異世界転生して最強召還師になったけど現世に帰ってきた女子高生ですが何か？

64話 検索結果

多機能AI搭載型メイドアンドロイドの理夢に、住み込みで働ける仕事を聞いてみる事にした私。


「ねぇ、理夢。この辺に住み込みで働ける場所ないかな？」


私は単刀直入に聞いてみた。

敢えて家出したことは言わなかった。


「私、働くならオシャレなカフェがいいな！制服が可愛いところ！」


そのかわり、我が儘をいっぱい詰め込んでみた…。

やっぱり、私みたいな綺麗で可愛いJK(元？)が働くにはオシャレなところがいいわよね！


「オシャレなカフェで制服が可愛くて住み込みで働けるところですかぁ？」


理夢は瞳を虹色に輝かせ、グルグル回して検索してくれている。


「検索結果…。一件該当しました…」


何故か、ロボットのような淡々とした口調になる理夢。

まぁ、アンドロイドなんだけど…。



「由緒ある神社のそばにあるカフェが、住み込み可で募集してますねぇ」

神社のそば？なのか…？


「もともと普通の喫茶店だったのですが秋葉原という立地のためかメイド服の制服もあります」


メイド服かぁ…。可愛いのかなぁ？


「写真もありますよぉ～」


理夢はそう言うと、虹色の瞳から立体映像を出した。

そんな機能もあるのか…。


水色のメイド服を着たボーイッシュな細身の女の子の画像が出てきた。

オーソドックスなメイド服だが、なるほど可愛いなぁ…。


次に長い栗色の髪の毛をした大人っぽい女性が出てきた。

先程の子より、シックなメイド服を着ている。


「この店は、店員それぞれメイド服のデザインが違うみたいですねぇ」

理夢が説明してくれている。


だが、その説明が聞こえないぐらい、私はその女性の立体映像を食い入るように見ていた。


この人、すごい綺麗で美しい…。

まるで天上の天使みたい…。


ただの立体映像なのに、見ているだけで胸の奥がドキドキしてきた…。

こ、これがもしかして…恋…！？



まだ恋だと確信できないが、どんどん胸がドキドキしてくる…。

身体の奥が、火照ってくる…。


「どうしました？お嬢様…？」

理夢が心配して、私の顔を覗き込んでくる。


「なんでもないわよ…！なんでも…。なかなかこの店いいわね…」

私は咄嗟に言い繕った。


「そうですかぁ？何か顔が赤いですが…」

私は自分の頰を、両手で押さえた…。


「お嬢様のお気に入りのメイドさんでもいましたかぁ？」


理夢はイタズラっぽい表情で言った。

なんて鋭いアンドロイドなんだ…。

指摘されて、ますます顔が赤くなるのが自分でもわかった。


「お嬢様、顔がゆでダコみたいですよぉ～」


理夢が、揶揄ってくる…。

ぐぬぬ、は、恥ずかしい…。