異世界転生して最強召還師になったけど現世に帰ってきた女子高生ですが何か？

33話 駅の待合室

寒い早朝、駅の待合室にいる私。


冷めた缶コーヒーを飲みながら、最近の流行について考えていると…。

待合室の半自動ドアが開き、ひとりの女性が入ってきた。


グレーの女性用スーツに同色のタイトスカート。

そこに焦茶色のロングコート。

いかにもな感じのOLのお姉さんだ。



高価そうなブランド物のバッグも持っている。

これから出勤という出で立ちだ。




髪は黒髪のロング。

とてもサラサラ。

派手な外見ではないけれど、とても美人だ。



手足も長く、モデルさんみたいな容姿だった。

スーツの胸の膨らみも大きい。

正直羨ましい。私もこんな大人の女性になりたい…。



黒いハイヒールを履いて、コツコツとこちらに歩いて来る。



そして、席が空いているのに私の隣に座ってきた。

待合室には私しかいなかった。



なんで、この人はわざわざ私の隣に座ったんだ！？

謎だ。謎すぎる。




スーツのお姉さんは、わざとらしく大きく足を動かし、足を組んだ。

お姉さんの素足が私の足に少し当たる。



そこからフワッと大人の女性の匂いが、芳しく香ってきた。

それだけで、私はドキッとしてしまう。



香水だろうか、花のようなすごくいい匂い…。

お姉さんはバッグから、手鏡と口紅を取り出し自分の唇に塗りだした。

元から化粧はしてあるのだろう。

最後の仕上げらしかった。



口紅を塗るたびに、お姉さんの唇は色づき、ぷるんとなった。

ピンクと紅の間の色と言っていいだろうか？

ピンクだと幼い感じだし、紅色だと大人すぎる。



その中間の色合いで、お姉さんにはとても似合っていた。



口紅を塗り終わると、お姉さんは唇を開けたり閉じたりしている。

その仕草が、とても大人っぽくて素敵だった。