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Desire ※※
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大勢の人に祝福されたわたくしたちは、そのまま家へ帰って来た。参列した人たちは、わたくしたちの準備したパーティで楽しんでくださっているだろう。
主賓としてパーティにいないといけないとかは、この世界にはない。わたくしは、トールに抱えられるまま一直線に寝室のベッドに到着するとぽすんと優しく落とされた。
「トール……」
「ベル……。俺の、俺だけの妻……。この日をどれほど待ちわびたかっ!」
「ええ。わたくしは、とっくにあなただけのモノですわ」
「ああ、俺もだ。俺も貴女だけだ。心も、体も、魂すらも」
「ふふふ、嬉しい。浮気したら許しませんからね?」
「するわけがない……!」
トールが、わたくしに野獣のように襲い掛かって来る。シーツの波が大きく揺れて、ドレスの裾が広がった。
「トール、このドレスは前から開きますの」
そう、初めて彼に向かれた時、ころころ転がされてしまったし、彼が四苦八苦していたのを覚えていた。懐かしい光景を思い浮かべて、そっと胸の間のデコルテに上手く隠された釦に彼の指を誘う。
実は、これはわたくしが考案した新しいドレスなのだ。殿方にとっても、わたくしたち女性にとっても、背中にボタンがあるというのは着脱しづらい。前世の朧気な記憶を頼りに、上手く模様に隠して前から脱げるようにしたのだ。
ごくりと、彼の咽が鳴る。無骨で大きな指が、小さなボタンをゆっくり外していった。
途中までボタンが外されると、少々押さえつけていたために、胸がぽろんとまろび出る。わたくしは、ドレスの下には、ヒモパンとストッキングしか着用していなかった。
「ベル……、下着は、つけていないのか?」
「このドレスは、こういう仕様ですのよ? あ、でも下は着用しておりますわ」
実はそうではない。きちんとドレスの下に着るためのコルセットなどはあった。けれど、コルセットは苦しいし、わたくしも早く彼が欲しくて、襲ってもらいたくて仕方がないのでつけずにおいた。下は、スースーして心もとなかったのと、靴を履くために太もも丈のストッキングだけは譲れなかった。
「そ、そうか……。全部、外すぞ?」
「ええ……」
流石にちょっと恥ずかしくなって目を閉じて震える。わたくしと、めくるめく愛の日々を過ごすうちに、トールはドレスの脱がせ方をあっという間にマスターした。今では、とてもスムーズにわたくしを、まるでバナナの皮のように剥ける。
「……、ベル?」
「なあに? トール」
「こ、これは……」
トールが、わたくしのヒモパンを見て目と口を「O」の形をさせて固まった。
「どうしたの?」
トールの目が、わたくしのヒモパンのクロッチの部分にくぎ付けだ。それもそのはず、この世で初めてのヒモパンだから。一思いに剝いて欲しくなるほど恥ずかしい。いや、こういうトールが見られるか期待もしていたけれども、けれども……。これほど恥ずかしくなるとは思っていなかった。
「……っ! ベル、これは、その……」
「そういう仕様ですわ。女性は、特別な日には愛する人のためにこのような下着を着用いたしますの」
「そうなのか? しかし……」
「そういう仕様ですわ。喜んでいただけるよう、わたくしが旦那様のためだけに選びましたの」
「だ、旦那さま……」
「そういう仕様ですわ。ねえ、だ・ん・な・さ・ま、お嫌でございますか……?」
トールが話しかけて来るが、応えるのも恥ずかしい。わたくしは、何驚いてるの? こんなの普通よと言わんばかりに繰り返して仕様だと口にする。
「仕様……。そ、そうか。夫となった男のために……。そうだな、俺は、ベルの夫なのだ。それにしても、世の中には、俺の知らない物で溢れているのだな……。たまらん……」
ブツブツといいながら、震える指先を、クロッチの部分に近づけてくる。後半部分は小さすぎてわたくしに聞こえなかった。
「ベル、これは脱がさないほうがいいのか? どうすればよい?」
「ふふふ、旦那様のお好きなように、でいいのですよ? どうなさいます?」
少々悩みながら、トールがクロッチの部分に指をひっかけてぐいっと左右に引っ張った。途端に、わたくしのソコに外気が触れて心もとなくなる。今は、なんだかんだで夕方であり、事前にわたくしがしっかりとカーテンをしているため薄暗い。
ごくりと、トールのぶっとい首にある咽仏が上下に動いた。
「ベル……、ああ、なんと淫らで美しいんだ。何度見ても、ずっと見つめていたくなる。そ、それに、今日は、うっすらと透ける白のレースで周囲が飾られていて神々しくも感じるほど……!」
「あん、あまり見ないでくださいまし……、ねえ、旦那様、はやくぅ」
──ああああ、そんな所の実況と解説はやめてくださいましっ!
