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第七章~ヒメゴト~
初めての合コン 【挿絵あり】
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ターミナル駅に着いて、集合場所まで行くと水樹と田口が待っていた。
「来た来た、悪いな」
と謝って来る水樹に対して
「俺は楓と南が好きだって言ったよな?」
と言うと
「でも付き合ってる訳じゃないだろ? 居るだけでいいからさ、頼む!」
「そりゃそうだけど……分かったよ、居るだけでいいんだな」
「マジ助かる! 今度お礼するわ」
今まで水樹には助けられてきたし、こんなに必死に頼む水樹は見た事ないからな。
少しでも恩を返せたらいいんだけど。
「それよりも今日来る女の子って可愛いん?」
と田口が水樹に食い気味に質問する。
「ああ、可愛いんじゃないか? 幹事の子しか知らないけどその子の周りはレベル高いからな」
「よっしゃー! 誰かといい感じになって今年の夏はエンジョイするっしょー!」
相変わらずの田口だが、俺は水樹が気になった。
「水樹も出会い求めてるのか?」
「いや、特に。今日も幹事の子に無理やり男集めろって言われてさ」
「幹事の子は狙ったりはしないのか? 可愛いんだろ?」
「いやー、アイツは絶対に無いな」
水樹がここまでハッキリ無いなんて言うとは。
過去に何かあったのだろうか。
そんな事を考えていると、ウチの学校の制服ではない女子3人組が近づいてきて
「やっほー孝弘、今日はありがとねー」
と声を掛けてきた。
どうやらこの子達が今日の相手らしい。
「お前はいつも急過ぎんだよ。しかもイケメン用意しろとか無茶振りもいいとこだ」
水樹と女子のリーダーっぽい子が話している。
恐らくあの子がさっき言っていた幹事の子なのだろう。
髪は肩程で茶色、目はパッチリしていて大きい。
身長もそこそこ高く、スラッとした足がスカートから伸びる。
所謂モデル体型という奴だ。
「でも~、ちゃんとイケメンいるじゃん」
と言いながら俺の方を見る。
どうしよう、挨拶した方がいいのだろうか?
俺が迷っていると
「初めまして~、桜臨高校1年の桐谷沙月で~す♪」
「どうも、佐藤友也です」
「よろしく~」
と幹事の子と自己紹介した後、他の二人とも軽く自己紹介する。
「桜臨1年の村本香織です」
「同じく片山恭子です」
水樹が言っていた通り、この二人もかなり可愛い。
村本さんは肩口で揃えた髪にウェーブが掛かっている。
身長は桐谷さんと同じ位だが、胸がかなりデカイ!
片山さんは栗色の髪を腰まで伸ばしていて、揺れる髪からは良い匂いがする。
身長は低めだが、スタイルは抜群で、男受けしそうな感じだ。
一通り自己紹介した後に、近くのカラオケボックスに移動した。
男女で3対3に分かれて座る。
水樹が慣れた感じで飲み物等のオーダーを聞いて注文をする。
頼んだ物が来るまでにもう一度自己紹介をした。
頼んだ物が揃うと、水樹がドリンクを持ちながら
「それじゃあ取りあえず乾杯でもしようか」
と言い、それぞれがドリンクを持って
「「「カンパーイ」」」
と乾杯をする。
そして田口がマイクを持ち
「それじゃー俺歌っちゃうよー!」
とはっちゃけているが、女の子達も
「イェーイ」
とノリのいい感じで進んで行く。
正直ノリに着いて行けない俺はひたすらドリンクを飲んで誤魔化していた。
しばらくして水樹に誘われて一緒にトイレに行く事になった。
トイレで用を足していると
「どうだ? 初めての合コンは?」
「早く帰りたい」
「ははは、気に入った子は居ないのか?」
「それどころじゃないな。ノリに着いていけなくてしんどい」
「だったら席替えしよう。ずっとドリンク飲んでるのもしんどいだろ」
「そりゃそうだけど、席替えるなら端っこにしてくれ。両隣知らない女子とかキツイ」
「オッケー」
という作戦会議を終えて部屋に戻る。
そして早速水樹が
「そろそろ席替えしよっかー。友也はそこで田口はそこな。んで香織ちゃんはこっちで恭子ちゃんはそこね。んで、沙月はそこ。これでいいかな?」
「「「ハーイ」」」
と皆慣れた感じで席を移動する。
希望通り端っこになった俺の隣は、幹事の桐谷沙月だった。
「友也さんどうも~」
「ど、どうも」
「あれ~? 楽しめてないですか~?」
「そういう訳じゃないんだけど、こういうの初めてだからどうしていいか分からなくて」
なんだこの子は。
結構グイグイくるな。
それとも合コンじゃこれが普通なのだろうか。
「なら、取りあえず一曲歌いましょう! 友也さんまだ歌ってないですもんね」
爆弾が投下された。
アニソンしか歌えないのにどうしよう。
「友也さん、ハイ」
と言ってマイクと曲を入れる機械を渡してくる。
そうだ! アニソンとバレなければいいんだ!
