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第一章
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二日間のオリエンテーションが終わり、日曜日が開けた月曜日、実力テストがあった。
「まずい、まずいよ~。」
頭を抱えている藤井さんに僕は苦笑する。
「たいていの高校は入学後にテストがあるからね。」
「知らなかったよ~。」
「ははは。」
僕は苦笑しながら林くんを見る。
彼は藤井さんよりも落ち込んでいるのか机にうつ伏している。
「林くん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないわ。」
「えっと、そんなに落ち込まなくても大丈夫じゃないかな?テスト宿題から結構出てたしね。」
「……宿題の内容分かんなかった。」
「適当に書いたわ。」
「……。」
二人の言葉に僕は遠い目をする。
「……大丈夫だよね…多分。」
「うん、そうだね、多分今回の実力テストは成績にそこまで反映しないと思うし、中間で挽回したら大丈夫だよ。」
「…普通…今から中間の話はしないよね。」
「あはは…。」
げんなりしている二人に僕は乾いた笑いを浮かべる。
「明日は実技というか体力テストだし、切り替えようよ。」
「そうだよね、うん、あたし頑張るっ!」
「わたしはほどほどに頑張るわ。」
「僕もどうにかして頑張らないとね。」
「そうだ、今日さ、早く終わるじゃん、何か買い食いしない?」
「買い食い?」
「貴女ね、そうしょっちゅう食べていたら太るわよ。」
「一平アウトっ!」
「何がよ。」
「乙女に体重の話しとかは禁句っ!」
「あら、わたしだって乙女よ?」
「何処がよっ!」
「あら、この気品に満ちたわたしが乙女じゃないっていうの?」
僕はこれをジョークとして受け止め突っ込めばいいのか、本気だと思って流すのがいいのか判断しかねた。
「なー、一平。」
「何よ?」
「空野くん、、困っているよ。」
「あら、ごめんなさいね。」
「ううん、こっちこそごめんね、僕空気読めてなかったよね?」
「そんな事ないよ。」
「そんな事はないわ。」
仲がいい二人は同時に同じ言葉を僕に伝えてくれる。
「そもそも、一平がそんなジョークを言うからじゃん。」
「あら、わたしは心は乙女よ?」
「……マジで言っているわけ?」
林くんの言葉に完全に引き気味の藤井さん、僕はどう反応していいのかと頬を引きつらせる。
「さあね?」
林くんは僕たちの反応を見てクスクスと笑っている。
「……疲れたし、行こう。」
「そうね。」
「うん…。」
こうして僕は人生初の学校終わりで友達と買い食いをする事になった。
因みに食べたのはクレープで、僕が頼んだのはストロベリーデラックスという苺と生クリームがたっぷり入ったクレープ。
林君は抹茶。
藤井さんはチョコバナナだった。
「うー、美味しい。」
「そうね。」
「そうだね。」
「それにしても……。」
マジマジと藤井さんは僕の手に持ったクレープを見る。
「どうかしたのかな?」
「うーん、ちょっと意外だったな。」
「何がかな?」
「確かにそうね。」
「だから何の話かな?」
何故か通じ合っている幼馴染コンビに僕は戸惑う。
「空野くんって甘いの平気なんだね。」
「平気だとしても、こうも生クリームたっぷりはかなり意外だわ。」
「そうかな?」
「そうよね、甘くてもわたしみたいに抹茶とかそういうさっぱり系だと思ったわ。」
「うんうん。」
「うーん、普通なんだけどな。」
僕は自分の好みを指摘されそれ以上言うことができない。
「まあ、人の好みはそれぞれよね。」
「うん、そう言えば、林くんと藤井さんの好きな食べ物って?」
「わたしはお刺身かしら。」
「あたしは辛い食べ物っ!」
「か、辛い物?」
「うん、うどんとかにも七味ドバドバ入れるし。」
「……。」
「あまり彼女の食事光景を見ない方がいいわよ、食欲失せるわ。」
「……。」
「あっ、もちろん普通に甘い物とかも大好きだよ。」
「そうね、決まった食べ物だけを激辛にするものね、貴女は。」
「うん。やっぱ、美味しい食べ方で食べたいし。」
「美味しい……。」