わたくしは、穴があくほど──いや、もともとあいているんだけれども──見つめられ続けるため早くどうにかしてほしくなる。パニックになり、腰を少しあげてフリフリと彼を誘ってしまった。
「俺の妻は、美しくて最高だ……!」
トールが感動したみたいに全身を震わせたかと思うと、そこにむしゃぶりついて来た。普段よりも激しい攻めに、あっという間に高みにのぼる。
「あ、や、あああ……!」
「じゅ、じゅ、ベル、ちゅっ……」
わたくしの名を呼びながら性急に舐るため熱い吐息までかかりたまらない。あっという間に蕩けたわたくしの穴に指が入り込んでいつもよりも強引にぐりんぐりんとまさぐられた。
──いくらなんでも、ちょっとイキやすすぎない? あ、ダメぇ……!
わたくしは、あっという間に深く達してしまう。それでもトールが手と口を動かすものだから、気が狂いそうになり手足をばたつかせてなんとか逃れようとした。けれども、腰をがしっととらえられているため翻弄される。
ちゅううううううう
「や、やあああ!」
トールに、わたくしの足が持ち上がった瞬間、思いっきり粒を吸われてしまった。
──もう、わたくしの反応を知らない所はないのじゃないのかしら? あ、トールが覆いかぶさって来たわ。いよいよなのね……。
「ベル……」
「トール……」
優しいキスの合間に、胸を可愛がってくださる。上り詰めた体にはやんわりとしたその手だけで体がビクビク痙攣した。
「いくぞ……」
「ええ……」
わたくしのぬかるんだそこに、数えきれないくらい何度もすりより、悪戯っ子のように少し入り込んできたトールの熱い欲望がぴたりとつけられた。
「ああ、ベル……」
ぽたりと、何かがわたくしの顔に当たる。わたくしは、痛みや未知の経験が怖くて、でも、ドキドキして、切なくて、彼がわたくしを貫くのを目を閉じて待っていた。すでに、トールは、一番直系の大きなエラの部分を入れており、ひょっとしてやはり彼のが大きすぎて痛いのかと心配になる。
そっと、目を開けると、ぼんやりとした暗い空間のわたくしの上で、涙を流している彼がいた。
「トール……」
それが、とても辛そうで、悲しそうで……でも、幸せそうで……。小さな子供がひとりぼっちで泣いているかのように見えて胸が苦しくなる。
手で彼の大きな頬を覆い、ありったけの気持ちを乗せて愛を伝えた。
「トール、わたくしのたった一人のあなた。あなたに会うためだけにわたくしは生まれて来た。あなたと出会ってから、そう感じたの……。わたくし、あなたと出会えて本当に良かった。愛しています」
「……! ベル……、ベル……!」
ぐっと、腰が押し付けられる。メリメリと、これまで指では届かなかった部分の中を、まるで裂くように彼が入って来たけれど、トールの腰が止まる。彼は、涙を流しながら、わたくしの顔を心配そうに見て来たのだ。きっと、痛みがこれから襲うのだろう。
「……っ!」
あまりの圧迫感に、息がつまり、胸をのけぞらせてしまう。でも、わたくしは目を閉じなかった。彼の視線をしっかりと受け止めて、そして、眉をしかめながらも、微笑んだ。
「トール、わたくしにあなたをちょうだい」
主賓としてパーティにいないといけないとかは、この世界にはない。わたくしは、トールに抱えられるまま一直線に寝室のベッドに到着するとぽすんと優しく落とされた。
「トール……」
「ベル……。俺の、俺だけの妻……。この日をどれほど待ちわびたかっ!」
「ええ。わたくしは、とっくにあなただけのモノですわ」
「ああ、俺もだ。俺も貴女だけだ。心も、体も、魂すらも」
「ふふふ、嬉しい。浮気したら許しませんからね?」
「するわけがない……!」
トールが、わたくしに野獣のように襲い掛かって来る。シーツの波が大きく揺れて、ドレスの裾が広がった。
「トール、このドレスは前から開きますの」
