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第15章 夢一夜
第279話 夢一夜(5)★
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せせらぎと、雨音、そして隣の部屋からの鼾はまだ続いている。
どうやら隣の高橋は、襖一枚を隔てて、二人がこんなことをしているとは知らず、ぐっすり眠っているらしい。
柔らかい肌を繰り返しなぞるたびに聡への思慕が、震えるような欲望へ転化していく。
将の中で純粋な思いを栄養にして、欲望は爆発的に増殖し、水風船の中の液体のように膨れ上がっていた。
それは、もう許容量を遥かに越えて破裂寸前になっていた。
だが、将はいままでにないほど力が漲ったそれを聡にあてがうことができずにいた。
かつて将は……どんな女でも、その素肌を目にすれば、それなりに征服欲を掻き立てられた。
10代と若い将は、誘われて脱がせれば、そのまま抱くことができたのだ。
だけど、肉体は勃起しても、心はいつも冷静なままだった。
挿入は、単なる『処理』の一環でしかなかった。
相手と繋がるとか、結ばれるなどと、考えるのはおぞましいほどでもあった。
終わったあと、将は礼儀で相手の体を抱きしめる。だけど本当はその女臭い匂いが嫌でたまらなかった。
できることなら目をあわせずにシャワールームに逃げてしまいたかった。
だが。
今、将は、生まれて初めて、心から好きな女の肉体の中に入ろうとしている。
(前回のことは、ほとんど覚えていない将にとって、今回がまさに最初なのだ)
それは震えるほどの歓喜と、意外なことに怯えがあった。
自分が聡を『犯す』。あるいは『汚す』。
将は同棲最初の夜を思い出す。
聡がいきなり将のそれを咥えて……将は喜びに震えながらも、心には大きな戸惑いを抱えたあのとき。
あれから二人の関係は大幅に進みながらも、依然、将にとって聡は聖女であることは変わりない。
つまり、淫らな『処理』としてしかセックスをしてこなかった将は、同じ行為を聡にほどこすのに、心にためらいを感じずにはいられなかった。
それを誤魔化すように、また『心から愛している』という証をたてるために、
将はいままでの女たちにはしてこなかった丹念さで聡の体を愛撫したのだ。
「……しょう」
そのとき、将はかすかな聡の声を聞いた。
聡は愛撫し続ける将に両手を延ばしてきたのだ。
将は体を起こすと、聡を抱きしめて、暗闇にその唇を探し当て口づけをした。
今しがたまで口づけしていた部分に比べると、唇はぽってりとした厚みを感じたが、その中の艶かしい潤いはそっくりだった。
聡は、舌同士さながらに、体を押し付けるように将にからみつけると、するりと唇を離して将の耳たぶをピアスごと口に含み、軽く噛んだ。
甘い驚きが将の耳から首、そして背筋を伝わって下へと降りていった。
そして聡は、声に出さず吐息だけで
「来て」
と確かに囁いたのだ。
将はハッとして聡の顔を見ようとした。
だが、せせらぎと隣の鼾が響く暗がりに、いとしい聡はその顎の輪郭がぼんやりと見えるだけだった。
将は……聡が直接、将をせがんだことに驚き、そして次に、そんなことを聡のほうから言わせてしまった情けない自分に一瞬、自己嫌悪を覚えた。
だが最後に……聡が自分を求めていることに感動した。
自分は聡に愛されている。求められているのだ。
それは大きな救いとなり、やがて自信へとつながった。
「ごめん」
将は見えない聡の輪郭に向かって呟いた。
なんでそんな言葉になったのか、自分でもわからなかったが、将は瞬間的に覚悟を決めた。
今から聡と1つになる。
これは今までとは違う。生きている命同士……聡との絆を確かにする行為なのだ……。
将は、穢れの処理部位ではなく、愛の掛け橋として自らのものに手を添えた。
