以下の労役なんかにいかなきゃいけないの? 私は、悪いことなんてこれっぽっちもしていないじゃない。私は、侯爵夫人なのよ?」
いくら叫んでも、お願いをしても、私を助けてくれる手はなかった。魔法使いは、私をなだめるだけで、ここから逃がそうともしない。それどころか、私と一緒ならどこまでもついていくとか、陶酔した表情でわけのわからないことを言う始末。
道中、あの女の指示で、ドゥーアが捕らえられ、ブラインという大男に侯爵家をまんまとのっとられたことを知った。
「あの女……。せっかく協力してやったのに、恩をあだで返して……。絶対に許さないから……!」
ぶつぶつ、はるか遠い国にいった女に呪いの言葉を繰り返す。とはいえ、今の私にできることはない。
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