俺は有名アーティストがタイアップした曲を入れた。
危惧していた映像もアーティストのPVだったので助かった。
俺が歌い終わると
「上手~い! 友也さんの歌声凄くいい!」
「ねー! もっと聞きた~い」
と絶賛された。
褒められるのは悪い気はしないな。
と、一曲歌って一安心していたら隣の桐谷さんから耳打ちされた。
「もしかして友也さんもアニメ見てたんですか?」
バレてる! でも友也さんもという事は
「もしかして桐谷さんも?」
と聞くと
「はい! 凄く面白いアニメでしたね」
まさかこんな所で同じアニメ好きと出会うとは!
テンションが上がってしまった俺はついアニメについて語ってしまった。
「あはは、友也さん面白い」
「ご、ごめん。急に語りだして」
「全然大丈夫ですよ~、そうだ! LINE交換しましょうよ!」
「俺なんかでよければ」
「是非是非~! それと私の事は沙月って呼んでくださいね!」
この後も沙月とはアニメの話で盛り上がった。
こうして初めての合コンは無事? 終わった。
余談だが、田口は誰とも連絡先を交換できなかったらしい。
「来た来た、悪いな」
と謝って来る水樹に対して
「俺は楓と南が好きだって言ったよな?」
と言うと
「でも付き合ってる訳じゃないだろ? 居るだけでいいからさ、頼む!」
「そりゃそうだけど……分かったよ、居るだけでいいんだな」
「マジ助かる! 今度お礼するわ」
今まで水樹には助けられてきたし、こんなに必死に頼む水樹は見た事ないからな。
少しでも恩を返せたらいいんだけど。
「それよりも今日来る女の子って可愛いん?」
と田口が水樹に食い気味に質問する。
「ああ、可愛いんじゃないか? 幹事の子しか知らないけどその子の周りはレベル高いからな」
「よっしゃー! 誰かといい感じになって今年の夏はエンジョイするっしょー!」
相変わらずの田口だが、俺は水樹が気になった。
「水樹も出会い求めてるのか?」
「いや、特に。今日も幹事の子に無理やり男集めろって言われてさ」
「幹事の子は狙ったりはしないのか? 可愛いんだろ?」
「いやー、アイツは絶対に無いな」
水樹がここまでハッキリ無いなんて言うとは。
過去に何かあったのだろうか。
そんな事を考えていると、ウチの学校の制服ではない女子3人組が近づいてきて
「やっほー孝弘、今日はありがとねー」
と声を掛けてきた。
どうやらこの子達が今日の相手らしい。
「お前はいつも急過ぎんだよ。しかもイケメン用意しろとか無茶振りもいいとこだ」
水樹と女子のリーダーっぽい子が話している。
恐らくあの子がさっき言っていた幹事の子なのだろう。
髪は肩程で茶色、目はパッチリしていて大きい。
身長もそこそこ高く、スラッとした足がスカートから伸びる。
所謂モデル体型という奴だ。
「でも~、ちゃんとイケメンいるじゃん」
と言いながら俺の方を見る。
どうしよう、挨拶した方がいいのだろうか?
