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いやん、そんな所までご覧にならないでくださいまし
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わたくしは、上半身を隠しもせず、目を覆いながらもその場を去ろうとしないナイトハルト様を見上げた。完全に意識がはっきりすると、ようやくほぼ全裸の状態でベッドに横たわっている事に気が付く。なんと、上半身全てと、申し訳ないくらいに下生えをかろうじて隠すくらいのヒモパン姿だ。いや、パンツ以外では、太ももまでの半透明のストッキングだけ身にまとっている。
「きゃぁっ……!」
「見てないっ! み、見ていないから、貴女の白い肌も、美しいふわりとした胸元も、先が桃色で愛らしいなど……。下着から、少しはみ出る、貴女と同じ髪の色の繁みも……。だから……!」
──逆にいやらしいわっ! おっさんたちが見るAVシチュか! って、ちょっとまって、ナイトハルト様? 見てないと言いつつ、一瞬で目を閉じてあっち向いたはずのに、そんな所をバッチリ目撃しちゃったの? しかもちょっとはみ出てるとか、何たること。100年の恋もさめちゃうじゃない。いやん、恥ずかしい……! 見ないでくださいまし!
わたくしは、とっさにベッドの上にあったシーツを引き寄せて胸元まで体を隠した。一体何がどうなって、こうなったのだろう。
──あら、このシーツ、上質のシルクかしら? すんごい滑らかでいい肌触りだこと。
少々、いや大分混乱しているのだろう。全くもって関係のない非生産的な事が頭に浮かんでしまう。でも、わたくし以上に狼狽えて、後ろを向きつつ、その耳が真っ赤に染まったまま、出て行く事なく突っ立っているナイトハルト様を見て頭が冷えて来た。
「あの……、ナイトハルト様がここまで連れて来てくださったのでしょうか?」
恐る恐る、別の使用人が抱いて来たのではなく、憧れの彼にお姫様抱っこされていたらいいなと思い訊ねる。すると、こくりと首が縦に動いた。
「俺などに、触れられるのは嫌だろうとは思いましたが、意識をなくされたので。すまない、許可もなく抱きあげてしまいました」
──俵かつぎはないだろう。きっと意識がなくなったわたくしを、ナイトハルト様の逞しい腕で抱えられて、分厚い胸の中運ばれたのだわ……。嬉しい! ちょっと、もう一度してくれないかしら?
「いえ、わたくしを運んでくださりありがとうございます。あなたがそうしてくれた事は、その……、嬉しかったですわ」
「え? イザベル嬢?」
思いがけない言葉だったのだろう。それもそのはず、ナイトハルト様に触れられたなど、通常の令嬢が知れば、気を失うか、悪しざまに罵倒するだろう。
びっくりしたのか、ナイトハルト様がわたくしのほうを振り返った。目が大きく見開いて、まじまじとわたくしの顔を見てくださった。
──あら? 顔を見つつ、チラチラと下を見ているわね? シーツで恥ずかしいはみだした場所はばっちり隠れているから大丈夫なはず。あ、胸の先のふくらみは腕で隠さないとっ!
慌てて、シーツを掴む腕で、胸の尖りを隠した。だけど、そうすると谷間が強調されたようで、そこの一点をナイトハルト様の視線が痛いほど貫いて来てしまう。
──うーん、見ないでとも言えないし……。恩人だし。いえ、ちょっと見て興奮しちゃって野性味あふれる筋肉を余すことなく強引に襲って欲しいなとか思ってないわよ? 本当よ? ええ。ちょっとしか……。だって、処女だし。やっぱ、怖いというか、初めてはもうちょっとなんというか……。夢を見たい気もするじゃない?
