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第127話 『ハルとナツ』
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ハル神とナツ神が無事に会えたが、互いに互いの手すら触れ合うことが出来ないでいた。
おそらくだが、構成している素体そのものがまだ境目にはうまく取り込まれていないのだろう。
それでも、百年以上まともに会話していなかったので側にいられることは嬉しい。
会えて早速だが、ハル神はナツ神の血が混じったコードに、自分の幻影を模る粒子を混ぜ込んでいた。異世界ファームでの金貨の嵐を落ち着かせ、世界の構築をゆるやかにさせるには相対する神のそれが必要だからだ。
ナツ神の血とわずかに混じっただけでも、効果は絶大。
一滴程度で、しゅっ、と音が鳴るような錯覚が起きた。コードごとの乱立した点滅が一気に収まったのだ。
『……よし、これでもう大丈夫だな?』
「……ハル。向こうは、大丈夫なの?」
素体だけでもこちらに寄越す余裕は出てきたのはいいことだが、地球側の方が『崩壊』への道筋をたどっていることに変わりない。いくら、『起きて』いる存在がいくつかあっても、支柱となる神が存在していないと彼らの生命も危ぶまれるというのに。
ハル神はナツ神の問いかけに、にっ、と口角を緩めた。
『今のでぎりぎりセーフだ。たしかに、あっちでも世界規模で大災害が起きたあとに変わりない。地底火山の噴火による大地震と同時に、氷河期並みの寒冷期が起きてめちゃくちゃだ。これを『加東奈月』経由で先読みしてたからな? 被害はまあまあ初期予想してたのと差異無い。死者についても、先に選別されていたやつらでなんとか輪廻転生のプログラムには投げ入れてきた』
「……藍葉たちが、この状況をつくってくれたけど。第二波が来る前に間に合ったってことでいいの?」
『そーだ。余震も大陸が凍っているせいかで『寝ている』やつらにも感知できないくらいに、な。藍葉のポイ活業務がいい仕事してくれたぜ? クロードもサポートしてやっているが、単純作業の速さはやべぇな? 二歩三歩くらい、藍葉の方が上だ』
ならば、上空で起きている金貨の嵐も……今は止まっているのだろう。連絡版に何か書き込む気配もコードを通じてナツ神に届いてきた。それくらいの猶予を設けるくらい、藍葉の必死さはナツ神がハル神に出会いたかったそれと同じだ。
自分の最愛を、事実上奪われているのだから、女の度胸も込みで必死になるのは当然。
成樹もだが、兄の美晴を奪還すべく、出来る限りの対策を講じるくらい未熟者であれ、可能な限りを尽くしてこのような事態を起こしたのだ。
こちらでの、同一の存在らしい『リーナ』と似ているかと言われれば、根底の『度胸』についてはよく似ていた。最愛のためならなんでもする、と言うのは己のクルスに対してその通りだったからだ。
「……じゃあ。こっちの『大陸修復』についても、コード変換で起こせばいいのね?」
『おう。リーナの『巫女姫』のスキルを使わせてもいいだろ? 藍葉との連携っぽくしてやれば一瞬じゃね? 見たくないか?』
「……見たいわ。同一のそれが起こす奇跡とやらを」
なので、藍葉があの連絡版に記入したあとの『付け加え』くらいに……リーナへのメッセージが届くかどうかを試しに行った。コードの方はハル神の粒子により、すべてオールクリアになったため、あとは『仕上げ』の工程をこちら側の『藍葉』に行ってもらわなくてはならない。
だからこそ、その『奇跡』に必要な『お告げ』とやらをリーナに向けて記したのだ。
おそらくだが、構成している素体そのものがまだ境目にはうまく取り込まれていないのだろう。
それでも、百年以上まともに会話していなかったので側にいられることは嬉しい。
会えて早速だが、ハル神はナツ神の血が混じったコードに、自分の幻影を模る粒子を混ぜ込んでいた。異世界ファームでの金貨の嵐を落ち着かせ、世界の構築をゆるやかにさせるには相対する神のそれが必要だからだ。
ナツ神の血とわずかに混じっただけでも、効果は絶大。
一滴程度で、しゅっ、と音が鳴るような錯覚が起きた。コードごとの乱立した点滅が一気に収まったのだ。
『……よし、これでもう大丈夫だな?』
「……ハル。向こうは、大丈夫なの?」
素体だけでもこちらに寄越す余裕は出てきたのはいいことだが、地球側の方が『崩壊』への道筋をたどっていることに変わりない。いくら、『起きて』いる存在がいくつかあっても、支柱となる神が存在していないと彼らの生命も危ぶまれるというのに。
ハル神はナツ神の問いかけに、にっ、と口角を緩めた。
『今のでぎりぎりセーフだ。たしかに、あっちでも世界規模で大災害が起きたあとに変わりない。地底火山の噴火による大地震と同時に、氷河期並みの寒冷期が起きてめちゃくちゃだ。これを『加東奈月』経由で先読みしてたからな? 被害はまあまあ初期予想してたのと差異無い。死者についても、先に選別されていたやつらでなんとか輪廻転生のプログラムには投げ入れてきた』
「……藍葉たちが、この状況をつくってくれたけど。第二波が来る前に間に合ったってことでいいの?」
『そーだ。余震も大陸が凍っているせいかで『寝ている』やつらにも感知できないくらいに、な。藍葉のポイ活業務がいい仕事してくれたぜ? クロードもサポートしてやっているが、単純作業の速さはやべぇな? 二歩三歩くらい、藍葉の方が上だ』
ならば、上空で起きている金貨の嵐も……今は止まっているのだろう。連絡版に何か書き込む気配もコードを通じてナツ神に届いてきた。それくらいの猶予を設けるくらい、藍葉の必死さはナツ神がハル神に出会いたかったそれと同じだ。
自分の最愛を、事実上奪われているのだから、女の度胸も込みで必死になるのは当然。
成樹もだが、兄の美晴を奪還すべく、出来る限りの対策を講じるくらい未熟者であれ、可能な限りを尽くしてこのような事態を起こしたのだ。
こちらでの、同一の存在らしい『リーナ』と似ているかと言われれば、根底の『度胸』についてはよく似ていた。最愛のためならなんでもする、と言うのは己のクルスに対してその通りだったからだ。
「……じゃあ。こっちの『大陸修復』についても、コード変換で起こせばいいのね?」
『おう。リーナの『巫女姫』のスキルを使わせてもいいだろ? 藍葉との連携っぽくしてやれば一瞬じゃね? 見たくないか?』
「……見たいわ。同一のそれが起こす奇跡とやらを」
なので、藍葉があの連絡版に記入したあとの『付け加え』くらいに……リーナへのメッセージが届くかどうかを試しに行った。コードの方はハル神の粒子により、すべてオールクリアになったため、あとは『仕上げ』の工程をこちら側の『藍葉』に行ってもらわなくてはならない。
だからこそ、その『奇跡』に必要な『お告げ』とやらをリーナに向けて記したのだ。
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