26 / 167
第三章~初めての恋愛~
実戦訓練Lv2
しおりを挟む
鏡の前で表情の確認と髪型を整える。
もうすぐ実戦訓練としてめぐがやって来るからだ。
前回の時と違い自分で話題を探さなければならないので若干緊張している。
『相手の事を話題にする』
と柚希から言われているが、今の所入学おめでとう! ぐらいしか思い浮かばない。
色々考えている内に玄関のチャイムが鳴る。
柚希が対応しているがどうやらめぐが来たらしい。
こうなったら覚悟を決めて当たって砕けろだ!
リビングに入ると既にめぐが席に座っており、柚希はいつもの定位置に座っている。
俺とめぐが同時に見渡せる位置取りだ。
「こんにちは、始業式振りだね」
と言いながらめぐの向かい側に座る。
「こんにちは、お久しぶりです」
と笑顔で返事をしてくれた。
さて、ここからどう話題を探そうかとした時
「今日は敢えて学校の制服を着てきたんですけど、どうですか?」
めぐから話題を提供してくれた。
「凄く似合ってるよ」
「有難うございます……」
と言って顔を赤くするめぐ。
俺までつられて顔が火照る。
そこで柚希が
「めぐー、ちょっとこっち来て~」
とめぐを呼んだ。
めぐは柚希の所まで行き、柚希に何か言われているようだ。
きっと自分から話題を提供してしまった事を怒られているのだろう。
ごめん、めぐ。俺がふがいないばっかりに。
そして話し終わっためぐが元の席に座る。
めぐの顔を見ると、口を一文字に結んでいる。
これは柚希に相当注意されたんだな。
早く解放してあげないと。と思うが話題が出て来ない。
さっきは制服の事を少し話したからその話題を広げるか?
「制服も高校のになって少し大人っぽくなったんじゃない?」
「ホントですか!」
と、さっきまでの一文字は何処へやら、大きく口角を上げて満面の笑顔をみせる。
あれ、よく見るとうっすらと化粧しているのがわかった。
すかさずそれを話題にする。
「化粧もしてるから余計に大人っぽく見えるんだね」
「そんなに化粧分かりやすいですか!」
「いや、すごく自然な感じだよ。それがナチュラルメイクってやつ?」
「はい! 進学を機に化粧を覚えました!」
「高校デビューってやつ? でもめぐは元から可愛いからそういう訳じゃないか」
「そ、そんな……可愛いだなんて……」
また顔を赤くして俯いてしまった。
でも、今結構会話になってたよな。
よし! この調子で行くぞ!
「……」
「……」
制服以外の話題が出て来ない。
どうすればいいんだ。相手の事を話題にするんだから……。
あっ! これだ!
「クラスにはもう馴染めた?」
「ゆずと一緒のクラスに成れたので大分馴染めました」
初耳だ。柚希の奴何も言って来なかったからてっきり違うクラスかと思ってた。
「そうなんだ、柚希が何も言ってくれないからクラス違ったのかと思ってたよ」
「そうなんですか? でもゆずと一緒のクラスになれて良かったです。少し不安でしたから」
「めぐなら柚希がいなくても直ぐクラスに馴染めると思うけどなぁ」
「ありがとうございます。そう言って貰えると嬉しいです」
よし、いい感じで話せてるぞ。
「そう言えばテニス部にはもう見学に行ったの?」
「はい、ゆずと一緒に行きました」
「どう?やってけそう?」
「ゆずもいるし、新島先輩って人が凄く優しくて。良い部活だなぁって思いました」
「そっか。それは良かった」
猫を被った新島は完璧だからな。ってかめぐには何もしないよな?
それから数時間話し込んだ。友人や勉強、共通の先生の話題を見つけて話した。
自分でも観察は得意だと思っていたけど、後半はゾーンに入ったような感覚になっていた。
よく見なきゃ分からないようなワンポイントアクセサリ等を指摘した時はめぐも驚いていた。
既に日が落ちかけていたので
「それじゃ、今日はお邪魔しました」
と言ってめぐは帰っていった。
柚希に呼ばれて早めの会議をする事になった。
「どうだった?」
と言う俺の言葉を聞いて柚希は真剣な表情で
「やっぱり兄妹なんだなって思った」
と意味不明な事を言い出した。
「どういう意味だ?兄妹なのは当たり前だろ」
「そうじゃなくて、観察眼の事」
「観察眼?」
「そう」
俺が人間観察が得意なように、柚希も得意ってことか?