聡は、何が『ごめん』なのか理解できないまま、一瞬不安になった。
少し乱れすぎてしまったんだろうか……。積極的すぎたのだろうか。
いまどきの若い男の子は……女の性欲を嫌悪する場合がある。
美智子か誰かとの会話だろうか、急にそんなことが浮かび上がってきた。
陰ではエロい女を想像しているくせに、現実に出逢うと……それが親しい女だったりするとよけいに萎えるなどと言っていた気がする。
聡の脳にわずかに残った思考は、思ったより活発で、油断するとよけいなことが次々と浮かび上がってくる。
――いやだ。将がそんなに幼稚なはずがない。
触れ幅が大きくなっている聡の感情は、ほんの2秒ほどの間にたまらなく不安になってしまった。
目をあけると暗闇の中に将を探した。
将のシルエットは、暗緑色のカーテンに大きく浮かび上がっている。聡に向き合っているようだ。
こうやって影になると、肩幅に対しての頭部の小ささが際立つ。
シルエットの将は、聡の両膝を掴むと、ぐん、と大きく開いた。
思わず涙が出そうなほど安堵すると、聡は息を大きく吐いた。
それからすぐに、敏感になった入り口に、しなやかで硬いものが押し付けられた。
聡のほうはすでに知っている、そして何度か記憶の中で反芻したもの。
「あ……」
欠けていた快感が、いま、まん丸になる。
期待と直接的な快感が、聡に再び声を漏れさせた。
先端に聡を感じながら、将はぐっとさらに力を込める。
小さな甘い悲鳴をあげながらも、これ以上ないほど潤びながらも、聡はなかなか侵入を許さない。
将は息を詰めて、さらなる力を込めた。
処女を破瓜したときより、はるかに力を入れているはずだ……と、急に門があいて、将の先は温かい液体に浸された。
聡が出迎えるように、将の名前を吐息で呼びかけた。
それに答えるように将は息を大きく吐くと、聡の膝を両腕に抱えて、さらに奥へとゆっくり侵入していった。
それにしても。
聡の中の熱さは尋常じゃなかった。
将が覚えている他の女はもっと「ぬるい」感じだったはずだ。
あたたかいお湯に浸されたような……将はそれだけで体中を駆け巡る血が温かくなった気がした。
将の皮膚にじかに触れる、ぬらぬらと濡れた熱い聡の中は、液体のようだった。
それでいてまとわりつき絞り上げるような鋭い快感を与えた。
かつて前原たちが『生』『中出し』にこだわっていた、無責任で刹那的な快楽の強さが、今なら理解できる。
膨れ上がった欲望は、聡の熱で膨張して今にもはじけそうだったが、将はこらえながら先へ進んだ。
打ち寄せる快楽と、それを思い切り解放したくなるのを堪える忍耐と。
感覚と、思考と。理性と、本能と。意識の集中と、強すぎる快感の拡散。
すべてがぐちゃぐちゃに渦を巻きながら将を押し流そうとしそうになるのを、将は必死で耐えて進む。
……いきなり、聡がせつない咆哮をあげた。
将がいきなり終点にたどりついたらしい。
足を抱えられているのにも関わらず、起き上がろうとし……溺れるようなその手は暗空を泳いで、
将の上腕をぎゅっと掴むと、自分のほうにものすごい力で引き寄せた。
将は、聡が望むままに、体を密着させるようにのしかかると、その名前を呼ぼうとした……。
と、そのとき。
隣の部屋から
「フガッ」
と大きな鼾が聞こえた。
それは、今まで規則正しく繰り返されていた鼾がつまづいたかのようだった。
それっきり、鼾は止んでしまった。
将と聡は1つになったまま、申し合わせたように息を止めて、耳を澄ました。
だが、暗闇の中、聞こえるのはせせらぎばかりだ。
高橋が起きてしまったのだろうか。
将はそれを聡の一番奥にくっつけたまま、
聡は四肢のすべてを将の背中にからみつけたまま、
身動きもせずに隣の様子を伺った。
……急に、墨色だった部屋が、薄墨色へと明るくなった。
隣と部屋を仕切っている4枚の襖の隙間の、衝立に隠されていない上部から、白い光りが線になって漏れている。