「人それぞれよ。」
「そうだね……。」
僕はもう何もつっこまない、と思いながらクレープを齧った。
「まずい、まずいよ~。」
頭を抱えている藤井さんに僕は苦笑する。
「たいていの高校は入学後にテストがあるからね。」
「知らなかったよ~。」
「ははは。」
僕は苦笑しながら林くんを見る。
彼は藤井さんよりも落ち込んでいるのか机にうつ伏している。
「林くん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないわ。」
「えっと、そんなに落ち込まなくても大丈夫じゃないかな?テスト宿題から結構出てたしね。」
「……宿題の内容分かんなかった。」
「適当に書いたわ。」
「……。」
二人の言葉に僕は遠い目をする。
「……大丈夫だよね…多分。」
「うん、そうだね、多分今回の実力テストは成績にそこまで反映しないと思うし、中間で挽回したら大丈夫だよ。」
「…普通…今から中間の話はしないよね。」
「あはは…。」
げんなりしている二人に僕は乾いた笑いを浮かべる。
「明日は実技というか体力テストだし、切り替えようよ。」
「そうだよね、うん、あたし頑張るっ!」
「わたしはほどほどに頑張るわ。」
「僕もどうにかして頑張らないとね。」
「そうだ、今日さ、早く終わるじゃん、何か買い食いしない?」
「買い食い?」
「貴女ね、そうしょっちゅう食べていたら太るわよ。」
「一平アウトっ!」
「何がよ。」
「乙女に体重の話しとかは禁句っ!」
「あら、わたしだって乙女よ?」
「何処がよっ!」
「あら、この気品に満ちたわたしが乙女じゃないっていうの?」
僕はこれをジョークとして受け止め突っ込めばいいのか、本気だと思って流すのがいいのか判断しかねた。
「なー、一平。」
「何よ?」
「空野くん、、困っているよ。」
「あら、ごめんなさいね。」
「ううん、こっちこそごめんね、僕空気読めてなかったよね?」
「そんな事ないよ。」
「そんな事はないわ。」
仲がいい二人は同時に同じ言葉を僕に伝えてくれる。
「そもそも、一平がそんなジョークを言うからじゃん。」
「あら、わたしは心は乙女よ?」
「……マジで言っているわけ?」
林くんの言葉に完全に引き気味の藤井さん、僕はどう反応していいのかと頬を引きつらせる。
「さあね?」
林くんは僕たちの反応を見てクスクスと笑っている。
「……疲れたし、行こう。」
「そうね。」
「うん…。」
こうして僕は人生初の学校終わりで友達と買い食いをする事になった。
因みに食べたのはクレープで、僕が頼んだのはストロベリーデラックスという苺と生クリームがたっぷり入ったクレープ。
林君は抹茶。
藤井さんはチョコバナナだった。
「うー、美味しい。」
「そうね。」
「そうだね。」
「それにしても……。」
マジマジと藤井さんは僕の手に持ったクレープを見る。
「どうかしたのかな?」
「うーん、ちょっと意外だったな。」
「何がかな?」
「確かにそうね。」
「だから何の話かな?」
何故か通じ合っている幼馴染コンビに僕は戸惑う。
「空野くんって甘いの平気なんだね。」
「平気だとしても、こうも生クリームたっぷりはかなり意外だわ。」
「そうかな?」
「そうよね、甘くてもわたしみたいに抹茶とかそういうさっぱり系だと思ったわ。」
「うんうん。」
「うーん、普通なんだけどな。」
僕は自分の好みを指摘されそれ以上言うことができない。
「まあ、人の好みはそれぞれよね。」
「うん、そう言えば、林くんと藤井さんの好きな食べ物って?」
「わたしはお刺身かしら。」
「あたしは辛い食べ物っ!」
「か、辛い物?」
「うん、うどんとかにも七味ドバドバ入れるし。」
「……。」
「あまり彼女の食事光景を見ない方がいいわよ、食欲失せるわ。」
「……。」
「あっ、もちろん普通に甘い物とかも大好きだよ。」
「そうね、決まった食べ物だけを激辛にするものね、貴女は。」
「うん。やっぱ、美味しい食べ方で食べたいし。」
「美味しい……。」
「人それぞれよ。」
「そうだね……。」
僕はもう何もつっこまない、と思いながらクレープを齧った。
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