「私も最初から全部出来てた訳じゃないんだよ。クラスで人気のある子を観察してそれを真似てっていうのを繰り返してきたの。勉強や部活は自分の努力だけどね」
「柚希にもそんな時代があったんだな」
昔から笑顔が絶えない明るい子だったからずっと完璧リア充だと思ってた。
「昔はとにかくいつも笑顔でいれば周りから避けられる事は無いと思ってたけど、それじゃダメだと思って観察と真似を始めて、そこに自分なりの考えを肉付けさせていく感じだった」
なるほどなぁ。妹なのに何も知らなかった。
「それで、私とお兄ちゃんが似てるって話だったけど、やっぱり観察眼が他人より鋭いの」
「まぁ、人間観察位しかやる事なかったしな」
ついこの間まではそうだったな。今は友達と呼べるかは微妙だけどグループに入れたしな。
「春休みにお兄ちゃん言ってたでしょ? 口角を上げて笑ったよなって」
「ああ」
「普通の人はあの程度では気づかないんだよ。気づくとしたら観察眼が異様に高い人だけ。だからやっぱり兄妹なんだなぁって思ったの」
「そういう事だったのか」
だとしたら、俺も観察を続けて行けば学校一のリア充になれるのかも。
だから課題として観察しろっていわれたのか。
もしかしたら新島も同じ事をしていたのかもしれないな。
「だからお兄ちゃんは観察を続けつつ、他の課題に取り組んで欲しいの」
「わかった。俺なりに努力するよ」
柚希の意外な過去話を聞いて、俺も以前にもましてやる気が出てきた。
丁度親が帰ってきたので会議は終了した。
いつも夜にやっている会議は今日は不要と言う事になった。
もうすぐ実戦訓練としてめぐがやって来るからだ。
前回の時と違い自分で話題を探さなければならないので若干緊張している。
『相手の事を話題にする』
と柚希から言われているが、今の所入学おめでとう! ぐらいしか思い浮かばない。
色々考えている内に玄関のチャイムが鳴る。
柚希が対応しているがどうやらめぐが来たらしい。
こうなったら覚悟を決めて当たって砕けろだ!
リビングに入ると既にめぐが席に座っており、柚希はいつもの定位置に座っている。
俺とめぐが同時に見渡せる位置取りだ。
「こんにちは、始業式振りだね」
と言いながらめぐの向かい側に座る。
「こんにちは、お久しぶりです」
と笑顔で返事をしてくれた。
さて、ここからどう話題を探そうかとした時
「今日は敢えて学校の制服を着てきたんですけど、どうですか?」
めぐから話題を提供してくれた。
「凄く似合ってるよ」
「有難うございます……」
と言って顔を赤くするめぐ。
俺までつられて顔が火照る。
そこで柚希が
「めぐー、ちょっとこっち来て~」
とめぐを呼んだ。
めぐは柚希の所まで行き、柚希に何か言われているようだ。
きっと自分から話題を提供してしまった事を怒られているのだろう。
ごめん、めぐ。俺がふがいないばっかりに。
そして話し終わっためぐが元の席に座る。
めぐの顔を見ると、口を一文字に結んでいる。
これは柚希に相当注意されたんだな。
早く解放してあげないと。と思うが話題が出て来ない。
さっきは制服の事を少し話したからその話題を広げるか?