どうやら高橋が起きて、しかもなぜか、蛍光灯を点けたようだ。
二人はお互いの顔を見合わせた。
この世で一番そばにいるのに……お互いに、懐かしいその顔を見るのは久しぶりな気がした。
どうやら隣の高橋は、襖一枚を隔てて、二人がこんなことをしているとは知らず、ぐっすり眠っているらしい。
柔らかい肌を繰り返しなぞるたびに聡への思慕が、震えるような欲望へ転化していく。
将の中で純粋な思いを栄養にして、欲望は爆発的に増殖し、水風船の中の液体のように膨れ上がっていた。
それは、もう許容量を遥かに越えて破裂寸前になっていた。
だが、将はいままでにないほど力が漲ったそれを聡にあてがうことができずにいた。
かつて将は……どんな女でも、その素肌を目にすれば、それなりに征服欲を掻き立てられた。
10代と若い将は、誘われて脱がせれば、そのまま抱くことができたのだ。
だけど、肉体は勃起しても、心はいつも冷静なままだった。
挿入は、単なる『処理』の一環でしかなかった。
相手と繋がるとか、結ばれるなどと、考えるのはおぞましいほどでもあった。
終わったあと、将は礼儀で相手の体を抱きしめる。だけど本当はその女臭い匂いが嫌でたまらなかった。
できることなら目をあわせずにシャワールームに逃げてしまいたかった。
だが。
今、将は、生まれて初めて、心から好きな女の肉体の中に入ろうとしている。
(前回のことは、ほとんど覚えていない将にとって、今回がまさに最初なのだ)
それは震えるほどの歓喜と、意外なことに怯えがあった。
自分が聡を『犯す』。あるいは『汚す』。
将は同棲最初の夜を思い出す。
聡がいきなり将のそれを咥えて……将は喜びに震えながらも、心には大きな戸惑いを抱えたあのとき。
あれから二人の関係は大幅に進みながらも、依然、将にとって聡は聖女であることは変わりない。
つまり、淫らな『処理』としてしかセックスをしてこなかった将は、同じ行為を聡にほどこすのに、心にためらいを感じずにはいられなかった。
それを誤魔化すように、また『心から愛している』という証をたてるために、
将はいままでの女たちにはしてこなかった丹念さで聡の体を愛撫したのだ。
「……しょう」
そのとき、将はかすかな聡の声を聞いた。
聡は愛撫し続ける将に両手を延ばしてきたのだ。
将は体を起こすと、聡を抱きしめて、暗闇にその唇を探し当て口づけをした。
今しがたまで口づけしていた部分に比べると、唇はぽってりとした厚みを感じたが、その中の艶かしい潤いはそっくりだった。
聡は、舌同士さながらに、体を押し付けるように将にからみつけると、するりと唇を離して将の耳たぶをピアスごと口に含み、軽く噛んだ。
甘い驚きが将の耳から首、そして背筋を伝わって下へと降りていった。
そして聡は、声に出さず吐息だけで
「来て」
と確かに囁いたのだ。
将はハッとして聡の顔を見ようとした。
だが、せせらぎと隣の鼾が響く暗がりに、いとしい聡はその顎の輪郭がぼんやりと見えるだけだった。
将は……聡が直接、将をせがんだことに驚き、そして次に、そんなことを聡のほうから言わせてしまった情けない自分に一瞬、自己嫌悪を覚えた。
だが最後に……聡が自分を求めていることに感動した。
自分は聡に愛されている。求められているのだ。
それは大きな救いとなり、やがて自信へとつながった。
「ごめん」
将は見えない聡の輪郭に向かって呟いた。
なんでそんな言葉になったのか、自分でもわからなかったが、将は瞬間的に覚悟を決めた。
今から聡と1つになる。
これは今までとは違う。生きている命同士……聡との絆を確かにする行為なのだ……。
将は、穢れの処理部位ではなく、愛の掛け橋として自らのものに手を添えた。
聡は、何が『ごめん』なのか理解できないまま、一瞬不安になった。
少し乱れすぎてしまったんだろうか……。積極的すぎたのだろうか。
いまどきの若い男の子は……女の性欲を嫌悪する場合がある。