そう、初めて彼に向かれた時、ころころ転がされてしまったし、彼が四苦八苦していたのを覚えていた。懐かしい光景を思い浮かべて、そっと胸の間のデコルテに上手く隠された釦に彼の指を誘う。
実は、これはわたくしが考案した新しいドレスなのだ。殿方にとっても、わたくしたち女性にとっても、背中にボタンがあるというのは着脱しづらい。前世の朧気な記憶を頼りに、上手く模様に隠して前から脱げるようにしたのだ。
ごくりと、彼の咽が鳴る。無骨で大きな指が、小さなボタンをゆっくり外していった。
途中までボタンが外されると、少々押さえつけていたために、胸がぽろんとまろび出る。わたくしは、ドレスの下には、ヒモパンとストッキングしか着用していなかった。
「ベル……、下着は、つけていないのか?」
「このドレスは、こういう仕様ですのよ? あ、でも下は着用しておりますわ」
実はそうではない。きちんとドレスの下に着るためのコルセットなどはあった。けれど、コルセットは苦しいし、わたくしも早く彼が欲しくて、襲ってもらいたくて仕方がないのでつけずにおいた。下は、スースーして心もとなかったのと、靴を履くために太もも丈のストッキングだけは譲れなかった。
「そ、そうか……。全部、外すぞ?」
「ええ……」
流石にちょっと恥ずかしくなって目を閉じて震える。わたくしと、めくるめく愛の日々を過ごすうちに、トールはドレスの脱がせ方をあっという間にマスターした。今では、とてもスムーズにわたくしを、まるでバナナの皮のように剥ける。
「……、ベル?」
「なあに? トール」
「こ、これは……」
トールが、わたくしのヒモパンを見て目と口を「O」の形をさせて固まった。
「どうしたの?」
トールの目が、わたくしのヒモパンのクロッチの部分にくぎ付けだ。それもそのはず、この世で初めてのヒモパンだから。一思いに剝いて欲しくなるほど恥ずかしい。いや、こういうトールが見られるか期待もしていたけれども、けれども……。これほど恥ずかしくなるとは思っていなかった。
「……っ! ベル、これは、その……」
「そういう仕様ですわ。女性は、特別な日には愛する人のためにこのような下着を着用いたしますの」
「そうなのか? しかし……」
「そういう仕様ですわ。喜んでいただけるよう、わたくしが旦那様のためだけに選びましたの」
「だ、旦那さま……」
「そういう仕様ですわ。ねえ、だ・ん・な・さ・ま、お嫌でございますか……?」
トールが話しかけて来るが、応えるのも恥ずかしい。わたくしは、何驚いてるの? こんなの普通よと言わんばかりに繰り返して仕様だと口にする。
「仕様……。そ、そうか。夫となった男のために……。そうだな、俺は、ベルの夫なのだ。それにしても、世の中には、俺の知らない物で溢れているのだな……。たまらん……」
ブツブツといいながら、震える指先を、クロッチの部分に近づけてくる。後半部分は小さすぎてわたくしに聞こえなかった。
「ベル、これは脱がさないほうがいいのか? どうすればよい?」
「ふふふ、旦那様のお好きなように、でいいのですよ? どうなさいます?」
少々悩みながら、トールがクロッチの部分に指をひっかけてぐいっと左右に引っ張った。途端に、わたくしのソコに外気が触れて心もとなくなる。今は、なんだかんだで夕方であり、事前にわたくしがしっかりとカーテンをしているため薄暗い。
ごくりと、トールのぶっとい首にある咽仏が上下に動いた。
「ベル……、ああ、なんと淫らで美しいんだ。何度見ても、ずっと見つめていたくなる。そ、それに、今日は、うっすらと透ける白のレースで周囲が飾られていて神々しくも感じるほど……!」
「あん、あまり見ないでくださいまし……、ねえ、旦那様、はやくぅ」
──ああああ、そんな所の実況と解説はやめてくださいましっ!
