異世界転生して最強召還師になったけど現世に帰ってきた女子高生ですが何か？

19話 食い込む

すでに、私の身体全部に、紐が食い込んでいる…。

紐が一層食い込んでいるような気がする。

それでも構わず、私は全身を動かした。



「うぅん、ぐぅぅん。うぐぅ…」



動かすたびに紐は食い込み、吐息が出てしまう。

痛いし、変な感覚なので、額の2本ツノはニョッキリ生えて来てしまうのであった。



私は少しずつ這いずり、窓に向かっているのだ。

窓から縛られたまま脱出し、外に出るつもりだ。

かなり危険だが、布団にくるまったまま、窓から落ちればそんなに怪我しないだろう。



目の前に窓があるのに中々辿り着けない。

もどかしい。

手も後ろで紐で結ばれているので、思うように動けないのだ。

窓を開けるのも口を使わなければならないだろう。



そう思って必死にもがいても、窓は一向に近づかない。

あまり早く窓から脱出すると、音でバレる可能性はあるが…。



汗と苦痛と快楽でわけわからなくなりながら、どうにか窓にたどり着いた。

私は口でどうにか窓の鍵を開け、窓を開けようともがいた。

顎で窓を開けようとするが、中々うまくいかない。




どうにか窓を開け放った時には、夜中を過ぎていた。

よし、このまま布団に包まって、窓から脱出するぞ！

蓑虫みたいにモゾモゾ動いて、窓から半身を乗り出す。

お財布とか色々入ったリュックは足に絡ませてある。

あとは窓から身を乗り出して落ちるだけだ。