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第三話
冒険者生活③
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◇◇◇◇◇
イルは、リーンをじっと見つめた。
たぶん、無意識のうちにだろう。
その視線に気付いたリーンは、
そっと息を吐き
席を立つ。
「さぁ、また明日も依頼をこなさなくてはな!
実力が付いていけば…
ダンジョン攻略系の依頼も
来るかもしれぬぞ?」
「おお!」
この町にいる冒険者のステータスとして、
ブレイブダンジョンに纏わる依頼が
こなせるようになれば
"腕のある冒険者"
…と認められるようになる。
冒険者にとって、
ブレイブダンジョンとは、
単に個人で挑戦をしに行く場…
というだけではない。
ダンジョン内に棲息する
数多の魔物の討伐依頼、
または魔物から入手する薬の材料や、
様々な工芸品の材料…
ダンジョン内でしか採取できない
貴重な薬草や鉱石…
町の一般人や商人にとっても、
ダンジョンは資源の山であった。
そんな採取の依頼は毎日数多く寄せられ、
冒険者は己の実力に見合った依頼をこなす…
こうして、この町の経済は循環しているのだ。
勿論、ブレイブダンジョンは
難攻不落のダンジョンであり、
並の腕の冒険者では奥迄進む事など不可能。
専ら浅層辺りで仕事するのが
一般的ではあったが。
それでも、ダンジョンに
入れる実力がある…というのは、
冒険者のステータスなのだ。
かくして、リーンとイルのニ人も
そんな冒険者となるべく日々精進。
今日も"特殊依頼"をこなすべく、
ギルド窓口へ顔を出す。
「それにしても…
変わった冒険者プレートですよねぇ?」
ギルド窓口の職員は、リーンの所持する
その虹彩を放つ冒険者プレートを
凝視していた。
(ギルドの正式な刻印もある…
裏面には奇妙な印が彫ってあるが…
どうやらプレートは偽物ではないようだ…)
「まぁ…地方や時代によって
プレートのデザインも
多少特色が出ますけどね…」
職員は首を捻りつつも
自身を納得させようと考えるが…
とはいえ、最大の謎は…
プレートに刻まれた
冒険者としての内容(情報)だ。
"ジョブ…超高度術法士
冒険者レベル…999+ -♾️-(定義不能)
氏名…リーン
年齢…二万六百八十六歳"
ギルド職員は常々疑問に思ってた事を
遂に口にする。
「あ、あのう…
リーン…さん?これは…どういう?」
物凄い胡乱げな目で見つめてくる
ギルド職員の反応に、
イルは堪らず、吹き出す。
どう考えても、ギルド職員は
リーンのことを詐欺師か何かだと
思っているだろう。
リーンをフォローしたい気持ちは
あるのだが…
このタグを見て、どうフォローすればいいのか、
思案よりも、笑いが込み上げてくるのだった。
◇◇◇◇◇
(第三話④へ続く)
イルは、リーンをじっと見つめた。
たぶん、無意識のうちにだろう。
その視線に気付いたリーンは、
そっと息を吐き
席を立つ。
「さぁ、また明日も依頼をこなさなくてはな!
実力が付いていけば…
ダンジョン攻略系の依頼も
来るかもしれぬぞ?」
「おお!」
この町にいる冒険者のステータスとして、
ブレイブダンジョンに纏わる依頼が
こなせるようになれば
"腕のある冒険者"
…と認められるようになる。
冒険者にとって、
ブレイブダンジョンとは、
単に個人で挑戦をしに行く場…
というだけではない。
ダンジョン内に棲息する
数多の魔物の討伐依頼、
または魔物から入手する薬の材料や、
様々な工芸品の材料…
ダンジョン内でしか採取できない
貴重な薬草や鉱石…
町の一般人や商人にとっても、
ダンジョンは資源の山であった。
そんな採取の依頼は毎日数多く寄せられ、
冒険者は己の実力に見合った依頼をこなす…
こうして、この町の経済は循環しているのだ。
勿論、ブレイブダンジョンは
難攻不落のダンジョンであり、
並の腕の冒険者では奥迄進む事など不可能。
専ら浅層辺りで仕事するのが
一般的ではあったが。
それでも、ダンジョンに
入れる実力がある…というのは、
冒険者のステータスなのだ。
かくして、リーンとイルのニ人も
そんな冒険者となるべく日々精進。
今日も"特殊依頼"をこなすべく、
ギルド窓口へ顔を出す。
「それにしても…
変わった冒険者プレートですよねぇ?」
ギルド窓口の職員は、リーンの所持する
その虹彩を放つ冒険者プレートを
凝視していた。
(ギルドの正式な刻印もある…
裏面には奇妙な印が彫ってあるが…
どうやらプレートは偽物ではないようだ…)
「まぁ…地方や時代によって
プレートのデザインも
多少特色が出ますけどね…」
職員は首を捻りつつも
自身を納得させようと考えるが…
とはいえ、最大の謎は…
プレートに刻まれた
冒険者としての内容(情報)だ。
"ジョブ…超高度術法士
冒険者レベル…999+ -♾️-(定義不能)
氏名…リーン
年齢…二万六百八十六歳"
ギルド職員は常々疑問に思ってた事を
遂に口にする。
「あ、あのう…
リーン…さん?これは…どういう?」
物凄い胡乱げな目で見つめてくる
ギルド職員の反応に、
イルは堪らず、吹き出す。
どう考えても、ギルド職員は
リーンのことを詐欺師か何かだと
思っているだろう。
リーンをフォローしたい気持ちは
あるのだが…
このタグを見て、どうフォローすればいいのか、
思案よりも、笑いが込み上げてくるのだった。
◇◇◇◇◇
(第三話④へ続く)
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