美智子か誰かとの会話だろうか、急にそんなことが浮かび上がってきた。
陰ではエロい女を想像しているくせに、現実に出逢うと……それが親しい女だったりするとよけいに萎えるなどと言っていた気がする。
聡の脳にわずかに残った思考は、思ったより活発で、油断するとよけいなことが次々と浮かび上がってくる。
――いやだ。将がそんなに幼稚なはずがない。
触れ幅が大きくなっている聡の感情は、ほんの2秒ほどの間にたまらなく不安になってしまった。
目をあけると暗闇の中に将を探した。
将のシルエットは、暗緑色のカーテンに大きく浮かび上がっている。聡に向き合っているようだ。
こうやって影になると、肩幅に対しての頭部の小ささが際立つ。
シルエットの将は、聡の両膝を掴むと、ぐん、と大きく開いた。
思わず涙が出そうなほど安堵すると、聡は息を大きく吐いた。
それからすぐに、敏感になった入り口に、しなやかで硬いものが押し付けられた。
聡のほうはすでに知っている、そして何度か記憶の中で反芻したもの。
「あ……」
欠けていた快感が、いま、まん丸になる。
期待と直接的な快感が、聡に再び声を漏れさせた。
先端に聡を感じながら、将はぐっとさらに力を込める。
小さな甘い悲鳴をあげながらも、これ以上ないほど潤びながらも、聡はなかなか侵入を許さない。
将は息を詰めて、さらなる力を込めた。
処女を破瓜したときより、はるかに力を入れているはずだ……と、急に門があいて、将の先は温かい液体に浸された。
聡が出迎えるように、将の名前を吐息で呼びかけた。
それに答えるように将は息を大きく吐くと、聡の膝を両腕に抱えて、さらに奥へとゆっくり侵入していった。
それにしても。
聡の中の熱さは尋常じゃなかった。
将が覚えている他の女はもっと「ぬるい」感じだったはずだ。
あたたかいお湯に浸されたような……将はそれだけで体中を駆け巡る血が温かくなった気がした。
将の皮膚にじかに触れる、ぬらぬらと濡れた熱い聡の中は、液体のようだった。
それでいてまとわりつき絞り上げるような鋭い快感を与えた。
かつて前原たちが『生』『中出し』にこだわっていた、無責任で刹那的な快楽の強さが、今なら理解できる。
膨れ上がった欲望は、聡の熱で膨張して今にもはじけそうだったが、将はこらえながら先へ進んだ。
打ち寄せる快楽と、それを思い切り解放したくなるのを堪える忍耐と。
感覚と、思考と。理性と、本能と。意識の集中と、強すぎる快感の拡散。
すべてがぐちゃぐちゃに渦を巻きながら将を押し流そうとしそうになるのを、将は必死で耐えて進む。
……いきなり、聡がせつない咆哮をあげた。
将がいきなり終点にたどりついたらしい。
足を抱えられているのにも関わらず、起き上がろうとし……溺れるようなその手は暗空を泳いで、
将の上腕をぎゅっと掴むと、自分のほうにものすごい力で引き寄せた。
将は、聡が望むままに、体を密着させるようにのしかかると、その名前を呼ぼうとした……。
と、そのとき。
隣の部屋から
「フガッ」
と大きな鼾が聞こえた。
それは、今まで規則正しく繰り返されていた鼾がつまづいたかのようだった。
それっきり、鼾は止んでしまった。
将と聡は1つになったまま、申し合わせたように息を止めて、耳を澄ました。
だが、暗闇の中、聞こえるのはせせらぎばかりだ。
高橋が起きてしまったのだろうか。
将はそれを聡の一番奥にくっつけたまま、
聡は四肢のすべてを将の背中にからみつけたまま、
身動きもせずに隣の様子を伺った。
……急に、墨色だった部屋が、薄墨色へと明るくなった。
隣と部屋を仕切っている4枚の襖の隙間の、衝立に隠されていない上部から、白い光りが線になって漏れている。
どうやら高橋が起きて、しかもなぜか、蛍光灯を点けたようだ。
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