【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十五章 異界の夏に向けて

461.親友との再会?

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『カティ!!』


 ファルミアさんだ。

 ちょっと、困った顔してたけど……綺麗なお顔とかは、式典で会った時以来から変わらない、彼女のままだ。

 真実を知った今……彼女がけいだなんて、まだ信じられないでいるけど。

 でも……あの様子だと、自分が『ツッコミ親友の彗』だと言うのは、クロノさん辺りから記憶は戻されたみたい。

 僕は、鏡の前に立つと……大きく深呼吸をしたのだった。


「えっと……」
『…………』


 なんて言っていいのだろうか。

 僕が、質問しようにも……彼女を『彗』と知ってしまったんだから、敬語とかどうしようかなとかめちゃくちゃ悩んだが。

 ファルミアさん自身は……少し俯いちゃった。多分、僕の今の呼びかけで……彗の記憶も戻ったことがわかったのかも。


「…………彗、って呼んでも?」
『…………やっぱり、奏樹かなたも?』
「…………思い、出して?」
『……ええ。クロノって、フィーの兄神に無理矢理』
「…………そう」


 やっぱり……クロノさんが、戻したんだ。記憶を全部。

 とは言っても……なんで、彗も転生を?

 僕の記憶だけだと……殺されたのは、僕だけだったような?


『……奏樹は知らないのは当然よ。私が死んだの……あなたの後だもの』
「……それなのに、転生したのは……先?」
『ええ。リースと結ばれるためだって』
「……そっかぁ」


 クロノさんだったら、それくらいお安いご用だろうね? あの夢以来会っていないけど……僕らのために、色々動いてくれてたようだから。

 今は、どうしているんだろう?


「……マジで、お前ら……前世でもダチだったのか?」


 エディオスさんに聞かれたので……僕らは首を縦に振った。


『本当よ、エディ』
「僕の前世での名前が、すぐに出て来たのが何よりの証拠です」
『……奏樹もね?』
「でしょー?」


 元気ないけど……多分複雑だったかもしれない。

 僕が覚えてなくても……目の前で、親友が死んだのを見たのだから。

 哀しい以上の感情を思い出すのは、無理ないもの。


「ふーん? 兄様だったら……機会伺って、戻すのは楽勝だもんね?」


 フィーさんがこう言うのは、やっぱりクロノさんの性格をよく知っているからだろう。


「……カティアの記憶を戻したからか?」
「それもあるかも。ミーアへの負担も一応は考えたかもね?」
「妊婦さんへのショックは大きいですよ……」


 そこは、大丈夫かもだけど……一応考えて欲しかったです。


『……大丈夫よ。奏樹。お腹の子は無事よ』
「……無理、してない?」
『ええ。むしろ、変なマタニティーブルーになる前で良かったわ』
「そっか」


 まだ少しぎこちない部分はあるけど……ちょっとずつ進展していこう。

 とりあえず……呼び方は、僕だけ『ファルミア』と呼び捨てになりました。
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