【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十二章 異界の年明け

383.信じられない-②(エディオス視点)

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 ☆      ☆      ☆      ☆      ☆      ☆(エディオス視点)










 つい、勢いで行動を起こしてしまったが。

 セリカは、俺の腕の中で慌てるだけだった。

 完全に嫌がっているわけではない。

 その確信とも言える状況を確認してから……俺は、セリカの身体に腕を回して、抱き込んだ。


「……今の、嘘じゃねぇよな?」


 けれど、確認は取りたかった。セリカが口にした言葉が、嘘ではないことを。

 一瞬、ピクっと揺れたが……セリカは、少しして首を縦に振った。


「……は、い」


 肯定の言葉に、俺は嬉しくなった。

 さっきまで、ダラけていた気持ちとかが吹っ飛ぶくらい。思わず、力を少し込めて抱き締めるほどだ。


「マジか!!」
「きゃっ!?」


 壊さないように、けど、めちゃくちゃ嬉しかったから思わず力がこもる。

 セリカも当然驚いたから、ふいに顔を上げてしまったのを見逃さない。俺は片手をセリカの顎に添えて固定した。

 俺を見てもらえるように。

 セリカの顔は、これ以上ないかってくらい赤かった。


「……嘘じゃねぇんだよな?」


 もう一度聞けば……少し間を置いたが、セリカはゆっくりとまた首を縦に振った。

 俺は自然と頬が緩み、言葉の前に行動してしまい、セリカの額に口づけをしてしまう。


「お、お兄様!?」
「いいだろ、こんくらい」
「え、え?」
「俺も……嘘はつかねぇよ」


 ゼルもだが、カティアにファルまで協力してくれてんだ。その気持ちを無下にするつもりはない。

 つか、俺の気持ちって……そこまでバレていたのか?

 いつからだ??

 まあ、確認は後にして……セリカにきちんと告げることにしよう。


「う、う、嘘じゃない……って」
「……ああ」


 もう一度、額に口付けてからしっかりと抱き込んだ。

 ひゃっとか、可愛い反応が見れたんなら……もう迷う必要はない。

 そう思っていると……セリカの身体がいきなり光を帯びて、宙に浮かんだ。


「「!!?」」


 なにが起こったのか。

 敵襲ではないのは、フィーがやって来ないので分かる。

 つか、フィーがやらかすとしたらこれは。


御名手みなて……の儀式??」


 まさか、と思っていると……セリカの目から光が消え失せ。

 持っていた包みを抱き込みながら、俺を見下ろしてきたのだ。


『……告げよう。この者の、誠の繋がり、えにし


 セリカの口から、フィーの声が紡がれた。

 と言うことは、これは確実に御名手の儀式。

 俺は、当然嬉しくなって……セリカに手を差し伸べたのだった。

 信じられない気持ちが大きかったが……この機会を逃すつもりは毛頭ない。

 紡がれた言葉には、俺は……きちんと返礼をした。


「生涯、離しません」


 神王としても、生涯の伴侶を離すつもりはなかった。
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