わたくしは、振り返ったナイトハルト様の顔を見つつ、視界のほんの端に、バッチリ写っている猛々しくテントを張っているソコを見て、ドキドキしていた。勿論、表面上は平静を保っているように見せながら。
「ナイトハルト様、改めてお礼を申し上げますわ。ありがとうございました」
にこりと微笑むと、ナイトハルト様の目元が赤く染まっている。わたくしたちは、お互いしかいないこの部屋で、初めてしっかりと視線を絡み合わせたのであった。
「きゃぁっ……!」
「見てないっ! み、見ていないから、貴女の白い肌も、美しいふわりとした胸元も、先が桃色で愛らしいなど……。下着から、少しはみ出る、貴女と同じ髪の色の繁みも……。だから……!」
──逆にいやらしいわっ! おっさんたちが見るAVシチュか! って、ちょっとまって、ナイトハルト様? 見てないと言いつつ、一瞬で目を閉じてあっち向いたはずのに、そんな所をバッチリ目撃しちゃったの? しかもちょっとはみ出てるとか、何たること。100年の恋もさめちゃうじゃない。いやん、恥ずかしい……! 見ないでくださいまし!
わたくしは、とっさにベッドの上にあったシーツを引き寄せて胸元まで体を隠した。一体何がどうなって、こうなったのだろう。
──あら、このシーツ、上質のシルクかしら? すんごい滑らかでいい肌触りだこと。
少々、いや大分混乱しているのだろう。全くもって関係のない非生産的な事が頭に浮かんでしまう。でも、わたくし以上に狼狽えて、後ろを向きつつ、その耳が真っ赤に染まったまま、出て行く事なく突っ立っているナイトハルト様を見て頭が冷えて来た。
「あの……、ナイトハルト様がここまで連れて来てくださったのでしょうか?」
恐る恐る、別の使用人が抱いて来たのではなく、憧れの彼にお姫様抱っこされていたらいいなと思い訊ねる。すると、こくりと首が縦に動いた。
「俺などに、触れられるのは嫌だろうとは思いましたが、意識をなくされたので。すまない、許可もなく抱きあげてしまいました」
──俵かつぎはないだろう。きっと意識がなくなったわたくしを、ナイトハルト様の逞しい腕で抱えられて、分厚い胸の中運ばれたのだわ……。嬉しい! ちょっと、もう一度してくれないかしら?
「いえ、わたくしを運んでくださりありがとうございます。あなたがそうしてくれた事は、その……、嬉しかったですわ」
「え? イザベル嬢?」
思いがけない言葉だったのだろう。それもそのはず、ナイトハルト様に触れられたなど、通常の令嬢が知れば、気を失うか、悪しざまに罵倒するだろう。
びっくりしたのか、ナイトハルト様がわたくしのほうを振り返った。目が大きく見開いて、まじまじとわたくしの顔を見てくださった。
──あら? 顔を見つつ、チラチラと下を見ているわね? シーツで恥ずかしいはみだした場所はばっちり隠れているから大丈夫なはず。あ、胸の先のふくらみは腕で隠さないとっ!
慌てて、シーツを掴む腕で、胸の尖りを隠した。だけど、そうすると谷間が強調されたようで、そこの一点をナイトハルト様の視線が痛いほど貫いて来てしまう。
──うーん、見ないでとも言えないし……。恩人だし。いえ、ちょっと見て興奮しちゃって野性味あふれる筋肉を余すことなく強引に襲って欲しいなとか思ってないわよ? 本当よ? ええ。ちょっとしか……。だって、処女だし。やっぱ、怖いというか、初めてはもうちょっとなんというか……。夢を見たい気もするじゃない?
わたくしは、振り返ったナイトハルト様の顔を見つつ、視界のほんの端に、バッチリ写っている猛々しくテントを張っているソコを見て、ドキドキしていた。勿論、表面上は平静を保っているように見せながら。
「ナイトハルト様、改めてお礼を申し上げますわ。ありがとうございました」
にこりと微笑むと、ナイトハルト様の目元が赤く染まっている。わたくしたちは、お互いしかいないこの部屋で、初めてしっかりと視線を絡み合わせたのであった。
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