【完結】パンでパンでポン!!〜付喪神と作る美味しいパンたち〜

櫛田こころ

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第32話 作りたて

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 ガブっと、かんで口に入れて!

 ちょっとだけあついけど……あったかいから、もぐもぐ口に入っていくわ!!

 ほくほく……とろん。

 ポテトサラダのような、ツナマヨ味のじゃがいも。

 そこに、甘いとーもろこし。

 外側がサックサクで……ソースたっぷり。

 パンと一緒だと、ふんわりしてて……おいしいのがどんどんすっごくて!!

 駿しゅんとすぐに食べれたわ!!


「「おいしー!!」」

「出来立て味わえるのは……作り手の特権だなあ?」

『そうじゃろう?』


 おじいちゃんや美濃みのさんも、おいしいって顔に出てたわ。

 これ……おかあさんたちにも食べてもらいたいなあ。昨日のあんドーナツもおいしいって言ってもらえたし!!

 コロッケは夕ごはんと同じだけど、おこめじゃないんだもん!!


「あとは仕上げだなあ?」


 はさむだけかな? と思ってたら……美濃さんに聞いて、おじいちゃんは冷蔵庫からキャベツを出したわ。


「なーに?」

桜乃さくの。千切りのキャベツ入ってただろ? 店のだと」

「……キャベツ?」


 あ、ほそーいお野菜が入っていたわ!!

 うん、と首を縦に振ると……おじいちゃんはおっきな包丁で、キャベツを半分に切って。


「ちょっと離れてろ」


 って言って、半分に持ったキャベツに包丁を当てて。


 トントン……トトト!!



 すっごく早く……キャベツを細く切っていったわ!!

 駿と一緒にぱちぱちしちゃう!!


「んじゃ、桜乃らにもやってもらうか?」

「「え!?」」

『桜乃らには、こっちじゃ』


 絶対無理って、駿と首を横に振ったら……美濃さんが、道具を持ってきたわ。包丁じゃなくて……皮むきのピーラー?

 ちょっと大きいけど。


「これなーに?」

「……僕も知らない」

『ほほ。野菜の皮むきはしたことはあるかえ?』

「うん!」

「はい」

『それと同じ方法で……作れるのじゃよ。千切りキャベツと同じようなものが』

「「へー!!」」


 やってみようと言うことになり、おじいちゃんはまた半分に切ってくれた……キャベツのおっきいのにピーラーを当てれば。

 シューって、細いキャベツが出来たわ!!


「すごーい!!」

「出来た!!」

『怪我をせぬよう気をつけてな?』

「「はーい!」」


 しゃー、シューって。

 固いとこ以外に当てていけば、ふわふわの千切りキャベツがたくさん出来て。

 美濃さんとおじいちゃんの言うことを聞いて、駿とコロッケサンドを仕上げたわ!


「「出来た!!」」


 で、もう一回……キャベツが入ってるコロッケサンドを食べたんだけど。

 コロッケだけより、パンと一緒だけよりも。

 すっごくすっごく……美味しかったわ!!

 ポイントも200ももらえたわ!!
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