ポイ活で、異世界ファームを育成しよう!

櫛田こころ

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第67話 ほかのポイ活任務

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「電子書籍、ミニゲーム……これに載せている『広告』って作るのにも費用がいるんだっけ?」


 カフェでランチを済ませた藍葉は、テーブル席なので携帯端末のタブレットをケースから出して作業することにした。店員にも店長へ、あとでケーキセットを頼むから仕事をしていいかと聞いたら、大丈夫だと言ってもらっている。

 どのケーキにするかはあとで悩むとして、今は仕事に向き合う。

 ただのユーザーとしてなら『面倒』『スキップ嫌』とかわずらわしく思う『広告』を見直すことにしたのだ。広告代理店の仕事などしたことはないが、ポイ活以外の『リワードプログラム』は少し前からほかのサイトなどで利用されていた。

 なかば、ポイ活はそれに近い案件かもしれないと、藍葉くらいのユーザーであれば勝手に思うだろう。今回はその観点を活かして見直していくのだ。


「えーっと。PVとか、ユニークユーザー??だっけ。これで、数円が塵積……かな? 昔よりはセンシティブな広告減っているけど」


 藍葉が中学時代にホームページなどの作成技術が簡易版でない時代。更新作業のタイムラグが遅すぎて、通信速度もWi-Fiのモデムが需要化するまで電波状況も最悪などなど。

 このカフェはフリーのWi-Fiがあるので自由に使えるが、自宅だとモデムがなければ使いたい放題には出来ない。成樹らに聞いたが、マンションは契約時にプランを提案されることもあるそうだ。ただし、成樹の使用頻度ではモデムがお釈迦になる可能性があるので自費で購入したのを使っているらしい。

 広告の方は、2010年代くらいはAVやTLなどを思わせる広告が健全枠のホームページにも記載されるので教育委員会的な問題にもされていたが。今は電子書籍の需要が増えた分、成人枠と一般枠で広告の振り分けが出来るようになっている。

 藍葉も一応カフェを使うことを考慮して、一般枠のページを開いている。大人向けなのは、自宅でこっそりのタイプなので外では見ないようにしてりる。その礼儀くらいにはちゃんと自覚しているのだ。


(タップしなくても、表示……回数だったかな? レンタルサイトのバナーの中に、該当作品が多ければ多いほど。あ)


 その中に、好きなコミックの中に登場していた『VRMMOゲーム』の配信予定!とでかでかと描かれた広告が出てきた。タイトルは作中にもあったように、『スカベンジャー・ハント』。ゴミと呼ばれるような宝を媒介に、プレイヤーが武器に変換して戦い合うというファンタジーゲーム。といっても、異世界ではあるがハイファンタジーよりも、現代舞台に近いのでローファンタジーの定義らしい。

 それが、ソーシャルゲームではなく、バーチャル技術で遊べるのは面白そうだ。藍葉も一応機材は持っているが、好みのソフトがないので最近はあまり遊んでいなかった。


「……こういった広告が多い方がいいよね? CMだと15秒とか30秒? あれ意外と長く感じるから、結構お金かかっているんだろうなあ……」


 なのに、レンタルコミックなどのアプリで掲載されるCMは変な作り物っぽいチープなものばかり。そのアプリこそが『偽物』『飽き性になりやすい』『意味ない』などと言われるようなものばかりだ。

 しかし、このゲームのように『時間』『資金』のやりくりの難しさが必要なものほど、研磨された仕上がりになるのだ。だからこそ、安直な指示をするような広告CMが出来るかもしれない。

 自己完結ではあるかもしれないが、藍葉の足りない知識でもなるほどと納得出来た。


「じゃあ……炊き出しと衣服補充は出来たでしょ? あたしが趣味時間に出来る長時間任務……なににしようかな?」


 ポイント還元に必要なチェックインをやり過ぎたせいで、ファームの規模は大規模に広がり過ぎたと言ってもいい。リーナとクルスの敷地を中心に、ほかのファームも『屋敷』サイズの家にバージョンアップしてしまったため……逆に任務を増やして、外の土地開発をうまいこと切り開いていくことが大事だろう。

 なんだか、育成ゲームにしては本格的だけれど。これもまたVRMMOに近い経験をした藍葉だからこそ、親近感が湧いたのだろうか。

 とりあえず、任務はまず初歩的なとこの延長線にして……『炊き出しのメニュー変更』から始めることにした。この間監修した宅配弁当をそのまま作らせて、炊き出しにさせてみるのだ。

 これで、どれだけ『クルス』の手際の良さがわかるか。

 あと、成樹に組み込みを頼んだ『キャラのレベル』が上がるかも非常に楽しみだ。指示の文言をきちんと書き込んでから、藍葉はせっかくなのでコミックを電子で読むためのお供にケーキセットを注文することにした。

 色々悩んだが、季節感もあったのでいちごのカスタードタルトとカフェオレに。
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