521 / 738
番外編
第75話『オリジナルブレンドのドライカレー』①
しおりを挟む
カミオと一緒に刻んだ大量の野菜や肉を炒める前には、流石に一旦休憩を挟み。
炒める作業は、カミオに手本を見せてから任せた。全くじゃないけど、こいつも多少は火が扱えるからな。見習いでも料理人だし。その間に、俺はあるものを取り出して並べた香辛料らとにらめっこしなくちゃいけない。
(……イツキさんが置いていってくれた、香辛料の瓶)
普通の瓶だけど、中には大量の茶色の粉が入っている。これ全部……イツキさんが言うには『カレー粉』なんだってさ。カレーライス専用に調合したような、ブレンドの粉らしい。
イツキさんのとっておきだけど、ハインツベルト副隊長と暮らす時に持っていくと思ったら置いていってくれたんだ。自分達は自分達で作るから、これはまかない用に是非使ってくれって。食堂で提供するのとかは、料理長が自分で調合したのがあるから大丈夫なんだけど……イツキさんが残してくれたこれは別格だ。俺もまだ一回しか使わせてもらってないけど、カレー炒めって料理に使っただけでもめちゃくちゃ美味かった。
だから、カレーライスに使うのは今日が初めて。ただし、単純に使うんじゃなくて自分なりに香辛料を継ぎ足さないとすぐに無くなってしまうのがポイントらしいけど。
「好きにしていいって言われたけど……」
やっぱり、イツキさんが残してくれたものをうまく扱えるだなんて、まかない料理番を任されて数ヶ月程度の俺がしていいのか? けど、カレーライスは食べたいし、ほとんど仕込みは終わってるし、あとはこいつをどうにかしなきゃいけない。カミオも手伝ってくれてるから、ガッカリはさせたくない。
だから、香辛料と何回かにらめっこして……小瓶の中身をポイポイと入れることにした。
「……よし」
あとは全体が馴染むように混ぜて、これはこれで終わり。使う時にどう味が仕上がるかはお楽しみだけど……イツキさんが言ってたシナモンは今回やめておいた。あの独特の甘いような匂いは今回合わない気がしたから。試すのはまた今度にしようと思う。
「エリオ~。だいぶ炒めれたと思うっス」
「おー」
鉄鍋の中を覗けば、まあまあいい仕上がりになっていた。ここに今作った香辛料の粉を入れ、レシピに入ってた調味料や水も加え。
くつくつ煮込んで、味見をしても物足りないなら塩胡椒。
いい感じだと自分で納得したら、カミオにもルゥだけ試食させてやったが。
「これこれ! これっス!!」
俺が調合した香辛料を入れたものでも、喜んでくれる出来になっていたらしい。
あとは、目玉焼きと米の準備なので、それも二人で準備していく頃には、厨房全体がカレーの匂いに包まれていったせいで。
先輩らには、早く食わせろとかのアプローチがめちゃくちゃすごかった……。
炒める作業は、カミオに手本を見せてから任せた。全くじゃないけど、こいつも多少は火が扱えるからな。見習いでも料理人だし。その間に、俺はあるものを取り出して並べた香辛料らとにらめっこしなくちゃいけない。
(……イツキさんが置いていってくれた、香辛料の瓶)
普通の瓶だけど、中には大量の茶色の粉が入っている。これ全部……イツキさんが言うには『カレー粉』なんだってさ。カレーライス専用に調合したような、ブレンドの粉らしい。
イツキさんのとっておきだけど、ハインツベルト副隊長と暮らす時に持っていくと思ったら置いていってくれたんだ。自分達は自分達で作るから、これはまかない用に是非使ってくれって。食堂で提供するのとかは、料理長が自分で調合したのがあるから大丈夫なんだけど……イツキさんが残してくれたこれは別格だ。俺もまだ一回しか使わせてもらってないけど、カレー炒めって料理に使っただけでもめちゃくちゃ美味かった。
だから、カレーライスに使うのは今日が初めて。ただし、単純に使うんじゃなくて自分なりに香辛料を継ぎ足さないとすぐに無くなってしまうのがポイントらしいけど。
「好きにしていいって言われたけど……」
やっぱり、イツキさんが残してくれたものをうまく扱えるだなんて、まかない料理番を任されて数ヶ月程度の俺がしていいのか? けど、カレーライスは食べたいし、ほとんど仕込みは終わってるし、あとはこいつをどうにかしなきゃいけない。カミオも手伝ってくれてるから、ガッカリはさせたくない。
だから、香辛料と何回かにらめっこして……小瓶の中身をポイポイと入れることにした。
「……よし」
あとは全体が馴染むように混ぜて、これはこれで終わり。使う時にどう味が仕上がるかはお楽しみだけど……イツキさんが言ってたシナモンは今回やめておいた。あの独特の甘いような匂いは今回合わない気がしたから。試すのはまた今度にしようと思う。
「エリオ~。だいぶ炒めれたと思うっス」
「おー」
鉄鍋の中を覗けば、まあまあいい仕上がりになっていた。ここに今作った香辛料の粉を入れ、レシピに入ってた調味料や水も加え。
くつくつ煮込んで、味見をしても物足りないなら塩胡椒。
いい感じだと自分で納得したら、カミオにもルゥだけ試食させてやったが。
「これこれ! これっス!!」
俺が調合した香辛料を入れたものでも、喜んでくれる出来になっていたらしい。
あとは、目玉焼きと米の準備なので、それも二人で準備していく頃には、厨房全体がカレーの匂いに包まれていったせいで。
先輩らには、早く食わせろとかのアプローチがめちゃくちゃすごかった……。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
5,514
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。