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ベッドに寝転がったまま、ライラを抱きしめライナスは言葉を綴る。
「獣人の話は聞いてる?」
「えぇ。わたしがはじめて猫に変わった日、お父様が教えてくれたわ」
獣人の力は色々あるが、そのどれもが『月の力』を必要とする。満月の夜に獣の姿となり、その光を浴びることにより力を蓄える。ただ、今はもうほとんど受け継がれていないその力は、満月の夜に光を浴びても発現することは稀だ。
「奥様からは?」
「お母様?」
ライラは小さく首を横に振り、聞いていないと返答した。
「獣人は満月後の一週間、発情期があったらしい。奥様もそれがあったようで、その時に君を身ごもったと言っていた」
「そうなの?! わたしには何も言ってくれなかったわよ!」
彼女を抱きしめたまま、ライナスは続ける。
「ライラが恥ずかしがって逃げるかもって思ってたのかもな?」
にやりと笑みを浮かべて言えば、彼女は首筋までを真っ赤にして「そんなことしないわよ!」と言い放つ。
「真っ赤になって、可愛いな。……明日からの発情期が楽しみだ」
「ライナス、………起きてる……?」
「起きてるよ。――あぁ、はじまったのか」
「ねぇ、おかしいの。暑くないのにとっても熱いの」
「それが発情期らしいよ」
ライナスは前もって聞いていたらしく、焦った様子もない。
彼女を抱き寄せ、そっと背中を撫でる。それだけで身体を震わせた。
「怖い?」
「……少し」
正直に答えると、ライナスは彼女の額に柔らかく唇を落とした。
「嫌だったら嫌だと、はっきり言葉にしてくれ。ライラに辛い思いをしてほしくないし、したくない」
「ありがとう。でも、大丈夫よ」
「ライラの大丈夫はアテにならないからなぁ…」
「そんなに信用がないわけ?」
少し唇を尖らせて頬を膨らませた彼女の姿に、冷たいと言われる瞳を愛おしそうに細めて。
「仕事しているときのライラの大丈夫はアテにならない。自分でもわかっているだろう?」
膨らんだ頬に触れるだけの口付けを落とし、そのあと、不満げな唇にも同じように口付けを落とす。
「わかっているわよ……。でも、貴方はいつも気づいてくれるじゃない? だから、強がって大丈夫って言えるの」
彼の唇は、そう言う彼女の唇に幾度となく口付けていて。
「聞いてる?」
「聞いてる。信頼されてるのが嬉しくて、自分を律しないとライラを壊しそうだ」
「こっ、……!!」
驚きに言葉を失った彼女の唇に幾度となく口付け、不満げだったライラの顔は、みるみるうちに真っ赤に染まった。
「領地を思って頑張るライラも、月の光で可愛い猫になってしまうライラも、おれに真っ赤にされてしまうライラも……全部ひっくるめて愛している」
「獣人の話は聞いてる?」
「えぇ。わたしがはじめて猫に変わった日、お父様が教えてくれたわ」
獣人の力は色々あるが、そのどれもが『月の力』を必要とする。満月の夜に獣の姿となり、その光を浴びることにより力を蓄える。ただ、今はもうほとんど受け継がれていないその力は、満月の夜に光を浴びても発現することは稀だ。
「奥様からは?」
「お母様?」
ライラは小さく首を横に振り、聞いていないと返答した。
「獣人は満月後の一週間、発情期があったらしい。奥様もそれがあったようで、その時に君を身ごもったと言っていた」
「そうなの?! わたしには何も言ってくれなかったわよ!」
彼女を抱きしめたまま、ライナスは続ける。
「ライラが恥ずかしがって逃げるかもって思ってたのかもな?」
にやりと笑みを浮かべて言えば、彼女は首筋までを真っ赤にして「そんなことしないわよ!」と言い放つ。
「真っ赤になって、可愛いな。……明日からの発情期が楽しみだ」
「ライナス、………起きてる……?」
「起きてるよ。――あぁ、はじまったのか」
「ねぇ、おかしいの。暑くないのにとっても熱いの」
「それが発情期らしいよ」
ライナスは前もって聞いていたらしく、焦った様子もない。
彼女を抱き寄せ、そっと背中を撫でる。それだけで身体を震わせた。
「怖い?」
「……少し」
正直に答えると、ライナスは彼女の額に柔らかく唇を落とした。
「嫌だったら嫌だと、はっきり言葉にしてくれ。ライラに辛い思いをしてほしくないし、したくない」
「ありがとう。でも、大丈夫よ」
「ライラの大丈夫はアテにならないからなぁ…」
「そんなに信用がないわけ?」
少し唇を尖らせて頬を膨らませた彼女の姿に、冷たいと言われる瞳を愛おしそうに細めて。
「仕事しているときのライラの大丈夫はアテにならない。自分でもわかっているだろう?」
膨らんだ頬に触れるだけの口付けを落とし、そのあと、不満げな唇にも同じように口付けを落とす。
「わかっているわよ……。でも、貴方はいつも気づいてくれるじゃない? だから、強がって大丈夫って言えるの」
彼の唇は、そう言う彼女の唇に幾度となく口付けていて。
「聞いてる?」
「聞いてる。信頼されてるのが嬉しくて、自分を律しないとライラを壊しそうだ」
「こっ、……!!」
驚きに言葉を失った彼女の唇に幾度となく口付け、不満げだったライラの顔は、みるみるうちに真っ赤に染まった。
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