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第122話 小休止
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「目疲れそう」
『俺もや。仮眠取るかー?』
「……寝ちゃったら」
『大丈夫やろ。俺らにはコールドスリープないし、場所が場所やから本格的には寝ない……はずや』
「……一応信じる」
『おん』
ガンガンにエアコンを効かせても寒い家の中で作業をして……何時間経過したのか、正直言って感覚がうまく作動していなかった。
スマホの時計を確認すれば、元旦の午後4時。
藍葉が成樹の家に来た移動時間も考えれば、食事以外の小休止もそろそろ取らないと体の方が参ってしまうはず。成樹と美晴の一応の無事も確認出来たし、こちらが出来ることを少しずつ発信していく手筈も整った。
なら、もう一度防寒の対策を取ろうと、ぐるぐる巻き状態から動いて寝る態勢を試みたが。
ベッドはカチコチ。毛布も同じく。電気毛布らしいものは見当たらない。
仕方ないので、少し高そうだがコート類を使ってさらにぐるぐる巻きにしてみた。心なしか、寒さが和らいだ気がした。
「適当にアラームつけるから、クーちゃんも寝たら?」
『そーするわ。だいたいの補正バフもこっちで準備できたしな?』
「加東さんとは、コンタクトを取れないんだっけ?」
『まだやな。スカベンジャーの方で探ってはいるんやけど……どこにいんだか』
話し続けていると、寝るに寝れないので藍葉は先に目を閉じることにした。よほど歩き疲れていたところにPC作業などでの重労働も加味して、精神的に参っていたのだろう。頓服を服薬するほどではないが、とろんとした眠気が来たのでそのまま意識をゆだねた。
しかし、体の方でこむら返りのような痛みを足の方から感じたので、はっ、と起き上がれば。
時刻を確認したら、たったの二時間が過ぎていただけだった。エアコンが少し効いてきたのかで部屋の中が少し暖かく感じたのもあって軽い仮眠が取れていたのだろう。
デスクトップはスリープモードになっていたので、起動してクロードの通話画面を見ればオフィスの光景しか見えない。彼はまだ、仮眠から起き上がっていないのかもしれないのか、かすかだがいびきのようなものは聞こえてきた。
「……大丈夫。ひとりじゃない」
仮眠時に、ひょっとしたらナツ神らとの交信が始まるかとも覚悟していたが。特に今回は介入してくることはなかった。それは、タブレットがブラックアウトしたときの美晴らの登場と同じく。
待機場所ではたったひとりであれ、成樹も美晴もきちんと無事なら大丈夫。信じられないだろうが、『神さま』も関わっているのだから問題がない……はずだ。
タイミングよく来てもらえているだけだが、すべてを覆す力は彼らにはないらしい。『地球』と『並行世界』の軸が同じでも、世界的な災害をどうにかするのはどうしようもないとか。
物語などで綴られる『神』とは違った存在。
万能だと決めつけたのは人間たちであり、そんな人間たちを創ったのも彼らなのかも怪しい。宗教自体が解釈が違うだけで、人間たちが整えた『文化』でしかないと藍葉は勝手に思っている。
それはそうと、画面越しでもクロードを起こせるかわからないのでスマホの通話を使って起こすことにした。電子音がデスクトップ越しでも聞こえるが、小さい画面の向こうにそれらしい影が見当たらない。
「おーい。クーちゃん! 起きて!!」
努めて、明るい口調で叫んでみたがいびきがやや大きくなったくらいか。考えたら、残業込みで寝泊まりしていたのだから、非常に疲れているのかもしれない。しかし、起きなければほかの作業もままならない状況なので、色々叫んでみたところ……『んあ?』と上体を起こして寝起きの顔が見えたのにはほっと出来た。
『すまんすまん。爆睡してたわ』
「それ以上寝て、皆と同じになったら……泣く」
『泣くのは熊谷の前だけにしてーや。同僚の彼女泣かしたら、どやされる』
「そかな?」
とは言え、少しの休憩で体を休めたとは思ったが。一度リフレッシュするのにシャワーか湯舟でも浸かりたい気分になった。クロードに伝えればあったまって来いと言われたので、引きずるように体を動かして風呂場に向かった。
