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第63話 事前に渡した贈り物に
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デート当日ですが。馬で出かけるということでしたので、わたくしはさっそくですが『組紐のブレスレット』をリデル様にお渡ししましたの!!
「……俺に、か?」
まさか贈り物を用意していたとは予想外だったのでしょう。お姉様と選びました袋を差し出し、『はい……』と小さな声で返事をしてしまいましたが。じっと待っていると、ふわっと袋が手の中からなくなる感触がしましたの。
「……ありがとう」
というお言葉といっしょに、口元を緩めるくらいの微笑みでしたが。照れて、いらっしゃるのでしょうか? それでも、喜んでいただけたようで嬉しゅうございますわ!! 中身を開けてくださり、昨日何度も確認し直したブレスレットが出てきましたら。
「……すごいな? 君の手製? 初回で??」
「り……リーリルお姉様、に教えていただいて」
「いや、本当にすごい。……つけていいか?」
「は、はい!!」
お手伝いしようかと思いましたが、慣れていらっしゃるのか、シュッシュッとベルトを外して装着されました。今日の軽装にもよくお似合いですわ!! わたくしも既に腕につけておりますが、少し恥ずかしくて見せておりません。
ただ、リデル様がこちらに振り向いたときに気づかれたのか……腕を掴まれ、『これは……』と聞かれてしまいましたわ!!?
「……自分のも?」
「すみません!! へ、変……でしょうか。おそろい、だなんて」
「そうは言っていない。……そうか。よく似合う」
「!!」
さっきと違い、はにかむのに近い笑顔は凶器ですわ!! わたくしの恋心をずぎゅんと貫くような矢よりも刃物に近い……。痛くはありませんが、ぐっ、と来るものがあります。いくら婚約者様とはいえ、リデル様とは契約関係……。デートもお仕事の一環かもしれませんから……ええ、自重しますですのことよ!!
「では、行こうか」
馬の前であたふたしていてもいけませんので、リデル様が台座へとわたくしを案内してくださり……そこから、ひょいっと馬にまたがったあとに、わたくしの手を引くと抱えるようにして前に乗せてくださいました!? 実に鮮やかな芸当ですわ。
「馬の首より、俺の腹に腕を回していてくれ。その方が落ちにくいはずだ」
「は、はい」
自分一人で馬駆けすることはありましたが、殿方だなんて……おそらく、初めてですわ。兄たちとどうだったかはうろ覚えですので、なんとなく乗ったとしか覚えがありませんもの。とにかく、しっかりとリデル様のたくましい腹部に腕を回しましたが……女性とは違うので、固いですわ!! ですのに、とてもあたたかくていい匂い……なにか、香水でもつけているのでしょうか? 爽やかな香りがしますの。
「夕方には戻る。あとは頼んだ」
「ほいよ。行ってこい」
実は、ディルスお兄様が近くにいらっしゃるのを忘れるくらい、リデル様に意識を向けていたことに……今更ですが、わたくしの失態を見られていたのではとどぎまぎしました。ですが、お兄様は特に気にされず、わたくしたちが出発するのを見送ってくださいましたの。
「レティ。少し早めに駆けるから、話しかけるのは我慢してほしい」
「わかりましたわ」
ピクニックということで、正門からではなく山合いに向けての北門からの出発でしたので……道の先には林があるばかり。落ちてけがをしたら大変ですものね? そこはきちんと守りますわ。
お互い頷いたあとは、リデル様の乗馬捌きにうっとりしながらもしっかりとしがみついておりました。
「……俺に、か?」
まさか贈り物を用意していたとは予想外だったのでしょう。お姉様と選びました袋を差し出し、『はい……』と小さな声で返事をしてしまいましたが。じっと待っていると、ふわっと袋が手の中からなくなる感触がしましたの。
「……ありがとう」
というお言葉といっしょに、口元を緩めるくらいの微笑みでしたが。照れて、いらっしゃるのでしょうか? それでも、喜んでいただけたようで嬉しゅうございますわ!! 中身を開けてくださり、昨日何度も確認し直したブレスレットが出てきましたら。
「……すごいな? 君の手製? 初回で??」
「り……リーリルお姉様、に教えていただいて」
「いや、本当にすごい。……つけていいか?」
「は、はい!!」
お手伝いしようかと思いましたが、慣れていらっしゃるのか、シュッシュッとベルトを外して装着されました。今日の軽装にもよくお似合いですわ!! わたくしも既に腕につけておりますが、少し恥ずかしくて見せておりません。
ただ、リデル様がこちらに振り向いたときに気づかれたのか……腕を掴まれ、『これは……』と聞かれてしまいましたわ!!?
「……自分のも?」
「すみません!! へ、変……でしょうか。おそろい、だなんて」
「そうは言っていない。……そうか。よく似合う」
「!!」
さっきと違い、はにかむのに近い笑顔は凶器ですわ!! わたくしの恋心をずぎゅんと貫くような矢よりも刃物に近い……。痛くはありませんが、ぐっ、と来るものがあります。いくら婚約者様とはいえ、リデル様とは契約関係……。デートもお仕事の一環かもしれませんから……ええ、自重しますですのことよ!!
「では、行こうか」
馬の前であたふたしていてもいけませんので、リデル様が台座へとわたくしを案内してくださり……そこから、ひょいっと馬にまたがったあとに、わたくしの手を引くと抱えるようにして前に乗せてくださいました!? 実に鮮やかな芸当ですわ。
「馬の首より、俺の腹に腕を回していてくれ。その方が落ちにくいはずだ」
「は、はい」
自分一人で馬駆けすることはありましたが、殿方だなんて……おそらく、初めてですわ。兄たちとどうだったかはうろ覚えですので、なんとなく乗ったとしか覚えがありませんもの。とにかく、しっかりとリデル様のたくましい腹部に腕を回しましたが……女性とは違うので、固いですわ!! ですのに、とてもあたたかくていい匂い……なにか、香水でもつけているのでしょうか? 爽やかな香りがしますの。
「夕方には戻る。あとは頼んだ」
「ほいよ。行ってこい」
実は、ディルスお兄様が近くにいらっしゃるのを忘れるくらい、リデル様に意識を向けていたことに……今更ですが、わたくしの失態を見られていたのではとどぎまぎしました。ですが、お兄様は特に気にされず、わたくしたちが出発するのを見送ってくださいましたの。
「レティ。少し早めに駆けるから、話しかけるのは我慢してほしい」
「わかりましたわ」
ピクニックということで、正門からではなく山合いに向けての北門からの出発でしたので……道の先には林があるばかり。落ちてけがをしたら大変ですものね? そこはきちんと守りますわ。
お互い頷いたあとは、リデル様の乗馬捌きにうっとりしながらもしっかりとしがみついておりました。
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