俺が迷っていると
「初めまして~、桜臨高校1年の桐谷沙月で~す♪」
「どうも、佐藤友也です」
「よろしく~」
と幹事の子と自己紹介した後、他の二人とも軽く自己紹介する。
「桜臨1年の村本香織です」
「同じく片山恭子です」
水樹が言っていた通り、この二人もかなり可愛い。
村本さんは肩口で揃えた髪にウェーブが掛かっている。
身長は桐谷さんと同じ位だが、胸がかなりデカイ!
片山さんは栗色の髪を腰まで伸ばしていて、揺れる髪からは良い匂いがする。
身長は低めだが、スタイルは抜群で、男受けしそうな感じだ。
一通り自己紹介した後に、近くのカラオケボックスに移動した。
男女で3対3に分かれて座る。
水樹が慣れた感じで飲み物等のオーダーを聞いて注文をする。
頼んだ物が来るまでにもう一度自己紹介をした。
頼んだ物が揃うと、水樹がドリンクを持ちながら
「それじゃあ取りあえず乾杯でもしようか」
と言い、それぞれがドリンクを持って
「「「カンパーイ」」」
と乾杯をする。
そして田口がマイクを持ち
「それじゃー俺歌っちゃうよー!」
とはっちゃけているが、女の子達も
「イェーイ」
とノリのいい感じで進んで行く。
正直ノリに着いて行けない俺はひたすらドリンクを飲んで誤魔化していた。
しばらくして水樹に誘われて一緒にトイレに行く事になった。
トイレで用を足していると
「どうだ? 初めての合コンは?」
「早く帰りたい」
「ははは、気に入った子は居ないのか?」
「それどころじゃないな。ノリに着いていけなくてしんどい」
「だったら席替えしよう。ずっとドリンク飲んでるのもしんどいだろ」
「そりゃそうだけど、席替えるなら端っこにしてくれ。両隣知らない女子とかキツイ」
「オッケー」
という作戦会議を終えて部屋に戻る。
そして早速水樹が
「そろそろ席替えしよっかー。友也はそこで田口はそこな。んで香織ちゃんはこっちで恭子ちゃんはそこね。んで、沙月はそこ。これでいいかな?」
「「「ハーイ」」」
と皆慣れた感じで席を移動する。
希望通り端っこになった俺の隣は、幹事の桐谷沙月だった。
「友也さんどうも~」
「ど、どうも」
「あれ~? 楽しめてないですか~?」
「そういう訳じゃないんだけど、こういうの初めてだからどうしていいか分からなくて」
なんだこの子は。
結構グイグイくるな。
それとも合コンじゃこれが普通なのだろうか。
「なら、取りあえず一曲歌いましょう! 友也さんまだ歌ってないですもんね」
爆弾が投下された。
アニソンしか歌えないのにどうしよう。
「友也さん、ハイ」
と言ってマイクと曲を入れる機械を渡してくる。
そうだ! アニソンとバレなければいいんだ!
俺は有名アーティストがタイアップした曲を入れた。
危惧していた映像もアーティストのPVだったので助かった。
俺が歌い終わると
「上手~い! 友也さんの歌声凄くいい!」
「ねー! もっと聞きた~い」
と絶賛された。
褒められるのは悪い気はしないな。
と、一曲歌って一安心していたら隣の桐谷さんから耳打ちされた。
「もしかして友也さんもアニメ見てたんですか?」
バレてる! でも友也さんもという事は
「もしかして桐谷さんも?」
と聞くと
「はい! 凄く面白いアニメでしたね」
まさかこんな所で同じアニメ好きと出会うとは!
テンションが上がってしまった俺はついアニメについて語ってしまった。
「あはは、友也さん面白い」
「ご、ごめん。急に語りだして」
「全然大丈夫ですよ~、そうだ! LINE交換しましょうよ!」
「俺なんかでよければ」
「是非是非~! それと私の事は沙月って呼んでくださいね!」
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