『俺もや。仮眠取るかー?』
「……寝ちゃったら」
『大丈夫やろ。俺らにはコールドスリープないし、場所が場所やから本格的には寝ない……はずや』
「……一応信じる」
『おん』
ガンガンにエアコンを効かせても寒い家の中で作業をして……何時間経過したのか、正直言って感覚がうまく作動していなかった。
スマホの時計を確認すれば、元旦の午後4時。
藍葉が成樹の家に来た移動時間も考えれば、食事以外の小休止もそろそろ取らないと体の方が参ってしまうはず。成樹と美晴の一応の無事も確認出来たし、こちらが出来ることを少しずつ発信していく手筈も整った。
なら、もう一度防寒の対策を取ろうと、ぐるぐる巻き状態から動いて寝る態勢を試みたが。
ベッドはカチコチ。毛布も同じく。電気毛布らしいものは見当たらない。
仕方ないので、少し高そうだがコート類を使ってさらにぐるぐる巻きにしてみた。心なしか、寒さが和らいだ気がした。
「適当にアラームつけるから、クーちゃんも寝たら?」
『そーするわ。だいたいの補正バフもこっちで準備できたしな?』
「加東さんとは、コンタクトを取れないんだっけ?」
『まだやな。スカベンジャーの方で探ってはいるんやけど……どこにいんだか』
話し続けていると、寝るに寝れないので藍葉は先に目を閉じることにした。よほど歩き疲れていたところにPC作業などでの重労働も加味して、精神的に参っていたのだろう。頓服を服薬するほどではないが、とろんとした眠気が来たのでそのまま意識をゆだねた。
しかし、体の方でこむら返りのような痛みを足の方から感じたので、はっ、と起き上がれば。
時刻を確認したら、たったの二時間が過ぎていただけだった。エアコンが少し効いてきたのかで部屋の中が少し暖かく感じたのもあって軽い仮眠が取れていたのだろう。
デスクトップはスリープモードになっていたので、起動してクロードの通話画面を見ればオフィスの光景しか見えない。彼はまだ、仮眠から起き上がっていないのかもしれないのか、かすかだがいびきのようなものは聞こえてきた。
「……大丈夫。ひとりじゃない」
仮眠時に、ひょっとしたらナツ神らとの交信が始まるかとも覚悟していたが。特に今回は介入してくることはなかった。それは、タブレットがブラックアウトしたときの美晴らの登場と同じく。
待機場所ではたったひとりであれ、成樹も美晴もきちんと無事なら大丈夫。信じられないだろうが、『神さま』も関わっているのだから問題がない……はずだ。
タイミングよく来てもらえているだけだが、すべてを覆す力は彼らにはないらしい。『地球』と『並行世界』の軸が同じでも、世界的な災害をどうにかするのはどうしようもないとか。
物語などで綴られる『神』とは違った存在。
万能だと決めつけたのは人間たちであり、そんな人間たちを創ったのも彼らなのかも怪しい。宗教自体が解釈が違うだけで、人間たちが整えた『文化』でしかないと藍葉は勝手に思っている。
それはそうと、画面越しでもクロードを起こせるかわからないのでスマホの通話を使って起こすことにした。電子音がデスクトップ越しでも聞こえるが、小さい画面の向こうにそれらしい影が見当たらない。
「おーい。クーちゃん! 起きて!!」
努めて、明るい口調で叫んでみたがいびきがやや大きくなったくらいか。考えたら、残業込みで寝泊まりしていたのだから、非常に疲れているのかもしれない。しかし、起きなければほかの作業もままならない状況なので、色々叫んでみたところ……『んあ?』と上体を起こして寝起きの顔が見えたのにはほっと出来た。
『すまんすまん。爆睡してたわ』
「それ以上寝て、皆と同じになったら……泣く」
『泣くのは熊谷の前だけにしてーや。同僚の彼女泣かしたら、どやされる』
「そかな?」
とは言え、少しの休憩で体を休めたとは思ったが。一度リフレッシュするのにシャワーか湯舟でも浸かりたい気分になった。クロードに伝えればあったまって来いと言われたので、引きずるように体を動かして風呂場に向かった。
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