「制服も高校のになって少し大人っぽくなったんじゃない?」
「ホントですか!」
と、さっきまでの一文字は何処へやら、大きく口角を上げて満面の笑顔をみせる。
あれ、よく見るとうっすらと化粧しているのがわかった。
すかさずそれを話題にする。
「化粧もしてるから余計に大人っぽく見えるんだね」
「そんなに化粧分かりやすいですか!」
「いや、すごく自然な感じだよ。それがナチュラルメイクってやつ?」
「はい! 進学を機に化粧を覚えました!」
「高校デビューってやつ? でもめぐは元から可愛いからそういう訳じゃないか」
「そ、そんな……可愛いだなんて……」
また顔を赤くして俯いてしまった。
でも、今結構会話になってたよな。
よし! この調子で行くぞ!
「……」
「……」
制服以外の話題が出て来ない。
どうすればいいんだ。相手の事を話題にするんだから……。
あっ! これだ!
「クラスにはもう馴染めた?」
「ゆずと一緒のクラスに成れたので大分馴染めました」
初耳だ。柚希の奴何も言って来なかったからてっきり違うクラスかと思ってた。
「そうなんだ、柚希が何も言ってくれないからクラス違ったのかと思ってたよ」
「そうなんですか? でもゆずと一緒のクラスになれて良かったです。少し不安でしたから」
「めぐなら柚希がいなくても直ぐクラスに馴染めると思うけどなぁ」
「ありがとうございます。そう言って貰えると嬉しいです」
よし、いい感じで話せてるぞ。
「そう言えばテニス部にはもう見学に行ったの?」
「はい、ゆずと一緒に行きました」
「どう?やってけそう?」
「ゆずもいるし、新島先輩って人が凄く優しくて。良い部活だなぁって思いました」
「そっか。それは良かった」
猫を被った新島は完璧だからな。ってかめぐには何もしないよな?
それから数時間話し込んだ。友人や勉強、共通の先生の話題を見つけて話した。
自分でも観察は得意だと思っていたけど、後半はゾーンに入ったような感覚になっていた。
よく見なきゃ分からないようなワンポイントアクセサリ等を指摘した時はめぐも驚いていた。
既に日が落ちかけていたので
「それじゃ、今日はお邪魔しました」
と言ってめぐは帰っていった。
柚希に呼ばれて早めの会議をする事になった。
「どうだった?」
と言う俺の言葉を聞いて柚希は真剣な表情で
「やっぱり兄妹なんだなって思った」
と意味不明な事を言い出した。
「どういう意味だ?兄妹なのは当たり前だろ」
「そうじゃなくて、観察眼の事」
「観察眼?」
「そう」
俺が人間観察が得意なように、柚希も得意ってことか?
「私も最初から全部出来てた訳じゃないんだよ。クラスで人気のある子を観察してそれを真似てっていうのを繰り返してきたの。勉強や部活は自分の努力だけどね」
「柚希にもそんな時代があったんだな」
昔から笑顔が絶えない明るい子だったからずっと完璧リア充だと思ってた。
「昔はとにかくいつも笑顔でいれば周りから避けられる事は無いと思ってたけど、それじゃダメだと思って観察と真似を始めて、そこに自分なりの考えを肉付けさせていく感じだった」
なるほどなぁ。妹なのに何も知らなかった。
「それで、私とお兄ちゃんが似てるって話だったけど、やっぱり観察眼が他人より鋭いの」
「まぁ、人間観察位しかやる事なかったしな」
ついこの間まではそうだったな。今は友達と呼べるかは微妙だけどグループに入れたしな。
「春休みにお兄ちゃん言ってたでしょ? 口角を上げて笑ったよなって」
「ああ」
「普通の人はあの程度では気づかないんだよ。気づくとしたら観察眼が異様に高い人だけ。だからやっぱり兄妹なんだなぁって思ったの」
「そういう事だったのか」
だとしたら、俺も観察を続けて行けば学校一のリア充になれるのかも。
だから課題として観察しろっていわれたのか。
もしかしたら新島も同じ事をしていたのかもしれないな。
「だからお兄ちゃんは観察を続けつつ、他の課題に取り組んで欲しいの」
「わかった。俺なりに努力するよ」
柚希の意外な過去話を聞いて、俺も以前にもましてやる気が出てきた。
丁度親が帰ってきたので会議は終了した。
いつも夜にやっている会議は今日は不要と言う事になった。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる