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第十章 冬来たりて
311.青いカッツの使い道-②
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生地と混ぜて、ザルで濾したのとは別に……ケーキの型に生地を流し込んでから、ゴルゴンゾーラを少しちぎって上に載せる。
これがまた美味しいんだよね??
焼く作業はマリウスさんにお願いしてから、待っている間にさらにゴルゴンゾーラの可能性を検討していく。
「デザートにも出来るので、果物や蜂蜜。ジャムと合わせても美味しいですよ?」
「えー? ジャムも??」
「蜂蜜同様に、甘じょっぱくて美味しいです」
なので、マーマレード的なジャムと一緒にクラッカー的なものに載せて食べれば……フィーさんはぴこんと肩が跳ね上がった。
「……美味しっ」
「あと、サラダにもいいですね?」
「果物混ぜたりして?」
「それも有りですね?」
フィーさんはますます、ゴルゴンゾーラの虜になってしまったようだ。
「……となれば。調味料にすることも可能ですか?」
マリウスさんが焼き具合を確認しに行った後に、僕にそう聞いてきました。
「はい。カッツのドレッシングって作れますか??」
「ええ。粉状のカッツであれば」
「よーく混ぜれば、辛味とコクが堪らないですよ!」
「……陛下にお出しする前に、こちらで試作してみます」
「はい」
ブルーチーズドレッシングだなんて贅沢だあ!
基本、少量でも高価だからお店じゃない限りダバっと使えないからね??
ここだとたくさんあるようだけど?? なので、クラッカーに夢中なフィーさんにこっそり聞けば。
「うーん? 柔らかいカッツに保存の魔法かけ忘れてたら……だったかな?? 僕の屋敷には基本的にないし……蒼の世界ではどうだった??」
「僕も詳しくないですが、特殊な環境でないと青いカビがつかないとしか」
「不思議だねぇ?」
「ですねぇ??」
まあ、パンの発祥もだけど。チーズも偶然の産物かもしれない。
とりあえず、ケーキに使ったゴルゴンゾーラの匂いがすごく漂ってきたので僕はうっとりしていたんだけど。
『『『臭い!!?』』』
奥でお仕事されている料理人の皆さんには、ピッツァの時以上に顔がくしゃくしゃになっちゃった……。
けど、ケーキは出来上がったみたいです!!
マリウスさんが僕らの前に置いてくれたそれは……まさしく、僕がツッコミ親友と一緒に作ったのとだいたい同じなゴルゴンゾーラ入りのチーズケーキだった!!
「これを冷まして……」
冷却の魔法で、粗熱を取ってからマリウスさんに型から出してもらう。
型から出したら、切り分けてひとつを味見。
「ん~~!!?」
甘さ。
塩っぱさ。
コク。
辛味。
それらが一体化した、おつまみにもなる美味しいケーキだった。
普通のチーズケーキよりも、少し塩気がきついからジュースやコーヒーとかよりお酒が欲しくなっちゃう!! 僕は、今の体だとお酒飲めないけど。
「美味しいー!!」
「ふゅふゅぅ!」
フィーさん達も美味しいと言いながら食べてくれた。クラウは吸引しそうだったから、すぐに離れさせたけども。
「これは……!」
「麺やピッツァもいいけど……こう言うデザートにも合うんですね??」
「いやはや、カティアさん。これは素晴らしいですよ! 臭いだけはどうしようもないですが、味を知れば病みつきになります!!」
「お役に立てて何よりです」
晩御飯もデザートも決まったし、よかったよかった。
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