わたくしは、穴があくほど──いや、もともとあいているんだけれども──見つめられ続けるため早くどうにかしてほしくなる。パニックになり、腰を少しあげてフリフリと彼を誘ってしまった。
「俺の妻は、美しくて最高だ……!」
トールが感動したみたいに全身を震わせたかと思うと、そこにむしゃぶりついて来た。普段よりも激しい攻めに、あっという間に高みにのぼる。
「あ、や、あああ……!」
「じゅ、じゅ、ベル、ちゅっ……」
わたくしの名を呼びながら性急に舐るため熱い吐息までかかりたまらない。あっという間に蕩けたわたくしの穴に指が入り込んでいつもよりも強引にぐりんぐりんとまさぐられた。
──いくらなんでも、ちょっとイキやすすぎない? あ、ダメぇ……!
わたくしは、あっという間に深く達してしまう。それでもトールが手と口を動かすものだから、気が狂いそうになり手足をばたつかせてなんとか逃れようとした。けれども、腰をがしっととらえられているため翻弄される。
ちゅううううううう
「や、やあああ!」
トールに、わたくしの足が持ち上がった瞬間、思いっきり粒を吸われてしまった。
──もう、わたくしの反応を知らない所はないのじゃないのかしら? あ、トールが覆いかぶさって来たわ。いよいよなのね……。
「ベル……」
「トール……」
優しいキスの合間に、胸を可愛がってくださる。上り詰めた体にはやんわりとしたその手だけで体がビクビク痙攣した。
「いくぞ……」
「ええ……」
わたくしのぬかるんだそこに、数えきれないくらい何度もすりより、悪戯っ子のように少し入り込んできたトールの熱い欲望がぴたりとつけられた。
「ああ、ベル……」
ぽたりと、何かがわたくしの顔に当たる。わたくしは、痛みや未知の経験が怖くて、でも、ドキドキして、切なくて、彼がわたくしを貫くのを目を閉じて待っていた。すでに、トールは、一番直系の大きなエラの部分を入れており、ひょっとしてやはり彼のが大きすぎて痛いのかと心配になる。
そっと、目を開けると、ぼんやりとした暗い空間のわたくしの上で、涙を流している彼がいた。
「トール……」
それが、とても辛そうで、悲しそうで……でも、幸せそうで……。小さな子供がひとりぼっちで泣いているかのように見えて胸が苦しくなる。
手で彼の大きな頬を覆い、ありったけの気持ちを乗せて愛を伝えた。
「トール、わたくしのたった一人のあなた。あなたに会うためだけにわたくしは生まれて来た。あなたと出会ってから、そう感じたの……。わたくし、あなたと出会えて本当に良かった。愛しています」
「……! ベル……、ベル……!」
ぐっと、腰が押し付けられる。メリメリと、これまで指では届かなかった部分の中を、まるで裂くように彼が入って来たけれど、トールの腰が止まる。彼は、涙を流しながら、わたくしの顔を心配そうに見て来たのだ。きっと、痛みがこれから襲うのだろう。
「……っ!」
あまりの圧迫感に、息がつまり、胸をのけぞらせてしまう。でも、わたくしは目を閉じなかった。彼の視線をしっかりと受け止めて、そして、眉をしかめながらも、微笑んだ。
「トール、わたくしにあなたをちょうだい」
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